Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

整理(16節岡山戦)

2017-05-28 17:05:57 | マッチレポート17'
DAZNで大分のホーム戦をご覧になってる皆さまは中継があのクオリティでよく耐えられるなと思う。シュートやクロスのシーンでは画面がブレまくるし、終盤の黒木のシュートまでの過程を捉えきれないのは素人同然で、もう本当に怒りしかわいてこない。「アップ入れんなよ、アップ入れんなよ」と思ってると、まあまず100%入れてくるからね。ダチョウ倶楽部かよと思ってしまう。大分のサッカー文化で最も進歩してないのはテレビ中継で間違いない。素人。(Optaっぽく)


試合前に敵将・長澤監督が「サッカーが整理されている」と大分を評していたけど、まさにその部分の差がそのまま出たような前半だった。ある程度までは組織的にどう動かしていくかということが整理されている大分に対して、岡山は大分がプレスのスイッチを入れると、まず勝てないであろう豊川にロングボールを入れてしまったり、横へのパスがズレることも1度じゃなかった。その結果、押し込む時間が長かった前半だけど、結局ゴールは奪えなかった。後半も同様にやればいいと思ってたけど、配置変更も含めて岡山が動いてきたことや、気温の上昇が原因と思われるけど、時間が進むにつれて試合をグズグズの展開に持ち込まれてしまうと苦しい。気温が上がろうが、本当に優れているチームであれば、それもはね返せるんだろうけど、今の大分にはまだそこまでの力強さはないし、J2の中で優位性を保てているわけでもない。岐阜、名古屋と難しいところを連破してから3連続ドロー。これからもっと気温が上がってくる中で、そろそろ押し込みながらリードを奪えない展開でも良しとは出来なくなってきたかもしれない。スカウティングによる相手の修正や試合の進め方等、ここからは一つ上のステージへのチャレンジだ。


伊佐のゴールは彼のキャリアの中でも最も素晴らしい部類に入るゴールだったんじゃないだろうか。それまでくさびのボールに対してバチバチとやり合っていた中で、かなり前への圧を意識したであろうDFを鋭いターンで置き去りにしてから、寄せられながらも素早く振り抜いてニアをぶち抜いた左足のシュートは本当にお見事。本当に素晴らしいゴールなんだけど、前節も今節も何となく1ゴールじゃ物足りないとサポーターに思わせるところに伊佐も一つ上のステージにチャレンジしてる感じがうかがえる。


今日勝つために唯一悔いが残るのはさんぺーの投入。復帰戦で30分以上の時間が与えられながら、正直今日はチームのブレーキだったさんぺー。あの出来なら、前田を投入して川西を上げるか、國分を残しておいた方が間違いなく良かった。これから感覚の部分も含めてもっと上げてきてくれるとは信じてるけど、伊佐やごっちゃんはもちろんのこと、今日最も鋭いシュートを放った國分のフィットもあるし、さんぺーの戻る場所が約束されてるわけじゃない。これは林にも言えることだけど、コテや川西も含めて前線の競争は激化してる。さんぺーには覚悟してこの競争に臨んでほしい。今日の状況では正直厳しい。


またもプロ入り初ゴールをプレゼントしてしまった若い子に優しい大分トリニータ。神奈川大出身の武田は、彼のアマチュアキャリア最後の試合を現地で観ていて、それでプロ初キャリアを大分の地で踏んで、ついでに初ゴールまで決められちゃうと、もう逆に親近感わいてきちゃうよね。リンク先の記事にも書いたけど、彼はアマチュアキャリア最後の試合で残り2分くらいまで母校の1部昇格を掴みかけていたのに、最後の最後で手放してしまう(選手名鑑によると去年の岡山の昇格POにも帯同してたらしいからそこでも昇格掴めず)というなかなか悲劇的な体験をお持ちなので、この後も注目していきたい選手。ちなみに伊勢原市出身で神奈川大とさんぺーの直系の後輩。この試合では明暗分かれましたな。


