Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

J3優勝! J2復帰!(30節鳥取戦)

2016-11-23 01:22:00 | マッチレポート16'
本当にいいチームになったなと優勝セレモニーを見ながらしみじみと思った。





相手云々でも、場所云々でもなく、単純に簡単に勝てる試合だとは思っていなかった。このシチュエーションで緊張するななんて言うことの方が無理があるわけで。鳥取にだって意地はある。そう毎年毎年自分たちのスタジアムで祝勝会されてもたまったもんじゃないだろうし。


そんな鳥取も試合前から仕掛けてきた。


まずガイナマン体操のユルさで骨抜きにして、


他でもない監督を誤字で揺さぶって、


サポーターの数ではどうやら勝てなそうだと悟ると、ビッグフラッグで大分サポーターを覆い隠してしまうという暴挙にまで出てきた。

このあらゆる角度からの揺さぶりに動揺したのか、立ち上がりは大分の選手たちは総じて固く、思ったようなサッカーが出来なかった。だから前半スコアレスなら御の字くらいに思ってた矢先に飛び出した先制点は本当に大きな意味があったと思う。先制点を機に解き放たれたようにノビノビとサッカーをし始めた選手たちを見て、これは勝てると確信した。この日は選手たちから見てゴール裏の右側に陣取っていたので、後半のゴールラッシュは本当にたまんなかった。特に3点目は、岩田がゴールに迫ってくるにつれて上がっていく期待感とゴールが入った瞬間の爆発は今でも鮮明に甦ってくる。1点じゃ足りないと誰もが思っていたら、後半キックオフから1分しないうちに追加点。フェルの見事な個人技に振り切られた岩田が自ら取り返してきた3点目。勢いに乗って勝負を決める4点目。1シーズンをかけて、本当にいいチームに成長したと思った。片野坂監督の手腕は見事だったと思う。


「終わり良ければ全て良し」だからなのかもしれないけど、本当に楽しいシーズンだった。ジワジワとだけどずっと右肩上がりにチームが成長していったその過程が楽しかったのかもしれない。震災明けの5月頃に勝てなかったのはある程度やむを得ないとは思ってたけど、7月にまた勝てなくなった時はマジでヤバいかなと感じてた。特に片野坂監督自ら栃木に対してイデオロギー闘争に持ち込んでいって、そして見事なまでに相手の土俵でやられた時は完全に優勝は諦めた。でも今になって考えると、もうその翌週の福島戦から今の形に近いサッカーを見せられるようになってた。そして1ヶ月間の中断を経て本当に強いチームになった。個人的にターニングポイントになった試合は天皇杯・甲府戦だったように思う。昇格を目指すにあたって天皇杯は足かせになる可能性もあって、優先順位を下げるクラブも多い。県予選準決勝で敗れた栃木はその典型。我慢してボールを大事にするサッカーを育ててきて、それを力試しとして披露する場がたまたま甲府戦のタイミングだったのかもしれない。でもそこで主力が抜けていたとは言え、J1クラブ相手に互角以上の試合をしてついでにPK勝ちしちゃったもんだから、選手たちが確固たる自信を持ったように見えた。もちろんたまたまかもしれない。でも天皇杯という実戦の場を無駄にせず、それをチーム力のブラッシュアップの場として有効活用したことがその後に繋がってきたことは間違いない。甲府戦明けのリーグ戦10試合を8勝1分1敗。クリーンシートが7試合、失点わずかに5。ゴールさせて自信を持たせた盛岡と長野はどちらもその後栃木から勝ち点を奪ってくるという順位表上での絶妙なコントロールまで見せるというおまけ付き。もう本当に見事と言うほかない。我慢強くチームの成長を待った片野坂監督の胆力の勝利と言っても過言ではないんじゃないだろうか。1試合負けたくらいで優勝を諦めるクズメンタルのサポーターとは器が違う。








試合後、涙が止まらなかったごっちゃん。とんでないプレッシャーと戦ってたんだろうなと思うとこちらの目頭も熱くなってしまった。アウェイ長野戦で本当に何も出来なかったごっちゃん。その試合のブログでも書いたけど、それでも今シーズンはごっちゃんを信じたいと普通に思えた。完全なこっちの思い込みでいいんだけど、トボトボと引き上げてきたごっちゃんにスタンドから「次だよ、次!」と声をかけたら、力なくこっちを見てうなずいてくれたように見えた。そこからごっちゃんは4試合連続ゴール、チームは4連勝でついに奪首。最後の最後で決め切れずに得点王を逃すあたりがまたごっちゃんっぽいけど、今季は誰もが認めるエースの活躍だったと思う。個人的には伊佐の雰囲気が大好きで、伊佐がゴールを決めてくれるとめっちゃ盛り上がる。さんぺーが決めてもここまでの歴史を思うと本当に嬉しい。でもやっぱりオレは純大分産のストライカーであるごっちゃんのゴールを一番待ってる。J3で取れなかった得点王はJ2で取ろう。来季も頼むよ。



日曜日は本当の弾丸で、朝4時に家を出て夜の11時に帰ってきた割にはサッカー観戦以外何もしなかった。移動時間が長かったから色んなことをボンヤリと考えた。もちろんこのJ3優勝は去年いた場所に戻っただけなのかもしれない。実際にシーズンが始まった頃は優勝して当たり前、そこからがスタートみたいなことも考えてた。でもJ3が全然甘くないと分かってからは必死に勝ってほしい、優勝してほしいと願うようになった。そしていざ優勝すると、去年のことなんか忘れて死ぬほど嬉しかった。何なんだろ、この感情は。大分トリニータは不思議なクラブだと思う。ずっと追いかけていると、数年に一度とてつもなく痺れる試合に巡り会わせてくれる。それが去年の入替戦のように望んでいない結果になることもたまにはあるけど、大体は日常生活じゃ到底味わうことの出来ないような感情を呼び起こす試合だ。いいことも悪いことも色々あるけど、このクラブとともに歩んできて本当に良かったと思う。このクラブとともにまた新しい歴史を作り出せたことを本当に誇りに思う。

大分トリニータ、J3優勝おめでとう!そして、ありがとう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何が起こるか分からない(27節秋田戦)

2016-10-31 02:26:38 | マッチレポート16'


走れー走れー 2塁ベースへー ラララ光より速く 青い稲妻ー♪


「ブラウブリッツ」とはドイツ語で「青い稲妻」という意味だそうです。「青い稲妻」と聞いて真っ先に思い出すのは、林田健司でもSMAPでもなく、ジャイアンツの松本匡史なくらいには子供の頃はG党でした。今じゃ完全にアンチですが。









ブラウブリッツ秋田のホームスタジアムであるあきぎんスタジアムは球技場なので、メインスタンドからとても見やすくいいスタジアムだった。JRの駅があって、繁華街があって、官庁街があって、スタジアムがあるという中心部からのアクセスも抜群で、大分で言うなら新川とか碩田あたりにスタジアムがあるようなもんで、いいところもかなりあるんだけどね。




ただ如何せんサイズが小さく、選手バスも道路から直接横付けだったり、チームトラックも路駐。外から丸見えの部分もあったりと有料興行を行うにはちょっと適さないかな。秋田がJ2以上に上がってくるには、ここではないどこかに新しいスタジアムが必要なんだろうね。



長野戦の時ほど固い感じがせず、程よい緊張感で試合に臨めてるなという印象だった。


序盤は五分の展開だったものの、すぐに大分ペースに。アタッキングサードでの工夫やアイデアも十分にあり、PKがなくても得点が出来そうな匂いはしていた。秋田はとにかく守備時のボールへの寄せが速く、かつ人数もかけてきてた。ただそのやり方に徐々に大分の選手たちが慣れてくると押し込む時間が長くなった。秋田の選手は総じて寄せは速いものの、大分の選手にフィジカルで負けるシーンが目立った印象。


DFは4枚。選手の力量差を考えると、積極的にズレを作りにいった片野坂監督の狙いはハマっていたと思う。2列目、3列目から効果的な縦パスが頻繁に入るし、バイタルエリアのケアがかなり甘いなと思った。ホームでの勝率7割と聞いていたけど、強いなという印象はほとんど受けなかったし、普通に勝てる相手だったと思う。




そんな試合が一変したのが、伊佐へのレッドカードから。怒るでもなく、まあこんな顔になっちゃうのも分かるくらいに酷い判定だった。PKで先制した直後で、秋田が攻勢を強めてくるのが明白な時間帯で伊佐は意図的にチェイシングの強度を高めていて、チームへの貢献度の高いプレーだった。そんな中で勢いが良過ぎて、相手のボールを蹴った後の足にタックルが入ってしまった。軸足を刈ったわけでもなく、明らかに足裏が見えていたわけでもない。誰がどう考えてもイエローが妥当なプレー。


多分直前のPKの判定に自信がなかったんでしょう。俗に言う「帳尻」というやつなんでしょう。さらに言えば、レッドのジャッジにも自信がなかったんでしょう。後半は微妙なプレーはほぼ全て大分寄りの笛になったし、露骨に時間を稼ぐ大分の選手たちに注意を与えることもほとんどなかった、ましてや遅延行為のイエローなんてあるわけもなく。宇田賢史というらしい。昨季までJでの主審のキャリアが3試合しかないひよっこちゃん。毎度思うがこんなのに当たりたくなかったら、昇格するしかない。

ここからは推測だけど、PKからレッドへの一連の判定をたまったもんじゃないと感じてるのは多分我々だけではないんじゃないだろうか。数的不利になって後半は確かに圧倒的にボールを保持されたけど、後半最もゴールに近付いたのはATの昌也のシュートだったように、秋田の攻撃でこれはヤバいと思ったシュートは1本あったかなかったかという印象。秋田は押し込む展開のサッカーに慣れていないのか、攻撃を作る前にボンボン前線に放り込んでくれて、うちが5バックにしてからはむしろ放り込んで欲しいと思うくらいに可能性の低い攻撃に終始してくれた。序盤に秋田が見せていた前線の選手の1枚がボールを受けに下がってきてスルーしてもう1枚が反応するといった攻撃の方が遥かに恐かった。結局シュート数9という数字が秋田の攻撃が機能していなかったことを証明している。普通に同点で同数の状況で試合をやりたかったんじゃないだろうか。






結果的に勝ったし、時間も経ったから今は冷静に振り返ることが出来るけど、直後は到底受け入れられるジャッジじゃなかったし、腹が立った。でも選手たちは違った。いつの間にか修行を中心に10人全員で残り時間のやり方を話し合う姿があった。もちろんハーフタイムには監督からも指示があっただろうけど、ピッチ内の選手たちだけでも意思統一を図ろうとする冷静さや、簡単に諦めないメンタリティが呼び込んだ勝ち点3だったのは間違いないと思う。主審の心理状態を察してか、やり過ぎだろと思うくらいに時間を稼いでくれた修行、何本放り込まれても徹底してはね返し続けた鈴木と福森、1回外されても2回、3回としつこく追いかけ続ける姫野、そして何よりも局面局面で頼もしかったぐっさんとソンスのベテラン2人。岩田の代表やダニエルの累積がなければもしかすると出番がなかったかもしれない2人だけど、今日は何度「いてくれて良かった」と思ったことか。


