Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

連勝が止まらないどころか始まらない(12節栃木戦)

2022-04-27 23:22:26 | マッチレポート22’
タイトルは下平川柳でした。お粗末。


今日勝ち点落とすとはちょっと想像していなかった。リーグ都合でルヴァンカップにエントリーさせられる補償としてのボーナスゲーム2試合(仙台戦、栃木戦)。こういうのを落とすチームが昇格出来るほど昨今のJ1昇格争いって甘くないと思うんだけど、認識が違ったかな。


あまり「たら・れば」は意味がないと思うけど、栃木と同じ条件でやってたら負けてたんじゃないかなと思う。栃木は前節ホームで首位独走の横Cに対して見事な試合運びであわや勝ち点3というところまで持ち込んだ。譲ったのはボール保持のみで試合の主導権、シュート数、球際、ほぼ全てで首位クラブを圧倒した。前半は自陣に引ききって攻撃を受け止める形を選択し、後半になると一気に前からハメこみにいき横Cにほとんどシュートを許さなかった。ただあの内容でゴールを奪えないことが栃木の今の順位なんだろうし、時崎監督も同様のことを試合後に話していた。栃木を見たのは開幕戦以来だったけど予想を裏切られる形でとても好印象だった。ただそれでも中3日で遠いアウェイ大分の地まで来ればコンディショニングも難しいだろうし、まあ勝つだろう、むしろ得失点差を少しでも広げたいくらいにしか考えていなかった。前半の呉屋のループが外れた時点ではまだ焦りはなかったものの、後半の長沢のシュートが外れたあたりで明確に嫌な予感を感じ取った。


前半はしっかりとボールを動かして相手の布陣を動かして少しずつダメージを蓄積させていく。あわよくば先制点くらいの試合の進め方は悪くなかったと思うんだけど、そうであれば後半開始からもっと明確にラッシュをかけてゴールを陥れにいくような迫力を見せにいかないと。時計が進むにつれて相手チームは勝ち点へのイメージが強くなっていきそれは最後まで戦う勇気へと変換されていくわけだから。あとは大分トリニータお得意のグズグズ試合に持ち込まれて勝ち点ロスト。平均年齢が高いとは思えない試合運びのまずさ。簡単に言うと引き出しが少なく、すぐにバテるという印象のチーム。賢さもパッションも感じられないチームを応援することほどしんどいものはない。早く改善して。


金沢戦、栃木戦と2つ続いた体たらくでレギュラー争いは完全にリセットされたと言っていいと思う。正直今日のスタメン11人でこの選手だけは外せないという選手はいない。全ての選手に多かれ少なかれ不満な部分がある。誰だかは忘れてしまったけど「リーグ戦は負けてるのでチャンスが来ると思う」というようなことを言っていた選手がいた。今日も負けたようなもんなのでもう選手はバンバン入れ替えてください。この点に関してだけは下平監督のやり方を信用しているので、千葉戦からどうぞドラスティックにやっちゃってください。もう危機感とかいう陳腐な言い訳いらないから。


これくらい押し込む展開は容易に想像出来たわけで、さらに栃木の守備が固くなかなかこじ開けられない展開も容易に想像出来たはず。金沢戦の教訓を活かしてなのか知らないけど、攻めてる時の重心が後ろに重すぎると思う。ずっと北斗と小林裕の併存はないと言い続けてきてるけど、前半はまだいいにしても後半になってもこじ開けられずにいる中で確か70分くらいまで小林裕が両CBの間に立ち位置を取って、ダイレクトにゴールを狙うプレーにほぼ関与しないとかそんな悠長なサッカーでこじ開けられるわけないだろと言いたい。CBの前でパスをさばくだけのボランチなんてただの贅沢品でしかないから今のうちにはその役回りは不要だよ。ここぞというところで前方向にパスを差し込んで、それで自分自身も前に行ってくれなきゃどうやって攻撃のリズムを変えるのよ。例え運動能力が劣っていたとしてもゲームを読む能力でチームを正しい方向に導くことこそベテランに求めたいところだけどそれも不十分で、今のチームにそんな贅沢品を起用してる余裕あんの?ちなみにこの「贅沢品」という表現は最新刊の「フットボール批評」で読んだばかりで、今日の試合を見ていてちょうどいい表現だなと思った次第。


非常に分かりやすくルヴァンカップで頑張った選手を軒並みベンチ入りさせた下平監督。意図は分かるけど、やはり也真人、伊佐、成豪あたりが揃って離脱すると手薄感は否めないなというのが正直な感想。也真人にはフクアリ凱旋をさせてあげたかったけど厳しいのかな。


自動昇格圏の仙台まで勝ち点7差。ちょっと前まで大騒ぎしていた大宮までも勝ち点7差。この位置をクラブとしてどう考えてるのかね。個人的には順位表上の立ち位置も気になるけど、それよりも本当にこのチームは良くなるのかねという心配の方が先に出てきてしまう。金沢戦の後に立てた「連戦だと勝てない」という仮説があっさりとさらに悪い方向にひっくり返されてしまいもはや「普通に弱い」という大胆な仮説を立てるしかないのかという思い。情けない。
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序列を上げたのは誰か(ルヴァンカップGS5節鹿島戦)

2022-04-26 13:47:17 | マッチレポート22’
今いる職場のカレンダーが特殊で昨日から1週間がGW休暇で、本番のGW中はずっと勤務というイレギュラースタイル。単身赴任先から自宅に戻ってきたわけだけど、当然子どもは平日で学校に行っているのでやることない。何のためのGWかと憤りつつ平日の昼間に3日遅れでルヴァンカップ観戦。基本的に試合当日に記事を書きたいと思っているわけだけど、土日も仕事、プレミアもF1もゴルフも見たいでずっと後回しになってしまいました。


前節ガンバ戦の敗戦でGS敗退が濃厚になったため大会としての意味合いは大きく薄れた一方で、リーグ戦メンバーが連戦になるとからっきしダメという弱点を露呈し始めたため誰がそこに絡んでいくのかという意味合いでこの試合には大きな意味があったと思う。一応簡単に試合の流れだけは押さえておこうと思う。試合を決めたポイントというか全ては羽田の退場になるわけだけど、スローで見れば手がかかっているのは事実だけど鈴木優磨は自分から倒れているようにも見えるし下平監督のように怒りたくなる気持ちも分かる。ただ冷静に見るとあれ鈴木優磨は倒れなくても楽々ゴールだったわけで競りにいって触れずドフリーにしてしまった羽田の対応には大きな問題があると言わざるを得ない。勝敗にあまり大きな意味を感じない試合において考えるべきは主審のジャッジの質よりも羽田の対応がどうだったかだと思う。後半開始時点で「数的不利で同点」と「同数でリードされている」のどちらが望ましくないかはハッキリ言って分からん。羽田はこれでルヴァンの最終節が出場停止になるためもうラストチャンスは天皇杯しかない。相当な覚悟でトレーニングに臨まないと大分トリニータでの今シーズンが終ってしまうよ。


それじゃ誰がステップアップのチャンスを掴みそうなのか。個人的には上夷、弓場、宇津元の3人かなと思う。上夷はガンバ戦に続いて2試合連続で好印象だし、下平監督も名指しで挙げていたので千葉戦以降に早々にチャンスは与えられると思う。本人も感じていると思うけど千載一遇のチャンスを逃さないでほしい。弓場はこの試合で一気に評価を上げた。特に球際の競り合いで抜群の存在感を見せつけた。40分くらいだったか相手陣内で健太からのパスが短くなってこぼれたところに相手選手2人を同時に弾き飛ばして再奪還したプレーは圧巻だった。球際の強さは北斗や小林裕に明確に足りていない部分なのでここで弓場が序列を上げてきてくれると面白いチームになる。そして最後まで最前線で奮闘した宇津元も良かった。そもそももうリーグ戦には絡み出しているので後はどう結果を出すかの段階だと思うけど、ブエノにイエローを出させたプレーは特に良かった。羽田が抜けたところにDFを入れるため2トップのどちらかを下げる選択を迫られたわけだけど、セットプレーに勝機を見出すくらいしか普通に考えればないと思うので本来であればサムエルを残したかったと思うけど、サムエルもまだフル出場に耐えきれるコンディションではないんだろうね。


