Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

いまやれることをやっただけ(18節秋田戦)

2023-05-28 22:29:06 | マッチレポート23'
キックオフからわずか数秒。最初にボールが着地した際に飛び散った水しぶきを見て、今日はもうそういうサッカーをするしかないなと悟ったのでやれることをやって勝ち点1を取った。それ以上でもないし、それ以下でもない。


押し込まれているわけでもないし、戦術で上回られているわけでもないのに、なぜか秋田にばかり決定機がやってくる。西川幸之介の好セーブで何とか耐え続けたものの、やはりこういうスタイルのサッカーに対しては秋田に一日の長があるということなんだろうね。ボランチが野嶽ではなく将輝&堅心、トップが伊佐ではなくサムエル、この辺りがこの試合だけのために備えた選手起用だったんだろうと思う。やれることは限られていたし、事故が起きそうな状況はたくさんあったけどセーフティファーストで最低限の我慢は出来ていたと思う。いやしかし試合を観たまんま以外に本当に何もないから、書くことが何もない。


これで5位に後退。勝っている時も「すごく良いチームだ」とか「すごく強いチームだ」とは全く思わなかったので、適性順位に近づいてきたかなという印象。得失点差で23点も差のある清水に抜かれるのはおそらく時間の問題だし、その下からも磐田、仙台、岡山と実力派が勝ち点を伸ばし始めているので、しばらくは下を見ながらシーズンを進めることになりそうだ。


「暑かったから大敗しても仕方ない」「相手の人数が減って何かいつもと勝手が違ったから勝てなくても仕方ない」「雨が降ったから勝てなくても仕方ない」。こうやってあの0-5の試合への明確な回答はないままになし崩しにシーズンは進んでいくのだろうか。「上位のチームがこんな試合をしてちゃいけない」。は?0-5の試合なんて首位だろうが、最下位だろうがしちゃいけないんだよ。


次節は甘っちょろいことを言っている間に抜かされてしまった甲府が相手というのはちょうど良いタイミングかもしれないね。次はどんな言い訳で勝ち点を落とすのか、それともやっと0-5に対しての回答をいただけるのか。ずっと楽しみに待ち続けている。
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追試不合格(17節長崎戦)

2023-05-21 23:55:20 | マッチレポート23'
この試合を単体で評価したとしても勝ち点1の試合としては限りなく最低評価に近いものになるわけだけど、この試合は山形戦からのセットで評価したいと思っていたからなおのこと残念としか言いようがない。4日前に遡って「あんなクソ試合見せやがって」と悪態をついてやりたい気持ちだ。


結局のところさほどメンバーを代えずに、また試合終盤に力技で押し込まれる始末。主力組が疲弊しているのかもしれないし、どうせメンバー代わんないしってことでチーム全体に危機感が醸成されないのかもしれないし、本当のところは何が原因なのかは分からないけど3連戦で勝ち点わずかに2であっという間に町田は全く手の届かない存在になってしまった。


勝っている時だけ雰囲気の良い仲良しクラブなんじゃないかという疑念がどうしても晴れないわけだけど、まあここは早急に結論を出さずにじっくりと見ていきたい。ただもう1年くらい前にノムがチームの内情について赤裸々に語って以降も大きく変わりそうな感じはないし、成績も大して変わらない。じゃあ誰がこのチームを引っ張るのだろうかという思いはずっとある。2016年も2018年も分かりやすくチームを引っ張れるリーダーがいた。今シーズンはどうだろうか。


この試合に光を見出すとすればやはり佐藤丈晟。リーグ戦デビューということにも気後れすることなく2度のシュートチャンスに絡んだ。どちらも他の選択肢がありながらシュートを選択した。その姿勢を評価したいし、試合に出ていない選手たちにこういうメンタリティでチームを突き上げてほしいと願う。


ぬるい。あの山形戦を受けての試合がこれなんだとすればこのチームはぬるい。この一言に尽きる。次節からの劇的良化を望みます。劇的じゃないともう間に合わないよ。
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全員赤点、全員追試(16節山形戦)

2023-05-17 23:42:40 | マッチレポート23'
まあ色々と言いたいことはあるけどこういう試合もたまにはあるし切り替えるしかないんだけど、今日は試合に関わった人(選手だけじゃなく)は誰一人として及第点が与えられるレベルじゃなかったから次の長崎戦が追試みたいなもんだ。そこでこの試合の分まで含めて返してよ。期待してる。



試合前から懸念していたようにやっぱり山形との相性は悪いなと思う。監督も代わっているしおそらく雰囲気なもんなんだろうけど、この大敗、惨敗が山形戦だったのは何となく納得してしまうところがある。そうは言っても今シーズンももう1試合は少なくとも対戦があるので悠長なことも言っていられない。やられっぱなしじゃなく対策していかないと。


戦術面で負けた、気持ちの面で負けた、フィジカル面で負けた。あらゆる局面で負け続けての惨敗。どこから手をつけていいのか分からないくらいの惨状なわけだけど、次節まで時間はない。ただ一つ気になるのは、もう試合途中で選手たちの表情から覇気が消え去っていたこと。個人的にはこれが単なる疲労からきているのではなくて、無力感からきているんじゃないかなと思いながら見ていた。こんな最低な試合なので個で悪いところをあげつらっても仕方ないとは思うけど、そんな中でも保田堅心の低調っぷりは特にひどかった。先制点や4失点目の時の迷子っぷりはもう調子が悪いとかそういうレベルじゃなかったと思う。おそらくどうしていいか分からない、そういうことなんじゃないかと思う。何度か「あ、こりゃ今日はダメだ」と思ったのが、前線からプレスをかけた際に相手GKがロブ気味に蹴り出して「ハイ、回収出来たー」ってところで下がってきた相手FWが堅心の脇のスペースで楽々と収めてしまうことが何度かあった。これすごく嫌な記憶なんだけど、去年の新潟戦で嫌ってくらいにやられたシーンが思い出されて絶望的な気持ちになった。突撃ハイプレスは理詰めで分析出来そうな指揮官には通用しないんだよね。スカウティングにもなかったし、自分で考えても分からないし、でもスコアはどんどん離されていくし、もう無力感でいっぱいだったんじゃないかなと思いながら見ていた。戦術的に1年前からさほど進化していないことを考えると、このダメージからのリカバリーで最優先にすべきはメンタル面のリカバリーなのかもしれないね。


気温30℃で試合をやることには日本で育ったプロサッカー選手だから慣れてはいるんだろうけど、5月17日の30℃というところが暑熱順化の面でキツかったんじゃないかなと思う。ただ先発メンバーを決める人が前節から2人しか変更せず、かつ試合後のコメントで「気温は関係ない」と言い切っているんだろうから、関係なかったんでしょう。気温と疲労に敗因を求めた方が観ている側はずっと納得感あるけど...


この試合の前まで山形は自動降格圏と勝ち点差なしの20位で、ここまで山形と対戦した15クラブ全てが山形から得点してきたということは紛れもない事実なので、5点取られた上に1点も取れなかった、さらに言うと惜しいシーンもさほどなかったという現実はけっこう重いと思うよ。





新井栄聡を生で初めて見た。次節も高木が戻ってこられないようなら次節は新井が使われると思うし、そうでなければいけないと思う。2失点目、目の前にきたボールをキャッチすることも弾き出すことも出来ずに目の前の選手に押し込まれる。3失点目、クロスを予測して先に動いてニアを開けてしまいそこを打ち抜かれる。5失点目、論外。これで先発が代わらないなら、先発を決めている基準て何?







久しぶりに見るごっちゃんのプレーぶりをもう少しゆっくりと見たかったけど、もう出てきた時にはそれどころじゃなかったもんな。



将輝が高校2年生になった頃に伸太郎に似てきたなって思ったことがあったんだけど、いま見るとどうかな。似てなくもないけど。伸太郎は先制点時のこぼれ球を拾ったシーンは敵ながら素晴らしい動きだなと思ったよ。相変わらず良い選手。ずっと良い選手。



ここは明治大の同期。当時は小野がNo.10でまさに10番的にピッチ中央で試合を動かし、上夷は最終ラインの真ん中にいた。あれから数年お互いにサイドに主戦場を移し今日は2度ほどマッチアップする機会があった。



誰が使い始めたのか知らないけど、自分は小野は絶対に真ん中で使うべきという思いがあって、それはこのシュートが忘れられないから。これを西が丘で生で見て本当に度肝を抜かれた。能力の高い選手だからサイドバックでも高いレベルでやれてしまうんだろうけど、ちょっともったいない気がする。



小野雅史は山形に、松崎快は浦和に、小柏剛は札幌に。素晴らしいアカデミーを持ちながら優秀な選手をことごとく他クラブに強奪されてしまうところに大宮が現在J2最下位である低迷っぷりが表れているような気がする。





今日の試合は平日の13時30分キックオフということで参戦しているサポーターは社会不適合者なのではと言われていたけど、自分は前泊で1泊2日の遠征だったけど有給休暇を1日も使わずに今回参戦した。いまの職場が火、水と連休だったために奇跡みたいな巡り合わせで2日間まるっと山形を堪能した。もし通常の夜キックオフの日程だったら最低でも1日は有給休暇を取らなければならなかったので、今シーズンの日程が発表された時点で最も興奮した日程がこの山形戦だった。




前日は蔵王のお釜を見て、ニッカの宮城峡蒸留所も行った。どちらも仙台遠征とか山形遠征の度に候補としてあげ続けていたんだけど、アクセスの困難さからこれまでずっと先送りにしていたんだけど、今回どちらも一気に行くことが出来てさらにどちらも最高に素晴らしいところだった。もう色々なところに遠征するのも20年くらいになるわけだけど、個人的な感覚で前泊の前日観光が楽しい時は大体試合結果がついてこない印象なんだよね。今回も試合結果を除けば(一番除いちゃいかんが)最高の遠征だった。









長崎戦は全員追試。この試合の敗因が本当はどこにあったのか、そして誰がこの敗戦に責任を感じ誰がこの試合を捨てていたのか、そんなところが見えてくるかもしれないね。惨敗した直後だからこその注目点があると思う。長崎戦が楽しみだ。
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ともに決定打を欠く一戦(15節熊本戦)

2023-05-14 23:21:31 | マッチレポート23'
昨シーズンのプレーオフ以来の対戦となった熊本。またも決着つかず。


まずこの試合で結果を置いといて好感が持てたのは必要以上の熊本対策で臨まなかったこと。前節でも書いたけど、まだ今は地力のブラッシュアップを優先するべき時期。目の前の勝ち点1が大切なのは当然なんだけど、それで目指しているサッカーを置いてきぼりにしてしまっては例え目標達成出来て来季めでたくJ1で戦えることになったとしてもあっさりと降格することは目に見えている。勝ちたかった、3連勝したかったけど、語弊があるかもしれないけど「ちゃんと」試合して勝ち点を取ったことは評価出来ると思う。昨シーズンのアウェイゲームとプレーオフはともにゴリゴリの熊本対策だった。そして小出がミスをするまではそれはずっとうまく進んでいた。だからその(ほぼ)成功体験をもとにこの試合でもそういうやり方を採用しても不思議ではないなと思っていたから、少し驚きもあったし、何とかこれがチーム力の向上に繋がってくれればと願う。


細かいところに目を向けると藤本、伊佐、将輝の3つの決定機のうちどれか1つを前半のうちに決めておきたかったね。特に藤本のは決まっていればベストゴールへのノミネート間違いなしの3人抜き。シュートもミスでないだけに決めきりたかった。ちなみ個人的にここまでのシーズンでのベストゴールは山口戦の藤本のドリブルゴール。ここからは昨シーズンの健太と比較されることが多くなってくると思うし、より高い期待がかけられてくると思うけど、ここまで十分によくやっていると思うので、藤本には自信を持ってほしい。昨シーズンあれだけ大分サポーターに頭を抱えさせた守備も、密かに(あまり言及されなくなったという意味で)劇的によくなっている。そして武器である攻撃にもさらに磨きがかかっている。昨シーズンの今ごろの健太は完全に良くも悪くも藤本の日陰に入っていて、数ヶ月後にマリノスに移籍するなんて誰も思っていなかったと思う。ただ特にクロスの部分で健太が努力をしているんだろうなというのは手に取るように分かったし、藤本もここからが勝負だ。さみしいけど、シーズンオフにJ1に強奪されてしまうくらいの活躍をしてほしいと心の底から思っている。絶対やれる。


入団からしばらくはあまり良い印象を持てなかった中川。チーム全体が悪かったから当然だったのかもしれないけど、彼の印象が完全に覆ったのは他でもないプレーオフ熊本戦。前プレの代名詞といえばやはり伊佐になると思うけど、あの試合は中川もすごかった。間合いを詰める、パスコースを消すだけじゃなくちゃんとボールを奪いきりにいく姿勢がすごく良い。そして実際にボールに触って何かを起こしてくる。今シーズンは序盤は司にポジションを明け渡したものの、文字通りぶっ倒れるまでフルパワーで走りきる中川の良いところがどんどん出始めてきている。それがここまでチーム最多の4ゴールという結果にも結びついていると思う。この試合唯一の失点のきっかけになってしまったりとまだまだ改善の余地は当然あるわけだけど、走れる中川は見ていてシンプルに気持ち良い。


痩せたぜ、サムエル。古くは松坂大輔、サッカーなら大前元紀とシーズンオフにどうしたって太ってしまうアスリートというのはいるわけでもうサムエルもそういうもんだと割り切ろうぜ。痩せたとたんに見違えるようにボールも収まるようになるサムエル。わずか10分だったけど、ここからのサムエルに期待したくなってしまうような10分間だった。今の大分の弱点は最初に自分たちで描き始めたストーリー以外では勝ち筋を見出せないこと。例外は開幕の徳島戦くらいなもので、今は強引に自分たちのストーリーを描ききってしまう強さがあるから隠れてはいるものの、ちょっと相手チームから筋書きを変えられてしまうと途端にアドリブが効かなくなる。上位でシーズンが進めば予想外の書き換えられ方をすることが当然増えてくるわけでいつまでも一本調子で結果がついてくるほど甘いリーグではない。だからこそ書き換えられたストーリーをもう一度上書きし返すことの出来るサムエルの存在にはとんでもなく期待している。


対戦相手の熊本。昨シーズンの躍動は見事だったものの一転してオフシーズンでは地獄を味わった。菅田、河原、高橋利樹の背骨を完全に粉砕されただけでも大ダメージなのにさらに坂本、杉山という両方の翼までもがれてしまった。予想された主力の流出のうちただの1人も留められなかったことは熊本のクラブとしての今後の課題なんだろうね。ただ移籍による経済的な上積みは確実にあったようで、昨シーズンは黒字だったというニュースを見た。この部分のバランスをどこまでいっても難しいわけで熊本も大木さんのチームがうまく回っている間がクラブとして一歩前進する良いタイミングなんだろうね。抜けた穴の部分には石川大地や大本という岐阜時代に大木さんのサッカーを経験している選手を的確に補強し、メンバーがガラッと変わった割には序盤からそこそこやれているのはさすがの一言。


その石川大地。大学の頃は10番的な立ち回りの選手だった印象だけど、求められれば9番の仕事もやってのけてしまうのは見事としか言いようがない。この写真は2017年のデンソーチャレンジカップ。岩武、三笘、旗手あたりが全日本で、坂、新太、守田あたりが関東Aに選出される中、石川大地は関東Bでまだ知る人ぞ知るレベルの選手だった。岐阜→鳥取→熊本と少し遠回りをしたものの現在J2得点ランキング3位タイ。素晴らしいね。ちなみにこのデンチャレでの石川大地は抜群で、自分はこの試合で完全に石川大地の存在を覚えた。62分の収め方とかかなり好き。



昨日は先日2025シーズンの加入内定が発表された中京大の有働夢叶くんが見てみたくて愛知県三好市の東海学園大グラウンドまで東海学生リーグを観に行った。東海学生リーグを観るのは人生で初めて。有働くんはサブメンバー入りしていたものの、結局出場機会はなく残念ながらその勇姿を見ることは出来なかった。先週の天皇杯予選は出ていたものの、リーグ戦前節もメンバー外だったのでもしかするとどこか調子が悪いのかもしれないね。




おそらくこの中にいると思うんだけど、何しろ実物を見たことがないうえに、暗い大学グラウンドでの16時30分キックオフの試合だと見分けがつかず。







お目当ての有働くんが見られずに残念と思いつつも思いがけない発見も。2018年の帯広でのクラ選で良い選手だなと思ってこのブログにも書いた武藤寛くんが中京大にいた。中学年代はフェルボール愛知に所属していてそこから市立船橋に進んだところまでは把握していたけど、何しろコロナでその後は分からなくなっていたわけだけど、こんなところでまた見られるとはずっと育成年代を追いかけているとこんな面白いこともあるもんだなと実感。武藤くんは試合途中にサイドからトップ下にポジション変更し試合を決定づける3点目を決めた。



それと9永田貫太(鵬学園 4年)の先制点すごかった。スペースへの飛び出し、完璧な切り返し、ファーのサイドネットに巻き気味に突き刺したシュート。一つのミスもないパーフェクトなゴール。


もう3日後にはアウェイ山形戦。今シーズンここまで前の試合から5日以上のインターバルがない試合での結果は3勝1敗と上々の結果。まだ短いインターバルでの試合が4試合も残っているのでうまく立ち回りたいところだ。昨シーズン一番やりにくかった相手は山形だったと思う。プレーオフで熊本に勝っても山形が勝ち上がってきたらほぼほぼノーチャンスだなと思っていたくらいだ。ただ今シーズンの山形はずっとうまくいっておらず、監督交代という劇薬投入済みにも関わらず自動降格圏と勝ち点差なしという惨状。前節の東北ダービー仙台戦でもこれ以上ないダメージの残る負け方をしているので、この流れに乗って昨シーズンの嫌な感触を忘れてしまうような快勝を期待したい。
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シーソーゲームを制す(14節金沢戦)

2023-05-08 00:06:00 | マッチレポート23'
行ったり来たりで合計7ゴール。あんまり馬鹿試合をやらないチームなのでこんなにゴールが入るのは珍しい。内容はほめられたもんではないと思うけど、連戦の最後であることを考えれば勝つことだけが唯一のターゲット。これでいいんじゃないでしょうか。


内容がほめられたもんじゃないのは、3点目も4点目もほとんどプレゼントゴール。特に決勝点となった4点目の金沢4井上竜太は引っかけられる場所も絶望的だし、取り返しに行った競り合いでも遅れてて伊佐にファールしてるしでちょっとJ2レベルは難しいんじゃないかと思ったくらいだった。ただその後注意して見てたらめちゃくちゃ鋭い縦パス入れてて「なるほど諸刃の剣か」と少し納得。この井上竜太に象徴されるように金沢はパスのアイデアや質が素晴らしくてずっとまた追いつかれるんじゃないかと思ってたくらい攻撃が素晴らしい反面、「まあ、追いつかれてもまた取れそうだ」と思っていたのも事実。金沢ってこんなチームだったっけ?


昨シーズンの対戦で嫌な選手だという印象が強く残った林誠道はやっぱり良い選手だったね。スピードも強さもあって万能型の良いフォワードだ。終盤に金沢は2トップを両方代えたけど、林を残されてジェフェルソン・バイアーノと組まれた方が嫌だったから助かった。大谷駿斗は爆速スプリントが魅力なだけに大分が引き始めていたあの時間帯からの投入ではやれる仕事は限られると思うよ。


今日の試合を観ていても今シーズンのJ2の中で地力が上位にあることは間違いない。今日の金沢のように対策を立ててきても不十分なら破れる力やアイデアはある。真っ正面からやり合ってくれる相手ならそこそこのペースで勝ち点が詰めそうだ。2周目に入ってきてから、そこそこの順位にいれば当然のように中途半端じゃない対策を立てられるわけでそこを破れるか。まだ小手先よりも地力をブラッシュアップする方が大事な時期。今日は大味ではあったものの、戦い方としては良かったんじゃないだろうか。
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好ゲームで連敗ストップ(13節藤枝戦)

2023-05-03 23:36:53 | マッチレポート23'
開幕から藤枝の試合は何試合か観ていて非常に好印象を持っていた。やはり昇格してすぐに上のディヴィジョンでも通用するチームはこういう芯の通ったチームだよなと思っていた。正直に言ってボール保持の部分では大分よりも上だと思っていたので今日は相当苦しい戦いになるんじゃないかと思っていた。しかし蓋を開けてみれば保持で上回り、終始試合の主導権も握り、スコア経過も申し分なく会心の好ゲームだった。


まずは攻撃時に野嶽と堅心のダブルボランチが明確に縦関係になり仙台戦に引き続き堅心がアンカーに位置に立った。その堅心が今日は素晴らしかった。間違いなくデビュー以来最高のパフォーマンス。受ける、さばく、はがすとアンカーに求められる仕事を次々に高レベルでこなしていた。仕上げは2点目の起点となる大きなサイドチェンジのパス。ピタッと奎汰に通した。藤枝も決してケアしていなかったわけじゃないから厳しいプレッシャーもあったけど、よく耐えたしかいくぐった。仙台戦が将輝&堅心、藤枝戦が野嶽&堅心、そしておそらく週末の金沢戦は野嶽&将輝。さあ、ハイレベルのポジション争いが始まったよ。こうでなくっちゃ。


モリシや実況の方が先制点について何度か「決めるべき人」という表現をしていたけど個人的には少し違和感があって大分トリニータにとって伊佐は「決めるべき人」なのだろうかと。モリシは当時の大分トリニータにとって間違いなく「決めるべき人」だった。でも伊佐は違うように思う。今日も伊佐を評価したいポイントはゴールを決めたことよりも、その攻撃権が大分に移ることになったゴールの2分ほど前の大分ベンチ前でのキープを大いに評価したい。その直前かなり深くまで押し込まれて藤本の蹴り出したボールはほとんどクリアに近く狙いはなかったと思う。普通であればそのまま相手DFに回収され波状攻撃に晒されていたと思う。でも伊佐はそのDFの死角から鋭く飛び込みボールを確保すると体を張ってファールをもらった。捨てたボールがフリーの状態でマイボールになること、こんなにも有難いことはないと思うんだよ。伊佐が10年の間、ずっと大分トリニータで「必要な人」であり続けたのはゴールを決めることだけではなく、こういうところだと思うんだよ。だからポジティブな意味合いで伊佐は大分トリニータにとって「決めるべき人」ではないと思うんだよ。

でも、モリシの解説素晴らしかったよ。藤枝に強くなってほしい、きっとなれるんだからという思いが厳しめの解説からにじみ出ていたのがすごく良かった。

2点目は本当に素晴らしかったな。いわゆる強豪クラブが決めるダメ押しゴールそのもの。堅心の大きな展開のパスで相手の陣形をバラけさせスペースを作る、前半から藤本が散々仕掛け続けた縦のエリアに今度はノムが走り込んでパスで侵入する、あわてた藤枝のペナルティエリア内は完全に混乱、3列目からエリア内に飛び込んでくる将輝を捕まえられる選手は誰一人としていない。完璧だよ、完璧。誰が良かったとかじゃなくてチームとして完璧。


モリシが何度も雑だと言っていた藤枝のプレーは確かに自分にもこれまで観てきた試合ほどの躍動感や連動性はなかったように見えた。気温も暑そうだったし、大分よりも1日短かった試合間隔が少し響いていたかなと思う。印象に残った選手はFWらしいギラギラした雰囲気を漂わせていた渡邉りょう。産業能率大から沼津に加入、昨シーズン藤枝に移籍した大卒5年目のアタッカー。




彼は大分U-18OBの浅原直弥くん(智輝の代)と同期だったので2年生の時に産能大グラウンドで見たことがある。沼津のスカウトがすごいなと思うのは確か彼が3年生までは産能大はずっと神奈川県リーグ所属で関東大学リーグに昇格出来たのって最後の年だけだったはずなんだよね。そこからよく引っ張ってきたと思うよ。この試合も確かお互い全勝同士の関東学院大戦で大事な決勝ゴールを決めていた(抱きついている37番が浅原くん)。初のJ2挑戦でここまで13試合で9ゴールは見事。


冒頭にも書いた通り、3連敗の状態で当たる藤枝は正直かなり恐かったのでこの連敗ストップはマジでデカいよ。現状でレギュラーが保証されるレベルのプレーが出来ている選手が誰一人としていないということが分かったのがこの連敗の最大の収穫じゃないだろうか。今のままでは絶対に昇格は出来ない。ここから選手の切磋琢磨とともにチーム力が向上していかなければ昇格は遠い夢。さあ、誰が突き抜けるか。
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連戦を前に迎えた正念場(12節仙台戦)

2023-05-02 18:18:57 | マッチレポート23'

先週はスコットランド遠征に行っており、仙台戦を今日やっと観ました。スコットランドへはウイスキーがメインで行ってたんだけど、最終日にセルティックパークのスタジアムツアーだけは行ってきた。施設自体は古いものの素晴らしい空間でこれで満員になったら最高の雰囲気なんだろうなと思った。ここでやれる智輝は幸せだね。おじさんの一人旅でカバンの中からがさごそと大分のユニを出すのは恥ずかしかったんだけど、智輝の最初のクラブだと説明したらガイドのおじさんがすごく喜んでくれて何だか嬉しかった。


話を本題に戻して仙台戦。町田戦、水戸戦連敗の悪い流れを変えることは出来ずに無念の3連敗。香川の退場が大きく響いたこともあり評価のしづらい一戦ではあった。数的不利となった後も試合を作れたという見方も出来るけど、その時点で既に仙台がリードしていたことも影響していたと思うからこの部分も何とも言えない。いずれにしても早く連敗を止めないとこのままズルズルと下がり続けてしまいかねない。


香川の退場については個人的にはレッドはなくイエローくらいが妥当かなと思う。主審の先立さんは清水戦のジャッジでそのヤバさは立証済みだったので、まあ運が悪かったとしか言いようがない。山本雄大がずっと下手であるように主審も選手と同様に能力には大きな差がある。おそらく先立さんも主審としての能力は極めて低い。じゃあどうすればいいか。うちの試合に割り当てられないように祈るしかないし、もしかすると相手側が被害を受けるかもしれないという淡い期待にすがるしかないんだろう。


あとはペレイラもこの試合すごく良かっただけに試合後の退場はもったいなかったけど、連戦であるし強制的にターンオーバー出来たと割り切るしかない。2人退場とはいえ、藤枝戦は上夷、安藤、デルランで最終ラインは組めるので大きな問題はないでしょう。


蛍の光については個人的にはどうでもいいというか、それくらいいいじゃんとしか思わない。煽られて顔を真っ赤にして怒っているのが一番ダサいと思う。


安藤の良さが何なのかが分かった試合だった。縦パスの正確性がすごく良かった。「質が良い」とまで言い切ってしまうとタイミングや立ち位置まで含まれてしまうからまだそこまでは分からないけど、単純に受け手に対して少し長さがあっても正確に付けられるパスがあるんだなということが随所に見えた。高さももちろん魅力だけど、こういったところも現在の安藤>上夷の序列に繋がってるのかなと感じた。しかしこの試合で何度も相手の頭蓋骨にダメージを与えまくっていてちょっと笑ってしまった。


保田堅心が今シーズン初先発。ボランチというよりアンカーポジションの役目を担った。高校生の頃とは格段に受ける勇気の部分が上がっていると感じた。代表での経験が活きているのかもしれないけどその部分は大いに評価出来る。ただ精度の部分に課題は残った。前進したい場面でパスがズレることが多く、チームにブレーキをかけてしまっているミスがいくつかあった。ただ野嶽も将輝も絶対的なパフォーマンスを見せられているとは言い切れないので、まだまだチャンスはある。


GKの先発が12節にして交代となった。これで4シーズン連続でケガ以外の理由でシーズン途中での先発変更となった。もちろんGKの先発が変更になることが悪いことだとは言い切れないけど、18、19シーズンのようにうまく進んでいるシーズンはGKの先発変更はなかったし、国内外を問わず強豪クラブで同じくらいのレベルのGKに先発を競わせているようなクラブは少ない。このシーズンだけでなく昇格して次のシーズンを見据えるのなら絶対的な守護神の存在は欠かせない。それがJ1に3年いて嫌というくらい痛感した上位クラブとの差だったはず。その答えがテイシェイラだったと思うけど、ベンチ入りすらままならないまま負傷、西川の急成長に期待したいところだったけど、シーズン初の連敗でそれもあっさり諦めてしまった。J1定着への道はまだまだ遠い…


チームの力以上にうまくいきすぎていたことは実感としてあったので3連敗しても驚きはないし受け止められる。明確な課題も浮き彫りになったわけで、ここから課題を乗り越えてチームが成長していけるかにシーズンはかかっている。この試合は数的不利もあってスクランブル状態になってしまったので評価外として、このタイミングで迎える藤枝という厄介な相手はいい腕試しになるんじゃないだろうか。難しい試合になるとは思うけど、乗り越えられることを期待したい。
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