今日は本当に選手たちのがんばりに頭の下がる試合だった。勝てて本当に良かった。意図したものとはまるで違ったかもしれないけど、グッドゲームだった。



昇格するチームはこういった試合をモノにする、もしかするとそんな試合が今日だったのかもしれないとは思う。ただ、今日の教訓としてどんなに十分に準備をしても何が起こるか分からないわけで、もう一度気を引き締めないとと思い直した。U23チームとのホームゲームと今のYSにはまず勝てるだろうと個人的には思ってるんだけど、そうじゃない何が起こるか分からないんだと、まさに勝って兜の緒を締める。今はそんな心境。何が起こるか分からない、それは栃木にも同じことが言えるわけで、残り3試合だけど、我々が勝ち続けられれば、何が起こるか分からないんだ。




伊佐の退場に伴い、次節のFWがいないというのも楽観出来ないと思う大きな要因の一つ。苦しいけど、この秋田からの帰り道から既に次の週末への戦いは始まってるんだ。そんな戦いの始まりの場所である秋田空港に大きく飾ってあったこのレリーフが次節に向けての何かを示唆しているような気がしてならない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エースに求めること(25節長野戦)

2016-10-16 22:26:47 | マッチレポート16'


そんなにうまくいくわけねーだろ、とサッカーの神様から頭をぶん殴られたような今節の結果。もう一度前を向いて勝っていくだけ。



さんぺーの不帯同の理由が分からないけど、前節までの序列からいけば伊佐が先発だった流れでのキリノの先発起用。そして清本→怜。岩田不在の最終ラインの対応は想定通りだったものの、前線については試合前から動いてきた片野坂監督。試合後に監督が100%采配ミスと言い切っただけあって、今日は何をやってもダメだった。そんな印象の試合だった。


まずはキリノ。長野の最終ライン(特に阪田の脇を固める2番と3番)が想像以上に強かったこともあるけど空中戦はほぼ全敗。ごっちゃんとの連携皆無。上や前には強かった長野の最終ラインだけど、前半に怜が2度ほど飛び出した時の対応を見れば、裏への動きに対しては弱そうだったにもかかわらず裏抜けもなし。唯一良かったと感じたのは、自陣のマイボールのスローインで自分に投げられたボールの頭でのリターンを失敗してロストしたボールを絶対に奪い返すという誠実さを見せたプレー。ただしそれも結果的には相手に絶好の位置でのFKを与えたわけだけど。監督はキリノのプレーに何度も首を振り、たまらず後半10分で交代させた。ハッキリ言ってキリノの先発起用は失敗だった。

キリノの活かし方にも問題があったと思う。早々に空での優位性は保てないと誰もが気付いたはずなのに、キリノの頭を狙ってははね返されるという単調な攻撃が多かった。夏以降に練度の上がったボールを保持して主導権を握るサッカーは、前半あまりうまく機能しなくても我慢強く回していれば後半に相手がバテ始めるという効果を見せる試合も多かった。もっとそこを信じて遅攻に徹しても良かったと思った。前半の20分頃にスタンドに乗せられて長野の攻撃陣が猛烈にフォアチェックをかけてきたけど、修行の冷静な逆サイドへの展開で完全にかわされたのをきっかけに長野は全くフォアチェックに来なくなった。こちらのボランチをガッチリとケアするでもなかったからもっと主導権は握れたと思う。

前の記事でも書いた通り、ラストチャンスに賭ける長野は確かに強い気持ちで戦ってるなと感じるシーンは多数あった。ただハッキリと強いなと思うほどのチームではなく、残念ながらこの試合に対する思いの強さで負けたような印象。ただ長野はラスト2試合が栃木、鹿児島と自身が昇格出来るかどうかは別として、間違いなく昇格レースの鍵を握るクラブ。残り5連勝で来たとしても、うちが3勝2分で逃げ切れる。この敗戦を重く受け止め過ぎる必要はない。



何をやってもダメと感じた要因の一つ。高松の神通力も炸裂しなかったこと。



ラストプレーのCKでゴール前に上がったにもかかわらず競ることすら許されなかった修行。ごっちゃんからアイスの1本でもおごってもらうべき。



浦和がやり始めてからよく見るやつ。






2度目の南長野。メインスタンドからは初めてだったけど、やっぱり素晴らしい。位置や高さを総合的に判断するとバックスタンドの2階席最前列が多分サッカーを観るのにベストポジションだと思われる。





この時期になると大目標も目前に迫ってきて、サポーターとしては「こんな局面で不甲斐ない試合はまさかしないだろ」という勝手な思い込みをどうしてもしてしまう。チームとして十分に準備もしてきただろうし、選手たちも油断なんて微塵もしてないと思う。それでもうまくいかない試合がある。そんな試合は昇格争いや残留争いをしてきたシーズンを思い返してみても必ずあった。でもそれを仕方ないで割り切ってしまっては目標の達成はないと思う。ましてや残り5試合で栃木まで勝ち点5差と追い込まれた状況を考えればなおのこと。富山戦も今日の長野戦も個人的には決してネガティブには捉えていない。ただもうここからは理屈を超越した部分で勝ち点を取るような試合が出来なければ、栃木をひっくり返すことは出来ない。順位通りの結果にならないことは百も承知だけど、残り5試合にボトム3を残してるだけに可能性はあると信じてる。









ずっと試合に出続けてきた選手として初先発の相棒を活かすような仕事が全く出来なかったこと。90分を通して存在感を見せるようなプレーがほとんどなかったこと。ゴール前の絶好機をフカしたこと。修行まで上がってきたラストのCKで軸足をスリップさせ、チャンスをふいにしたこと。これら全てが不満なわけだけど、オレがもっと不満に思うことは、試合も残り10分くらいで相手陣内の左45度くらいのいい位置で得たFKを2階席に届こうかというくらいの勢いでフカしたこと。多分誰も触らなければそのままゴールに吸い込まれるような軌道をイメージして蹴ったんだろうけど、ミスは誰でもするし、フカしたことに対しては不満はない。でもその数分後に同じような位置からのFKでファーの選手の頭に合ったものの、フンワリと置きにいくようなキックをしたことが何よりも不満だ。大げさに言えば、あそこで置きにいくキックをするところに今日の不甲斐ないプレーの全てが凝縮されているとさえ思う。こういう試合に勝つこと、昇格することってそんなに簡単なことじゃない。

でもオレは信じる。お前がこのチームのエースなんだから。お前のゴールでオレたちをJ2に連れて行ってくれることを信じてる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

圧倒的に支配するもドロー(23節富山戦)

2016-09-25 23:37:14 | マッチレポート16'
YSCCに2点取られたチームと3点取られたチームのどっちが強いのかを決める試合でした。違う。


後半を圧倒的にコントロールしながらもゴールだけは割れずという昨日のU18と同じような試合展開に昨日の分もまとめて手に汗握ったそんな試合だった。ハッキリ言って大分の方がチーム力は上だったし、セットプレー以外でのゴールを後半から完全に放棄したチーム相手だったわけだからアウェイだろうが仕留めておかなくちゃならなかったわけだけど、逆に言えば相手の腰があそこまで引けるチーム力がこの時期に出来上がりつつあることを自信にすればいいと思う。

後半の最初のプレーがきっかけだったように思う。後半開始の笛からさんぺーとごっちゃんが一気に富山DFラインにプレッシャーをかけ、面食らった富山は危うくボールをロストしそうになる。前半はまだサイドから崩そうと意図を感じた富山の攻撃も圧力の強まった後半からは機能しなくなったというよりも攻撃することを放棄したそんな印象を受けた。完全に閉じこもられた富山陣内にスペースはなく、スタンドから見ててもこれをこじ開けるのは困難だなとずっと思ってた。姫野や岩田が何回か見せてくれたけど、もっと持ち場を捨ててでも動かしに行ってほしいとも思ったけど、最低でも勝ち点1は取らなければいけないという思いが少しでもあれば、慎重にならざるを得ないのかなとも思いながら観ていた。

そんな中でもビッグチャンスはあったわけで、監督や選手も言ってる通り、そこの精度なんだろうね。確かにごっちゃんが外したかもしれないけど、そんなことくらいでギャーギャー言いなさんなって。今季の得点王はごっちゃんが絶対獲るから。2年連続でJ3得点王は大分ユース出身者になるから。本当の最後の最後でチームを救うゴールを決めるのはごっちゃんだからさ。

今日の試合を観てからちょっと気になったのは、今後の対戦相手が中断明けのうちの試合を観て、スカウティングをした結果どういう戦術を採用してくるんだろうかということ。ボールの動かし方、ボール保持者以外の選手の動き方がぎこちなかった中断前はアグレッシブにディフェンスしてくるチームが多かったけど、八反田定着以降かなりスムーズに動かせるようになりボールを保持する時間が長くなったうちを相手に特に目標感が薄れてきているチームは割り切ってリトリートして前線に長いボールを入れてセットプレー勝負。なんていう戦い方をしてきてもおかしくないなと思った。今日の後半のような試合になったとして、それでも絶対にこじ開けないといけない局面が来た時に選手たちはやれるのか。昇格出来るか否かはそこにかかってくるように思えた。課題は常に変化していく。事前準備もチーム全体で万全に。

セットプレー対策という観点からも最終ラインは右から、岩田(山岸or山口)、鈴木、ダニエル、福森が一番いいかな。特に鈴木、ダニエル、福森が並んだ時の安心感はかなりのものがある。



前半のさんぺーが外したチャンスは昌也が中盤でテクニカルなパスで1枚剥がしたところからだったはず。スピードがないから華麗にマークを外すことは出来ないけど、ごちゃごちゃっとした中から何とか抜け出すドリブルも何度か見せたし、2列目がかなりしっくりくるようになってきた。



ごっちゃんのビッグチャンスを演出した伊佐の飛び出しは見事だった。あのスピード感と力強さは伊佐ならでは。スペースがないエリアで活きるタイプのFWではないけど、そろそろだよね?期待していいよね、そろそろだよね?