そのサムエル。試合後のインタビューで上夷が気になるコメントを残している。

「攻撃面でしっかりボールを収めたりしてくれる。コンディションはまだベストではないと思うが、やはり外国籍選手の強さがあると思うので、ここからまた試合を重ねてコンディションが上がっていけば、スーパーな選手になるんじゃないかと思っている。

この試合の中継陣がことさらにサムエルにボールが収まらないと連呼していたけど、決してそうは思わないしそれは実際に中でやっている選手のコメントからも分かる。特に38分の羽田→ネット→サムエル→奎汰→シュートの流れはこの試合で最も良い作りだったと思うし、まさか空中戦の競り合いだけでボールが収まるかどうかを判断してたりしないよな。36分のロストしたシーンでも自陣深くまで戻って取り返すこともしていたしマインド面もちゃんとしている。そもそもだけどJ2には関川クラスのCBはいないし個人的にはこの試合でサムエルへの期待感はまた少し上がった。やはり選手の生の声は貴重。トリテンももうちょっと試合後の選手の声を増やしてほしい。ちなみに上夷克典は2019シーズン最終節でオルンガ伝説の8ゴールを京都DF陣の一角として最も近くで体感した選手。何が「スーパー」なのかをよく知るだけにこのコメントは信憑性が高い。


PKストップのみならず良い飛び出しもあった西川。6失点で一度はスタメン落ちするも再度ポジションを奪い返すのは信頼の証。まだまだ成長の余地はある。更なるレベルアップを。復帰戦で上々の仕上がりを見せた奎汰。いわゆる「良い時の奎汰」だった。何よりも試合後のコメントから自信がうかがえるのが頼もしい。左SB争いは3番手、下手すると4番手からのスタートで激しさを極めているけど、わずかだとしてもどこかでチャンスは来ると信じて日々鍛錬を。司も短い時間ながら復帰。宇津元への長いパス、カウンターの起点と存在感を見せた。司のプロ初ゴールはカシマスタジアム。あれから16年まだバリバリの戦力として大分に貢献してくれているのが嬉しい。司の若い頃とイメージのダブる屋敷優成との連携でゴールが生まれたりしたら涙してしまうかもしれないな。


今週末から今の大分トリニータにとって大きな課題である連戦が始まる。この試合でアピールに成功した選手たちを筆頭にチームの底上げなしに順位の上昇はないと言い切っていいと思う。勝負のGWが始まる。


最後に、鈴木優磨は嫌いだけど2点目の後のアクションは嫌いになれないんだよな。あれで奮起しない後輩はいないと思うし、西川を脅かした染野唯月による2回の猛チャージもそれで引き出されているんじゃないかなとまで思っている。キャラクターと魅力は紙一重なのかもしれないね。ま、でも嫌いだけど。
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勝ち点84ペース

2022-04-21 22:32:06 | トリニータ
昨晩は不甲斐ない敗戦への怒りのままに世に文章を放つといういつも通りのことをしたわけだけど、今日仕事中に色々と考えているともう少し整理しておきたいなと思うところが出てきたので2日連続更新。いやプレビュー記事も書いたから3日連続更新。


今シーズンの大分トリニータの目標勝ち点は84、そして自動昇格。目標設定は極めて合理的かつ的確だと思う。勝ち点84は毎試合勝ち点2を取り続ければ達する数値だけど、勝ち点2はないので3試合を2勝1敗でいけばいい。ものすごく都合良く切り取ると琉球戦からは◯◯×◯◯×なので目標達成ペースで来ているわけで金沢戦の敗戦をことさらに重く受け止める必要はないのかなとも思う。次節栃木戦が終ると12節消化で勝ち点18。つまり目標ペースから勝ち点6遅れている状態。千葉戦からの残り30試合(3試合×10セット)を2勝1敗ペースでいくと勝ち点は78で終ってしまう。ということは10セットのうち2つは3連勝が必要なわけで、残り30試合を22勝8敗で勝ち点84に到達することになる。あまりマクロ的な見方をせずに3試合ごとに分解して見ていけば出来なくはないとも思うけど、今のままじゃ絶対に無理だなという思いも強い。


琉球戦からのここ6試合は目標達成ペースである一方で2試合の敗戦(ヴェルディ、金沢)には明確な共通点がある。

・前の試合から中3日
・前の試合からスタメン変更なし
・先制点を奪われている

前の試合から1週間空けば準備期間も取れるし体も休められる。選手が能力を100%出し切れる状態なら勝てるけど、連戦になると極端に能力の発揮度が落ちると考えるのが妥当だと思う。

29.6歳

昨日のスタメン11人の平均年齢だ。主力の高齢化はこのブログでも何度か触れてきたけど、結局監督が代わってもその傾向は変わらず。成豪→ノムでむしろさらに平均年齢は上がった。他のチームまでは調べてないけど、この29.6歳という数値はかなり高い方だと思う。さらにずっとこのスタメンが続いたとして8月25日に長沢が誕生日を迎えると平均年齢は30歳に到達する。自分もおじさんなので年齢だけで語られるのが気持ちのいいことではないことは分かってはいるけど、上記の共通点の要因として年齢による回復力の遅さは無関係ではないと思う。


「選手の耐久性は把握した」という下平監督の目が節穴なのか、より回復力に優れているかもしれない年齢層の選手が練習場で監督を納得させるプレーを見せられていないのか、課題は一つじゃないだろうけど、そんな不安を抱えたチームには試練とも言える連戦が目の前に迫ってきている。H栃木(中2日)A千葉(中3日)H大宮(中3日)A山形の4連戦。この4試合全て同じスタメンでいくなんていう常軌を逸したことはしないと思うけど、やっぱり必要なのは戦力の底上げじゃないかなと思う。あえて名前は挙げないけど、レギュラー争いに食い込んできてほしいと思う選手は何人もいる。ここを乗り越えてもまだ中3日の試合は6試合も残っている。シーズン前から分かっていたはずだけど、現状では何の対策も練られていないのと同じだから早く何とかしないと。


試合に負けるたびに思い出したように選手の口から発せられる「危機感」というワード。チームとしての危機感もさることながら、選手個人としての危機感は感じにくい状況になりつつある。いまチーム内に醸成すべきは個人としての危機感。「あんなヨタヨタ走ってるおっさん出すくらいなら、オレを使え!」という選手の台頭に期待したい。
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この試合から何を見出せと?(11節金沢戦)

2022-04-20 22:44:44 | マッチレポート22’
次の栃木戦はボーナスゲームで100%勝つので大事だったのはこの試合。それでこのぐうの音も出ない完敗。弱すぎ。


まずは誰も彼も連戦を言い訳にするのはやめよう。誰でも分かるけど中3日はどちらも同じ条件。「勝ってるチームはいじらない」だか何だか知らないけどこの11人がベストだと考えたのは誰でもない下平監督なんだから、もしそれで動きにキレがなかったのなら、スタメンを3枚替えてきた金沢よりも動きが重たかったのなら、それは下平監督に能力がないだけの話で連戦という言い訳でうやむやにするのは本当によくない。ましてや下平監督は先の11連戦が終った後に誰に耐久性があるのが分かったと言ってたわけだから。連戦を言い訳にするのはあまりにもダサすぎるし、問題の本質を隠してしまうことになりかねない。


試合後の下平監督のインタビューでこういうチームスタイルだからカウンターで狙われるのは仕方ないみたいなことを言ってたけど、1失点目の問題って本当にそこかな?誰一人として危機感を感じて全力で戻っている選手いないよね?全員がジョグでまさかあんなに鋭いパスが出てくると思ってないよね。DFラインはGKが出てくるだろうと勝手に相手選手を預けて、GKは中途半端に出てきてゴールはガラ空き。これを絶望的な失点と言わずして何が絶望的な失点なのか。ただね、まだこの失点で目が覚めればいいよ。でも2失点目も1失点目に負けず劣らずひどい。2失点目のハイライトをペレイラ中心で見るととても勉強になるよ。サッカーの辞書があって「ボールウォッチャー」という項目があったら多分このシーンが採用されると思う。自分のマークの選手に注意を払うことなくボールだけを見て、挙げ句の果てに前に入られて競ることすら出来ず。オレが番記者なら今日のペレイラには良くて4点しか付けない。下手すりゃ3.5点だよ。まあさらに百歩譲って2失点目で目が覚めれば残り時間もあったしまだ良かったと思うけど、もはや想像すらしてなかった3失点目。ハッキリ言うけど、チームスタイルがゆえの許容すべきカウンターからの失点じゃないからな!これは断じて言うけど、絶対に違うからな!もし監督自身がそんな甘い見方なら昇格とかマジで夢のまた夢だぞ。自分たちが目指す方向性はそんな崇高なもんじゃないぞ。もっと謙虚になれ。