次節はまたも遠方アウェイで水戸。水戸はここ9試合負けていないらしい(の割には12位だけど)。前田大然が猛威を振るってるらしいので、今節の試合を観とこうかな。
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面白い、それが根拠(15節町田戦)

2017-05-21 22:23:44 | マッチレポート17'

試合後の気持ちはこんな感じ。ウソです。


前回の3連戦は1勝1分1敗の勝ち点4、今回の3連戦は1勝2分の勝ち点4。日程に恵まれていた前回の連戦と比較すると今回はかなり苦しい日程だった。正直に言って、試合前は今日は苦しい試合になるだろうとある程度は割り切っていた。そんなことを加味すると少しではあるけど、成長してきてることが感じられる。

勝ち点の取り方に若干の拙さを感じるものの、そんな状態でもPO圏をキープ出来ちゃってるのって考えようによっては素晴らしいことなんじゃないかと思う。例年のJ2を見てると、序盤戦にグッとチーム力を蓄えて虎視眈々と上を狙ってたチームが気温の上昇とともにバーンと順位を上げてくイメージがある。チームの方向性は絶対に間違ってないし、そんなチームに今季の大分がなれるんじゃないかと本当に期待している。何でチームの方向性が間違っていないと思えるのかの根拠は「試合が面白い」。これに尽きる。福岡、ヴェルディ、山形、湘南、岐阜、名古屋、町田と今季は既に7試合を観て、勝った試合も負けた試合もあったけど、いわゆる「外れ試合」は一度もなかった。どの試合の帰り道も次の試合への期待感でワクワクしながら帰らせてもらってる。これって本当に幸せなことだし、これからもずっと続けてほしい。あと、折り返しまで残り6試合だけど、残りの対戦相手のうち6分の5が順位表のボトム11(降格圏の2チームともに含む)ってのも地味に前を向ける要素。






相手の強烈な高さに屈する形で勝ち点は落としたけど、厳しいコンディションの中で本当に面白いサッカーをしてくれた。やっぱりごっちゃんなんかはいつもの強さとキレがなかった印象だし、ラストの走り合いは苦しそうだったよね。それでも、序盤からサイドを捨ててる町田相手に練習のようにサイドチェンジがズバズバと決まり、その都度町田のフォーメーション全体が右に左に振られてるのが、ゴール裏からだとよく分かったし、これは後半に効いてくるはずだと思ってた。ただ思ってたほど、町田全体の足は止まらなかったけど、特に中島は前半から積極的に戸島にフォアチェックに行くなと指示を出すほどに、明らかに我々のボール回しを嫌がっていた。終盤に前田が相手にボールをぶつけてしまって中島に絶好機が訪れたけど、アレが枠を外れるあたりに試合を通して打ち続けたボディブローが効いてたと確信してる。中島は本当にいやらしい選手で、ああいう転がり込んできたチャンスをモノにする能力に関してはJ2でもトップクラスのイメージだったし、ヒヤッとしたけど、こういうところにも試合展開の面白みが潜んでる。


マグがファールじゃないと止められないくらいに林のポストプレーは的確でポイントになっていたけど、相手DFラインの裏がザッルザルなのに気付いて、これポイント作る必要ないなと感じた片野坂さんは早々に伊佐にチェンジして徹底的に裏を狙わせた。もっとクロスに精度が欲しいなと感じるタイミングでのギシさん投入も良かったし、片野坂さんの采配も的確だった。超がつくビッグチャンスが同点以降だけでも3回はあっただけに片野坂さんの言う通り、勝ち点3を取り切らないといけない試合だったと思う。主に疲れから来てるであろう質の低さ、雑さについては今後の課題として、言い換えれば伸びしろとしてとっておきましょう。それにしてもあれだけのライン裏の攻撃に晒されても一切手を入れようとしなかった(入れられなかった?)相馬監督の鋼のメンタルには恐れ入ったよ。