この試合は滑川市、魚津市、黒部市の市町村サンクスデー。3体とも色味が一緒。日本人のゆるキャラ好きもここまでいくとちょっと気持ち悪い。













この試合は審判が6人制。今日は今季唯一らしいJ1〜J3まで一斉開催にもかかわらず何でJ3の試合に松尾さんが来てるんだろうと思ったけど、そういうことだったんだね。






+2名の効果が感じられるようなシーンはなかった。セリエAで真横の審判が完全に見誤ってるのとか見たことあるし、ないよりはいいのかもしれないけど根本的には否定派。カテゴリーに関わらずゴールラインテクノロジーが導入される日が一日も早く来ることを望みます。



前の記事でも書いたけど、今回は東京→名古屋→富山と三角遠征。試合後せっせと車を走らせてると朗報が。ガンバ、セレッソありがとうはもちろんなんだけど、栃木の調子落ちてきた説がかなり現実味を帯びてきたんじゃないかな。中断明け3試合が◯→△→×だもんね。19節が終わった時点で9あった勝ち点差がたったの4節で5も縮まった。やっぱり天皇杯県予選準決勝で敗退するようなチームがJ2に自動昇格しちゃダメだと思うんだよね。去年のJ3最終節はとりぎんバードスタジアムと南長野の試合の行方で劇的に自動昇格が決まった。今季の最終節のとりぎんはうち、そして南長野は鹿児島。そんな要素も含めるといよいよ次節が今季のJ3を占うビッグゲームになるはず。7月まではシーズン終盤のホーム遠征は鹿児島戦にしようと思ってたのに、栃木に負けて入替戦の可能性が強まったからそこまで遠征は控えとこうと思って飛行機を予約しなかったあの時の自分をぶん殴ってやりたい。10月2日は午前のU18の神戸戦、午後のトップチーム鹿児島戦と、大分トリニータというクラブの今季の総決算のような一日になるはず。大事、マジ大事、クソ大事。大事of大事。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チーム全体の成長を感じる惜敗(天皇杯3回戦清水戦)

2016-09-23 00:33:05 | マッチレポート16'

問題。この中でトリニータの選手はどれでしょう?

対戦した清水とアップ着が全く同じで、試合前のアップがちょっとしたカオスに。




試合は残念ながら負けました。ある程度のターンオーバーは予想していたものの、11人マルっとターンオーバーするとは思わなかった。それでも先発に並んだメンツの豪華なこと。掛け値なしで期待出来るメンツだったし、そこまで層が厚くなってきたってことだね。そして清水相手にしっかりと戦えていた。3日後の大一番にはフレッシュなメンバーで臨むことが出来るし、天皇杯の勝ち上がりが昇格への足かせになることもなかった。負けたけど、今日改めて3週間前に甲府に勝てて良かったと思い直したところ。


選手個人としてはこの試合で活躍することで富山への参戦権を獲得したいという思いがあっただろうし、単純に天皇杯がもう1試合増えれば、試合に出られる可能性も増えるとも思っていたと思う。選手を総入れ替えしたものの、試合中のアクションを見ていれば監督が勝ちに行ってたことは明白。そんな思いの集結だったのか、連携がイマイチの部分はありながらも、可能性を感じる試合をしてくれた。この熱が大分で富山との大一番に備えて英気を養っているメンバーたちに伝播してくれればと思う。







昂洋は沖縄でベンチ入りした時に見たけど、吉丸とエガちゃんは公式戦で初めて見た。こういう機会を作れるという意味合いだけでも、天皇杯は意義ある大会だと思う。




そして昂洋とエガちゃんはプロデビューおめでとう!まだ何かを出来るほどの時間は与えられなかったけど、一歩前進したのは間違いない。これをモチベーションにもっともっと成長してほしい。





馬の話ではないんだけど、伊佐は休養明けは使われていくうちに叩き一変でどんどん良くなるタイプの選手のように感じてた。5月に復帰した時もそうだったし。だから今日あたりに爆発するんじゃないかなと期待してたんだけど、今日は不発だった。ただ今日も相変わらず自分よりも身長の高いCB相手に何度も空中戦で競り勝ってたし、持ち味は出しつつあった。爆発は勝負の3連戦の大事な場面までとっておくつもりかな。伊佐、頼むよ。





今日一番気になった選手はヤング山口。前回の小瀬では途中出場だったから印象を持つほどではなかったけど、今回はフル出場。特に序盤はミスが多くて、山口のところからピンチを招く事も何度かあった。ただ後半にメインスタンド側に来てからじっくり見て、なかなか面白い選手だなと感じた。まずディフェンス面はやや危険な感じも受けるんだけど、ただ寄せるだけでなくボールを奪いに行き切る姿勢がいい。後半にチームが3バックに移行してからは左のワイドに上がり、場面によっては最前線で対角のボールを待ってるシーンが何度もあって、実際にボールが仕上げの場面で回ってくることも多かった。写真にもある通り、何度もつりそうな足を伸ばしながらやっててヒヤヒヤもしたけど、最後までクロスを上げ続けた。天皇杯が終わり、このまま出場機会がなくなってしまうとしたらちょっともったいない選手だなとは思った。



怜のスピードは単純に武器になるなと改めて感じたし、大将もこの試合では良かった。本人もサポももどかしいシーズンになってるわけだけど、J3よりは清水のようなJ1の香りのするクラブとの対戦の方が彼には合ってるのかもしれないね。雨でボールが走ったこともあるとは思うけど、特に前半はサイドに早めに散らしてチャンスを作り出してた。前を向いた時の期待感はやっぱり常にあるし、何とか今のチームの布陣の中でも自分が輝ける場所を見つけ出してほしい。代表もがんばれ!





彼とは降格の日以来かな。別に彼が悪いわけじゃないけど、相性が悪いね。実際に彼のジャッジは好きじゃないし。



清水の応援は本当に耳に残るし、帰りの運転中にうっかり口笛で吹いちゃってることとかよくある。久しぶりに聞いたいつものノリのいい応援は変わらず良かった。3週間前の甲府サポより人数来てたし、やっぱりJ1に相応しいクラブだと思いますよ。早くJ1に復帰してください。八反田は返せませんけど。


敗退してしまったことは残念だったけど、ポツンとあった祝日に真剣勝負を楽しませてくれたことだけでも感謝したい。そしていわゆるレギュラーとされる選手が一人もいなかった中で手応えを感じる試合をしてくれたことはチーム全体がうまく回ってることの何よりの証左なんじゃないだろうか。今日の試合を観て、富山戦への期待がさらに増したし、自信を持って戦ってほしいと思う。たった1日仕事に行けばもう週末がやってくる。いよいよ今シーズンのクライマックス突入だ。ここを誰よりも速く力強く駆け抜ければ、待っているのは「最高の年末」だ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再開初戦、快勝!(21節相模原戦)

2016-09-11 22:44:42 | マッチレポート16'

先週の天皇杯・甲府戦の勝利で気持ち良く迎えたリーグ戦の再開初戦。片野坂監督がチョイスしたのはこの11人だった。サブまで含めてほぼほぼ納得の人選。


その中で唯一この中断期間中にポジションを自ら獲得した感があったのはボランチの姫野。中断前から昌也と八反田のボランチコンビは良かったので、なかなか付け入る隙がなかったけど、昌也を2列目に追いやってでも使いたいと思わせるレベルにまで今の姫野は上げてきている。今日は相模原の菊岡がけっこうキレていて恐かったんだけど、前半にその菊岡が保持するボールがほんのわずか足から離れた瞬間を見逃さずかっさらって、慌てた菊岡が手を使って姫野を止めてしまいイエローが提示されたシーンは姫野の集中力とボール奪取能力の高さが凝縮された素晴らしいシーンだった。姫野いいぞ、どんどんいったれ!



試合は3−0の完勝だったわけだけど、ボールをしっかりと保持して能動的に崩していくサッカーが出来ていたかと言えば、そうではなかった。天皇杯・甲府戦の記事でも書いたけど、J3のリーグ戦ではあの試合のように楽にボールを持たせてくれることはない。今日は特に相手の相模原が安永新監督の采配初戦ということもあってアピールしたい選手たちのモチベーションは高く、かなり強めのプレスが最後まで続いた。


試合前に珍しく片野坂監督がピッチに入ってきていた。あまり状態が良くなさそうなピッチを確認してたのかなと思った。そういったピッチ状態も今日のサッカーに影響したかもしれない。

相手の強烈なプレッシングをかいくぐれる時は我慢強く繋いで、ダメな時はきっちりと蹴るという判断がしっかりと出来ていたし、相手のDFラインが高くて窮屈だなと感じたらすぐに山岸がスペースに飛び出したりと、その場の状況に応じて最善の選択が取れている印象だったから少し押され気味だった前半も決してネガティブには捉えていなかった。やりたいサッカーではなかったかもしれないけど、勝つためのサッカーは完璧に遂行されていた。最高のすべり出しと言っていいんじゃないだろうか。



やはり動きの質が1枚も2枚も違うさんぺー。大事に使い続けて、どうぞ怪我だけはないように。



前半、さんぺーからの絶好のお膳立てを能活に止められ、2点目のシーンでもいったん大分サポをずっこけさせといて何とかさんぺーに繋いだりと今日もごっちゃんワールド全開だった。でも悪くないとオレは思ってる。やっぱりごっちゃんは体が強くて相手との体の入れ合いでも負けずに前線にポイントを作ってくれるし、その強さが持続する時間も長くなってきたと感じるし、期待が持てるプレーヤーだと普通に思ってる。確かにずっこけたりもしちゃうけど、めちゃめちゃ期待してる気持ちはずっと変わらない。







前線のプレッシングは厳しかったものの、裏には弱そうだと感じさせるプレーが前半にいくつかあったけど、後半は2トップが見事にそこを突き続けてくれた。正直5点くらい入ってもおかしくないくらい相模原のDFラインとうちの前線の力量には差があったと思う。



遂に炸裂した清本砲を含めて今日も2発の清本。1つのクラブから1シーズンで4点ってなかなか決められないと思うよ。今後一生涯相模原市から出禁にされるレベルで相模原キラー。いつも期待感がありながらもあと少しだった直接FKも遂に決まった。清本自身も言ってるけど、押され気味だった前半のATもほぼ終わりという時間帯に相手DFの不用意な肘打ちでもらったFKだっただけに気軽に蹴れたのが良かったのかもしれないね。あの位置から直接狙える武器を持ってるのはチームとしては本当に強み。2点目なんて本当に余裕を持って決めてる感じだし、いつも落ち着いてやれれば、もっともっと恐いプレーヤーになれる。



試合前にリスペクト宣言を読み上げる山岸キャプテン。今日はフルでいけそうな感じもしたけど、80分で交代。



試合前の写真撮影も終わってキックオフまであと数十秒というタイミングでスパイクを履き替えた鈴木。しかしその甲斐もなく、最初のピンチは鈴木がスリップをしたところからだった。危うくバースデーチョンボになるところだった。リードを広げてからは2度ほど最前線まで攻め上がってきて自ら誕生日を祝いたそうな雰囲気がムンムンしてた。いいよいいよ、そういうの嫌いじゃない。



安永新監督。解説者時代の印象から個人的にはあまり評価していなかった。大きなカテゴリーで分けると、「玉乃淳」と同じところにカテゴライズされるタイプの人だと思ってる。今日のチームは新監督が率いるチームらしく、モチベーション高く、戦術浸透度低く、といった感じのチームだった。ま、こんな個人的な評価なんて盛大に裏切っていただいて結構ですので、この後残している栃木、長野、鹿児島、富山との対戦で真価を発揮しちゃってください。どうぞよろしくお願いします。



完勝だったけど、ライバルクラブも一歩も引かず。残り9試合は完全に我慢比べの様相を呈してきた。勝負の富山→鹿児島→長野の3連戦まであと1試合。ホームのU23戦はボーナスゲームみたいなもんだから次節は油断なくきっちりとモノにしよう。得失点差も拮抗してるから出来れば複数得点で勝ちたい。ヒリヒリとした展開になってきた。





今日は相模原主催でドリームマッチが前座試合で開催された。望月さんの人望によるところが大きいんだろうけど、J3クラブ主催とは思えないくらいの豪華さで正直めちゃめちゃ楽しかった。


まず驚かされたのが芸能人枠で出場してる人のうまさね。特にGAKU-MCはうまいだけじゃなくて走れるのにビックリ。あれは日頃から相当練習してるよね。


あとお約束のこの人ね。2013年のキンチョウでもドリームマッチあって、あの時もマラドーナ芸人出てたけど、同じ人なのかな?


