Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

想定の範囲内の完敗(5節広島戦)

2019-03-30 22:26:05 | マッチレポート19'
ほとんどシュートも撃てずに完敗。ただ完敗だけど、想定内ではあるよね。しっかりと守備の対策をされた時に打開策が見出せなくなるという明確な課題が把握出来たことを今日は収穫としておこう。J1でまさかこんな前向きな課題と向き合えるなんて想像してなかったよ。


後半ATでまだ時間があるにも関わらず、渋い顔でベンチに腰を下ろした片野坂さんの姿が映し出された。その表情がまるで「参った」をしたような諦め顔で印象的だった。先制されてから十分に時間があったにも関わらずシュートすら撃てなければそんな顔にもなるよなと共感した。広島の前節松本戦も同様の展開で相手にボールを持たせながらも試合をコントロール出来る力はさすがJ1のチームだなという印象。ただ守備でしっかりと対策された松本戦も広島戦も負けてはいけないよなとは思う。殴り倒されるような完敗ならどうしようもないけど、松本も広島も展開によっては引き分けでOKの戦い方を選択してきている中できっちりと負けてしまうのは、やはり状況判断がまだまだ甘いと言わざるを得ない。広島が攻勢に出てきたのは90分を通してあの数分のみ。ここは耐え時というチームの共通認識が出来ていれば防げた失点だった。


前半あたりは今日は裏へのパスの精度が低いなと思ってたけど、そもそも藤本が勝負出来るようなスペースを与えてくれていなかったから裏へのパスがことごとくGKにキャッチされてたんだと思う。松本戦に続いてこれで2試合で試合中に修正が出来なかったわけで、こういう試合展開でビハインドになったら早めに藤本を諦めて狭いスペースでも仕事が出来るさんぺーとかにスイッチする方がいいと思う。もちろん中にいる選手だけで修正が出来るならそれがベストだけど、今は選手によってやれることが限られてるからもっと大胆に選手交代で流れを引き戻すべき。


代表帰りでティティパンを90分出さないことを決めていたのなら、今日のメンバー選考には疑問が残る。ビハインドになった際に前田が活きないのは松本戦で分かっていたことであり、本人も認めている。理由としては前田はポジショニングで勝負するタイプでバランスを崩してでもゴールを目指す局面では余っていることが多く、もったいないだけだ。縦方向へのパスを出さ(せ)ない、20m以上のミドルパスを出さ(せ)ない、ミドルシュートを撃たない、主な理由はこんなとこでしょう。ビハインドの局面で最も自由になれるポジションの選手があれだけ勝負出来なければ停滞するのは当然。今日は古巣との対戦という補正が期待出来ることも含めれば起用すべきは丸ちゃんだったはず。ここは片野坂さんが反省しないと。


今日の試合に限ったことじゃないんだけど、去年までと比較して6→23、29→7の2ルートのパス数が激減してると感じる。このルートって出してもその後ほとんどが→が逆になるパスが戻ってくるだけで、それ以外のシーンでも出来る限り隣の選手にとりあえず付けるという雰囲気のパスが減っているように感じる。正確なスタッツを確認したわけじゃないから印象論の域は出ないんだけど、この点は少し注意して見ていこうかなと思ってる。意図としてはより効率的に相手陣内に侵入していくために無駄なパスは出さないということなんじゃないかな。


見所のなかった試合だけど、唯一後半2分の小塚の右サイドへのロングパスはしびれた。全身に鳥肌が立つようなワクワク感を感じた。ただ逆に言うと90分間を通してあれしかなかった。だから負けた。


今日はせっかくなのでBSの中継を観た。解説の早野さんは大分に文句ばっかり言っていた。いい気持ちはしなかったものの、あれは早野さんの中でACLに出ているクラブ(広島)とJ2の2位で昇格してきたクラブ(大分)の対戦という前提がぶっ飛んでいた証拠。早野さんほどの解説慣れした人がそうなってしまうほどに、ほんの1ヶ月ほどで我々が日本サッカー界に強烈なインパクトを与えてきたということの裏返しでもある。期待していた早野さんにとってはきっと今日の大分は物足りなかったはずだ。反省すべき点は真摯に反省し、課題解決のために何が出来るかを真剣に考え、挑戦者の立場であることを常に忘れない。まだたったの5試合。我々はまだまだ成長する。こんな敗戦なんて失敗じゃない、成長するための「気付き」を与えてくれたに過ぎない。さあ、次。次に早野さんに解説してもらう時にはもっと褒めてもらえるように、もっとダジャレを言ってもらえるように。
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真のJ2オールスターズはどっちだ!

2019-03-29 00:04:30 | トリニータ
たったの1週間試合がないだけでこんなにも待ち遠しいのかという感覚にJ1で戦っていることを実感したこの2週間。いよいよ再開。


第5節の対戦相手はホームで広島戦。「昇格クラブ勝ち点5のジンクス」なんてのがあったけど、そんなもんは3節であっさりクリア。ただあくまでも目標は残留。しっかりと足元を見て勝ち点を積み上げていきたい。試合がなくてヒマだったので、広島の第1節から第4節までの試合を全て観た。2勝2分とここまで負けなし。総得点3が物語るように勢いを感じるわけではないけど、バランス良く手堅く勝ち点を拾っていってる印象。大分も広島も対戦したという点でそれぞれの松本戦は一つの物差しになるかなと思う。言うまでもなく大分の松本戦はリーグ戦で今季唯一勝てなかった試合。一方で広島は内容でも優位に進め、キッチリとウノゼロで勝ち切っている。我々が勝てなかった相手に勝っているという事実だけを切り取っても力関係が分かるわけだけど、広島がすごいのはリードした後も松本にほとんど攻撃らしい形を作らせてなかったことだ。先制ゴールから試合終了まで多分30分以上あったと思うけど、シュートは直接FKの1本だけじゃなかったかな。我々が最後の最後まで手を焼いた松本のプレッシングをはがす落ち着きと技術があり、ゴール前までいけば「そこを狙うのか」というアイデア溢れる攻撃を繰り出していく。やはりACLに出るクラブは一味も二味も違うし、似たようなサッカーを志向しているチームとの対戦は今後に向けてもいい勉強になるんじゃないかな。うちも基本は3-4-3、広島も3-4-3、ついでに第6節の対戦相手の札幌も3-4-3だ。


明日発売のエルゴラもサイドのマッチアップにスポットライトをあてる切り口になっているようだけど、広島の試合を観ていてやはりすごいのは左WBの柏好文。機動力の高さは誰もが知るところだけど、それだけじゃなくサイドに張り出すポジションにもかかわらずとにかくボールタッチの回数が多い。必然的に攻撃に関与する回数も多いし、ちょっと普通のサイドプレーヤーとは一線を画してる感がある。松本戦では決勝点となる見事な右足のミドルシュートも突き刺していて、フィニッシュの場面でも恐さがある。ついでにその柏の後方にはサムライブルーでいらっしゃる佐々木翔も控えていて、他の試合ではそうでもなかったけど、松本のように引いてしまうと佐々木翔まで上がってきて厄介なことこの上ない。ただ佐々木翔はクロスが若干しょぼめ。で、この厄介な男たちを迎え撃つのは我々の中でも最もストロングポイントと言っても過言ではない怜&智輝。機動力なら負けてないし、勢いならむしろこっちの方があると思ってる。恐いのは恐いけど、実は楽しみの方が少し上回ってるのが正直な気持ち。勝敗云々だけじゃなく、ここのバッチバチは単純にフットボールとして楽しみにしてる。


広島はACLも並行して戦いながらリーグ戦では若手もきっちりと使っていて、またドンドン好感度の高いクラブに戻りつつある。開幕戦では相当不安定でこれはしばらくは厳しいかなと思ったGKの大迫敬介は試合を重ねるごとに安定感が増し、良さが出せるようになってきてる。若手は使って育てていかないとと常々思うんだけども、今季の大迫敬介を見てるとその思いがより強くなる。昌平から加入して3年目の松本泰志もレギュラーポジションを掴むだけでなく、青山の不在を感じさせない存在感を見せている。特に中盤からの配球は20歳そこそこの選手には思えない落ち着きがあるし、順調な成長ぶりだ。大卒(サーモン)ルーキーの荒木隼人も、東俊希&松本大弥(横河武蔵野JY出身)の昇格組も既にリーグ戦の出場機会を得ていて、チーム全体として底上げを図りながら順位表上でもいい位置を確保出来ていて、クラブとしていいスタートが切れている。


広島の最終ラインは野上、吉野恭平、佐々木翔、さらに今季から井林も加入。サイドに柏好文、トップにドウグラス・ヴィエイラ、渡大生とこの上なくJ2風味が強めなクラブだ。シーズンが始まる前から「J2オールスターズ」の称号は我々の専売特許かと思っていたら、元祖「J2オールスターズ」がこんなところにおられましたよ。3位と4位で対戦するという状況も加味して、この試合はどっちが真の「J2オールスターズ」なのかを決める決戦の様相を呈してきた。絶対に負けらんないよ。


我がチームに目を移すと、一つ期待したいことがある。4節まで終わってリーグ戦のレギュラー争いがやや固まりつつあるように思える。この2週間の間にそれをぶち破るような選手が1人でいいから出てこないかなということ。レギュラーに信頼が置けることはチームの安定感にも繋がるとは思うけど、今季の大分の戦力を見渡した時にそこまで突出した能力を持っている選手はいないと思う。シーズンインから2ヶ月以上が経過して、新しく入ってきた選手との融合も進み、戦術理解もさらに深まったはず。ここから突き抜けてくる選手が出てきてくれることを楽しみにしてる。期待してる選手はここに書けないくらいたくさんいる。


調子にノっているわけではない。甘く見ているわけでもない。謙虚であれとも思ってる。でもこんなこと言えるチャンス自体がそうそうないわけだから記念に残しておくくらいの意味合いであえて言っておく。


「勝ったらJ1首位もあり得るね。」


試合後「調子にノってすいません」する準備は出来ている。
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パスポートは有効です(4節横浜Fマリノス戦)

2019-03-17 22:26:54 | マッチレポート19'
鹿島と磐田に勝ったとはいえ、この2チームはまだうまくいってなさそうな感じのあったチーム。つけ入る隙はあったように思う。それと比較して、マリノスは今季明らかにうまくいっているチーム。開幕からのガンバ、仙台、川崎との3試合全てを観たけど、うまくいってるだけでなく魅力的なサッカーを展開していてマジで強い。「こういうチーム相手に勝ち点を取ることが出来たらホンモノなんだろうけど、まあまだ厳しいかな」っていうのが試合前の偽らざる本音だったけど、心のすみっこの方で期待している自分もいるという本当に微妙なスタンスで試合を迎えた。


蓋を開けてみればボールの保持率こそ譲ったものの、しっかりとマリノスのハイプレスを受け止めた上で裏を狙い、サイドから崩しにいくことが出来た。前半終了時点で確かな手応えがあったものの、そんな儚い手応えなんてなかったものとしてしまうような一撃をぶち込んでくるのがJ1という恐いところだということも十分に分かっていたし、今のマリノスにはそんな勢いがあると思っていた。それでも後半にゴールをこじ開けたのはオレたちだった。それも立て続けに2発。いずれも右サイドからのクロスにエースのワンタッチゴール。そしてカップ戦も含めて6試合目にして遂に無失点試合も達成。嬉しいんだよ、本当に嬉しいはずなんだけど、フワフワしていて夢を見てるような感覚を完全には拭い切れていない。


想定通りではあったけど、マリノスのハイプレスは厳しかった。いつものように最終ラインでのパス回しからリズムを作るなんて悠長なことは許してくれなかった。それでも前半のうちに右サイドで詰まり気味になった岩田が余裕を持って左サイドの広いスペースへ長めのパスを出して回避しているのを見て、あそこが見えているのなら大丈夫だと思えた。ハイプレスが厳しいのなら、それを裏返すことが出来れば裏が狙いやすいという表裏一体の面が当然のことながらあって2トップだけでなく高山が裏へ抜け出すシーンも作り出すことが出来た。勝ったことは嬉しい。ただそれよりも今のマリノスにやりたいことが通用したことの方が遥かに嬉しい。


以下はマリノス関係者の試合前コメント。

アンジェ・ポステコグルー監督
「大分はJ2で良いシーズンを過ごして、開幕からも良いパフォーマンスを見せている。決して格下のチームとは思っていない。自分たちがやるべきことをしっかりやらなければいけない。相手がどうやってきたとしても関係ない。」


天野純選手
「自分たちのサッカーで勝ちたい。オレたちはフロンターレ相手にあれだけプレッシャーをかけることが出来た。そのプレッシャーを受けた大分がどう対応するのか。相手が後手を踏んでいるように見えたらガンガン行きたい。」


藤井雅彦(マリノス番記者)
「相手は昨季のリーグチャンピオンではないし、アジアチャンピオンでもない。大分トリニータへのリスペクトを忘れるわけではなく、客観的に考えた時の実力上位はマリノスだろう。だから真っ向勝負で勝てなければ不満が残るわけだが、少しだけ目先を変えたサッカーで相手をいなせないものか。」


リスペクトとか回りくどい表現はどうでもよくて、一言で言えば「ナメてる」。監督も選手も番記者もみんなナメてんだよ。でもありがとう。その姿勢こそが我々が勝ち点3を掴めた大きな要因の一つだと思うから。時間の問題だったかもしれないけど、4節とはいえこれで3位に浮上した今日をもってさすがにバレただろうから、2週間空くタイミングも含めてこれからのチームがどう対峙してくるかが単純に楽しみになってきたよ。ナメていただいて大いに結構。残留出来ることと比較したらプライドになんて何の価値もない。昇格した瞬間が幸せの絶頂、どうせJ1なんて苦しいことしか待ってないんだろくらいに思ってたのに、まさか幸せのその先があったなんて。いつ消え去ってしまうか分からないこの幸せを今は存分に楽しんでおこう。


今から岩田智輝を絶賛します。もしかしてあるんじゃないのと本気で期待していた岩田智輝のU−22日本代表選出。残念ながら今回は選出されなかった。第1節、町田浩樹が出場機会すら掴めなかった試合で鹿島相手に躍動したのは誰だったのか。第3節、前半でいなくなった大南拓磨じゃ比較にならないくらいに躍動したのは誰だったのか。今日、その代表で10番を背負う三好康児よりもBOX to BOX(DFに使う表現ではない気がするが)で走り続けたのは誰だったのか。別に町田や大南、三好を貶めたいわけじゃなくて、今のJ1では22歳以下の選手がレギュラーを掴む、主力となる、チームを上位へ押し上げるのがどれくらい難しいかの目線合わせで登場いただいただけ。それを今の岩田智輝はやろうとしている。もう分かるだろ、つべこべ言わずに選びなさい。次に選ばなかったら、アレだぞ。しかるべきところに言うからな。片野坂さんにフラれた腹いせに愛弟子の岩田を代表に選ばないんだって言うからな。ってくらいに今日も岩田智輝が躍動した。2点目は引きの画面で見ると岩田1人だけが動いているようにみえるくらいだ。怜さんにはたいた瞬間に動き出す迷いのなさに岩田智輝の魅力が凝縮されてたプレーだったと思う。まだ時間はある。もう選ばざるを得ないところまでいったろうぜ。


遂にJ1の得点ランキングのてっぺんまでたどり着いてしまった藤本。去年を知る自分でもさすがにビックリだ。もう素晴らしいの一言だし、本当に頼もしい。ただやっぱり冷静に考えて今シーズン中の流出は現実の問題として考えておかないといけないなと思う。片野坂さん就任以降は悲しいお別れの数が本当に減ったと思う。トントンとステージアップしていることもあると思うけど、選手たちがこのサッカーで上を目指したいと思ってくれてることが最大の理由と勝手に解釈している。それでも藤本の年俸は700万だよ。サッカーという日本を代表する人気スポーツのトップカテゴリーの得点ランキング最上位の選手の年俸が700万じゃあまりにも夢がない。プレミアなんかでよく見る契約期間中に契約内容を見直すようなことが出来るのであればそうしてほしいと思うけど、我々のクラブは現状ではその部分では張り合えない。ガンバあたりから5倍くらいの年俸で引っこ抜かれてこそ夢があると思うよ、悲しいけど。そこに少しでも移籍金が発生するのならそれは有り難いことだけど。


勝って嬉しいだけじゃなく単純に見ていて楽しいサッカーになってきたというタイミングでの代表ウィーク突入は残念で仕方ない。もっともっとこのサッカーが見たいし、勢いが途切れてしまうかもしれないこともちょっと恐い。でも小手先の戦い方じゃなく、やりたいことをJ1でぶつけて見たらとりあえず4試合終わって3位になったわけだからそんな心配はしていない。それよりはパスポートが来年まで有効だったかが心配になり、とりあえず確認したら大丈夫だった。ACLばっちこいやー!



はい、調子に乗っていいの今夜までねー。
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ネガティブ要素ゼロ(ルヴァンカップGS2節名古屋戦)

2019-03-14 23:14:42 | マッチレポート19'
あえて挙げるなら伊佐の負傷くらいなものか。平日に有給使って名古屋まで行って負け試合しか観られなかった負け惜しみでも、強がりでもない。



トリテンの漢・馬場賢治のインタビューを全文貼り付けてこの試合の感想としてもいいと思うくらいに帰りの新幹線で考えていたことそのまんまを語ってくれている。確かにほとんどの選手がうまく戦えなかったという印象を持ったと思うんだけど、公式戦でこれが感じられていることの大事さを自分の経験も交えて丁寧に語ってくれているところは本当に良い。こんな貴重な機会がまだあと4試合もある。結果にこだわり続けていけばプラスアルファもあるかもしれない。本当にこんな試合ポジティブ要素しかないよ、ルヴァン獲ろうぜ!


2017シーズンの頃よくあった試合だなと思いながら観ていた。ボールを動かすことで大事なのはいつも「勇気」だと思ってるんだけど、それってつまり雰囲気でしかないし、昨日ピッチに立っていた選手たちに唯一足りなかったのは成功体験だけだったと思ってる。これも何度も言ってるけど、高木だってここ2年くらいで急激にキックの精度が上がったわけじゃなく(もちろん上がった部分もあるとは思うけど)、体得したのは「ミスしても関係ねぇ」くらいのメンタリティだと思ってる。その気持ちのゆとりが視野を広くするし、相手への威嚇にも繋がる。ミスは多かったかもしれないけど、小島も庄司も岡野も何度もチャレンジした。成功したかどうかではなく、試合に勝ったかどうかだけでなく、その姿勢がきっとこのスタイルへのフィットに繋がるはずだから、信じて継続してほしい。



初めてプレーしてる姿を生で見られたのは、島川、庄司、小島、奎汰、成豪の5人。そういう意味からもルヴァンを観に行けて良かった。島川は甲府時代に本当に嫌な選手だなと思っていたので、密かに一番期待していて、もう少し見てみたかった。大事をとったのであればいいけど、シーズンはまだ長いから無理はせずに。



奎汰も相馬とのマッチアップとか本当にいい経験になってると思うよ。ああいうところでファウルすることの恐さ、プレッシャーを感じながらボールを受けることの恐さ、全部糧にしてやれ。



楽しみにしてた庄司朋乃也。このスタイルにおいてはノリさんと比較してしまうとまだかなりの差があると思うけど、ノリさんだって最初からスッと出来たわけじゃない。CBとしての資質の高さは随所に見えたし、もっともっと伸びていってほしい選手。こういうサッカーを経験することがプレーヤーとしての幅を間違いなく広げると思う。




ちなみに高校3年生の頃の庄司朋乃也。この頃からいいCBになる空気を放ちまくってた。3種がクマガヤでセレッソ→金沢→大分。若くしていい経験積んでるし、期待しかない。



大学時代のチームメートだった相馬にニアを抜かれたのは相当悔しかったと思う。インタビューを読むと色々と考えたみたいだったけど、飛んできたシュートが見事だったと言うしかないよね、アレは。


ただ本当に読めなかったのかなと何となく違和感を感じてて、今日ふと思い出したんだけど、早稲田時代はあの位置のFKって確か岡田優希(現町田)が蹴ってたんだよ。この写真の国士舘戦でも直接FK決めてたし。だから小島は相馬があの辺から蹴るイメージをあまり持ってなかったんじゃないかな。個人的には早稲田時代は相馬よりも岡田の方がアタッカーとして面白いと思っていたので、町田でまだほとんど出場機会がないようだけど、これから突き抜けてくると思ってる。小島に話を戻すけど、後半に見せた2つのビッグセーブは本当に見事だった。ビッグセーバーが足元を身につけたら恐いもんはない。そして代表選出おめでとう。



本当に寒かった昨日のスタジアム。昼間に家を出た時は春みたいな陽気だったからナイトゲームとはいえそこまでバッチリ防寒していかなかったのに、まさかの暴風、さらにまさかの雪混じりの雨。そんな厳しいコンディションでゴール裏も集中を保つのが難しかったか伊藤のゴールが決まった瞬間ほとんどの人が気付いていなかった。2失点直後でちょっと落ちていたし、反対側のゴールだったし、決まっても選手も誰も喜ばないし、「え? え? え?」みたいな感じで面白かった。





お久しぶりの武田さん。名古屋ではリベロ型GKとして認知されてる模様。大分在籍当時は生粋のゴールライン型GKって感じだったけど、時代の流れにあわせて進化してるんだね。試合後に大分側のスタンド前を武田が通った時に軽く会釈していったんだけど、大分サポーターがあまり興味を示してなくて4日前の昌也とえらい違いだなと不思議に思った。個人的には好きなGKだったので。











ただ単純に名古屋は強かったと思う。相馬と前田直輝の両サイドとかリーグ戦でも普通にレギュラーでやれるくらいの選手だし、力の差があったことは認めざるを得ない。ただそんないまリーグで一番うまくいっているであろうクラブと1−2だよ、逆に言うとアレじゃね?そういうことじゃね?ということは胸の奥に秘めて週末のマリノス戦を楽しみに待ちたい。
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稼げるうちに稼いどこう(3節磐田戦)

2019-03-10 03:27:06 | マッチレポート19'
前節反町監督があんなにも分かりやすく片野坂トリニータの攻略法を明示してくれたのに、名波さんは完全無視。気持ちは分からんでもない。下から上がってきたばかりの大分ごときに合わせるサッカーなんてやってられっかよという気持ちは分からんでもない。でも我々が残留という目標を達成するためにJ1の強豪クラブにつけ込むとすればこの心の隙しかないと思ってる。シーズンのどこかで完璧に対策される時期が必ず来る。その頃までにセーフティーな勝ち点を積んどきたい。稼げるうちに稼いどこう。



5年ぶりのヤマハ。今のホーム側ゴール裏のスタンドが出来上がる前の旧アウェイ側の方が好きだったけど、それでもやっぱりいいスタジアムでした。このバック側の1枚スタンドは他じゃなかなかお目にかかれない素晴らしいスタンド。


鹿島戦も磐田戦もキックオフから最初はバタついてどうしても押し込まれてしまう。ただここからの立ち直りが意外と早いと思っていて、10分もすればパス回しから自分たちの間合いに引き込めるようになってる。もしかするとこれから先はキックオフからの勢いそのままに押し切られちゃうこともあるかもしれないけど、この落ち着くまでの時間をどれだけ短く出来るかが試合を優位に進めていく上で重要なのかもしれないなと思った。ただ今日の試合に限っては準備段階で完勝だったと思ってる。それはロドリゲスの起用。我々の間合いとなってからは彼は完全に迷子だった。自分がどこにいて、誰を見ればいいのか完全に迷っていた。一生懸命1人で2人を見ようとしたり、そうかと思えばWBの選手をフリーにしてくれたり、さらにまずいのは流動的にしたいという意図があったのかもしれないけど、磐田の2列目の3枚は左右が頻繁に入れ替わる。ただでさえ誰を見ればいいのか分かってないロドリゲスは左にも右にも行かなくちゃいけないから、より一層迷ってるように見えた。結果的には大南の退場に伴って交代となるわけだけど、名波さんは本音のところでは何もなくても前半のうちから代えたかったんじゃないかな。





あれだけ鹿島戦で藤本の裏抜けはケアしとかなければいけないということを印象付けたと思ってたけど、藤本はそれでも今日も裏を取った。大南の退場シーンや帰宅後観たガンバ−名古屋のハイライトの2つのオウンゴールを見ても、相手DFを背走させることの重要性がよく分かる。DFが前を向いている時はやはりDFが有利な状況だと思うんだけど、ひとたび裏返して背走させればゴールに向かってる攻撃側の方が圧倒的に有利だ。先制点もごっちゃん、藤本と続けて動き出しで勝っており、相手DFに競らせることも許さずフィニッシュまでたどり着いてる。藤本のシュートの正確さも合わせて完璧なゴールだったと言っていいと思う。



ハーフタイムが終わってロッカーアウトの際に、最後まで入念に高山に指示を出してた片野坂さん。


それを円陣の前にフクと共有する高山。ここで何が伝えられたかは分からないけど、円陣から10分後にその左サイドから決勝ゴールが生まれたことは事実。ここは非常に気になりますな。


フクはもっとフィニッシュの部分に絡んでいける選手だと思っている。松本戦の交代の理由は前への絡みの部分と書かれていて、それがもし本当だとしたら見事な一発回答でした。まだまだルーキーには負けてらんないよ。素晴らしいクロスだった!


クロスも素晴らしかったけど、藤本とごっちゃんの阿吽の呼吸も見事だった。クロスが上がる瞬間は逆の立ち位置だったのに、お互いに逆方向の斜めに動き出し、DFを混乱させマークを外した。ごっちゃんは「決めるだけ」とコメントしてたけど、それはこの秀逸な動きだしがあったこそ。先制点に負けてない完璧なゴールだった。これでごっちゃんも怜さんに続いてJ3→J2→J1ゴールを決めた選手に。次は伊佐か、さんぺーか、意外とノリさんだったりして。


一方で失点シーン。アダイウトンのシュート自体はやむを得ないと思うんだけど、川又のシュートに至る部分に問題があったと思う。はやり2〜3本スムーズにワンタッチでパスを繋がれてしまうとどうしてもペナに侵入されてしまう。アダイウトンにボールが渡ったのは偶発的だけど、ペナの中でプレーさせれば得点に繋がる偶発的な何かはやはり起こってしまう。川又にパスが入る前の段階でもう少し強く行けていればとは思うものの、完勝でお鼻がニョキニョキ伸びていきそうなところを札束でぶん殴ってへし折ってくれるところはJ1の有り難みでもあるよなと毎度思わせてくれる、鹿島も磐田も。





小塚は今日も良かった。ボールに触れないターンで相手を置き去りにするやつたまらなく好き。今日は機動力の面で藤本、ごっちゃんが目立ったけど、小塚も効いてた。パスにセンスを感じるし、組合せの中でもいいアクセントになってると感じる。







川又さんの流血現場をお掃除する高木駿さんです。


3節まで終わって勝ち点6は上出来of上出来。リーグ全体の混戦状態に便乗して暫定4位なんて位置を確保しちゃってるのも素晴らしい。そして来週はこれまでの対戦チームと全くと言っていいくらい毛色の違うマリノスとの上位対戦。明日の川崎との試合がどうなるかは分からないけど、開幕からの2試合で躍動感あふれるサッカーを展開しているマリノスとの対戦は単純に楽しみ。その前のミッドウィークにはルヴァン名古屋戦もある。いよいよ庄司が見られるかな。ルヴァンセレッソ戦での岡野が悪くなかっただけに庄司がどれくらい出来るのかけっこう楽しみにしてる。
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キメロ岩田

2019-03-08 00:02:21 | トリニータ
タイトルは週末の対戦相手と同じイントネーションで読んでね。


磐田戦プレビューです。昨季の16〜18位クラブによる血で血を洗う仁義なき残留シリーズの最終章。1勝1分の反町組がイチ抜け、残された名波組と片野坂組に残された道は勝利しかない。松本戦の時も書いたけど、負けたことはやむを得ない。ただ松本に勝ち点を与えてしまったことだけがまずかった。だから今週末も試合展開によってはしっかりとドローで締めくくれるプランも持っておきたいところ。


開幕戦の松本戦、第2節の広島戦を観た。ざっくりとした印象は俊輔、大久保のにゃんこスターたちが機能していないということ。以上。というのは半分ホントで半分ウソなんだけど、フィットしていないのはホント。開幕戦でトップの位置に入った大久保はほとんどボールに絡めず、2節からは川又がトップの位置に戻ってきているので、出てくるとしたらシャドーのあたりかな。俊輔は多分サブでしょう。


昨季いっぱいで辞める気満々だった本人を猛烈に慰留したくせにほとんど補強をしないという北ロンドンのどこかのクラブみたいなことをやってる磐田。少ない補強の中で目玉的な存在の森谷がまだメンバー入りしていない上に、昨季ほぼフル稼働の田口泰志も出遅れている模様で、やややりくりも苦しそう。そのやりくりの苦しさを象徴してるのが他でもない昌也の右SB起用でしょう。田坂さんなんかがよくやってた基礎運動能力に優れた選手をサイドに持っていきたがるのは選手層が厚くないクラブの指揮官ならよく分かるんだけど、磐田はそうじゃないからね。昌也は素晴らしいプレーヤーだけど、決して運動能力を全面に出して存在感を発揮するようなプレーヤーではないから。果たして昌也のSBとしてのプレーぶりはどうかというと、クレバーな昌也らしいプレーに徹しているなという印象。ポジショニングとしては上がりすぎず、開きすぎずという感じだから大きな穴を開けてしまうこともない。一方でそんなポジショニングなので攻撃時に豪快なオーバーラップを見せるなんてことは一度もない。ただ全く攻撃参加をしないかというとそうでもなく、機を見てセンターやアウトサイドと斜めのパスを交換しながらハーフスペースをスルスルと上がってくるプレーは何度か見せている。これは捕まえにくそうなので非常に効果的。ちなみに試合途中で3バックにフォーメーションを変更すると昌也は左WBにコンバートされる。これはつまり怜さんとの松本マッチアップが実現するということ。これは楽しみだね。昌也が移籍してからは確か初めての対戦となるので懐かしいやら、楽しみやら色々な感情が入り混じるけど、とにかく絶対にやらせないからね。


磐田がJ2だった2015シーズンにJ2としては反則級のドリブルでゴリゴリ侵入してきてたアダイウトンは未だ健在で、今季はそこにロドリゲスという非常に似たタイプのドリプラーが新加入してきてかなり厄介だ。推進力、迫力ともにアダイウトンには少し及ばない感じだけど、かなりの高いレベルで両翼に槍を構えている状態になっていてこれは要警戒。あとはシンプルに川又恐い。このにゃんこスターが一番恐い。多分1トップ気味で先発してくると思うけど、ノリさんには屈強な外国人FWと対峙するような心構えで臨んでほしい。


ミッドウィークにルヴァンカップがあったことで週末のメンバーはほぼほぼ予測がつくこととなった。ここまでのリーグ戦2試合と大きく変わることはなさそうだ。第1節と第2節で全く違う顔を見せたこのチームの本当の顔がどっちなのかを見極める意味でこの試合は非常に重要。そして繰り返しになるけど、残留争いのライバルになるであろう磐田に勝ち点を与えないことはもっと重要。松本戦で突き付けられた「戦術の徹底」と「戦局にあわせた柔軟性」のバランス。難しい課題だけど、勝ち点を積み重ねるためには必要なレベルアップだ。磐田相手にどれくらいやれるかはいい試金石となるはずだからその点は冷静に見ていきたい。


カシマ同様、ヤマハも大好きなスタジアム。週末はJ1昇格のご褒美を満喫してこよう。
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落ちなかった質(ルヴァンカップGS1節セレッソ戦)

2019-03-07 22:59:54 | マッチレポート19'
個人的にカップ戦が好きです。カップ戦でどれだけゴールを決めようが、どれだけ勝ち点を重ねようが、今季の最大の目標である残留に何一つ影響を及ぼすものではないけど、平日開催のみの何となくクローズドでマニアックな雰囲気、いつもとは違う選手たちの躍動なんかが見られるから好きです。このスタンスはそれこそ大分がナビスコカップを獲る前から変わっていない。J1昇格した大きなお楽しみの一つ。


昨日は遅くまで飲み会があったので、試合は今日録画で観た。リーグ戦からはガラッとメンバーが入れ替わり、ルーキーの3人が揃ってスタメンデビューしたりと難しい状況にあったとは思うけど、想像以上に片野坂さんが目指すサッカーを体現出来ていたと思う。0−1のまま終わってたとしても「やりたいことは出来たけど、やっぱりJ1の決定力はさすがだな」くらいのシーズン前にイメージしてた通りの試合だったと思うし、終始ボールを握って主体的に試合を進めていたことを考えると、決して悪い試合だったわけじゃない。にもかかわらず飛び出した終盤の2発。こりゃたまらんよ。最高だよ。


今のところリーグ戦に絡めていないメンバーたちによるこのサッカーの体現はいかに毎日のトレーニングに一本の芯が通っているかの証明だと思う。これだけガラッとメンバーが変わればサッカーの質が変わってしまうのはある程度はやむを得ないと思ってる。いわゆるAチーム、Bチーム関係なく同じ方向を向いてトレーニングに取り組めているかがこういうところに表れてくると思う。今後も昨日のメンバーが主体となってカップ戦は戦っていくことになると思うけど、単純にGS突破という明確な目標もあるし、もちろんここでアピールすることがリーグ戦での出場機会に繋がっていくわけで、「カップ戦だから」なんていう気持ちは一切捨てて、とことん勝利にこだわってほしい。だからごっちゃんのゴールが決まった直後にいつもと変わらず大喜びしている片野坂さんの姿を見て、ますます「この人は信頼すべき監督だ」という思いを強くした。


丸ちゃんが良かった。昨季も何試合か右CBに入った試合があったけど、その時の印象が吹き飛ぶくらいに昨日の丸ちゃんは良かった。右CBのファーストチョイスである岩田は走力による前への推進力で存在感を発揮してるけど、丸ちゃんの場合は最終ラインのやや斜めの位置にコントロールタワーが置かれてるようなイメージで、縦や斜めへ良質なパスを大量配給していた。多分そこまで慣れていないであろうWB起用に序盤は窮屈そうにしていた成豪だったけど、前半の途中から丸ちゃんが後ろからうまく成豪を使い出すとどんどん右サイドが活性化していった。怜&岩田の走力コンビで右サイドは鉄板とずっと思ってたけど、こういうやり方もアリだなと昨日の丸ちゃんのプレーぶりを見ていた思い直した。そして見事な同点ゴール。終盤の時間帯でも集中力高くインターセプトを狙いつつ、相手DF陣を翻弄するパス交換からのズドン。お見それいたしやした。個人的には文句なしのMOM。


その丸ちゃんにうまく使われてた成豪だけど、やっとそのプレーぶりを見ることが出来た。上でも書いたけど、やっぱりサイドでは窮屈そうにしてる印象は否めないし、最適ポジションは今のフォーメーションならシャドーなんだろうなと思う。360°の視野を確保出来るポジションでもう一度見てみたい。プレー以外の写真なんかを見てたら昌也に雰囲気が似てるなって印象だったけど、プレーしてる姿はまるで夢生。腕の振り方とかドリブルしてる姿なんかそっくり。背番号25も夢生のルーキーイヤーの番号と同じだしね。ちょっと気になりました。


小島も長谷川も奎汰もスタメンデビュー戦とは思えないくらいに堂々としてた。その影には伊佐、馬場、コテ、星あたりの前からこのサッカーを体に染み込ませてる選手たちのフォローもあったと思う。伊佐がテレビで観ていても聞こえるくらいにチームメートに対して声を出していたのは印象的だったし、停滞してる時間帯での馬場ちゃんの動き出しとかさすがの一言だったと思う。いいよいいよ、底上げだ。


たったの1試合が終わっただけだけど、今後がますます楽しみになってきた。カップ戦にはカップ戦の面白さがある。ルヴァン獲ったろうぜ!
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完敗(2節松本戦)

2019-03-02 19:03:27 | マッチレポート19'
これ以外のタイトル付けるのは無理。2試合で勝ち点3は申し分ないスタートだと思うけど、残留を争う松本に勝ち点を与えてしまったのは痛い、痛すぎる。


J2でもよく観た試合だと思うんだよ。相手に対策されてうまくいかない時に考えすぎて、サッカーの基本的なところすらも見失ってしまうような試合。サボってるわけでも、諦めてるわけでもないんだけど、考えすぎてるからシンプルに体が動かないんだよね。片野坂さんのチームになってからのここ数年ちょくちょく見てきた現象だからよく分かる。ハーフタイムにつぶやいたけど、こういう試合は残念ながら後半になっても改善しない。ハーフタイムに選手交代がなかった時点で今日は良くてスコアレスドローと腹をくくったので、まあ納得の結果。考えすぎてるから出足で負けるし、考えすぎてるから球際で勝てない。J2の時はこういう試合でも強引にドローに持っていくくらいの地力はあったんだけど、残留に向けて必死でプレッシングを磨いてきた松本にはそんなふんわりとしたものは通用しない。最後の最後まで手がかりすら見つけられなかったそんな試合。完敗。


たったの1試合だから慢心とまでは言わないけど、過信があったとは思う。「鹿島相手に出来たんだから、松本相手に出来ないわけがない」という過信は少なからず絶対にあった。シンプルに縦に仕掛けるとか、遠目からでもシュートを撃ってみるとかそういう部分が全くと言っていいほど見られなかったことに象徴されてる。そう思ってる時点で反町さんの術中にハマってるんだよ。最終ラインでパスを回してる段階で何となく自分たちのリズムでないことは選手たちは薄々分かっていたはず。ガッチリと相手の間合いに入り込んでしまって、そこに隙を見出すことが出来なかったはずなのに、それを認めようとせずに効果のないパス回しで時間を浪費し続けた。それは過信以外の何物でもない。


ただ一つ希望を探すとすれば、こういう類いの試合には連続性がないこと。前の試合が何だったんだろうかと思うくらいに次の試合で躍動することがしばしばだからこの試合を十分に反省したら、ネガティブに捉えすぎることはないと思う。もう少し頭をクリアにして試合に入るようにする等試合へのアプローチ方法に工夫をすればいいだけだと思う。唯一悔いるべきは松本に勝ち点を与えてしまったことその1点のみ。


さすがにこんな試合じゃいいとこ探しすら出来ないから個人ピックアップはなし。とりあえず高畑くん(これで一人前の選手なのでこれからくん付けはやめます)はデビューおめでとう。38番のマフラーを買った自分でさえ第2節でのJ1デビューは驚きだったよ。ただ奎汰が悪いわけじゃないんだけど、フク→奎汰の交代はよく分からなかった。もどかしい試合展開の中でもっと攻撃的なカードを持っておけばと感じてたから、この交代の真意は誰かにちゃんと聞き出してもらいたい。この不甲斐ない試合の直後にルヴァンが開幕するのはちょうどいいタイミングなんじゃないだろうか。まだまだメンバー選考はフラットな段階だ。とりあえずこの1週間で藤本を持ち上げすぎた人は廊下に立っときなさい。


先週に引き続き今週もこれからスパーズ観戦会。先週は◯→×だったから、今日は×→◯になるでしょ。さ、酒飲んで切り替えよ。まだまだシーズンは始まったばかり。
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第2節にして6ポインター

2019-03-02 01:19:20 | トリニータ
このブログを長くお読みいただいている方であれば既にご存知かと思いますが、自分がレビュー記事だけでなくプレビュー記事を書き始めたらそれはすなわちチームの調子がいい時です。


鹿島戦の前にシーズンインにあたっての記事を書き始めてたんだけど、ずっと仕事が忙しくて仕上げる気力がなくて結局ボツにしちゃってたので、その中から少しだけ今さらだけど書きたい。シーズン前のお楽しみの一つと言えばやっぱり選手名鑑。大分だけでなく他のチームのところを読むのも楽しい。で、今季J1に昇格して今までと何が変わったかと言えば、選手の推定年俸が記載されていること。ざっと見渡して一番に感じることは、うちの選手の年俸が安いということ。誰がどうとまでは言わないけど、4桁の選手でスタメンが組めないのは日本のトップディヴィジョンに所属するクラブとしてはやはり寂しい。今やJ1昇格というミッションは本当に成し遂げるのが難しいことになったと思う。それを安い人件費で成し遂げたことは確かにすごいことで、ある一面では評価されてしかるべきなのかもしれない。でもそれを我々サポーターが「誇らしいこと」と言い出したら、もうそれは末期症状だと思う。行き着く先は「やりがいの搾取」と何ら変わらない。チームに強くなってほしいと思う一方で、愛すべき選手たちがもっと報酬面で報われるクラブになってほしいと強く願う。お金使おう。


年俸面の話で繋げると、今季一緒にJ1に昇格して、第2節の対戦相手である松本とはその面では既にかなりの差を付けられていると言える。決定的な差は新外国人選手のレアンドロ・ペレイラ、その年俸何と1億円。J1に昇格して億円プレーヤーを補強するというあまりにもベタなことをするのは反町さんが監督をするチームっぽくないなと思う一方で、もしかすると前回のJ1の時にゴールを決めるという部分で本当に悔しい思いをしてきた裏返しなのかもしれないとも思った。しかしご存知の通り、その億円プレーヤーは開幕戦を欠場し、多分明日も欠場する。日程くんの真意は分からないけど、世間一般の目は磐田、松本、大分で残留を争うだろうというもの。その3チームが3節までに全て1巡目の対戦を済ませる日程なので、シーズン序盤だから様子見なんてことは言ってられないわけで、松本にとってその大事な2連戦でいきなり億円プレーヤーが使えないのは「痛い」の一言では片付けられないはず。


ちなみになぜ今節もその億円プレーヤーが欠場するかと言えば、エルゴラの松本番も務める多岐太宿さんが運営する「松本雷鳥通信」に欠場見込みと書いてあったから。反町さんにしっかりと指導されているのか、画像の通りプレビュー画面で予想スタメンが分かってしまわないようにモザイクを入れるほどの徹底ぶりなのでその信憑性は高いと思われる。ただその点で言えば、大分番のひぐらしさんも予想スタメンは前節のスタメンをそのまま書くことをシーズンを通して徹底しているので、反町さんも準備はしにくいと思う。ただ正直に言って、お金を出して買ってる情報だけに不満に思うこともなくはないけど、チームのことを思えばやむなしとも思うし、難しい問題だ。


松本の開幕戦である磐田戦を観た。結果は1−1のドロー。序盤に岩上の直接FKで先制、鋭いプレッシングで試合の流れを掴んではいたものの、川又の強烈ヘッダーに屈し、勝ち点2を落とした。大分がJ2昇格後の2シーズンで3勝1分なので、相性は最高クラスにいい相手だとは思うけど、去年までの松本の姿はいったん忘れた方がいいように思う。そのプレッシングの鋭さは昨季と比較して格段に磨き上げられてる印象だし、そもそもその急先鋒である前田大然とセルジーニョは去年の10月は不在だったわけで。もう分かっちゃいるけど、前田大然のスピード感あふれるプレッシングはJ1のゲームとして見ても相当な切れ味だし、実際に磐田も最終ラインで何度も引っかけられそうになっていた。ただ前田もセルジーニョもやや単騎突撃的な印象は拭えないので、落ち着いていなせればチャンスは作りたい放題だ。それと70分を過ぎると明らかに全体の運動量は落ちてきていたし、前進出来なくてもしっかりとボールを動かしつつ相手を走らせることは重要だと思う。ただその運動量の落ちた磐田戦の反省と鹿島−大分を参考にしたスカウティングから撤退戦術で来る可能性も捨て切れないなとは思ってる。


注目選手は前田大然以外では今季栃木から移籍してきた服部康平。我々がJ3から駆け上がってきたのと同様、彼も相模原を振り出しに栃木、松本とステップアップしてJ3からJ1にたどり着いた。188cmと大型のCBで33歳になった飯田の後継者として期待されているんだろうなと思う。磐田戦1試合を観ただけではディフェンダーとしての真の実力は見極め切れなかったけど、セットプレー時のターゲット役としては十分すぎるほどに機能していた。鋭く動き出すわけでもなく初めからファーの位置に立っているだけなのに、山なりのボールが来てもほぼほぼ競り勝つ。その後のこぼれをしっかりと処理しなければまたもセットプレーから失点をしてしまうことになるので、そこは十分にケアしたい。J3・相模原の時にホームで対戦した時の彼のことはよく覚えてるんだけど、確かあの頃はFWをやってたはずだったので、そういう面からもセットプレーにはくれぐれも注意したい。


鹿島戦の結果で浮かれたいところではあるけど、それでも最終的には松本や磐田あたりとの残留争いは避けては通れないと思ってる。そういう意味ではまだ第2節でシーズン序盤とは言え、この試合は「6ポインター」だと言える。自分たちが生き残るために奴らを引きずり落とす。次節の磐田戦まで含めて、いきなりシーズンの大きな山場が来たと言える。
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