黒木は初ゴールおめでとう。弾道を見ると、あれはシュート狙いだよね。國分もやっぱりワイドよりシャドーだよ。仕掛けたり、トリッキーなパスを出せたりと期待感がある。ただワイドに戻って交代直前に出した50m近いサイドチェンジはお見事だった。あのパス1本で20m×10人=200mはチーム全体が走らされてるからね。まさに効果的なボディブローだよ。最近は試合を観ながら「川西すげぇ」って少なくとも10回は言ってる気がするし、もう「すげぇ」としか言いようがない。惇のバー直撃弾の直前のシュートも惜しかったし、早く初ゴール取らせてあげたい。




仕事とはいえ、この頼りなく組まれた柱に板が1枚乗っかってるだけのところに2時間もいるの地獄でしかない。



町田も相変わらずお客さんが増えない。あれだけアウェイエリアにパンパンに詰め込んで、隣のブロックに2人くらいしか座ってないのマジでダサいから何とかした方がいいよ。「バンデイラの付近がまだ空いてるんで詰めて座ってくださーい」じゃねえよ。
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判定に左右されるシーズン(14節長崎戦)

2017-05-17 22:12:05 | マッチレポート17'
(PKの笛を吹かれる)
「岩田ぁー、無理して行くとこじゃないだろぉー。」

     ↓

(こぼれ球を押し込まれた直後)
「岩田ぁー、PKはしゃーないにしても、自分側のこぼれ球に詰めてないとはどういうことだ!」

     ↓

(リプレイを観て)
「フライングじゃん・・。アレに追い付くように出てたら蹴り直しだわ・・。」


勘弁してよ・・。


という何とも言葉では説明のしづらいスッキリとしない水曜日の夜。監督や選手の皆さんも切り替えるのが難しい試合だと思いますが、オレもあと2日も仕事があるし、この試合をすぐには消化しきれない。


連戦(特にアウェイ)は勝ち点を取れれば大体OKと思ってるので、竹内のゴールが決まったところまでは最高の展開だったし、同点になってもまずまず受け入れられてた。ただ最後に誤審で勝ち点失うのはやっぱり受け入れ難い。ちなみにPKの判定は2本とも正しいと思ってる。


まあこんな試合はあれこれ言っても仕方ないので、いいとこ探しだけしてとっとと寝て、町田戦に備えよう。


やっと決まった竹内のセットプレー。ごっちゃんのボールも良かったし、ポジションへの竹内の入り込み方が抜群だった。ただ竹内に感心したのは、ゴールの数分後の別のセットプレーの時にわざわざ密集を離れて審判に「オレのマークの奴、ハンパなく手使ってるから」みたいな告げ口をして、次のCKの時に本当にイエローを出させた場面。アレはベテランならでは。ゴールの後も良い意味で冷静でいられるのはさすがベテランの落ち着き。


それとやっとサイド以外で使われた國分。やっぱり中で前を向いて仕事した方が輝く。ゴリゴリの1対1の場面に晒させて彼のいい面を削いでしまうよりは今日のようなポジションでそのひらめきを使ってもらいたいと思う。そろそろ怜も帰ってくるだろうし、2列目のポジション争いに集中させてあげたい。



今日の深夜に帰って、明日はクールダウン。1日だけ町田対策の練習をして、翌日にはもう移動。今の選手たちのメンタル状態を考えても、町田戦は相当難しくなると思う。2年前の雪辱を晴らしに行きたいところだけど、今回ばかりは結果は期待せずに、死ぬほどしんどいであろう選手たちの背中を押すためだけに野津田の山頂にアタックかけてくる。


こういう被害者としても受益者としても判定に左右されるシーズンは、不思議なくらい続くからね。選手たちには少なくとも試合中は心乱さずにやってほしい。
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手強い名岐を連破(13節名古屋戦)