ナオト・インティライミ。平時は3千人くらいの動員の相模原にこの日7千人も集まったのはこの人のお陰か。この人もかなり走れてた。


こっちはオレたちのナオト・カミフクモト。



あの鈴木啓太がドリームマッチに出る時代なんですってよ、奥様。時の流れるのは早いもんですね。


高校生相手にユニは引っ張るわ、相手が足引きずるレベルのスライディングかますわ、引退してもさすがのさわやかや◯ざっぷりでした、福西さん。


都築選手ならぬ、都築先生はフィードがうまいのにびっくり。現役時代からこんなにうまかったっけ?


小村・秋田のCBコンビはさすがの安定感。




一番現役感が残ってたのは鈴木隆行かな。もはや水戸の頃のキレとあんまり変わんない印象だった。


一生懸命やってた松原さん。ちょっと前にやってたEL決勝とコッパイタリア決勝を巡る特番面白かった。試合後流れる汗もそのままに走って帰る姿をお見かけしたけど、解説の仕事でもあったのかな?


キックオフからかなり積極的に上下動してた平野さんだけど、20分が限界だったようです。


こんなに椅子を増設したりして対応してたけど、本番のうちとの試合が始まるまでには8割方の人たちは帰っちゃうんだよね、悲しいけど。メインスタンドに何人かいた最後まで観戦してくれたナオトシャツを着た人たちに少しでもJリーグの魅力が伝わればいいなと思ったね。


長くなったのでシメは今日お披露目となった相模原のマスコット、ガミティくん。後発の割にあまりかわいk..... あ、何でもないです。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天皇杯は天皇杯(天皇杯2回戦甲府戦)

2016-09-05 01:13:45 | マッチレポート16'


中断明けましておめでとうございます。

決勝だけではありますが、県予選からせっせと勝ち上がったJ3クラブはJ1クラブ様がお待ちになる小瀬へと遠征。小瀬での試合は多分J1だった13年シーズン以来だから3年ぶりになると思うんだけど、その年はどんな試合だったかの記憶が全くない。確かもう降格が決まってからの消化試合だったからだと思うけど、全く記憶にない。その前の年のJ2で対戦した時のことはよく覚えてる。シーズン序盤の対戦だったあの試合がごっちゃんのプロ初出場、初先発の試合だった。あれから4年、甲府はJ1に上がったまま今も奮闘中、片やJ3にまで落ちた我が軍、ダヴィは当時とは比較にならないくらいに劣化し、ごっちゃんは9番を背負うようになった。普段対戦出来ないクラブとの対戦は色々なことを思い出させてくれるからいい。天皇杯はいい大会だ。




結果はご存知の通り、120分スコアレス。主導権は大分が握る時間の方が長かった印象。評価については本当に難しいと思う。大会の位置付け、両軍が所属リーグで置かれている状況、選手起用、スケジュール等々、複雑に要因が絡み合うこの試合の評価をくだすのは本当に難しい。個人的には9月22日に山梨県で公式戦を戦わなければいけないのはリーグ戦への疲労の影響も考えて避けたいと試合前は考えていた。内容は善戦して、結果は負けるがベストなんて考えてた。でも結果的にはチームが団結出来るような勝ち方が出来て良かったと今は思ってる。J1クラブ相手に勝ち上がって多くの試合が出来て色んな選手を起用出来れば、少々の疲労なんてどうにでもなるんじゃないかと思えてきた。勝てて本当に良かったと思う。


先に試合の評価は難しいと書いたけど、それは目指しているサッカーの中断期間中の進歩についてはこの試合は参考外だと思うから。しっかりとポゼッションして相手を崩していくサッカーは出来ていたとは思う。象徴的だったのは2回あったマイボールのキックオフを、どちらも一度下げてCBがどーんと前に蹴ることをしなかったこと。キックオフから繋いでいく意識の表れに見えたし、修行も徹底して大きく蹴ろうとしなかった。ただこれだけボールが握れた試合展開には甲府のチームとしてのプレースタイルが大きく関係していたと思う。相手陣内でのディフェンスは完全に捨てて、自陣に引き入れてからが勝負、そんな感じ。2つもディヴィジョンが下のクラブを相手に完全に引いたサッカーを何のためらいもなく出来る甲府の割り切りもすごかったけど、結局守り切ってしまうこのスタイルでの甲府のプライドのようなものが垣間見られる試合でもあったと思う。J3で全てのクラブと一度対戦し、大分の方が戦力的に優れているからまずは引いてしっかりと守ろうとするクラブが一つとしてないことは十分に学んできた。半数以上のクラブに昇格がなく、全てのクラブに降格のない、極めて特殊な状況のJ3。前半戦で痛感したのは、負けを恐れず伸び伸びとサッカーしてくるチームの恐さ。つまりJ3には甲府のようなサッカーをしてくるチームはいないということ(あえて言うなら栃木)。だからこの試合は参考にならないと思う。リーグ戦が始まればもっとガンガンと前からプレッシャーをかけてくるチームばかりのはず。それをいなして崩していけるようになれば、目指してきた方向性は間違っていなかったと言える。良くも悪くも「天皇杯は天皇杯」。J1のクラブに勝てばめちゃめちゃ嬉しいし、でもそれがリーグ戦に繋がるとも思えない。



今季初めてパウリーニョを見て、


伊佐も復帰、


山口も途中出場と戦力的にも厚みを増してきた。1週間後に誰がメンバー入りするのか楽しみ。ちなみにこの試合で最高点を付けるとした姫野。攻→守への切り替えの局面での素早い寄せからのボール奪取が素晴らしかった。昌也&八反田で決まりじゃねーぞと思わせてくれる下からの突き上げにワクワクする。


そしてドキドキのPK戦。長いこと試合を観てるけど、トリニータのPK戦を生で観たのは初めてのような気がした。120分の後にもう一度コイントス(多分)をして、使うゴールがトリニータ側のゴールと分かった時がもしかするとこの試合で一番テンションが上がったかもしれない。部外者からすれば「ハイハイ」と流すようなことかもしれないけど、目の前でやってくれると自分たちの声や念で本当に相手のシュートが止められそうな気すらしてくる。完全に結果論だけど、普通に勝つより遥かに楽しんで勝たせてくれた、試合後はそんな気分だった。



外してはしまったものの1人目の重責を果たして戻ってくるごっちゃんをペナルティエリア近くまで出てきてハイタッチで迎えたダニエルの熱さね。最高だよ。


ちなみにこの日のごっちゃんのキックの精度はこのCKの写真を見ても分かる通り、もうボロボロだった。途中で山岸に変えられてしまうくらいにボロボロだった。PKも嫌な予感がしなかったと言えば嘘になる。プロデビューの地でまた一つ苦い思い出が出来ちゃったかな。ただここで取り返すチャンスはもう一回あるよ。期待してる。


ヒーローは確かに修行だけど、2人目以降スパスパと決めていくキッカーたちにも感心した。


スタンドからは分からなかったけど、PK戦の途中でこんなに笑えるくらいにリラックス出来てたのが勝因かもしれないね。PK戦の前の円陣で「笑顔で、笑顔で!」っていう声が出てたのがスタンドまで聞こえた。やっぱり雰囲気作り大事ね。


これが仕事をする男の背中ですよ。ただ個人的には修行の今日イチセーブは優のPKを止めたセーブじゃなくて、延長後半終了直前に飛び出したスーパーセーブだと思う。終了間際の失点癖再びかよと頭を抱えそうになるくらいに決定的かつ強烈なシュートを見事に止めてくれた。あのセーブからPK戦まで時間がなかったことも運があったかもしれない。


止めれば勝ちの5人目のシュートを触りながらも止め切れなかった後の悔しそうな表情。この日の修行は本当にかっこ良かった。絵になる男。




サポーターからの修行コールもサッと手を挙げるだけでかわしてしまうクールダンディー修行。ちなみにこの試合ではセーブで目立った修行だけど、先発の座が上福元から替わったのはポゼッションサッカーに対する適性が修行の方がより高いからじゃないかと思ってる。恐がらずにDFにボールを付ける技術とか、蹴るのか繋ぐのかの判断の部分とか、福島戦でクイックに蹴った正確なパントも印象的だった。



3回戦も同じく小瀬で、対戦相手は清水エスパルス。J1クラブ様でも動員に苦労する天皇杯で、よそ者同士で試合しても本当に何にもメリットないから会場を変更してほしい。いや本当に日本平でいいよ。完全なアウェイゲームでもいいから日本平に行きたかったよ。久しぶりで懐かしかったけど、1ヶ月に2回も行きたいと思うスタジアムじゃないよ、小瀬は。





試合後、車をすっ飛ばし関西へ。




今日は京都でプレミアリーグU18の試合を観てきた。

クラ選の日程が変わったり、プレミアリーグの日程がうまく合わなかったりで、今季のチームを見るのは今日が初。








まずはメンバー表を見ながら選手の顔や雰囲気、プレースタイルと照らし合わせていく作業から。1、2年生の先発も多くて、初めて見る選手が大半だった。2種登録されてる真木くんや野上くんが先発を外れていて、がっちりとメンバーが固定されてた去年とは違うなという印象。


結果は0−2で敗戦。大分のシュートは多分3本。ハッキリ言っていいとこはなかった。失点もどうしようもないものでもなく何とかやりようはあった類いのもの。ここまでの順位を見れば、うまくいってないんだろうなというのは分かってはいたけど、その通りのチーム状態という感じだった。


キャプテンの中畑くん。長くケガで離脱してたようだけど、去年の印象からすると体のキレがなくミスも多かった。このチームが浮上するためには彼の奮起は絶対に欠かせないと思う。


先月U17の日本代表遠征に招集された酒井くん。今日もU17日本代表の齊藤俊秀コーチが視察に来てた。京都側に代表選手がいたかは分からないけど、間違いなく酒井くんの状態のチェックが目的だったと思われる。1本惜しいシュートはあったものの、試合を通しては物足りなさが残っただろうし、もうちょっとアピールしたかった。

プレミアリーグWESTの残留争いは京都、大津、神戸弘陵、名古屋、大分に絞られてるだけに直接対決で敗れたのは痛かったけど、残留圏まで残り7試合でたったの勝ち点2差。直接対決も残してるし、まだまだ十分に可能性はある。ただチームの雰囲気は変えないと、このままだと苦しいと思う。去年が吉平兄弟を筆頭に特別だったのかもしれないけど、今日見た今季のチームの印象はとにかく大人しいチームだなというもの。試合中もGKの谷井くんの声くらいしか聞こえてこないし、指示やコーチングの声が聞こえなければ、当然味方を鼓舞するようなものは皆無。能力はみんな高そうだし、あとはきっかけがあってチームがもっとまとまればと思う。

