極端な勝ち点計算をしてみると、ホーム全勝(1~2つは落とすとして)、アウェイは全部ドロー(富山と讃岐には勝つ)で勝ち点68。12年の6位のうちが勝ち点71、13年の6位の長崎が勝ち点66。ガンバと神戸の上2つが走った13年シーズンの方が、湘南と松本が走ってる今季に状況としては似てる。だから上記の勝ち点計算を成立させればPO圏内には滑り込めるわけで、昨日の勝ち点1もそういう意味ではOKだし、ごっちゃんの同点ゴールにはそれだけの価値があったと思う。
シーズン当初からずっと感じてる何とも掴みどころのない今季のチーム。このチームととことん付き合えるかの覚悟を試されたような試合だったように思う。
高木はこのチームの問題点をメンタルだと言ってるけれど、その点についてはここ数試合成長したところが垣間見えるように思う。何よりも終盤に得点を奪って、勝ち点の数を変えられた試合が多いことがその証明。
前節に続いてボランチの組み合わせが変更。ボールを落ち着かせて前線に配球するという点においては伊藤&末吉のユニットを上回る組み合わせは今の大分にはない。ただ伊藤&末吉の組み合わせだとどうしても重心が後ろに下がるし、得点力不足の一因と田坂さんは捉えたんじゃないかな。その課題に対する打ち手が縦パスを入れられるジョンヒョンだったり、運動量豊富に前線まで顔を出せるタメの起用だと思う。昨日のタメはボールに関与する回数も多かったし、ドリブルで持ち上がってチャンスを演出する回数も多かった。前半の攻勢はタメの起用が奏功したと言っていい。でも反面、同点にされたゴールはタメの起用が裏目に出たように思う。後半の入りが大事だと耳にタコが出来るくらい田坂さんから言われたであろう選手たちは飛ばし気味に後半に入った。明らかにオーバーペースで入ってたけど、主導権を握りたいという気持ちの表れで個人的にはいいと思って見てた。ただ失点シーンの直前はタメと伊藤が同じくらいの高さでボールホルダーに同時に寄りにいってしまい、見事にその間にパスを通され、石田の独走を許す形になってしまった。「たら・れば」になるけど、伊藤&末吉だったら前半の攻勢も後半頭の失点もどちらもなかったように思う。次節以降、田坂さんがどう評価して誰を使ってくるのか、ここは非常に興味深い。個人的にはリスクを負ってでもタメでいってほしいと思ってる。
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自分は天皇杯とホーム群馬戦で武田を外してほしいと思ってる。今まで武田のファインセーブや素晴らしい飛び出しに救われたことは数知れない。でもそんなことは百も承知で、だからこそここまでずっと武田が正GKとしてゴールマウスを守ってきたわけだから。昨日も100%武田が悪いとは思わない。もちろん若狭のリターンの質も悪い。でも武田が蹴る時点で大黒は既に動き出していたわけで、そこに注意を払わずルーティンの動作のようにパスを出したのは最後の砦として立ちはだかるべきGKとしてはあまりにも緩慢。同じく武田だけが悪いわけじゃないけど、山形戦で試合を決定付けるミスをやったばかりでもあるし。ミスが要因でレギュラーから外されると、選手が委縮してしまうんじゃないかとも思うけど、何点獲っても後ろのチョンボで何点獲られるか分からないというネガティブな側面を考えれば、相殺じゃないかな。2試合外して、レギュラー争いはまた一からやればいい。武田のセービング面での安定感に頼らざるを得ない局面は必ずまた来る。ちなみに個人的にはスタジアム参戦の直近3試合が札幌、山形、京都で全てでチョンボやられてるから、冒頭にも書いたけど「試されてる感」ハンパない。
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俄然混沌としてきたFWのレギュラー争い。ラドンチッチ加入後の戦術変更は予想してたよりも大きな変化で、ラドンチッチ不在時の不安を助長させるレベルのものであったことは事実。昨日の試合が終わった直後はラドンチッチ不在でも複数ゴール出来たし、大きな課題克服と思ったんだけど、どうも
田坂さんの試合後のコメントを読むと、そうでもないように感じる。もっと中盤がガツガツ来るチームだったら、ラドンチッチ不在かどうかを問わず苦労したんじゃないかな。いずれにしても層が厚くなるポジション争いは大歓迎。ラドンチッチ帰ってきてもポジションないくらいに獲ってくれて全然構わないからね。
松本怜が右SBに起用され始めてから昨日が一番いい出来だったんじゃないだろうか。対面は駒井で、背番号7を着けてることからも分かるように、松本怜同様本職ではない。試合前はここの主導権争いが試合の流れを決めるんじゃないかと思ってた。当然ながらどちらもDF面に課題を抱えてるわけで、引いたら負け。ハッタリでも構わないからガンガン上がって押し込むことが必要だと思ってた。まあ、そこまでではなかったけど、得点シーンのクロスを含め非常に良かったと思う。あれだけの上下動をして、90分やり切れたのはなかなか。大輔→さんぺーと受け継がれるロングレンジウインガーの系譜はこの男によって伝承されていくのだろうか。おっと、レンタル中でした。ただ一つ欲を言わせてもらえば、終盤にごっちゃんの横を上がっていって足元にパスが出てきたのをリターンしたプレーはぶちかましてほしかった。あれこそ、「打てば何か起こるかも」の典型。贅沢言っちゃうと、前任者たちには得点力が備わってたんでね。
28節は岡山-千葉、29節は京都-北九州、30節は福岡ダービー、京都-千葉と毎節のようにPO圏内を争うクラブ同士のつぶし合いがマッチメイクされてる。その間うちは群馬、愛媛、熊本と17~19位に沈むクラブと立て続けに対戦となる。簡単ではないけど、潰し合うライバルを横目にジャンプアップするチャンスではある。「天皇杯?何それおいしいの?」のスタンスでオレはいいと思ってる。
いやー、しかし蒸し暑かった京都。もともと蒸し暑い土地ではあるけども、この週末は大雨が降った影響もあったのかもしれないけど、輪をかけて蒸し暑かった。今回は泉湧寺で楊貴妃観音、永観堂でみかえり阿弥陀、千本釈迦堂で六観音といずれも京都のスター級の仏像ばかり見て回った。行った先では必ずご朱印をいただくわけだけど、ご朱印を書いていただく方のレベルの高さに京都のポテンシャルを見せつけられたような気分になった。先々週も山形でいくつかご朱印をいただいたけど、正直に言ってあまり見栄えが良くない。こういのって上手下手ではなくて、味があるかないかだと思うから、下手だとは言わないけど、まあこんなもんか程度だった。でも京都は違った。
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今回いただいた中で一番のお気に入りは永観堂。めちゃめちゃ愛想の悪い女性だったんだけど、仕上がりを見せられるとぐうの音も出なかった。千本釈迦堂でも首にタオル巻いたおっちゃんが書き始めた時は「おいおい」と思ったけど、これまた素晴らしい仕上がり。やっぱりこういう文化においては京都は最高峰なんだなと改めて実感した。秋には国立博物館で鳥獣戯画の全巻が見られるらしいので、岐阜戦の後にまた京都に行くことに決めた。
ちなみにタイトルは永観堂にある
みかえり阿弥陀のエピソードが元ネタ。