警戒していた通りに軽率なロストで試合を終らせかけたネット。ただあのシーンで自分は「ファールすんな!」と叫んでいた。実際にネットは相手のユニを掴みかけていたし、あそこでファールしたら100%退場。完全に試合は終っていた。「ファールすんな!」は例え3点目を取られたとして数的不利になるよりはまだ可能性があるという極めて次元の低い話。とりあえずネットがもう切り札でないことは明らかになってしまったので昇格を諦めないのなら哲平さんは夏に向けてボランチをリストアップしておいてよ。サムエルはどうかな?ここから化けることあるのかな。まだ分からんけど、そこそこで終りそうな感じだよね。だからあれほど言ったんだよ、哲平さんはブラジル人選手の補強禁止って。失敗に失敗の繰り返しじゃないのよ、もうやめなよ。


負けたわけだから何を言われても歯を食いしばって耐えなきゃいけないのは分かってるけど、柳下監督からは「スペースはたくさんあるから使おう」とか、決勝ゴールを決めた林選手からは「後半はボランチのところを閉めておけば相手はパスコースないから」とか言われんの屈辱でしかないよ。耐えるしかないけど....


下平監督、いつになったら止まらない連勝というのはやって来るのでしょうか。徳島戦、岩手戦と確かに連勝はしたけどさすがに2連勝で止まらない連勝とは言わないでしょ。あまり攻撃する気のなかった徳島は無失点に抑えたものの結局11試合中10試合で失点。繰り返しになって申し訳ないけど、下平監督のインタビューを聞いてて腹が立つのは「人数をかけて押し込むチームスタイルだからカウンターを食らうのは仕方ない」みたいなスタンスで話をすることだ。もちろんそういう側面もあるのかもしれないけど、それは毎試合2点も3点も取って、たまにカウンターで失点して負ける時があるチームの監督が言うことだ。11試合で16ゴールは少しは取れてる方かもしれないけど、2ゴールよりは1ゴールの試合の方が多いわけでこんだけ失点してたら順位は上がらないわけよ。


バランスを改善するのか、あなたが今とっているスタンスのようにカウンターやむなしの攻撃力を発揮するのか、早く何とかしないと。もうシーズンの4分の1終っちゃったからね。今日の試合からは期待のかけらすら見出すことは出来なかった。栃木戦はマスト。千葉、大宮、山形の3連戦でどう勝ち続けていくのかをじっくりと見させてもらうよ。
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明日は金沢戦

2022-04-19 22:46:51 | トリニータ
明日は平日ナイトゲーム、ホームで金沢戦。

金沢とはあの感動の川西決勝ゴール以来3年半ぶりの対戦。あの試合で金沢のディフェンスラインの中心にいた庄司朋乃也は翌シーズン大分に移籍。1シーズンのみの在籍だったがその後再び金沢に戻り現在は完全移籍でツエーゲン金沢の選手となった。2018シーズンも印象的な活躍をしていたけど、金沢の水が合うのか今シーズンも素晴らしいシーズンを送っているようだ。2節前の水戸戦ではCKから先制のヘディングゴールを決め、前節甲府戦では庄司朋乃也→嶋田慎太郎→ゴールを決めた林という大分トリニータかな?と思うような縦パス2本で先制ゴールを決めている。ゴールに絡むのももちろん素晴らしいんだけど、個人的には水戸戦の85分に木下康介がペナ内で仕掛けた1対1を完璧に制したシーンがとても好き。庄司もまだ24歳。J2でこの水準を継続出来ればまた個人昇格の可能性は十分にあると思っている。手強いよ。


いきなり庄司の個人評から入ってしまいましたが、現在の金沢のチームスタイルはボールを大事にしつつもけっこうな頻度で長いボールも出してくる。長いボールについては今季遂に地元に戻ってきた豊田陽平の存在が大きいんだろうけど、もっと持てそうなのにもったいないなと個人的には感じた。確かに豊田の存在感はまだまだ健在で早めに預けたくなる気持ちも分からなくはないけど、もっとパスを繋いでても恐そうだけどなという印象は持った。


そんな金沢の攻撃の中心はNo.10嶋田慎太郎だ。大分在籍はわずかに半年で小塚や伊藤涼太郎との差別化がうまくいかず印象を残すほどには活躍出来なかった。ただJ2クラブの王様としてなら話は別だ。現在は金沢の中盤に王様として君臨し攻撃のタクトを振るっている。そのラストパスは正確かつ嫌らしいところに出してくるので、ここはしっかりとパスの出所として潰しにいきたい。


もう1人注意したいのは湘南からレンタル移籍中の平松昇。


個人的に2019シーズンの関東大学リーグで最も印象に残っている選手。左右どちらのサイドハーフにも入れるけど、特に注意したいのは右サイドに入った時に切り返してから利き足の左で放つシュートは本当に強烈なのでしっかりと利き足サイドは切っておきたい。



何人か要注意選手を書いてはみたけど、正直に言って連戦のアウェイゲームなので金沢がどんなメンバーで来るかは読めない。前回の3連戦の時は豊田を先発から外していたので今回も遠方アウェイであることを考えるとベンチスタートかもしれない。しかし豊田は本当に全く衰えていない。何よりも「ベテラン然」とせずに気持ちを出しまくっているところは敵ながら好感が持てる。後はディフェンスラインで庄司のパートナーが開幕からずっと鳥栖から移籍してきた松本大輔が務めていたんだけど、第7節を最後にメンバー外が続いているので負傷離脱しているかもしれない。開幕戦では庄司以上に好印象だった松本大輔の離脱は金沢にすれば痛い。前節甲府戦で庄司のパートナーを務めた松田陸(not 双子)はかなり不安定だったので先発は廣井かもしれない。


ちなみに金沢には大谷駿斗という「ロマン枠」の選手がいて足がめちゃくちゃ速い。多分素走りで健太よりも速いと思われる。松任高→金沢学院大というサッカー的にはマイナーなキャリアを歩みながら大卒で富山に入団。そして地元の金沢に移籍。途中交代でその俊足を存分に発揮して相手を苦しめている。足の速い選手にありがちなボールタッチが雑なところもあるんだけど、よく考えるとあれだけのスピードを出しながらボールを扱うわけだから中盤の選手が止まった状態で止める蹴るをしているのとはわけが違うわけで、雑だろうが何だろうがあれだけのスピードで試合終盤に仕掛けられたら誰だって嫌だ。もう少し決定的な仕事が出来るようになったら個人昇格も十分にあり得るくらい一見の価値のある選手だ。


金沢は直近のホーム2連戦で勝ち点1しか取れなかったわけだけど、甲府戦では後半にジャッジリプレイで取り上げられるくらい微妙なジャッジで同点ゴールを取り消されており、フラットに見ても甲府戦はドローが妥当だったと思うので対戦相手としてはかなり厄介だ。この金沢戦で勝ち点3が取れれば次は今シーズン2度目の「ルヴァンボーナス」なので4連勝が濃厚。序盤のつまずきを挽回出来る大きなチャンスが巡ってきたと思う。也真人は長引きそうなのかとか、岩手戦の成豪はお休みなのか負傷なのかとか、色々と気になるところもあるけど、チーム浮上の絶好のチャンスは逃したくない。下平監督は11連戦でどの選手が連戦に耐えうるのかが分かったと言っていたので、中3日で臨む最善のメンバーで勝ち点3を取りにいってほしい。週末にリーグ戦はない。この試合に集中して必ず勝ち点3を。
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野村直輝は突然に(10節岩手戦)

2022-04-17 00:58:30 | マッチレポート22’



予想はしていたけどやっぱり試合前に選手たちがベンチコートを脱いでホームユニ姿になった時は気分が高揚した。たまにでいいからこういう機会あってほしい。岩手さん、白ユニ採用ありがとうございます。



突然にやって来た野村直輝の復帰戦。正直ノムに関してはかなりケガが多いから戦力としては見積もりづらく+αくらいに見ておくのがちょうどいいと思い始めていた頃に突然やって来た野村直輝の復帰戦。大黒柱の也真人が離脱中に戻ってきてくれたのはまさに+αとして最高のタイミングだったんじゃないだろうか。


キックオフ前は少しナーバスな表情も見せていた。いきなりスタメンで戻ってきたことからも分かるようにコンディションは良さそうだった。そしてチームが攻めあぐねていた時間帯にそれはそれは野村直輝らしいフェイントとシュートで嫌なムードを吹き飛ばしてくれた。


みんなからのワチャワチャの後は地面にひれ伏すように喜びを噛み締めていた。このシーンを見てここまでノムも苦しかったんだなということを改めて感じた。選手が全員出られる状態なら相当選手層は厚いわけで無理をしないでいいからチームが苦しい時に今日のような活躍を期待したい。

香川の不在も1試合だけだったし、もしかすると今日は成豪がお休みの番だったのかもしれないね。そうであれば、少しずつ疲労を抜きながら無理をさせずにチームのコンディションを上げていけるかもしれない。成豪も調子が良かったけど今日くらいスペースのない試合展開だとノムのようなタイプの方が向いていたと思うし、そういう意味も込めての人選だったのかもしれないね。



思ってたよりも随分とあっさりとしているなと思った秋田(豊)グルージャ。やっぱりそんなことなかったね。楽勝ムードから一転、最後はヒヤヒヤしっぱなしだった。岩手の勢いが落ちなかったことをほめるべきなのかもしれないけど、一方で我々にまだ試合をコントロール出来る力がないのも事実だと思う。3点目が取れるに越したことはないけどそんな簡単なことではないから、例え取れなかったとしてもあれだけボールを保持出来たわけだからもう少しうまく時計を進めるような試合運びが出来ればもっと良くなるんじゃないかと思う。まあ向上の余地があるということだ。



北斗の直接FK美しかった。横から見ていてシュートスピード自体は遅めだなと感じたんだけど、あれだけ厳しいコースに飛べば入るもんなんだね。今シーズンだけで既にもう2本も目の前で直接FKのゴールを見せてもらって眼福すぎる。この笑顔でみんなを引き連れてる感じ最高だな。




北斗のゴールが決まった後に控えの選手たちで改めてその映像をチェックしていた。決まった瞬間にみんなで「おー!」というリアクション。良いムード。



パナスタでのルヴァンカップを予定通り60分で退いて今日も元気に走り回った伊佐。健太からのラストパスあとちょっとだった。



健太良かった。何本か縦への突破があった中で単純にスピードでぶっちぎるんじゃなくて、ちゃんと相手の重心移動の瞬間を見逃さずに完全に外した突破があった。あれは見事だったし健太の進化を感じる。ちなみに伊佐からのボールが欲しい時は「伊佐くん」呼びだった。「伊佐!」でいいんじゃない?



メインスタンドから見える雪山。4月中旬でまだこんなに雪が残っているところに岩手が北東北であることを実感する。このスキー場多分まだ営業してるよね。位置的に夏油高原スキー場と思われる。イサスタで小林裕も言ってたけどやっぱり岩手は遠い。今回はさらに盛岡ではなく北上開催。大分県で言えば佐伯開催みたいな感じだからチームにはさらに負荷がかかったことだろうね。水曜日のルヴァンカップが終った後に大阪で集合して調整をしてから岩手入りしたとのことでかなりイレギュラーな動きだったと思う。帰りは仙台空港発18時50分の福岡行きに乗っていたので、福岡着21時頃で大分着は23時頃だから選手たちも本当にお疲れだよね。この難しいアウェイゲームで勝ち点3取れたことは内容を置いておいても評価出来ると思う。



同点ゴールを決めた色摩雄貴。見事なダイアゴナルランからペレイラの前に入ってワンタッチゴール。横C戦で山下諒也に決められた時にかつて関東大学リーグの小兵アタッカー特集やってみようと思っていたと書いたんだけど、まさかまたその小兵アタッカーに決められるとはね。自分の目をほめてあげたい一方で言霊感が出てきているので今度紺野和也と対戦する時があったら十分に注意しよう。


東京学芸大卒3年目。つまり宮地裕二郎の同期。4年時は宮地くんがケガで不在の時はキャプテンも務めていた。ちなみにこの試合は3年前のGW、ムサリクでの関東学院大戦なんだけどこの試合のスタンドに上本大海スカウトが来てたんだよね。対戦相手の関東学院大にはもう個人昇格待ったなしの見木友哉(千葉)もいたし、この試合どう観てたのかな。



GKの野澤大志ブランドンは沖縄出身でFC東京のアカデミー育ちの19歳。


高校2年くらいでもう既に190cmを超えていた逸材。この若さでJ2で経験を積めているのは本当にいいことだと思うし、FC東京、岩手、本人とまさに「三方よし」の素晴らしい移籍だと思う。GKは出場機会を求めてどんどん移籍した方がいいと最近思うようになってきた。



念願の初キヅール。正面から見るとこんな感じなんだぜ。もはや何なのかさっぱり分からない。


大分ゴール裏と交流するキヅール。


グッズはステッカーを2種類購入。かわいい。


チアリーダーたちとおもてなしの踊りを披露するキヅール。絵面がとてもシュール。


このチアリーダーの皆さんはこう言っては失礼だけどなかなかのクオリティでした。







試合前はお花見スポットの北上展勝地へ。この時期に「北上 観光」で検索すると展勝地しか出てこないと言っても過言でないくらい北上市一帯では有名な北上川沿いの桜並木。五分咲きくらいだったけど本当に美しかった。今日の試合が北上でなければ訪れることはなかったと思うから、こういうところに来れるのもフットボールツーリズムの魅力だなと再認識した。

今日は朝5時に出発。行きが自家用車→飛行機(いわて花巻空港着)→在来線→シャトルバス、帰りはシャトルバス→新幹線→在来線→飛行機(仙台空港発)→自家用車で22時に帰宅。途中にお花見とサッカー観戦をしてもこの行程を日帰りでやり切れてしまうところに日本の公共交通網の素晴らしさを実感する次第。

そしてさすがに眠すぎるので何か書き忘れている気もするけどもう限界です... 本当に楽しかった....
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9000年早いわ

2022-04-15 23:06:57 | トリニータ
2017年に盛岡(当時)がマスコットを生み出すということで募った一般投票では1秒も迷わずにキヅールに投票した。明日は初めて生キヅールが見られるのが本当に楽しみ。丸っこいマスコット全盛のこの時代において直線のみでデザインされる斬新なフォルム。それでいて愛嬌を失わないという奇跡の造形美。クラブエンブレムのビンパッジ以外は相手クラブのグッズを買うことはまずないんだけど、明日は何かいいキヅールグッズがあったら買ってしまうかもしれない。


ただね、試合は別だよ。「鶴は千年 亀は万年」というでしょ。ニータンパイセンに勝とうとかマジで9000年早いから。まずはニータンパイセンの甲羅磨きを1000年くらいやってから出直してきてくれる?Jリーグマスコット界における年功序列の厳しさはハンパないからね。



さて試合は秋田豊率いるチームとの対戦。何と言うかとても分かりやすく「秋田豊のチーム」であるいわてグルージャ盛岡。セットプレーを得点源として、球際厳しく、90分サボらない。これは何度も言っているけど、今のJリーグは昇格したからと言ってお金をかけて名前のある選手を獲得してチーム力を上げようとするよりも、下のカテゴリーで成功していたプレースタイルをそのまま貫く方が初年度は残留出来るという方向性が固まりつつあると思う。グルージャはまさにその筆頭のようなクラブ。


守備時は自陣に5-3-2で引きこもり敵陣で相手が保持するボールには微塵も興味を示さない。しかしハーフコートのスペースを10人で埋めるためスペースはほとんどないように見えてしまう。ここをどう攻略するかが明日の試合のポイントになる。まず相手が前から取りに来ることはないので組み立てにおいて人数をかける必要はなく攻撃時はCBの2枚で組み立てればいいと思う。そういう意味では捨て駒としてボランチは1枚でもいいんじゃないかと思う。これまで通り後ろ6枚で組み立てようとしたら前の2枚は完全に孤立してしまうくらいにグルージャはスペースを与えてくれない。ただひとたびグルージャ陣内に入れば秋田豊のチームらしく球際にはガンガン仕掛けてくる。今シーズンこれまで通りの大分の緩さであればボロボロとボールロストするシーンが簡単にイメージ出来てしまう。J2は思っていた以上に当たりの強いリーグだということが分かってきたと思うので、グルージャのようなチームとこのタイミングでやれるのはいい試金石だと思う。球回しがうまければ球際は関係ないみたいな考えがもしあるようならそんなに甘いリーグじゃないよ、J2は。


そしてグルージャの攻撃で特筆すべきはセットプレー。ここまで総得点の半分がセットプレーからとのこと。特に恐いのはセットプレーキッカーである中村太亮の左足がインスイングとなるサイドのCK。グルージャのセットプレーの何が恐いって高さよりも強さ。相手GKの周りを意図的に渋滞状態にしてそこを目がけて中村太亮の左足から鋭く落ちるボールが放たれてくる。高さもある強さもある選手が何人もいるのでゴール前は意図されたごちゃごちゃ状態。出る出ないの判断がイマイチでかつハイボールに弱い高木駿にとってはこれほど嫌なセットプレーはないと言い切っていいと思う。さらに現在の天気予報では当日の北上市は風速6m。小瀬の時ほどではないにしても難しいコンディションだ。これはもう高木頑張れではなくて戦略的にセットプレーを与えてはいけないということだよ。ただ一方でなぜだか分かんないけど、守備時のセットプレーだともろさを見せるグルージャ。セットプレー時はゾーンで守るんだけどこれがあまり機能していない。ここはチャンスを見出したい。


注意したいのは28増田隼司。近畿大卒の2年目の中盤。手堅いプレーが多いものの仕掛けてくる時のスピードに乗ったプレーは恐い。開幕から少し出遅れていたみたいだけど、ここ3試合は先発で出場している。ちなみにグルージャには8脇本晃成という主力選手がいるんだけど、第4節仙台戦で梁勇基から悪質な足裏タックルを受けて負傷退場。そこから1ヶ月以上戦列から離れている。この時の梁にはイエローしか提示されておらず、ファールを受けた後の脇本の痛がり方を見ただけでもレッド相当なのに、ちょっと第三者が見ていても憤りを覚えるようなプレーだった。公式の発表はないようだけど脇本選手には1日も早く復帰してほしい。


そして明日密かに楽しみなのが選手たちがホームユニを着るということ。


これは2016年シーズンのグルージャのホームゲーム。今シーズンのグルージャは白シャツ、白パン、白ソックスなのでこの時よりも白要素が強い。だから明日は大分がホームユニを着るのはほぼ確定。ホームゲームを中心に観戦されている方からすれば何だそんなことと思われるかもしれませんが、アウェイゲーム中心のサポーターからすると選手たちが青いユニを着て駆け回っているのを見るだけでも嬉しかったりするもんなんですよ。特に今シーズンはまだホームユニを生で一度も見ていないので、なおさら楽しみ。


さて明日は4時半起床、5時出発なのでもう既に絶望的な時間ですが、とっとと寝ます。
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はがれ落ちた勝ち点3(ルヴァンカップGS4節ガンバ戦)

2022-04-14 02:13:48 | マッチレポート22’



取り損なったとか取りこぼしたとかいう感じは全くないんだけど、弓場将輝の背番号が試合中にはがれるという珍しいシーンに遭遇したので、はがれ落ちた「3」と勝ち点3を何とかうまく絡めたかっただけでタイトルに深い意図はないです。








サポーターなんていうのは勝手な生き物で「カップ戦は結果を抜きにしてリーグ戦で出番のない選手がチャンスを掴む場だ。だから思い切ってやってほしい。」なんてことを気軽に口にするわけだけど、実際のところそんな簡単にいくわけはなくて、ましてや今シーズンはディヴィジョンが上のクラブとの対戦しかないわけで、これくらいの敗戦は普通に受け入れないとなという思い。ただこれでカップ戦も4試合を消化。戦力の見極めについてどんどんと輪郭がハッキリとしてきた感がある。



今日一番アピールに成功したのは上夷克典じゃないだろうか。リーグ戦のレギュラーがペレイラと三竿で固まりつつある中で3番手争いを決めるための試合かと思ってしまうくらいに最終ラインのスタメンは全員CBタイプの選手だった。下平さんの中では今のところ坂が3番手という感じだけど、決して上がりなどがスムースに効果的に出来ているかというとそうでもないけどサイドバックとセンターバック兼用でいけるのなら上夷をベンチに置きたくもなるんじゃないだろうか。一方で決勝点を献上してしまった小出。個人的には右SBの1番手評価だったんだけど、ミスは仕方ないにしてもちょっと元気もない。うまい選手ではないことは分かっているから小出の魅力の部分が出てこないのであれば正直使いづらいだろうなと思う。下平さんが今後どれくらいやる監督なのかはまだ評価しづらい状態だけど、唯一選手のチョイスに関してだけは自分の感覚と合うことが多いなという印象で、非常にシビアだ。その観点でいくと今日のハーフタイムでの小出の交代は非常に重たいと思う。3日前に70分出場している怜さんは出来れば使いたくなかったと思うけど、それでもハーフタイムでの交代を断行したのは重い判断だと思う。羽田健人については単純に交代する選手がいなかったから最後まで出場しただけと思っている。羽田の低調なパフォーマンスは去年までの出来を考えると本当に残念で仕方ない。



今日のネットのフル出場を見てみなさんはどう感じたのだろうか。鋭い縦パスも力強いキープ力も見せてくれたかと思えば、信じられないくらいに軽いロストもする。仙台戦の直接FKのような飛び道具も持っている。もしかするとポジティブな反応が多いのかもしれないけど、個人的には仙台戦のFKをピークに少しずつネットへの評価が下がり続けている。正直恐い。現在のレギュラー陣に他にも恐いと思う選手がいる中でかつチームの完成度がまだ低い状態でネットのようなロマン要素を取り込む余裕はないと思う。どちらかと言うと派手さはなくてもガチガチの固さを見せてくれるような外国籍選手の方が良かったと思っている。ただその思いも50:50くらいだし、もちろん良い方向に裏切ってほしいと思ってるけど、今のところは恐いなという感覚の方が強い。



逆にヨドコウでデビューしてものすごい低いところから始まったサムエルの期待値は少しずつ上がってきている。もう味方が疲れていてまともに組織として機能していない時間帯での投入だったから難しかったと思うけど、ガチャガチャしたところから強引に抜け出してくるところとかちょっと面白かったな。ただプレーが切れるたびに肩で息をしている様子だったので、コンディションアップが当面の最優先事項だろうね。





そして佐藤丈晟くんはデビューおめでとう。呼ばれてからなかなかボールが切れずにわずかなプレー時間しかなかったけど、プロのピッチを踏めたことは大きな経験になるよね。昨年夏の天皇杯群馬戦で既にトップチームデビューは飾っているわけだけど、やっぱり正田醤油スタジアムとパナソニックスタジアムじゃまるで違うよね。ちなみにその群馬戦の時も他のアカデミー所属選手たちに先んじてピッチに送り込まれたのは佐藤くんだったね。「持ってる」かもね。






マッチアップしたのは代表キャップもある藤春だからね。本当に自信を持っていいと思うぞ。





一方で残念だったのは保田堅心くん。後半途中で弓場将輝が痛んだところで一度は呼ばれてユニフォームに着替えるも直前で何とか将輝が戻ったため再度アップに戻ることに。この時は伊佐も高校生のデビューを笑顔で送り出してあげていて、「良い雰囲気だな、頑張れ!」と思ったんだけどね。


でもルヴァンカップは全試合ベンチ入りしているし必ずチャンスは来るから最高のコンディション作ってその時に備えてほしい。保田くんのボール奪取能力には注目している。



スコア的にも何とかなったような試合だったと思うんだけど、2点目が入ったところで実質試合は決まってしまった。2点目を決めた佐藤瑶大は明治大出身の2年目のセンターバック。かなりのストロングヘッダーでゴールが決まってから何で怜さんがマークなんだよ、完全にミスマッチだろと思ったんだけど、前半はちゃんと小出がマークだったんだよね。こういうところも少しチグハグなんだよな。小出→怜さんの時点で想定外だからセットプレーのマークを整理するほどの余裕はなかったんだろうな。ちなみに佐藤瑶大の2つ上が上夷克典で、さらにその2つ上が小出悠太。明治大出身センターバック大集合の一戦でしたな。



今日個人的に楽しみにしていたのがガンバの中村仁郎のプレー。最後の最後にわずかに反対側の方でプレーしているのがちょろっとだけ見れたけど、2点リードになった時点で片野坂さんにはもっと早く投入してほしかった。


彼は2018年のクラ選U-15で初めて見て、そのドリブルの強烈さに度肝を抜かれたところからずっと気にしてる選手。高校生になってガンバのU-23でJリーグデビューも果たしもう年代別代表の常連だ。中学生の頃は久保建英っぽいドリブルでゴリゴリ前進してたけど、今日見る限りだとけっこう裏抜けなんかを狙ってたね。




試合後は代表合宿で一緒だった屋敷優成とご挨拶。



下平隆宏と片野坂知宏。両雄並び立つ。




何だこの並びの違和感のなさは。


怜さんと握手する片野坂さん。






上村コーチも選手たちと旧交を温めていた。特に昨シーズン控えに回ることが多かった選手たちと特に仲が良さそうだった。



試合前のイベント(Youtube配信用らしい)でガンバOBとして岡本英也が呼ばれていた。Jクラブもどんどん歴史を積み重ねていけばこういう企画が出来るようになるわけだし、これはとても良いなと思いながら観ていた。昨シーズンで引退した岡本は今は寝屋川の不動産会社で働いているらしい。現役最後はMIOびわこに在籍していたので昨シーズンのJFL最終節で岡本の現役最後の試合は現地観戦した。大分には半年の在籍だったけど、センスを感じる良い選手だったよね。ちなみにガンバでのプロデビュー戦の相手は2008年の大分だったらしい。


このイベントのMCは仙石幸一さん。ガンバのスタジアムDJとして本当に長いよね。彼は普段は滋賀のFMでしゃべっているのでスタジアムでその声を聞くと、滋賀県民としては非常に耳なじみがいい。むしろ普段ラジオで仙石さんの声を聞いていると急に「ガンバァァ、オーサカッ!!」と言い出すんじゃないかと思うくらいにガンバのスタジアムDJとしてその声は定着したと思う。大分も是非かつてのOBを呼ぶ企画やってほしい。特にサッカー界から離れた人。



大分の試合としては3回目のパナスタ。やっぱり本当に良いスタジアムだよね。ただ今日は暑かったこともあって改めて駅からの遠さにうんざりした。パナスタよりも少しサイズは小さいけど、駅前という点でサンガスタジアムの方が現在国内最高峰かなと思う。早く大分の試合がサンガスタジアムであるといいね。


チームは中2日で今度は岩手県は北上市へ。監督をはじめスタッフは明日大分に戻って、その翌日にはもう岩手県に向けて出発と本当に忙しいね。今日の試合がリーグ戦メンバーへ影響を与えるようなものではなかったことは残念だけど、リーグ戦メンバーはしっかりと連勝目指して戦ってほしい。
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暑熱順化(9節徳島戦)

2022-04-10 22:04:53 | マッチレポート22’
まーしょっぱい試合だこと。試合中ずっと「勝てばいいのよ、勝てばいいのよ」と呪文のように唱え続け、迫り来る睡魔と戦いながら何とか90分戦い通したよ、オレがね。


みんな試合中寝た?寝たでしょ?ポカポカ陽気で絶好の昼寝タイムだったもんね。今日は宇治まで大学サッカーを観に行ったけど、多分大分より暑い25℃くらいの気温があったけど、大学生の活気あふれるサッカーに眠気なんて微塵も起きなかったよ。プロサッカー選手のみなさんはもっと頑張ろうね。


大分も記録を見ると20℃超えで1週間前と比較すると5℃近く上がっていてまだ体が暑さに慣れていなかったがゆえのダルい試合だったということで理解はしておきますよ。こういうのを暑熱順化というらしい。ダルいサッカーを展開してたのはうちだけじゃないし、今日に限っては暑さに適応しづらかったということにしておきましょう。ちなみに今度の水曜日の大阪は24℃、日曜日の北上は14℃と色々と大変だけど、気温を言い訳にするのは1回限りにしてね。


引き続き也真人が離脱中でさらに香川もメンバー外。調子の良さそうだった怜さんが左SBに入ってそれ以外は固定。サムエルもついにリーグ戦のベンチ入り。徐々にコンディションが上がっていると信じたい。ボールを持てどテンポもスピード感も上がらず、よく言われる「各駅停車のパス」ばかりで何かを起こそうという意図はほとんど感じられなかった。あらゆるプレーの精度は低く、判断スピードも遅いから試合全体がグダグダの極み。それは徳島も同様で両チームがこの順位に沈んでいるのが納得の本当にダルい試合だった。ただ「勝てばいいのよ」とずっと思ってたし、3枚替えから少し勢いが出始めていたから、あのCKは来そうな雰囲気がしていた。解説のナントカっていう人も言ってたけど、しっかりと縦に横に降り続けて最後に長沢サイズの選手が飛び込んで来ればそりゃ決まるよ。今シーズンはセットプレー時にシンプルに長沢に期待が出来る。


今日の試合で気になったのは相手のアンカーポジションの選手(櫻井)を離してしまうことが多かったこと。相手の精度不足に助けられることが多かったけど、我々の2トップとダブルボランチのライン間で受けられてしまうことが多かった。あれを例えばサイドハーフの選手が捕まえに行こうと絞って対応すると今度は逆サイドに大きく振られてしまうことが容易に想像出来る。双方に動きにダイナミックさが欠ける試合だっただけに何となくグズグズのうちにうやむやに出来ちゃったけど、アンカーを置く立ち位置のチームはたくさんあるから2トップを縦関係にして下の選手が監視するとか、ボランチを縦関係にして捕まえに行くとかもう少し対策を考えたい。グズグズの試合だっただけにあそこは大分のほとんどの選手をよく知る長谷川雄志に出てこられた方が嫌だったかな。


あとちょっと気になるというか恐いのがペレイラのファールもらいたがり。今のところ全部吹いてもらってるけど、一度でも吹いてもらえなかったら即大ピンチのポジションだということ忘れないでね。いつかやらかしそうで恐い。


徐々に順位表なりの結果が出るようになってきてリーグ内の立ち位置も固まり始めた。同じようにやってもヴェルディには負けるけど、徳島に勝つ。これが今の我々の実力。ここから勝ち点の積み上げとチームのブラッシュアップをどう並行してやっていけるかが鍵だと思う。爆発的に勝てる感じは今のところ全くない。自分のところも不甲斐ないけど、それに見所なく負けちゃう同期の徳島さんもけっこうやばそうね。3月に続けて観ていた時は結果が伴わないだけでなかなか見応えのあるサッカーを展開していた。特に即時奪還の局面は迫力あってかつ効果的だなと感じながら観ていた。2節岡山戦とか、3節ヴェルディ戦なんかはかなり面白かった。ただそこから全く浮上せずにここに至ってるみたいだね。大宮戦はノーカンなので今シーズンリーグ戦未勝利。大宮戦はノーカンなので8試合で4得点5失点と完全にチーム作りに失敗したと言っていいだろう。今日実際に徳島と手合わせをしてみて順位表上の数字通りのチームだなというのを実感。J2降格とJ2残留でポヤトス監督は「ニセモノ」だった感がプンプンしてきてる。徳島はここが正念場かな。どうでもいいけど。


最近は週末にやりたいことがたくさんあるのに週末が休みじゃなくてつらい。さ、アイロンかけながら上田桃子の優勝観て、プレミア頂上対決にハシゴするかな。とにかく勝って良かった。
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妥当すぎた結果(8節東京V戦)

2022-04-03 23:56:19 | マッチレポート22’
いまのヴェルディに勝てるとは思っていなかったので勝ち点1でOKと思っていた。ただ正直に言って予想していた以上にやれたと思う。特に前半30分くらいまでは。でもキッチリと負けた。琉球やコンディションの整っていない仙台になら勝てるけど、自動昇格圏をうかがう好調のヴェルディには勝てない。勝ち続けているチームとやっと勝てたチームの差がモロに出た試合だった。予想以上にやれてたと思うけど、突き付けられた現実にはかなり悲観的にならざるを得ない。自分たちで設定した勝ち点84ペースに戻すにはここから7連勝が必要。8試合で2回しか勝てなかったチームが7連勝することの難易度は言うまでもないけど、その7連勝目が第15節なのでもうシーズンの3分の1超が終っている。時間はあるようでない。ちなみに7連勝は出来ないと思う。


予想通りハイプレスで襲いかかってきたヴェルディ。片野坂さんの頃からそうだったけど、ボールを持ちたい我々に対してひっくり返されることを嫌ってGKまでプレッシングに来るチームはかなり減ったと思う。でもヴェルディはそこまでやってきた。そして意外なことにそれをはがすことが出来た。個人的にはヴェルディくらい勢いよくかつ迷いなく来られたら多分我慢出来ないだろうなと思っていたので、そこをしっかりとはがせたのは収穫だと思う。さらに前半10分くらいでプレスがハマらないと見極めたヴェルディはアタックするラインを少し下げた。前節も指摘したけどこういう相手の変化に対応することがめっぽう弱い大分だけど、そこにも対応してチャンスを作り出すことが出来た。だからこそ長沢1本、呉屋1本のチャンスを決めなければいけなかった。もし大分に勝ち筋があったとしたら早い時間帯での先制しかなかったと思う。ただやっぱり「たら・れば」は逃げだと思う。「決めてたら勝ったかも」ではなくて、「外したから負けた」んだよ。「決める」ことを競う競技において「決めてたら」って何だよって思う。


ヴェルディと比較するとやはりひ弱に映る我が軍。J2に来ると多くの解説者たちが大分のサッカーをほめてくれる。うまいのかもしれない、賢いのかもしれない。ただひ弱に映る。失点シーンが象徴している。下がった位置でドリブルを始めた佐藤凌我。右サイドを圧縮させてから中へ戻っていく。この間に全く寄せられない小林裕。挙げ句に中に絞っている新太の真上を通されるサイドチェンジをあっさりと許してしまう。後付けでもなんでもなくこのパスが通った時点で今日一番の「あ、ヤバい」という思いがよぎってそれは現実となった。確かに北斗も小林裕も素晴らしい選手だ。ただ今シーズンずっと言い続けているけど、昇格を狙うのならこの2人の併存は成立しないと思っている。攻撃面でのひ弱さ、守備面でのひ弱さの両面において。この点に目をつぶってでもやるのならもっと圧倒的にポゼッション出来るようでなければダメだと思う。ヴェルディから30分ポゼッションしただけで驚いてしまうようなレベルでは話にならない。ただ一番ヤバいのはあのシュートを足で止めにいく高木だけどね。高木に信頼が置けないのはこういうとこ。


前節の記事で予想した通り全試合失点よりも全試合得点の方が先に止まった。勝ち点84って21勝21分0敗ペースで到達する勝ち点なんだよね。8試合で12失点ってどう考えても取られすぎなんだよ。じゃあ、得点力とのトレードオフかって言ったら得失点差±0だからね。「連勝が止まらなくなる(by下平監督)」には大きなきっかけが必要に思うよ。「やってることは間違いない」で時間が経過していくのはもう「ゆでガエル現象」でしかないと思うけどね、昇格を目指すのなら。


「初物」に弱いね。これまでもプロ初ゴールを許すことの多いチームだったけどプロ初先発の選手に完封を許しちゃうという攻守ともに「初物」に弱い。ヴェルディのGK佐藤久弥がプロ初出場で前節は長沢祐弥が出ていたのを見てふとある試合を思い出した。


2018年の秋に当時早稲田大の小島亨介の獲得が発表され楽しみにリーグ戦を観に行った。




その時の第1試合明治大−順天堂大の試合で先発していたのが長沢祐弥(明治大・4年)と佐藤久弥(順天堂大・2年)だった。





個人的な印象だと長沢よりも1年から順天堂大のレギュラーとして試合に出続けていた佐藤久弥の方がすぐに試合に出そうと思っていたので、ルーキーイヤーに出場機会がなかったというのを聞いて少し意外だった。前半に長沢駿が引っかけたところからもっと精神的にプレッシャーをかけたかったね。


ちなみに小島が出ていた第2試合で相馬とマッチアップしているのが今日もCBでフル出場していた谷口栄斗。当時まだ1年生。


さらにこの試合のレフリーが御厨さんで、それに抗議している6番が浦和の明本という何とも盛りだくさんな2試合。やっぱ関東大学リーグって本当にタレントだらけの魅力的な大会なんだと再認識するとともに、何であんなに人気ないんだろうと思ってしまう。


連戦はそれは確かに連戦なんだけど、昨日今日決まったことではなくて言ってしまえばもう昨年から決まっていたこと。それに対応すべくチームを作ってきたわけで、結果の出ない今ことさらに「連戦連戦」言うのは言い訳じみてやいないかい?今月だって週中に試合ないのは今週だけだよ?それでまた「連戦連戦」と言いながら負け続けるのかい?
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呉屋すごい(7節仙台戦)

2022-04-01 00:04:21 | マッチレポート22’
タイトルを「呉屋すごい」か「すごい呉屋」にするかで迷いに迷った結果、濁音から始めた方が決まると思ったので「呉屋すごい」にした。語彙が豊富すぎるとこういう時に逆につらいよね。








いきなりサッカーと関係のない写真からで大変恐縮ですが、昨日は久々に「遠征ってやっぱ楽しいなー」ということを実感したので酒と飯の写真から入っちゃいました。東京からだとパッと行けちゃう仙台。泊まりで遠征行ったのもしかすると初めてかもしれないな。年をとったからなのか、東北の魚がうますぎるのか、多分どちらもだと思うけど滅多に飲まない日本酒を自分から注文しちゃうというね。で、めちゃくちゃうまいというね。酒も魚もホントうまかったなー。





ということで本題に入ります。年度末、平日、新幹線不通という三大障壁を乗り越えてユアスタに集まった大分サポーターは100人は超えているように見えた。自分も年度末に半休取るのはちょっと気が引けたけど、今シーズンはあっという間に終ってしまうから水曜日が定休日の職場にいる今、この試合を逃さない手はなかった。結果的に素晴らしい試合を見ることが出来た。





まずは対戦相手の仙台。ここまでの仙台の試合を観ていて感じたことは2つ。「遠藤康のチームであること」と「GKが不安定」だということ。もう梁勇基のチームではなく、完全に遠藤康のチーム。水戸戦や山形戦は遠藤の力で勝ち点1を3に押し上げていて加入からわずか数試合で絶大な存在感を放っている。ただ逆に言うと我々より上の順位にいるわけだけど、そのチーム力で出せる最大限の勝ち点が今の勝ち点だと思うので、この先もプレーオフ圏に入れるかどうかくらいの順位をフラフラするんじゃないかなと思っている。あとはここまでの6試合で先発してきたGKの杉本大地が非常に不安定だったので、前節町田に完敗したタイミングで先発GKを入れ替えてきたのは納得だった。ただ皮肉なことにこの試合の勝敗を決定付けたネットのFKに至る一連の流れで杉本だったら「伊佐は蹴らない」という判断が出来たかもしれないから勝負の綾が何なのかは本当に分かんないもんだよね。

あとは前節町田戦で負傷した中山仁斗が不在だったのは我々からすれば本当にラッキーだった、個人的なこれまでの認識だと中山も皆川も赤崎も富樫敬真もみんな同じくらいの恐さのアタッカーという印象だったけど、今シーズンちゃんとJ2を見ていると中山仁斗の点を取る感覚の鋭さに驚かされた。水戸2シーズンで25ゴールというのは後から知ったわけだけど本当に納得。ただ不在選手の影響度合いで言えば我々も同じ、いやもっと大事な選手がいなかったわけでラッキーラッキー言うのもちょっと違うかなとは思う。

ただアウェイながらもコンディション面で有利だったのは我々なのでこの勝利が今後の何かを担保してくれるものではなく、ひとまずこの試合に勝てたことだけを喜ぶくらいのスタンスがちょうどいいのかなと思う。この週末ルヴァンカップ→週中リーグ戦の流れは4月の下旬にももう一回あるので、下平監督が水戸戦のような失態を繰り返さなければ勝ち点3を積める可能性の高い試合がまたやってくる。ルヴァンカップ参戦も悪いことばかりじゃない。


細かいニュアンスは違うんだろうけど4-4-2をベースにサリーダでビルドアップするというところまで全く同じだった仙台と大分。ボール回しの中で比較的早めに結論のパスを出してた仙台とじっくりことこと煮込んだ大分。コンディション面でジワジワと相手を走らせておきたかったからこのやり方は良かったと思う。仙台の結論が早かったのも周りから寸断された状態のSBにボールを追い込めていたというのもあったと思う。前にも少し書いたけどシーズン前に抱いていた下平監督が目指すサッカーから離れていけばいくほど勝ち点が積み上がっていくような気がしないでもないけど、まあ監督もチームもまだ最適解を目指して暗中模索といったところなんでしょう。


全試合得点全試合失点継続中。失点は仕方のない範囲かなとは思うけど、相手の布陣変更に対応しきる前の時間帯に決められてしまったというのがやはり少し引っかかる。これは前シーズンからの継続課題だと思うけど、相手の変化にいち早く気付いて対応策を全員で共有するという作業がこのチームはとても弱いと思う。全試合得点と全試合失点のどちらが先に止まるかは実はめちゃくちゃ大事なポイントだと思っている。それこそ今シーズンの先行きを占うくらいに。ということで「全試合得点が先に止まる」に100万ジンバブエドルをBET。





この試合は呉屋を見ることが試合前からの最大のテーマだった。水戸戦、山口戦、鹿島戦とどれも現地で見られていないんだけど、リアルストライカー感満載のゴールを連発していて、いよいよ調子の上がってきた呉屋を見るのが本当に楽しみだった。さらに前節はゴールはないものの労を惜しまないディフェンスも見せてFWとしての総合力の高さを存分に見せつけている。これまでも感じることがあったけど、改めて意識しながら見ても試合前のシュート練習での呉屋のシュートは迫力が違う。そしてその期待に応えるように目の前で「これぞまさにストライカー!」という気持ちの良いゴールを見せてくれた。「利き足は右」という相手がインプットしていたであろう情報をあざ笑うかのような鋭い切り返しと、鹿島戦あたりから「本当の利き足は左なんじゃないか」と思ってしまうくらいに逆足のシュートが正確だ。

成豪の先制ゴールもそうだったようにこの試合では長沢へのロングボールを呉屋に落としたところからチャンスに繋がるシーンが多くあった。琉球戦の2点目に伊佐と見せた連携も素晴らしかったように呉屋はパートナーとの活かし合いもうまいように思う。期待して見に行って期待に応えてくれる。こういうのがプロフェッショナルだなと思う。呉屋への期待値はまだまだ上がっていくけど、それでも応え続けてくれるような気がしている。


話は戻って成豪。成豪にボールが渡ったシーンで「成豪、自分で!」とマスクの中で口走っていた時にはもうボールはゴールネットに突き刺さっていた。アタッカー陣の層が厚い中で下平監督が成豪を信用して使い続けるのが分かるような気がする今のキレっぷり。あれだけ完膚なきまでキレイに対面のディフェンダーを抜ききったら気持ち良いだろうし、シュートも本当に見事。学生時代に血を流すまで喧嘩をしていたという成豪と呉屋が大人になってもまだ「オレの逆足シュートの方がすげーんだよ!」とシュートで張り合ってるみたいで本当に面白い。



「敗北を知りたい」。今のチームで伊東幸敏だけが発せる言葉。まだピンと来るプレーは見つけきれていないんだけど、この結果の出方に伊東の貢献度合いは少なからずあるだろうからもう少しじっくりと注目したい。集合写真撮影後、自分のポジションに散っていく前にサポーターに向かって深々とお辞儀をしたんだけど、あれ見て好感度が爆上がりした。





ここに写っている全員が「いや、お前蹴らんやろ」ていう顔をしている。


もはや今村さんさえも「いや、お前蹴らんやろ」ていう顔しているように見えてくる。



ナイス躍動感!




正直に言って「ここでネット使うか...」と思った。セレッソ戦だけではまだ全幅の信頼を置くという感じにはなれなかったから、1点差に迫られた嫌な時間帯で使うのは恐い部分もあった。ただまさかまさかの直接FKをぶち込んでしまうとは。だって起用した張本人である下平監督自身が「予想外」て言ってるくらいだもんね。トリテン読むと賢そうな雰囲気が伝わってくるし、こんなとんでもない飛び道具だけじゃなくて一番期待したい組み立ての部分でもすぐに馴染んでくれそうな期待感は持てる。そもそも北斗と小林裕とのレギュラー争いに勝てなきゃ試合に出られないという意識を持ってることにさらに期待値が上がる。







フクと三竿。2019シーズンの春にフクが移籍していなければ大分の左CBはどうなっていたのかというのは今の大分における三竿の大黒柱っぷりを見るにつけ思い返すことがあるよね。三竿が左CBに入るようになってからビルドアップに違和感がなくなったのは間違いない。それと香川の好調さも三竿を左SBから外しても大丈夫だという下平監督の決断を助けてると思う。



呉屋の試合前ルーティンのこれ。大分FCは一番深い角度の呉屋を撮ったサポーターに呉屋のサイン入りグッズがもらえるコンテストみたいなのやってください。





初めて見たけど微妙だな...



今日突然発表された赤崎の退団。確かに昨日なかなか出てこないなとは思ったんだよ。中山の離脱がどれくらい続くかは分からないけど、FW陣は大丈夫なのかな。



22歳になりましたと言いたかったらしい。



全然呼吸が合わない高木とネットと岡山コーチ。呼吸がバラバラじゃねえか。



ユアスタはサブメンバーが目の前でアップしているのが地味に好きです。日本平もそうだけどアウェイサポーターが2階だから遠い。



このリーグ戦2連戦に個人的に設定した目標勝ち点4のうち3つ獲得した。強がりでも後付けでもなく仙台には勝つと思っていた、というよりも勝てなければ今シーズン終了くらいの心持ち。だから本当の山場はヴェルディ戦で勝ち点を取れるか。今度はコンディション面でのアドバンテージはない。むしろアウェイ→アウェイだけに我々が厳しい番だ。開幕戦から好調を維持しているヴェルディ。山本理仁を代表で抜かれても無敗を継続しているのは立派。直近2試合はこれから観るけど、とにかくハイプレッシングが継続するのが一番に目を引き、攻撃に移ると今度は相手がどれだけ猛烈にプレッシングしてきても死んでも繋ぎ倒すという強い信念の見えるサッカー。FW陣を中心にメンバー構成としてはやや見劣りするものの率いているのは日本人としてはたったの2人しかいないACL優勝監督である堀孝史。シーズンスタートから率いるのは今シーズンからでこれくらいやっても不思議ではない。とにかくいまJ2で一番好感度の高いサッカーをやっているのはヴェルディ。保土ヶ谷、町田、稲城という東京神奈川の山間部近隣3クラブが抜け出しかけているJ2。ここであっさり負けるようなら自動昇格は厳しい。大事な試合。
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