ユースの活躍はこのクラブの光。プレミアリーグという最高峰の舞台でユースの選手たちがいい経験を積めていることは財産だと思う。そしてその財産を是非来季以降も繋いでいってほしい。残留しよう、絶対にやれるよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完勝で中断入り(20節福島戦)

2016-08-07 23:36:24 | マッチレポート16'


今回の遠征はキャンプで前泊。今日そこから直接スタジアムに向かった。前日にキャンプ道具の準備にばかり気を取られていて、カメラを持っていくのを忘れたので、今回はせっかくのアウェイですが写真なしです。

とりあえずスマホで撮った試合前の写真を1枚だけ貼り付けときますが、見ての通り、福島ユナイテッドのホームスタジアムである、とうほう・みんなのスタジアムには照明施設がない(右奥に見えるのは隣の野球場の照明)。8月のアホみたいに暑いことが予想される日に何で15時キックオフなんだろうとずっと疑問だったけど、そもそもナイトゲームが出来ないということでやっと納得した。でも照明施設がないホームスタジアムでJ3って昇格出来たんだっけ?それとスタンドからピッチまでの距離がやたらと遠い。トラックがあり、幅跳び用のレーンがあり、さらに10mくらいのスペースがあるからそこそこ高さをとって陣取るとまあ見にくい。バックスタンド側のライン際でのプレーとかもう隣の試合を観てるような感覚になるくらい遠かった。久しぶりに出会ったちょっとヤバめのスタジアムだった。


先週、相模原に福島の試合を観に行ったんだけど、正直に言って「これなら勝てる」とハッキリと思った。内容が低調なだけでなく、チーム全体に覇気がなく、ホームに戻ってチームがピリッとしない限りまず勝てるだろうなと思ってた。2点目のゴールが決まる前にセットプレーから少し福島に流れが行きかけたけど、そこを除くと危ないシーンもほとんどなく完勝だった。まあ誰もが感じてるように最後の失点は余計だったけどね。得失点差の部分でも大事だけど、どちらかと言うとこだわりの部分で無失点でいってほしかった。


八反田が中盤の底をかなり幅広く漂いながら最終ラインからボールを引き出すので、攻撃のパターンが多彩になってきていると感じる。ポゼッションがうまくいっていない時は、CB→SB→SHというルートしかボールが動かず、結局ライン際に追い詰められて潰されるか、振り出しまで戻ってきたボールをCBが大きく蹴るかのどちらかということが多い。ボランチがいい状態でボールを持ててるので、そこから縦に勝負のパスを入れたり、下がってきたさんぺーやSHと複合的に絡み合ったりと可能性を感じる攻撃が多い。SBから縦にSHにパスを入れても、SHは背中に相手選手を背負った状態だから、そこから先の展開は作り出しにくいけど、SHが中の選手と連携して前を向いた状態でボールを持てればSBが上がってくる時間もスペースも作れる。今日は特に右サイドの清本と岩田の連携がいいと感じたし、実際に岩田が相手陣内奥深くまでえぐってクロスというのも2〜3本あった。八反田に好感が持てるのは、中盤の「さばき屋」にありがちなさばいたらオレの仕事終わりっていうのがなくて、パスを出したら動き直すを常にやり続けて、相手に休む暇を与えない。それとハイボールの競り合いとかスライディングでのボール奪取等の汚れ仕事も全く厭わない。そして今日はさらに前線に顔を出してゴールまで奪ってみせた。「よくぞ大分に来てくれた」と思えるいい補強だったんじゃないだろうか。今日の福島の八反田へのプレッシャーは弱かったし、中断開けに徐々に気温も湿度も下がってきて各チームのインテンシティが上がってきた時にどういう対応が出来るかがポイントかな。


さんぺーさんは2試合のお休みを2ゴールでしっかりとみそぎを済ませ、ごっちゃんもこのレベルのDFなら格の違いを見せつける。岩田からのアーリークロスは出た瞬間は短いかなと思ったけど、かけっこでDFの前に入った時点でごっちゃんの勝ち。冷静にシュートも決めた。さんぺーはもちろんだけど、ごっちゃんもJ3レベルなら本当に頼もしいストライカーだと思う。でももうそのレベルじゃなくて、例えば栃木戦のような1ランク上のDFや、頂上決戦のようなしびれる試合でのゴールといった上のレベルでの仕事を求めたい。もうそこまで来てると思う。



これで1ヶ月の中断に入るわけだけど、この期間中に我がチームの状態が上がることだけでなく、栃木のチーム状態が悪くなることも願わなくてはならないところが悲しいけれども、昇格するにはなりふり構ってはいられない。今日は林容平からのお中元に感謝したいとこだけど、残り10試合で勝ち点7差という状況は、入替戦枠を確保しにいくのが現実的な目標だと思う。そうなると23節からやってくる富山、鹿児島、長野の3連戦が山場になると思われる。ここに照準を合わせて本当に強いチーム作りの総仕上げをこの1ヶ月間でよろしくお願いしたい。もちろん去年の山口と町田のようなこともあるから最後まで自動昇格も諦めないけども。


トップチームはお休みに入るけど、ユースは今週末がビッグゲーム。大分にお住まいの方々は是非ともユースっ子の背中も押してあげてほしいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポジション争い激化(18節FC東京U23戦)

2016-07-24 22:38:36 | マッチレポート16'


行ってきました夢の島。東京駅から京葉線に乗って、うっかり乗り過ごすと夢の国に着いてしまう、そんな夢の島。古い東京の人間からすると未だにゴミの島の印象が残る、そんな夢の島。思ってたほど悪くはなかったけど、西が丘だったらと思うとやっぱり落差の大きい、そんな夢の島。とにかく勝てて良かった。



失点シーンを除くととても良かった前半に比べて、後半はかなり不細工な出来だったけど、今日のこのコンディションを考えると、仕方がないと割り切っていいと思う。3バックと4バックのフォーメーションの違いによるギャップはどちらかというと大分の方がうまく突けていたと思う。同点に追い付いたドンウクのゴールは本当に素晴らしかった。多分鈴木だったと思うけど、長めの縦パスにくさびに入ったごっちゃんが落として、もう一人のFWであるドンウクがきっちりと決める。複数人のイメージがしっかりと共有された技術面、失点後すぐに取り返した精神面、両面ともに評価出来る本当にいいゴールだった。





レギュラー争いが激しくなってきたと思う。特にFW陣は混沌としている。初めて長い時間観たドンウクは予想以上に前線で走れて、相手が嫌がる追い込み方が出来てた。ゴールシーン以外でも本人が得意だと言っていたカットインからの右足シュートで1本ゴールを脅かしたし、何よりもここでやらなきゃ居場所がなくなるくらいの悲壮感にも近い頑張りが見られた。


そのドンウクと交代で入ってきた新戦力キリノ。体のキレはイマイチという印象だったけど、前評判通りに前線での頑張るスタイルは試合終盤でパワーダウンした相手の最終ラインに間違いなく効いてた。まだ先発は無理そうだけど、期待は出来ると感じた。ここにごっちゃんとさんぺー、中断後には伊佐も帰ってくるだろうし、誰が先発を勝ち取るか、いよいよ面白くなってきた。


中盤の2枚も面白い。視野の広さとか今までの良さはそのままに試合終盤でもフィジカルが落ちずに、相手の前に入れる強さを見せてる昌也は当確として、もう1席を巡る争いが激しい。前節の記事で書いた通り、八反田はやっぱりいい。間に入ってこれるポジショニング、間を通せるパスのセンス、そして出したら動くの流動性。動きのあるサッカーってこういうことだよなと唸らせてくれるものを八反田は持ってる。ただ、あっさりポジションは渡さねーぞと言わんばかりの姫野のがっつく感じがまたたまらない。今日はなかったけど、シュート意識の高さも姫野のいいとこだし、自分の良さで争い続けてほしい。千明にもソンスにもこのまま終わってほしくない。


ダニエルさんは復帰後いきなりの決勝ゴールとさすがの千両役者ぶり。山岸が期待ほどのプレーをまだ見せられておらず、かつ90分もたないとなると、優先順位が下がるのは仕方ない。こうなってくるとかなり高いレベルでCBとSBを兼務出来るようになってきた福森の存在は大きい。特に最終ラインにダニエル、鈴木、福森、岩田と並ぶと高さの面での不安がほとんどなくなるから心強い。福森はあとはSBに入った時のクロスの精度を何とかしてほしい。ぐっさんもいつどんな状況で出されてもきっちりと仕事してくれるし、最終ラインもまだ固まらない。


前節藤枝戦の2失点目のチョンボとポゼッション時にやや迷いを見せる上福元を一度先発から外すのもありなんじゃないかと思ってたけど、今日のアディショナルタイムのビッグセーブでその考えも一瞬でぶっ飛んだ。あれはスーパーセーブ。止まりかけたサポーターの心臓を瞬時に蘇生させるAED型スーパーセーブ。


こうやって各ポジション見ていくと、いい意味で競争が激化してきてる。チーム力を上げていくにはこういう状態を作り上げることが大事だし、それが出来るだけの戦力があるはず。



この試合の直後に発表されたFC東京のトップチームの城福監督の解任。昨日の敗戦を受けて、間違いなくクラブ内は不穏な空気だっただろうし、今日のU23のメンバーを見てもそこにつけ込ませていただいた感は否めないけど、勝ち点が死ぬほど重要なこの時期にそんなこと知ったこっちゃない。安間さんの昇格とかあるんだろうか。



U18所属の生地(おいじ)くん。今季トリニータの選手以外で一番実戦を見てるのは多分彼と今日も出てた鈴木喜丈くん、岡崎くんあたりだと思う。U23が3試合、U18で2試合の計5試合は観てる。そう考えると、U18の本業を抱えながら、U23でレギュラーに定着しつつある彼らの忙しさたるや想像を絶するね。そもそも明日から始まるクラ選どうすんのかね。ルール通りなら明日の甲府戦か明後日のうちのU18との試合のどちらかは休ませないといけないんじゃないかな。



林さん。本人が一番分かってるだろうけど、そんなに恐さのない選手じゃなかったはず。



琉球戦は高橋秀人、栃木戦はムリキと1試合に1人くらいはバリバリのJ1選手を入れてくる傾向にあるけど、正直全然恐くなかった水沼宏太。単純に3バックシステムの中盤ワイドが合っていなかっただけのような気もするけど、それにしてもポジショニングも中途半端で特に前半は怜に裏を何度か取られてた。2月のACLプレーオフで観た時は今季はこの選手を中心に回っていきそうだなくらいに思ったもんだけど、どうしたのかしら。監督が代わってまたチャンスが巡ってくるのか。