2017-05-14 01:04:03 | マッチレポート17'
一言で言ってしまうと、「岐阜の方が強かった。」ということ。


立ち位置をハッキリしておくと、自分は風間監督を監督としてずっと評価してきていない。

・監督就任早々自分の息子を2人も入団させるのはどうなの?
・川崎時代の功績も大久保がいたからじゃない?
・発言に可愛げがない。

まあこんなところが理由なんだけど、そういう立ち位置なもんだから、この惨敗の後にどんなことコメントするのかも猛烈に気になる。

『いくつか問題があった。一つは、あれだけ押し込んでいたときに、全ての選手がそういう状況に慣れなければいけない。もう一つは、ゴール前の決定的なところで点を取り切れなかったこと。それから、もっとやり続けること。続ければもっとチャンスができたはずなのだが。』

まず気になるのは『あれだけ押し込んでいたときに』という部分。あれくらいで押し込んでいるつもりならまだまだ甘いから。お隣さんもっとすごいから。それと『決定的なところ』とおっしゃりますが、そんなの玉田のシュートくらいで、あれも福森のミスからだし、随所にオレたちの方が優れてたから感を匂わすのとかが嫌い。あ、嫌いって言っちゃったね。そう、嫌いなの。


今日はかなり暑かったし、名古屋がコンディショニングを失敗してたと思うよ。じゃないと説明がつかないくらいに走ってなかった。風間監督が言うように『あれだけ押し込んだ」のなら、カウンターの発動地点は低い位置になるはずのに、大分の前3枚に入る度に同数くらいで期待感のあるカウンターを次々に繰り出すことが出来た。ハイライトで見返すと、先制点の場面でも最初の勝負パスを出した川西に誰もプレッシャーかけに来てないし、そうなるとさすがに効果的なパス出ちゃうよ。風間監督は『あれだけ押し込んだ』(しつこい)と言うけども、決定的なフリックやラストパスが出たシーンあったかね?ほとんど大分のマーカーが相手選手を離してないから、効果的な攻撃に繋がらないわけだよ。片野坂さんだけじゃなく、我々サポーターでも今日のような展開になることは容易に想像がついたわけで、スペースのない展開で寿人さん使っても活きないのは分かりそうなもんだけど。頭からシモビッチの方がずっと嫌だったよ。










一つだけ風間監督に提言申し上げるとすると、八反田使った方がいいよということ。本来であれば、田口がキーマンになるはずなんだろうけど、今日は随所に軽いミス連発。失点直結のボールロストもあった。我々の知る八反田はあんなに攻守の切り替え時にテレテレやったりしない。大体、今日の古巣相手の試合で八反田が燃えてただろうことは容易に想像がつくし、それを監督として利用すればいいのに、結局交代でも使わない。そういうところも嫌い。関係ないからいいけど。ちなにみ2枚目の写真は林と八反田が握手してるところを撮ったんだけど、端っこに「よーし、PKのこと文句言ったろ」みたいな風間監督が写りこんでて、笑ってしまった。









ま、相手のこと抜きにして本当にナイスゲームだった。2試合で5ゴール(どこのバケモノストライカーだよ)のごっちゃんだけじゃなく、伊佐、コテの前3枚の圧がすごい。それこそどこぞのバケモノストライカーみたいに少々アバウトなボールでもモノにしてくれそうな期待感がある。3点目の伊佐の粘りっぷりとか特にすごい。それを信じてスペース狙ってるごっちゃんとの連携も素晴らしい。


それと川西ね。これで2試合連続で川西起点で大事なゴールが決まった。パス出しにセンスを感じる。相変わらず守備面での貢献度は高いし、ポジションが1列上がった終盤のゴール欲しいオーラを出しまくって狙ってた姿勢も買いたい。


