Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

自滅(24節清水戦)

2024-07-15 12:15:36 | マッチレポート24'
あまりの力の差に絶望すらしなかった日本平でのアウェイゲームと比較すると試合にはなっていた印象。シーズン半分を過ぎて遅すぎるんだけど、少しずつ上がってきているのは間違いないので中断期間をうまく使ってチームを仕上げてほしい。絶対に残留するよ。


予想以上に清水が消極的な戦い方を選択してきたので、おそらく予想以上に保持する形になったと思う。焦らず丁寧に繋いでゴールに迫るまでは至らないもののCKを取るところまではいけていた。前半はあのままでパワーを残したまま後半勝負で良かったと思っていた矢先に出てしまった小酒井の致命的なミス。小酒井は印象論にはなるけどボールをロストすることが多いと感じる。でもそれはビルドアップの肝の部分を担ってもらっているし恐がらずにボールを受けてくれる小酒井の存在があって後半の息切れ問題が少しずつ解消したということもあると思う。ただあのロストはあまりにも質が悪すぎた。ロストする場所とタイミングがほぼ最悪の部類。チームの矢印が前に向いた瞬間に目の前の相手に渡してしまってはもうチームとしてどうしようもない。今のチームに清水に先制されてからどうこう出来る力はハッキリ言ってないので、あのミスでこの試合は終ってしまったと言っても過言ではないと思う。


実際のその後の展開でビッグチャンスを作り出すことも出来ず徐々に体力を奪われて最後に危ない奪われ方からキッチリと追加点を許すという自滅以外の何物でもない敗戦だった。自滅を呼び込んだ清水の狡猾な戦い方だったと言うことも出来るかもしれない。序盤から清水はボールは保持させるけどリトリートするわけではなくハイラインで簡単には大分の前進は許さないというやり方だったので、FWの先発は新太ではなく鮎川か伊佐の方が面白かったと思う。使わざるを得なかったからやむを得ないと思うけど、新太の調子が上がらない。収まらない、ボールが足につかない、ファールで流れぶつ切りと今の新太には期待感が全く持てない。ケガ人続出の非常事態の中、ほぼフル稼働してくれたことだけで大感謝なわけだけど中断後もこのままなら序列が下がるのは必至なので一度コンディションを戻してもう一度キレのある新太のスタイルを見せてほしい。


まあ、天皇杯を別物と考えればいわきに押されながらも勝っただけでチームの状況が激変したわけじゃないから「勘違いすんなよ」とサッカーの神様からフルスイングの金属バットでぶん殴られただけだから気にする必要もなし。もともと勝負はこの中断期間だったわけだから。補強と復帰で一番の懸念だったサイドの戦力は逆に十分なくらいになった。GKとDFはやれることはやってくれていると思う。あとはリーグワースト2の得点力の部分をクラブはどう考えるか。ケガ人続出とか考慮する要因があることは間違いないけれども、24試合で19得点はチーム作りに完全に失敗したわけでそこをどう考えるか。個人的には既存戦力への刺激注入も含めて最前線の選手を獲得してほしいと考えている。


中断明けは今シーズン好調の山口から。ラスト14試合。落ちるわけにはいかない。
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パーフェクト(天皇杯3回戦川崎戦)

2024-07-10 23:20:45 | マッチレポート24'
勝っただけじゃなく、茂平、野嶽、松尾の試運転を済ませ、さらに鮎川に今季初ゴールとこの試合をパーフェクトと呼ばずして何をパーフェクトと呼ぶのか。もはやこれはカモ崎フロンターレ。Jリーグ公式でさえこの結果を下克上と書くけど、この内容を見て本当に下克上だと思う?最初から最後までアンダードッグの戦い方をしていたわけじゃないし、どこからどう見ても大分の方が強かったでしょ。


まずは先発メンバーから片野坂さんの本気度合いが見て取れた。ただ絶対に勝ちたいという本気度合いというよりも公式戦という大事な機会をチームを成熟させていくための場として1試合でも無駄にしたくないという本気度合いに見えた。何が良かったって中途半端にプレスに来てくれた川崎の無策さに尽きるわけで徹底ぶりがJ2リーグ戦とはまるで違うから楽観視は出来ないけど、そうは言ってもこの日の川崎のメンバーならJ2で普通に優勝争い出来るくらいの陣容なわけでそこにこれだけやれたのは自信にしていいよ。