次節のビッグマッチに向けてやれるだけのことはやった。勝ち点6差は少し離されすぎたけど、地道に順位を上げて2位で迎えられるのはいいことだ。直近の栃木の結果を見ると、点は取られないし、試合終盤にゴールは決めるしで、正直穴がない印象。冷静に考えれば、あと2試合で1ヶ月の中断に入るわけで、引き分けでも悪くないとは思う。ただここで自分たちで止めておかないと、このまま最後まで走りかねない勢いが今の栃木にはあるから、何としてでも止めたい。栃木の負けなしが始まったのが第6節からだけど、その間のアウェイゲームでの観客数は以下の通り。

F東京 35百人
富山  44百人
ニッパ 16百人
吹スタ 17百人
相模原 35百人
鹿児島 28百人

練習試合かっつー話だよ。見せてやろうよ本当のアウェイゲームを、オレは行けないけど。見せてやろうよ1万人超えのアウェイゲームの恐ろしさを、オレは行けないけど。間違いなく今シーズン最大の大一番だよ、オレは行けないけど。サッカーは選手たちだけでやるもんじゃないことをみせてやろうよ、オレは行けないけど。大分の皆さん、マジで頼みます。声で、拍手で、ブーイングで、そして青く染まるスタジアムで調子に乗ったアイツらを圧倒してやろうよ。オレは行けないけど、明日から帰省する嫁と息子に魂は託しました。藤枝戦で買ったタオルチケットは嫁に、息子は5歳ですが、立派なシーパスホルダーです。色々な方が動員のお手伝いもしてくれてる。こんなタイミングはそうそうない。これぞ「リアル大分総力戦」だ。絶対に勝つ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自作自演の劇的勝利(17節藤枝戦)

2016-07-18 02:19:59 | マッチレポート16'
変な形で2点のリードはあっという間になくしてしまったけれども、それでも藤枝との間には歴然とした差があったし、楽勝が妥当だったこの試合がこんな形になってしまった最大の要因はさんぺーの退場。暴言を吐いたと自ら認める通りさんぺーのやった事に同情の余地は1ミリもないわけだけど、個人的にはそれよりもその前の片野坂監督の抗議が無駄に長過ぎると感じた。


微妙な空気で前半を終えるも、再度締め直してきた後半はキックオフから圧倒。流れを藤枝に渡さないままに新戦力の八反田を投入、直後に後藤の勝ち越しゴールが決まるというこれ以上ない流れ。あそこから藤枝が巻き返してくるのは無理じゃないかと思えるくらいに後半の入りは良かった。完全にハンドだし、抗議をする気持ちは分かる。でもあれだけいい流れの中で、審判がベンチに寄ってきて試合が中断してしまうほどの抗議をする必要があったのかと思っていた。そしてその直後の退場劇。暴言を吐いたさんぺーがもちろん悪い。だけど、カードを出した主審の心理状態に直前の片野坂監督の執拗な抗議が全く影響していないとは言えないと思う。もう既に何が何でも、相手がどこであろうと、ホームだろうがアウェイだろうが勝ち点3を狙いに行かなきゃならない局面に入りつつある中で、こんな拙い試合運びをやっている場合ではない。


ハイライトではあのハンドシーンだけでさんぺーが文句を言ったみたいになってるけど、もちろん他に伏線があって、先制点の直前にもハンド疑惑があり、それはハイライトに出たシーンよりもゴールに直結するシチュエーションだった。そのプレーの後、全員がCKのポジションについた状態で、山岸キャプテンが主審に話に行き、その後さんぺーが何かを言ってるのがこの写真。この数秒後にヘディングで先制点を決めてしまうさんぺーには脱帽だが。さんぺー、気持ちは分かるけど、ダメだよ。オレはいつも思うけど、あんなのと付き合いたくなかったら、昇格するしかないんだって。



その先制点の起点となったCK。何となくゴールの匂いを感じなかった昌也のキッカーから姫野にチェンジ。見事にゴールに繋がった。こういうところに少しずつ手を入れていくのってとても大事だと思う。



藤枝との差について一番感じたのは、3バックの右に入っていた22番の選手。正直に言って、あそこにさんぺーや後藤を1対1でマッチアップさせる場面をどんどん作れば、いくらでもゴールが取れそうだと、特に前半は観てて思った。



新加入の八反田。投入されて攻撃面での最初のボール保持で、八反田は右にはたいてすぐに前のスペースへと走り出した。それを見て「おっ」と思った。大分トリニータがなぜ上手にボールを動かせないかを考えた時に誰でも分かるのが、ボールばかりを動かそうとして人が動かないことだ。俯瞰で見てる我々はそう感じ、そしてとてもモヤモヤとする。そのモヤモヤをファーストプレーで吹き飛ばそうとする選手に期待しないわけにはいかない。ちなみに前のスペースに走った八反田にボールは戻っては来なかったけど、そのボールは松本怜を経由して、チームの3点目となった。この「おっ」と思ったいい意味での違和感が、チームがうまく回る、そしてボールもうまく回るきっかけになってほしいと願う。八反田、期待してる。


その3点目のアシストを決めた松本怜。アレだよ、アレなんだよ、オレが待ってたのは。ボールを前に出した瞬間は、「あ、出るかな」と思ってもそれに追いつくのが松本怜だし、さらに可能性感じるクロスに出来るのも松本怜でしょ。あんなの出来るのそうそういないんだから、ドンドンやろうよ。今日は前半にも同じように左から突破したのもあったし、アレを見せておけば、カットインも活きてくる。もうもどかしいという気持ちもとっくに超えてちゃってたけど、完全復活だと信じるよ。数的不利になって最終ラインの5枚の一番左に入ってからも長いドリブルで何度もチームを救ってた。



バックスタンドからだとクロスバー直撃で「あー、惜しい!」くらいにしか思ってなかった清本のFKだけど、ゴール裏からの映像だと、とんでもなく曲がってんだね。福島戦の決勝ゴールに繋がったのもスゴかったけど、何でもっと清本に蹴らせないんだろう。当たるかどうか蹴ってみないと分からないっていう程度の質なら分かるけど、今のところかなりの高確度でゴールマウスに向かっていってるから、一つの得点源としてもっと多用すべきと思う。



ごっちゃんのMOMは妥当。だけど岩田に裏MOMあげたい。沖縄の時もそうだったけど、チームが数的不利になってからの岩田の「退場した人の分まで走ります」っていう能力というか、責任感というか、とにかく諦めないそのメンタルに涙腺が刺激される。


ごっちゃんの決勝ゴールが決まった後に自分のポジションに戻る時の表情。数的不利になって、さらに同点に追いつかれても何度も可能性のある攻撃を繰り出せたのは、岩田と松本怜の両翼の押し上げがあったからに他ならない。



前節の琉球戦からは見違えるように最後まで戦い、そして劇的に勝ち点3を掴んだ。この勝利をきっかけにしてほしいという思いがある一方、これだけ戦えるのに、これだけ戦える能力があるのに、琉球戦の終盤はなぜあんなにも無惨な出来だったのかという思いがどうしても拭えない。琉球が今節ホームで5失点でやられてるのを見ると、なおさらにその思いは強くなる。勝ったからいいものの、連続失点の教訓も活かされなかった。サッカーの内容というよりも、こういう面でのブレが試合ごとに大きく出るというのは、、、。これはちょっと注視していきたい。もうそういうのは去年でたくさん。



ユースも今季リーグ戦初勝利だったようで。本当におめでとう。写真を見ると中畑キャプテンも復帰してるようで。これで波に乗って、クラ選もがんばれ!


さて、来週はFC東京U23戦。3つのU23チームの中でも一番ユースチームから人を借りてるのがFC東京じゃないかな。試合の翌日から群馬でクラ選が始まることや前日にJ1戦が終わってることがメンバー選考に影響を与えそうで、全然読めないね。まあ誰が出てこようと、個人的には夢の島送りにしたことで、もともと嫌いだけどFC東京にはさらに怒りが増幅してるので、絶対にボコボコにしてやる。過去にもNACK5→熊谷、吹田→万博、厚別→室蘭とか僻地送りは何度もあったけど、西が丘→夢の島ほど落差のある僻地送りはないと思ってるから、FC東京だけは絶対に許さない。さんぺーの退場で次節キリノのメンバー入りが濃厚だけど、J3来て最初の試合会場が夢の島とか、「すげーとこ来ちゃったな」ってキリノ絶対思うよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絶望感漂うドロー(16節琉球戦)

2016-07-10 20:50:01 | マッチレポート16'
アウェイとはいえ、最下位相手に負けたり、引き分けたりしても何とか前を向けてたのはホームで勝ち続けてたから。それがホームでも2点リードしながら、最後は負けなくてよかったとしか思えない内容で勝ち点を落とせば、もうそこに残るのは絶望感だけだ。順位で6位(試合数を勘案するとこの辺か)に落ちたことも絶望的だけど、点が取れた2回の攻撃を除いていいところが全くなく、アウェイチームに完全に運動量で負けるというこの先もっとコンディションが厳しくなっていく中で、いいとこ探しすら出来ないチーム状態を思うと、「どうすりゃいいのよ」という言葉が口をついて出てくるばかり。


自動昇格枠は1つしかない。全く負ける雰囲気のない栃木に残り14試合で勝ち点6差。これは厳しい。チーム状態がよければ、まだ何とかなるかもと思えるけど、この2試合で見せられた惨状を考えると本当に厳しい。オレがJ2の20位くらいに沈むクラブのGMなら相模原に期待の若手なんかをレンタルで貸し出して、「入替戦を消滅させてこい」くらいのことはする。本当に厳しい。


今週発表されたこの夏の補強第1弾は清水から獲得した八反田だった。実際のプレーのイメージは全くないけど、スタイルとしてはボールを保持する局面で持ち味を発揮する選手のようだ。この補強から垣間見える片野坂監督が考えていることは、今のスタイルのブラッシュアップだ。しかし今に始まったことじゃないけど、今季の大分トリニータもプレッシングの強度の強いチームには滅法弱く、目を覆いたくなるばかりにバタバタとする。残り試合数が少ないことや、他のJ3クラブのポテンシャルが大体分かった中で、方針転換もあるんじゃないかと個人的には思っていた。強さのあるFWを前線に配置して、他のクラブがエネルギーをかけてくる中盤を無いものとしてしまうサッカーも資金面で有利な状態にあるJ3ならば、それもありなんじゃないかと個人的には考えていた。しかし片野坂監督の考えは違った。まだ就任から半年そこそこだし、もちろんやり方を否定するつもりはないけど、本当に大丈夫だろうか。今季もこの時期の風物詩とも言えるピッチのボロボロ化が始まった。ホームチームの選手たちも緩い地面に足を取られてスリップするシーンが散見された。特に後半はボコボコになりやすくボールを丁寧に保持するのが、一層難しくなる。久々のスカパー中継で、後半頻繁にアップで抜かれる片野坂監督は不安な表情しか見せてなかったように思えた。本当に大丈夫だろうか。


次節もホームだからガラリと変わったところを見せてほしいと思うけど、前節があれだけ不甲斐ない試合だったわけだから、本来であればこの試合でこそ反発力を見せてほしかったのに。ほんの1ヶ月くらい前まで開幕から無敗と勢いのあった秋田をあっという間に順位表で抜いてしまった藤枝が次節の相手。タイミングは極めて悪いと言わざるを得ない。これ以上栃木に差をつけられると、こっちが勝手に天王山と位置づける月末の直接対決も、「もう勝ち点差あるし、引き分け狙いで」って肩すかし食らわされる可能性も出てきちゃうから、マジでヤバいよ。