シーズン前からカウンター鋭いチームスタイルを構築してきたわけじゃないけど、ここ2試合は相手のスタイルを考慮したうえで、そういうサッカーにも適応して連勝をもぎ取った。この後の長崎、町田、岡山あたりが今どんなサッカーをしてるかはこれから観ようと思うけど、岐阜や名古屋と全く違うサッカーだとしても、今度は主導権を握るサッカーにすぐ適応出来てしまいそうなのがとても頼もしい。今季のチームはそういうところで、「次はどうかな?」と考えた時に、ドキドキよりもワクワクが先行するから、楽しいし嬉しい。


とりあえずPO圏に浮上はしたけど、ハンパなく勝ち点が接近してるからまたあっという間に順位が下がることもあるだろうけど、一喜一憂しないというよりは、このサッカーを純粋に楽しんでるうちに勝手に順位や勝ち点がついてきそうな雰囲気が今の大分にはある。監督や選手たちには大変かもしれないけど、中3日でまたこのチームを観られると思うと楽しみで仕方ない。
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サトミキ全勝神話(12節岐阜戦)

2017-05-08 23:50:51 | マッチレポート17'

サトミキ全勝神話。それも今季ここまでで1、2を争う難しいアウェイゲームに勝つという縁起の良さ。ここまで縁起が良いと今季またどっかで巡り会えるような気がしてくる。緑系のチームが続いてるから、次はアルウィンかな。


「大分の皆さーん、お久しぶりでーす。」と言われて、思わずちょっと照れちゃったおっさんです。サトミキかわいい。


単純にサッカーの試合としても楽しみにしてた岐阜戦。案の定本当に面白い試合になった。岐阜はうちが湘南戦を勝つことが出来た伏線を作ってくれたという思いがあった。チョウ監督は岐阜戦でジネイを先発させてあまり前線で追い回さなかったところ岐阜に圧倒的に支配されてしまった。これはまずいと思ったか、岐阜と似たようなサッカーをする次の対戦相手であるうちとの試合で1トップをジネイから端戸に替えてきた。端戸はキックオフから猛然と追い回してきたものの、組織としてのプレッシングは不全で前半は特にうちが思い通りにサッカーをすることが出来た。後半から投入されたジネイがこの試合での一番惜しいシュートを放ったように正直に言ってジネイが頭から出てきてたら嫌だなと思ったので、岐阜にはそういう意味でも感謝してるし、単純に岐阜のサッカーは観ていて面白い。その岐阜にやりたいサッカーをさせた上で勝ち切ったのは本当に素晴らしいし、これからがますます楽しみになった。


試合前のピッチ内練習を見てると、我々の陣取るバックスタンド側からフクが入念に何本もクロスの練習をしてて、「あ、これは4バックやるな」と思ったら、案の定スタートから4バックできた片野坂監督。真相の部分は監督のみぞ知るところなんだろうけど、単純に考えて相手の前線が3枚なので、イレギュラーにスライドさせるよりもスタートから4枚並べることを選んだんじゃないかなと想像してる。岐阜の両翼の田中パウロと古橋はキレ味鋭いドリブルがあって厄介だけど、1対1でやられるような場面を作り出さなかったことは4バックの採用が成功したと判断する一つの材料にはなるんじゃないだろうか。



昨日の試合のポイントの一つに散水があったと思ってる。ピッチ内アップ前、試合開始前、後半開始前と3度も昨日は散水を行った。それも毎回かなりの量だった。特に3度目は既にメインスタンドの影がピッチに届き始めてる時間帯で、17時を回って気温も下がり始めてたので、やり過ぎだろと思ってた。案の定、試合が始まってすぐの川西のスローインがすっぽ抜けたのを見て、やっぱやり過ぎだよと思った。先日とある大学サッカーの記事を読んでたら、FC東京U23が大学サッカーのメッカでもある夢の島を使うようになってからピッチの状態がとても良くなったけど、ピッチの状態が良くても水をまかないと全く転がらなくてやりたいパスサッカーが出来なかったみたいなこと(ちょっとうろ覚え)が書いてあった。岐阜のサッカーは誰が見てもパスが生命線でよく転がった方がやりやすいのは明らか。だからあれほどの散水を行ったんだとは思う。前半に上福元から鈴木にアンダースローで付けたパスが流れてかっさらわれたのも、後半にも上福元からのパスがズレたのも、どちらも走り過ぎるピッチの状況にアジャスト出来てなかったからだと思う。ただし、岐阜がちゃんとアジャスト出来てたかというと、今まで5試合ほど岐阜の試合を観てきたけど、こんなにパスミスする岐阜を見たことがなかったので、岐阜にとっても昨日のピッチは走り過ぎてたんじゃないかな。