1点目はいったんやり直すバックパスで緩急の「緩」を見せておきながらダイレクトで出した小酒井の「急」なパスで勝負あった。あのパスセンスは今日先発で並んだアカデミー出身の3センターの選手たちにはないもので小酒井の魅力だ。素晴らしかった。2点目は堅心の魅力いっさいがっさい全部乗せのようなゴール。繋ぎの部分のタスクを少し免除してあげて前への推進力をどんどん出すように仕向けてあげた方が堅心の魅力はもっと出るよね。ただ一つ苦言を。今日も安っぽいカードをもらった堅心。鹿児島戦の教訓が全く生かされていない。熱さは大事だけど、それは冷静さを失っていいということではない。もう少し賢く立ち回らなければダメだよ。


得点以外で良かったのは14分の相手陣内で引っかけて堅心のフィニッシュで完結したショートカウンター。これはおそらくシーズン前から片野坂さんがやりたかったことだろうと思う。もう一つは53分の伊佐のフィニッシュで完結したキョンゴンからのビルドアップ。これはシーズン中に修正していく中でいま片野坂さんがやりたいことだと思う。このビルドアップでは松岡の受け方、出し方がとても良かった。冷静になればこんな中途半端に前からボールを奪いに来てくれるチームなんてJ2にはいないわけで今日だけの特別なプレーとも言えるけど、それでもボール保持による多方面への好影響を考えてもこういう繋ぎは磨いていくべき。


改めて良い試合だった。昨シーズンは天皇杯敗退あたりから下り坂を転げるように失速していったわけだけど、今シーズンはその逆をやりたいね。
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2ヶ月ぶりの勝利(23節いわき戦)

2024-07-09 22:47:14 | マッチレポート24'
ゴールデンウィークに小瀬で堅心の素晴らしい決勝ゴールを目の前で見られた時は本当に嬉しかったけど、そこからまさか2ヶ月間も勝てないなんてあの時は夢にも思わなかったよね。


勝利どころかもう4試合もゴールが決まっていないから正直に言って中断に入る次の清水戦までは我慢かなと思っていた。そこまではどんな結果に終ろうとも耐え時かなと。そういう意味では少し早くにトンネルを抜けてくれて良かった。ただこの勝利がこの先の何かを担保してくれるわけではないことは試合を観ていれば分かる。


前節からキョンゴンの起用により保持率は高まった。ただ今のところその高まった保持率が攻撃に寄与しているかというとそこまでではないものの、ずっと課題であった後半のパワーダウン回避には繋がっていると思う。さらに鮎川を筆頭に徐々に戻りつつある戦力も相まって終盤に勝負出来るだけのパワーを残せるという効果は少なくとも生まれていると思う。ただこの試合の終盤でもいわきが2回攻めたら大分が1回攻められるくらいの不均衡具合であったからチームが良くなったというよりはよくこの試合を勝ちきったという評価が正しいんだろうなと思う。


やっとやっと鮎川が戦力として戻ってきた。哲平さんも片野坂さんも今シーズンのFW1番手として期待していたのはおそらく鮎川だったと思う。その選手が5ヶ月も出遅れたらそりゃ苦しいわな。戻ってくるまでに時間はかかったけど、早速期待感のあるプレーを随所に見せてくれた。特に双方が1点を取りたい終盤においては裏抜けが出来る選手は非常に重要。


ヒョンウはプロ初ゴールおめでとう!これ以上ないシチュエーションでのプロ初ゴールだったね。追える、競れる、狙える。FWとして持っておいてほしい資質は大体持っているなという印象だから期待感は高いし、何よりも伊佐を彷彿とさせる戦う姿勢に好感が持てる。試合後のインタビューも溌剌としていて見ていてとても気持ちが良かった。


この勝ち点3でひとまず降格圏から一息つけるくらいのところまでは上がれた。7月に入って各チームの移籍動向も活発となってきているからもちろん油断している場合ではないけれどもね。最近のシーズンではなかった3週間のサマーブレイク後にどれだけ走れるかでこのシーズンが決まるのは間違いない。ケガ人の回復を待ちたい大分としてはこの時間が追い風になることは間違いない。この勝利に何とか乗っかっていきたい。
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