それにしても、今日の2失点目もそうだけど、沖縄での決勝点も確か岩田のクリアをひっかけられたところからだったはず。岩田は多分沖縄方面に何かあるから、風水とか見てもらった方がいいんじゃない?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横浜スポカル横浜(15節YSCC戦)

2016-07-03 23:33:37 | マッチレポート16'



完全なる敗北、いわゆる完敗というやつですな。


負けたけど、この選手は孤軍奮闘で頑張ってたという選手がいなかったということは、事前準備の段階に問題があるように思い始めてきた。今季初めて蒸し暑いコンディションでの試合となった第4節の沖縄でのゲーム。「蒸し暑いことは分かっていたけれども、それでも前半は体が重かった」という選手コメントがあった。確かに後半開始から15分で千明が退場したにも関わらず、後半の大分はよく走ってた。そのことを根拠に、今日はダメダメだった前半を見せられても、後半からスイッチが入ると信じて疑わなかった。しかし、むしろ後半の方が悪かったことを考えるとチーム全体のコンディションの作り方に失敗しているように思えてならない。それともう一つは採用した戦術について。公式HPに掲載されている監督コメントはペラペラなので、そこから推測することは不可能に近いけど、今日は明らかにいつもよりも繋ぐ意識が強かった。上福元がゴールキックを大きく蹴ったのは試合終盤をメインに数本だけだったと思う。ピッチの状態があまり良くなかったことや、そのまま相手のゴールに直結してもおかしくなかった凡ミスが少なくとも3つはあって選手の技量が追いついていないことを考えると、極端過ぎるその戦術の遂行には問題があったように思えてしまう。暑さからの消耗を避けたい意図なのか、それとも伊佐がいなかったからなのかは分からないけど、相手の力を見誤っている部分も含めてスカウティングに問題があったと思う。サッカーは偶然性の高いスポーツであるが故に、負けの理由も複合的に絡み合っていて、簡単に言い切ることは難しいと思う。それでもこれだけホームとアウェイの成績に差があるというのは、試合に臨むまでの過程に問題があるように思えてならない、そんなほとんど収穫のない今季最悪のゲームだった。



初対戦クラブシリーズの最終戦となったYSCC戦。YSCCとのファーストコンタクトは2010年の地域決勝。1次ラウンドの最終日だったこの日、信じられないような展開で1次ラウンドを突破したものの、確かこの年は長野と讃岐が圧倒的でJFL昇格は果たせず、翌年昇格したはず。しかしこのブログを読み返してみると、1次ラウンドの組み合わせが相模原、YSCC、山口、HOYO(現ヴェルスパ)とかいま考えるとメンツがすごい。設立が今年で30年と歴史のあるクラブで、親企業があるわけでもなく、行政主導でもない、いわゆる「街クラブ」に挑戦には単純に興味がある。各所で「YSCC横浜」と表記されるけど、「Y」は当然ながら「横浜」の頭文字なわけで、一つの名詞で別の名詞をはさむそのスタイルは「BKB(バイク川崎バイク)」と同じカテゴリーである。「横浜スポカル横浜」みたいな。


シーズンが始まってもしばらくJスポーツでプレミアリーグの解説をやっていた樋口監督。シーズン中に副業の認められている非常に稀有な監督。今日は「アーセナルのように攻めて、リパプールのように守る」ほどではなかったにせよ、今季樋口監督のイチオシだったボーンマスのようによく走るいいサッカーだったと思う。GKのキックの質がJリーグではちょっとお目にかかれないくらいに低かったりとか、パスが大きくズレたり(この部分はうちの選手たちもどっこいどっこいだったけど)とか、選手個々の技量では確かにうちの選手の方が上だったのかもしれないけど、素早くボールホルダーに寄せて厳しく食らいつくといった部分に関しては、うちの選手はYSCCの選手の足元にも及ばなかった。試合の最終盤でパワープレーすらまともに出来なかったのは、YSCCの選手の頑張りを象徴してたと思う。


そんなYSCCの中で特に気になる選手が一人いた。左SBの7番・山本真也選手。1対1の守備がめちゃめちゃうまい。間合いの取り方、体の入れ方、対面の選手のドリブルがちょっと長いと見るや否やスッとボールを奪い切ってしまう集中力の高さ。今日は何度も唸らされた。ハッキリ言ってしまうが、対面の清本は何もさせてもらえなかった。最初は今日の清本には勇気が足りないと思ってたけど、後半に目の前でそのマッチアップを見てからは、「あ、これは相手が上だ」と認めざるを得なかった。気になったので、帰宅してから名鑑でチェックしてみたら何とまたもや関東学院大のOB(大卒3年目)。盛岡戦の記事で関東学院卒の選手について書いたら、他にもまだこんなにもいい選手がいたとは。そしてさらに驚かされたのが、今年の2月に発売されたエルゴラの名鑑の「好きな女性タレント」という質問に、何と「平愛梨」と書いている持ってるっぷり。エネルギッシュなプレースタイルの左SBで平愛梨が好きとかどこのアモーレだよ。負けたことをただの勝ち点なしで終わらせるのではなく、こういう選手をチェックしておく強かさのあるクラブであってほしいと願う。






前半に電光掲示板に正式に表記まで出して取られたドリンクウォータータイム。確かJリーグの試合ではドリンクウォータータイムのガイドラインはなかったと思ってたけど、こうやってちゃんと表記されてるところを見ると、事前に協議してたんだろうね。まあ、それくらいに今日は蒸し暑かったよ。





新ルール適用による1人キックオフは昌也が務めてた。



序盤の不振から完全に脱却し、連勝街道に乗った栃木と1ゲーム以上の差をつけられた。我慢してついていきたいこの局面でホーム連戦なのはラッキー。ただ、秋田、福島、長野、富山、鳥取と大分からアクセスの悪い遠方アウェイゲームをまだたくさん残してるので、アウェイでのチーム全体でのゲームへの臨み方には改善が絶対に必要。選手だけじゃなくチーム全体で。





※しかしよく考えたら、「大分トリニータ」も紐解けば「大分トリニティ大分」だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホームの力(14節秋田戦)

2016-06-26 21:14:44 | マッチレポート16'
スタジアムだろうが、テレビだろうが実際に自分の目で観ていない試合のことは書かないつもりでいたんだけど、どうしても一つ書いておきたいことが。


「ホームの力」。よく言われていることだし、別に真新しいことでもない。でも次の数字を見ると、改めて今季の大分には「ホームの力」が働いているように思える。


第1節 長野戦 1−0 9189人
第5節 福島戦 1−0 5408人
第12節 相模原戦 3−0 7314人
第14節 秋田戦 1−0 6733人


J2以上未経験クラブとの試合の結果は上記の通り、無失点で4戦全勝。我々の感覚からすると、観客動員が5千人や6千人程度では少ないなと感じるけど、J3にはあの規模でプレッシャーをかけてくるクラブはまずない。加えてW杯開催スタジアムという箱のデカさにも多くのJ3の選手は慣れていないと思われる。このアドバンテージで押していけるなら、ドンドン押していきたい。決して相手のクラブをなめるのではなく、いい意味で我々はJ3には不釣り合いなクラブでありたい。そして早々に卒業したい。


今季初めてJ3に参戦して気付いたのは、カテゴリーが上であればあるほどやりがいがあるのは間違いないけど、どのカテゴリーだろうと愛するクラブが勝つことの嬉しさに大きいも小さいもないということ。大分の皆さん、ホームにドンドン足を運んでください。J3だって勝てば嬉しいし、その後押しがJ2昇格への最大のサポートだと思います。自分も出来る限りのことはしたいと思う。「あそこじゃ勝てん」。そう思わせて、ホームでは全部勝ちたい。


さてさて、大混戦のJ3も徐々にふるい落としが始まり、琉球、相模原、秋田あたりが脱落しかけて、5強に絞られつつある。次節のYSCC戦で折り返し。さぁ樋口さん、「アストンヴィラのように負けて」ちょーだい!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

芝ニモマケズ、風ニモマケズ、鶴ニモカテズ(13節盛岡戦)

2016-06-19 23:35:44 | マッチレポート16'

行ってきました盛岡。4連勝を掴みに。結果はご存知の通りですが、4連勝出来てれば4年ぶりだったのかな?



初対戦クラブ6連戦の4戦目となったグルージャ盛岡戦。


グルージャ盛岡との初コンタクトといえば、個人的には宇都宮さんの「股旅フットボール」。地域リーグのクラブばかりを取り上げてるこの本の一番最初のチャプターがグルージャ盛岡だった。読んだのももう7〜8年前だったと思うので、行きの車の中でもう一度読み返してみた。本文は「あー、こんな感じだったかなぁ」くらいの印象だったけど、当時と同様、一番最後に宇都宮さんが付記してる部分が一番引っかかった。お読みになった人もいるかと思いますが、地域決勝で敗退した後に経営陣の放漫経営が発覚して、当時象徴的な存在だった武藤真一(トリニータにも在籍した)監督を解任、同県ライバルのガンジュ岩手に移られてしまうというもの。当時も思ったけど、これを読んでの印象は「グルージャ終わったな」に尽きる。いま読み返してもよくここから甦ってきたよなと思う。現状での集客も藤枝とどっこいどっこいといったところだけど、今日初めて行ったスタジアムでは、じわじわとクラブとしての総合力を蓄えてる時期なのかなという印象だった。



そのグルージャ盛岡のホームスタジアムであるいわぎんスタジアムは形状が特徴的。メインスタンドを挟んで両側にピッチがあるという構造。この写真はメインスタンドの一番上から撮ったものだけど、試合をやったのは向かって右側。ちなみにグルージャ盛岡のエンブレムは南部藩の家紋をモチーフとした向い鶴。この向い鶴は左右対称なんだけど、スタジアムが左右対称なのもそれと関係あるのかな。


アルウィンの飛行機も迫力があっていいけど、新幹線が見えるスタジアムも素敵。新幹線が見えるのはここだけかな?