1点目については岐阜側からすれば単なるミスと評するかもしれないけど、それまで伊佐とごっちゃんが岐阜のCB2人にかけ続けたプレッシャーが生み出したミスだと思ってる。90分通してヘニキに負けないどころか、ゴリゴリと間を割ったり、前に体をねじこんだりと2人の圧はこの試合では本当に効いていた。ゴールの前はかなり長い時間岐阜に回されていて、それまでじっと前線で我慢してた伊佐がここぞと狙いに行くと、すぐにボール奪取してそれがゴールに繋がった。決してミスにつけ込んだだけのラッキーなゴールではない。



2点目については川西が右に展開したパスのあまりの素晴らしさにもう半分イキかけてたので、ゴールの瞬間はほとんど覚えていない。シーズン前に川西に漠然とこんなことしてくれそうだなと思っていたイメージ100%そのままの視野の広い素晴らしいパス。この日もそうだったけど、守備面で徐々に良さを見せ始めて、前節松本戦でも少しドロップする強烈な枠内シュートを見せたりと攻撃面の良さも見せ始め、もう完全にボランチのファーストチョイスとなった。今日のテゲバジャーロの公式で石崎監督と川西の2ショットが披露されてたけど、石崎監督にはこんなに素晴らしいボランチを育ててもらって本当に感謝。


2点リードしてからは両監督の選手交代、布陣変更によるめまぐるしい攻防戦。大分が3バック(5バック)に切り替えたタイミングを見逃していたので、失点の少し前からサイドで國分が山田との1対1にさらされてるの何でだと思ってたら、やっぱりやられてしまった。京都戦でもそうだったけど、國分は守備面ではまだちょっと物足りないところがあるから、3バックのワイドで使うのは違うかなとここ数試合で思ってた。ただ今日は4バックだったため、2列目での起用で後ろにフクが構えてる安心感もあり、國分の良さがより出そうだと期待してたから、失点シーンは「あれ?あれ?」と思ってるうちにやられてしまった印象。まあこうやって考えると怜の存在は偉大だなと思う反面、不在は仕方ないので、この部分の選手起用については片野坂さんにご一考願いたい。



最後は焦った岐阜も放り込みが多くなってきて、そうなるとこちらの思うツボ。うちの4番5番6番の単純な放り込みに対する頼もしさは特筆すべきものがあるし、レギュラー定着で自信が出てきたのか上福元もハイボールへの安定感が増してきて、そうそうやられなそう。田中、シモビッチ、イバあたりはJ2では別格なのでチームで対応したい。


正直に言って試合前はあんまり勝てる気がしてなかったこの試合。連戦の最後のアウェイだし、勝ち点が取れれば1でもいいよくらいに思ってた。出来れば次に繋がる何かを見せてくれるような試合だったらなくらいに思ってた。そんな薄い期待をあっさりと超えてくる今のチームは本当にワクワクする。シーズン前なら、林、さんぺー、怜、清本が同時離脱なんて考えたくもない悪夢のはずなのに今はそれを感じさせないくらいの力強さと一体感がある。そして何よりも片野坂さんが照らしてくれる明確な道筋が未来への希望だと思える。次節は名古屋戦。もう「ちょっくら足止め食らわせてやるか」レベルの期待感じゃなくなってきてる自分がいる。湘南戦のあとにしっかりとサッカーの恐さを教えていただきましたが、今のチームなら例え負けても何も残らない負け方はしないと自信を持って言える。敵として見る八反田も楽しみ。対風間家は今のところ1勝1敗だからここで勝ち越させてもらう。楽しみだらけの名古屋戦。




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幻のゴール(11節松本戦)

2017-05-04 00:18:11 | マッチレポート17'
今年のGWは最終日に岐阜に行く以外に用事もないため、今日は上福元の母校・順天堂大学まで大学サッカーを観に行っていたので、結果を知った状態で先ほど試合を観た。ちなみに順天堂大学は千葉県の酒々井(しすい)という成田の手前くらいのところにあって、連休初日の渋滞で、往復5時間もかかった。四方を田んぼに囲まれた小高い丘の上にあって、サッカーと勉学に集中するのには最高の環境だけど、ずっとあそこにいるのは若者にはちょっとしんどいだろうなと思った。とにかく素晴らしいGKを育てていただいた感謝の気持ちを持ってグラウンドに入った。開幕から3連勝で今年は優勝候補じゃないかな。


まずは伊佐のは完全に入ってますな。ただアレを2人の人間で完全にジャッジしろというのは無理な話なので、GLTを早く導入しようという感想にしかならない。ただ一度は我慢するけど、シーズンに二度以上あったらさすがに発狂するかもしれない。アレが決まってたら、松本ももっと攻勢を強めてただろうから、単純にミスジャッジで勝ち点2を失ったとは言わない。ただ勝ち点は1のままでいいんですが、伊佐のゴールだけはカウントしてもらえませんかね。ストライカーにとってゴール数は何よりのガソリン。伊佐がここからどんどん調子を上げていくには、ゴール数として認めてもらいたいんだよね。まあどうせ無理だろうから、オレが個人的に今季の3ゴール目として認定。あんないいシュート打てるんだからガンガン打っていこうぜ。さんぺーと林が帰ってきてもベンチに座っといてもらうくらいの気概でやってほしい。


スコアレスドローなので何とも評価しがたい試合。連戦でさらに相手が遠方から来てることも考え合わせると、1点は決めときたかった(決めたんだけど)とも思うし、最後は一気に押し込んだ内容も評価したいし、で色々と難しい。いずれにしても前節の敗戦は例外として片付けていいように思う。攻撃開始からフィニッシュまでの一連の行程の3分の2までは相手に関わらず常に均質に出せるようになってきたと考えてよさそう。もちろんこれから研究もされてくるだろうけど、それと同時に我々の精度も上がっていくだろうし、ブレずに続けたい。


今日は18人中7人が下部組織出身で、そのうち6人が試合に出場。1試合に6人の下部組織出身者が出た試合って今までにあったかな。ただレギュラーと言えるのはごっちゃんとコテくらいで、ヒメも大将も岩田も翔平も國分もみんないいとこを持ちながらあとちょっとが足りない。ここからの成長に期待。


次節は連戦の最後でアウェイ岐阜戦。この試合は本当に楽しみ。今季の岐阜はシーズン前から強いと思ってたので、序盤つまずいたものの一気にギアを上げてあっという間に順位で抜かれてしまったのもある意味で納得してる。うちの比じゃないレベルのパスサッカーを貫いていて、4月になってから勝ち点を落とした試合が3−3の撃ち合いを演じたアウェイ湘南戦のみで、6戦5勝1分。いまJ2で一番強いと言っても過言じゃない。どっちもボールを保持して主導権を握りたい意図があって、どんな展開になるのか読めない。もちろん勝ちたいけど、単純にサッカーの醍醐味として面白い試合が観られるんじゃないかな。


ちなみに岐阜の大卒ルーキー17番・大本選手(阪南大卒)は去年のインカレで一番印象に残った選手。インカレ時点でまだ進路が決まっておらず、どこ行くかなと思ってたけど、それから岐阜に決まって今日まで全試合に先発出場。速くてタフでいい選手。
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