さて、試合。

アウェイとはいえ、最下位相手にドローはよくやった結果とは言いづらいものがある。実際に勝てば、暫定ながらも首位に立てるチャンスだったわけで、納得していい結果だとは言えない。ただ少し冷静に考えてみると、「最下位との対戦」という意味合いを今までとは少し違う角度でみなければいけないんじゃないかなと思う。それは現在のJ3に降格がないということ。今まで我々が戦ってきたJ1やJ2ではシーズンの3分の1が終わって、1勝しか出来ていなければ、降格が現実味を帯びてきて周囲がどうしてもピリピリとしてくる。その結果、チームが目指していた方向にブレが出始め、クラブ全体がガタガタになるのを自らの体験も含めて、多く見てきた。ただ今日の盛岡のスタジアムを包む空気にはそんな過剰な緊張感は微塵もなく、のびのびとサッカーをしているという印象だった。神川監督のピッチサイドからの声出しも「いいぞ、自信持ってやり続けろ!」みたいなメンタルに訴えかけるものが多かったし、言い方は悪いが「勝ち点は二の次」という感じだった。試合内容も、カウンター1発に沈んだわけでもなく、セットプレーからやられたわけでもなく、全体的に押されていた印象が強かった。これだけ勝ち点が取れていないチームにだ。つまり、盛岡はデータから見るに、攻撃はしっかりと組織として構築してきたけど、守備には手付かずという状態なんじゃないだろうか。だから攻撃面がクローズアップされる試合展開なら強さを発揮する。降格があるリーグなら、そんなロマンチックなチーム作りが許されるはずはなく、夢物語は一夜の夢ですぐに現実へと引き戻される。1,500km以上離れた遠いアウェイであること、風が強くサッカー自体が難しかったことを考え合わせると、盛岡の展開にハマりながらも、逆転までは許さなかったこの勝ち点1は評価していいんじゃないかと思う。

ただし、盛岡から多くのクラブが勝ち点を取ってることは紛れもない事実で、優勝を目指すクラブがのん気なことを言ってる場合じゃないというのも、その通り。だからこそこの勝ち点をホームで活かせばいいじゃない。初対戦クラブシリーズ残り2戦で勝てばいい。






2試合連続ゴールとなった伊佐。泥臭さの極みのようなゴールで素晴らしかった。今日も敵陣での制空権は完全に伊佐のモノであり、その「フライング・アンチベジタリアン」ぶりは余すところなく発揮されていた。もうハッキリと言ってしまおう。いまオレは伊佐に夢中である。

相模原戦でも良かったけど、千明のディフェンス面での頑張りが光る。縦パスを入れるセンスとか、捌く技術とかが良いのは分かっていたけど、やや物足りなく感じていたディフェンス面で今は目立つ。特に予測して動けている場面が多くて、「効いてるなぁ」と今日も何度も唸らせてもらった。




盛岡の神川監督。4年前にS級のインターンで大分に来てたとか。色々な繋がりがあるもんですなぁ。去年は西が丘に大学サッカーを観に行って、ふと振り返ると神川さん(当時は明治の総監督)が座っていることが本当によくあった。流経大ドラゴンズがJFLの前期優勝を決めてしまうこの時代にJ3のレベルをどう感じているのか聞いてみたい。



盛岡の2番・久保海都選手は関東学院大出身のルーキー。前節、相模原で後半にミドルシュートから大分ゴールを脅かした普光院誠選手と同期だ。関東学院大出身のルーキーの出世頭はご存知マリノスの富樫敬真選手なわけだけど、同期で敬真に、普光院に、海都とか、何かすげぇな。ちなみに大分のすぐ下の4位まで順位を上げてきた富山のトップスコアラーである萱沼優聖選手も同期。2部でこれだけプロ選手輩出する大学なかなかない。



手書きボードはもう慣れたぞ。



楽しそうな大分ゴール裏。ただこの写真は試合中じゃなく、試合前に地元のアイドルの子たちが歌ってる時の写真。スタジアムの雰囲気作りに一役も二役も買ってしまう大分ゴール裏、素敵です。



今回の盛岡遠征は土曜日の朝5時出発でガッツリ丸2日楽しんできた。




着いて早々わんこそば。味を楽しむものじゃないけど、ゲーム感覚で楽しかった。隣のテーブルのカップルと同時にスタートした序盤は楽勝だったけど、女性が脱落し、100杯超えて男性が脱落して、給仕の人と1対1になってからはマジできつかった。




今回食べた中で感動レベルでうまかったのが前沢牛。十分に時間を空けたけど、さすがにわんこそばの後遺症が残ってたから、がっつりライスまでは食べられなかったけど、このロースはライスと一緒だとうまさ倍増しただろうなと。


この店は冷麺もかなりうまかった。先週、別府の六盛でも冷麺食べたけど、スープが澄んでてしっかり牛骨ダシの盛岡の方が好きだなと今回感じた。出てきた段階では食べるのに邪魔としか思えなかったスイカが実はスープとめっちゃ合うことが驚きだった。



朝ごはんは福田パンへ。コッペパンが柔らかくて美味しいのはもちろん、何十種類もの具材から選べる楽しさがまたいい。ちなみに甘めのクリーム系にはホイップクリームの相性が抜群。





正直に言って、観光的要素はあんまり豊富じゃない盛岡。ただそれを補ってあまりある食の充実ぶり。北海道の次に広い岩手県。盛岡以外も色々と回ってみたいなと思った楽しい遠征でございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3連勝!チーム状態上向き!(12節相模原戦)

2016-06-13 01:06:04 | マッチレポート16'






行ってきました今季初のホームゲーム。年に数えるほどしか使えないシーズンパスを忘れていく失態も、改めて現金払ってでも観る価値のあるそんなゲームだった。ナイスゲーム。





試合開始早々のシンバ選手の負傷交代が試合の流れに影響を及ぼしたのは間違いないと思う。





ただでさえベンチ入りメンバーが1人少なかった相模原。薩川監督にはキックオフ時点で4枚のカードと2つの交代枠しかないようなもので、苦しかったと思う。


ただ、誰よりもその薩川監督自身がその影響を差し引いても完敗と認めているように、今日のゲームの大分のメンバーの動きは本当に良かった。相模原の出来が格別に悪かったのかもしれないという思いは完全には捨てきれないんだけど、それでも直近3連勝して首位のクラブ。その相手にこれだけやれれば、十分に自信にしていい。上福元が負傷したプレーを流したのだけは納得出来ないけど、今日は主審との相性も良かったように思う。気持ちの入ったプレスでガンガン球際を戦っていたのは良かったけど、少々手を使っている感じもあった中で、今日の主審はことごとく流してくれた。特にボランチの2人がボール奪取する回数が多かったし、奪えなくてもプレッシャーをかけに行けば、面白いように相模原のパスはズレた。選手たちが頑張ってたのはもちろんだけど、深井が言うようにスタジアムの雰囲気に相模原の選手たちが飲まれてしまったのなら、今後もどんどん動員増やして相手クラブにプレッシャーをかけたいね。今季のJ3クラブの中ではスタジアムのデカさも動員数も大分はずば抜けてるからね。


前半は大分が決めきれないシーンが多い中で、相模原が反撃に転じてこないので、後半勝負が狙いなのかなとさえ思った。そんな中、前半50分頃に決まった清本の先制ゴール。例え後半に相模原が巻き返してきたとしてもリードを奪えた状態で臨めるのは大きかったから、このゴールは本当に良かった。後半序盤は少し受けに回ったものの、徐々にペースを取り戻す。清本の決定的なシュートは川口能活に弾き出されてしまったものの、改めてど真ん中から振り抜いたシュートはディフレクションして、ゴールネットを揺らす。清本ドッピエッタ。前述の川口の好セーブに阻まれたシュートと、試合開始直後にはドフリーをフカしていたので、正直に言えばハットトリックも狙えたはず。ただ、量産態勢に入ったここ数試合の清本はゴールを狙いに行く姿勢が明らかに変わってきていると思う。試合後のインタビューで「何が変わったのか」と聞かれて、すぐに「自分に投資している」と言ったところに気持ちの面での覚悟が見て取れた。開幕からしばらくは物足りなさが先行する選手だったけど、頼りがいのあるゴールゲッターに急成長中。まずは10点いったれ!


ただね、そんな清本の活躍がありながらも、今日のMVPに挙げたいのは伊佐。例え今日ゴールを決めていなかったとしても、同じことを言った。理由の第一は「敵陣空中戦勝率の高さ」。先制ゴールのシーンもそうだし、それ以外にも空中戦で勝ち続けた。今日の相模原のCBはルーカス選手と工藤選手。それぞれ185cmと187cmと伊佐よりも10cm以上高い。何度も書いてるけど、伊佐はボールの落下地点に入り込むセンスがとにかく秀逸。途中であまりにも空中戦で勝てないルーカス選手が、修行がゴールキックを蹴る直前に2~3度ジャンプの練習をして、調整をしているシーンなんかも見られた。それくらい伊佐が競り勝つことで押し込むことが出来たし、裏抜けにも秀でた選手があれだけ空中戦でもポイントになってくれたら監督は楽だと思う。身長はないのに空中戦に強いっていうのは今まではさんぺーの専売特許みたいなとこがあったけど、伊佐がそれを楽々と超えようとしている。


試合後もずっとさんぺーとプレーについて語っているように見えた。藤枝戦の時にも書いたけど、90分走り続けることが出来るようになったのが、今季の成長だと思うけど、今日の初ゴールなんてまさにその賜物。去年までだったらあの時間帯にピッチに立ってることが出来なかったわけで、本人も語る通り、シュートまでの過程はミスだったかもしれないけど、色々な意味であの時間帯にシュートが打てるようになったこと自体が伊佐の成長だと思うよ。ちなみにプロ入り3年目にして伊佐が初めて足で決めたゴール。貴重なもんを見られたよ。



今季の日程が発表になった時から、前半戦で行くならこの試合と、早くから飛行機も予約しておいた。ただ先週末、ユースがクラ選予選の準決勝で鳥栖に負けて、今日の3決で負けたら全国切符を逃すことになる状況となって、この1週間は相模原戦をやめて門司にユースの応援に行こうかずっと迷ってた。前日まで決められなかったので、とりあえず大分空港のレンタカーだけは予約しておいてどちらでも行けるようにしておいた。最後は雨がなかなか酷かったから、屋根のあるトップの試合を選択したけど、ユース勝ってホント良かった。今季はうまくいってないようで、なかなか勝ててないみたいだけど、これで少なくとも全国で3試合は経験出来るからホント良かった。今年のクラ選は土日休みの勤め人が観に行くには厳しい日程なので、1試合も観られないかもしれないけど、あの酷暑の群馬を乗り越えて実りある秋を迎えてほしい。決勝点は野上くんの直接FKだったようで。野上くんのプレースキックいいんだよね。




相模原サポさん。当日帰り可能な時間のキックオフだったから、もうちょっと来るかと思ったけど、肉眼で数えられる人数でした。コアなサポーターが多くいるJ3クラブはまだまだ少ないなという印象。


前節の3連勝を飾った試合後の会見で薩川監督が「このリーグで3連勝はなかなか出来ない」と手放しで賞賛し、選手には2連休のご褒美を与えていた。J3が開幕してからの2年間を琉球、今季は相模原、JFL時代の長野も指揮していて、最もJ3を知り尽くす監督と言っても過言ではない薩川監督が言ってるわけで、うちの3連勝(それも無失点)も評価に値すると思う。開幕からも3連勝を成し遂げたけど、沖縄での惨敗と地震をきっかけに前回はそこから尻すぼんだ。今回の3連勝は手応えも感じられるだけに次の盛岡もやれると信じてる。ただでさえ遠征で初めて行く土地は楽しみなのに、チーム状態がいいままで乗り込めるのは楽しみ倍増。冷麺、じゃじゃ麺、わんこそば、何でも持ってこーい!
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする