Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

クソ情けない試合(11節いわき戦)

2024-04-28 01:03:59 | マッチレポート24'
キャプテン自ら「クソ情けない試合」と評したわけでそれ以上でもそれ以下でもないと思うし、そこまで言ったからには次はまず間違いなく勝つだろうから明日の熊本戦に関しては心配してないよ。


昨シーズンはよくあったパターンで、先に結果を知ってしまって全く試合を観る気がおきずに今日やっと観た。今シーズンは片野坂さんに戻ってちゃんとチームと向き合おうと思っていたはずなのにわずか11試合目で昨シーズンの暗黒時代に戻ってしまったような感覚だ。これもあるあるだけど、良くなかったと言われる試合ほどいざ観てみるとそうでもないと思ってしまう典型のような試合だったと思う。失点はいずれもハマタローのミスなので深刻に捉える必要はないと思う。これまでハマタローに助けられたことの方が多いからこういうこともあるよ、とか言いたくなるけどそれはもうレベルの低い評価の仕方で昇格を目指すクラブの評価ではないよね。11試合で失点直結のミスが3つ目。多すぎるよね。


一方で点が取れそうだったかと言うとそれもほとんどなかった。良くなかった前半を受けて後半開始からの10分間だけは可能性を感じたけど、そこで点が取れなかったことを敗因としてしまったらそれこそこの先に希望は見つけられなくなってしまう。だからこの試合は全てで相手を上回れなかったことで「クソ試合」だったで片付ける方がいい。


堅心は36分、将輝は47分。どちらもJ1では絶対に見逃してはくれない失い方をしている。アカデミー出身者で構成するダブルボランチには希望しかないわけだけど、いまのチーム状態が芳しくないことに2人の物足りなさが大きく影響していることは重く受け止めてほしい。判断スピードや周囲との合わせ方にズレがあると思う一方で、この先に片野坂さんが目指すサッカーの完成形に大きく貢献しそうだなと思うのは今のところ断然小酒井だ。ボールを受けるセンスとパスを出す先の視野の広さは2人よりも圧倒的に優れている。誰にポジション争いに勝ってほしいとかではなく、高い水準で争ってほしい。三者三様で強みは違うわけだから。


薩川がハムストリングをやってしまいおそらく長期離脱になるのでサイドバックの補強は急務になった。香川は開幕からずっと良くない。ただ香川については個人的には調子の良し悪しではないと思うので、香川には左SBの控え一番手に座ってもらうのが妥当だと思うので、なおさらにサイドバックの補強は重要かつ緊急だと思う。


おすすめははセレッソの大卒ルーキー奥田勇斗(ガンバユース→桃山学院大)。個人的に昨シーズンの関西学生リーグで最も印象に残った選手。サイズはないものの守備面ではソリッドで攻撃面でも違いが出せる選手。サイドバックだけでなくボランチも普通にこなせると思う。セレッソでは毎熊とのポジション争いに勝たなければならずおそらくいまJリーグ内でも最も難しいポジション争いに挑んでいる選手と言っても過言ではないわけで、結局開幕から2ヶ月でほぼ試合には絡めていない。夏に毎熊の海外移籍の可能性はかなり高いわけでセレッソとしても簡単に手放すわけはないと思うけど、このレベルの選手を補強出来なければ今シーズンでの昇格はないと思う。


「クソ試合」だったわけでこの試合をアレコレ語る意味は感じないので、トリテンの片野坂さんのインタビューから果たしてここから浮上してくる目はあるのかを探っていきたい。インタビューを読んでみて一番に感じたのはやはりこのチームが一番やりたいことは「即時奪還」だったということ。シーズン前に明確にそのイメージを持っていたんだけど、蓋を開けてみたらその感じはなくさらに「シームレス」みたいなフワッとした単語が先行してしまってますます混乱してしまったけど、片野坂さん自らの言葉で「前からプレスをかけ相手に蹴らせてからセカンドボールの回収までがひとつのセットです」と語っており、やりたいことはやはり「即時奪還」なんだなと納得した。ということでもう「シームレス」とかいうどうとでも捉えられるような曖昧な単語は使わないでほしい。ただ「即時奪還」というのも一般的には相手ゴールに近いところで奪うとか、相手の陣形が整う前に攻めたいみたいのが「即時奪還」のメリットとされているけど、片野坂さんはそうではなくてセカンドボールの回収だと言い切っているので、攻撃回数を増やしてリズムを作り出したいんだろうなと推測する。そういう意味では79分の前線から最終ラインまで全く意思統一されずに中途半端にプレスに行ってあっさりと前進されたシーンは最もやってはいけないプレーだと思う。


前述のとおり、義務として明日の熊本戦は勝つからいいけど、問題はその後。甲府、長崎とおそらく昇格のライバルとなるであろう2クラブとの対戦で目指すところの片鱗だけでも出せるのかどうかが大事になってくる。ここはもう精神論ではないから冷静に見ていきたいと思う。正直に言えば片野坂さんには2年で昇格目指してくれればいいと言いたいところだけど、今のクラブの懐事情を考えれば来シーズンより戦力ダウンすることは目に見えているので、やはりプレーオフでもいいから今シーズンに昇格を目指したいところだ。
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納得の勝ち点1(10節千葉戦)

2024-04-14 11:13:59 | マッチレポート24'

昨シーズン千葉が快進撃を始める前にうちは対戦を終えてしまっていたので、すっかりフクアリの雰囲気が変わっていて驚いた。やはり勝てるチームのスタジアムは活気がある。試合終盤に「Win by all!」コールでピッチを飲み込まんとする熱気はかつての勝てなかった頃の千葉を思い出させるものがあったね。



新太のはPKだろうよ。前節顔面ブロックでPK取られて、今節あれで取ってもらえないんなら文句の一つも言いたくなるだろうよ。キックオフ直前とか言い訳にならんんぞ。須谷雄三、お前もかなり怪しいな。名前覚えとこ。


失点シーンは下がっていくボールホルダーにフラフラと付いていった野嶽と松尾の連携が悪くポッカリ空いた裏のスペースを使われてしまった。この失点の直後、片野坂さんはすぐにスタッフに耳打ちをして少し後に報告を受けていたのでおそらく映像分析させたんじゃないかと思う。ちなみに試合後は千葉サポと飲んでたんだけど、密集を作って上からスペースへ通すのは最近の鉄板と言っていた。その後の千葉は徹底して対角のパスを多用。ビルドアップ時はCBから逆サイドのMFへ、クロスは大外の選手へと大きな展開でスペースを探そうとしていた。それを何とか凌ぎきれたのが勝ち点1に繋がったわけだけど、全体的に劣勢だった感は否めない。


シーズン序盤よりもボールの保持率が上がっているのではないだろうか。ビルドアップで崩していこうという意図が徐々に強まっているように思う。ボランチのスタメンが堅心ではなく小酒井なのはその部分もあるのかなと思う。ターンしてドリブルで進める時の堅心の推進力は本当にダイナミックだけど、受け方散らし方はまだまだだなと思う。リードを許してうちの保持が長くなった前半の時間帯に安藤−藤原−将輝の三角形でなかなか前進出来ないとみるや、将輝の脇にスッと下がってきた小酒井から一気に前進出来たシーンを見て、そんなことを思った。堅心は終盤の左足のシュートチャンスを枠に収めてナンボだ。あそこは枠にほしかった。





ノムの復帰は明るい材料。結局4試合不在でその間1勝1分2敗なのでその影響力は明らか。昨日の試合ではおそらく出場時間は限定されていただろうし、そもそもプレー機会も限られていたので勝ち点に直結するようなプレーはなかったものの今後を考えると早々にスタメンに復帰してほしい。あとは鮎川と茂平がどれくらい早いタイミングで戻ってきてくれるか。プレーオフ圏に食らいつけているうちに陣容を厚く出来るかが今シーズンのポイントかなと思う。





先制点を決めた小森飛絢。ゴール自体はこぼれ球だったのでまあという感じだけど、その直後にあったPA外からほぼノーモーションで振ってクロスバー直撃のシュートに度肝を抜かれた。裏抜けとかハイボールの競り合いとかはまあ普通なんだけど、シュート前後でとにかく落ち着いているのが印象的だ。昨オフでの個人昇格も十分にあり得ただけに今シーズンもJ2なら大暴れがありそうだ。









試合後のサポーターへの挨拶中からすぐに即席反省会。今シーズンこの2人には本当に期待している。











いつものサマナラで限定のビーツでピンク色に着色したナンを食べた。甘くてケーキみたいだからカレー付けて食べるよりそのままの方が美味しかった。
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スカウティングでの負けと成長のなさと(9節秋田戦)

2024-04-07 20:03:33 | マッチレポート24'


まずは主審について。大橋侑祐主審。J2以上でのジャッジは初だったらしく、その初戦でこの惨憺たるパフォーマンスだったわけで「昇格」が早すぎたのは明らか。選手もクラブも必死になって昇格を摑み取るわけで、主審とて同じこと。あなたに務まるレベルではないので、とっとと「降格」してください。個人的にはジャッジを評価するのに2つのポイントがあると思っていて、「見えなかった」ミスジャッジと「見えてないものが見えてしまう」ミスジャッジの2つ。前者は例えば他の選手が重なってしまったり、当事者の隠し方がうまくて分からないこともあるだろうからやむを得ないなと納得するようにしている。ただ今回のPKジャッジのように発生していない事象を決めつけでジャッジしてしまうタイプの主審はマジでヤバいと思うし、絶対に許してはいけないと考える。おそらくボールの動きが不自然だったから勝手に肘に当たったものと判断したんだろうけど、何度スロー映像を見てもあごにしか当たっていない。つまり「見えてないものが見えてしまう」系のミスジャッジ。こんなレベルの主審だからその後のお粗末なジャッジも予想の範囲内でしかなく、こんな主審の割り当てに当たったことが不幸でしかないということ。


ただこの試合をアマチュアレベルの主審に壊されたと総括してしまってはいけないと思う。この試合に限って言えば大橋侑祐と同様にほとんどの大分トリニータの選手もJ2のレベルになかったよ。まずまずかったのはスカウティング。これは片野坂さんが悪いのか、他のコーチングスタッフが悪いのかは当然ながら知ることは出来ないわけだけど、2分の最初のセットプレーでいきなり新太が2人の選手を同時に見なければならないシチュエーションを作られた時点でヤバいなと思った。そしてその矢先の失点。いつものダブルボランチから小酒井のワンアンカー気味に変更してロングボールのこぼれ球を拾われ続けるという「本当に秋田のこと分かってる?」状態に正直観ている方が戸惑ったよ。片野坂さんが最後にJ2を戦った2018シーズンはまだ秋田はJ2にいなかった。J3での対戦経験はあるものの、吉田ブラウブリッツは初体験なわけでもう試合前のスカウティングが不十分だったと言わざるを得ない。中3日で時間がなかったのかもしれないけど、あまりにも試合に対する準備が悪かった。


後半45分間を1試合としてみたら0-1で負けだからね。そこに主審のレベルがどうだは関係ない。たったの1週間前にも同じシチュエーションを崩せずに失敗したばかりなのに成長が見られるどころか最後に決定的なゴールまで決められてむしろ退化。こういうのを見せられるのほどサポーターとして堪えることはない。積極的に仕掛けて可能性を感じさせてくれた松尾以外全員及第点は与えられない。たった1週間前だよ、意地でも何とかしてほしかったよ。


群馬戦後のインタビューでサポーターを心配させるようなコメントを残した中川。字面だけだと伝わらないニュアンスもあるのかもしれないけど、その前に今日の30分間であなた何かした?目の前の相手選手にボールをぶつける以外に何かした?そんな選手が強いメッセージを発したとして誰が聞くよ?おっさんが何か言ってるよくらいにしか聞かれないって。まずはあなたがちゃんとしてくれ。話はそれから。


まあ、主審も監督も選手も全てが酷かった試合。もはや反省点すら見つけるのが難しいくらい最低の試合。だから急遽明日をオフに変更したのは良い判断だったと思うよ。今シーズンここまで比較的ポジティブに捉えてきたけど、この試合はない。明日のオフで悲観的にリフレッシュして千葉戦は必ず勝ってください。必ず。
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悪い流れを止める(8節群馬戦)

2024-04-07 09:58:56 | マッチレポート24'
転勤になりまして3年間住んだ滋賀県を離れました。転勤族なので転勤は数年に一度のイベントみたいなもんだから特別な感情みたいなもんはもうないんだけど、やっぱり転勤前後は忙しい。9連勤とか、引っ越しの荷造り&荷解きとか、送別会&歓迎会とかこの2週間ほどは本当にスーパーハードだった。体調を崩さなかった自分をほめてあげたい。群馬戦も当日中には観たんだけどそこからブログを書く気力、体力はもう1ミリも残されていなかった。やっといま落ち着いて何とか秋田戦の前までには書きたいと気力を振り絞ってPCを開けた次第。


まずはとにかく勝てて良かった。栃木戦、岡山戦と内容はそこまで悪くないのに結果が付いてこず、嫌な流れだなと思っていたので、ここで快勝で断ち切れたことは本当に大きい。上位が勝ち点を落とし始めて混戦模様となってきているので、今は苦しい時期だけどリーグ全体に落ち着きがない隙に地道に勝ち点とチーム力を積み上げておきたい。


2-0って勝ちの中でも一番嬉しい勝ち方だと昔から思ってる。先制して緊張感を保ちながらダメ押しで勝ちきる。楽勝も劇的勝利ももちろん嬉しいんだけど、強い勝ち方の全ての要素が含まれているのが2-0のような気がする。2点目がもう少し早い時間だったら最高だったけど、100点の勝ち方だったと思う。


リードを許した後半に群馬がギアを上げてきたことに対して無失点でしのげたことがこの試合の一番良かったところだと思っている。得点は相変わらず少ないものの、8試合5失点の強固な守備が良くないながらもギリギリ今の位置を持続出来ている要因だと思う。ハマタローはこの試合でも3つは良いセーブがあった。ハマタローの良いところとしてビッグセーブの他にもハイボールへの対応の良さがあると思う。CKで放り込まれたボールを強くパンチングで弾き出せるのは見ていて安心感がある。ここ数年の大分GK陣に一番足りていなかった部分だと思うので本当に頼もしい。


選手層に厚みがない今、宇津元、有働あたりにマルチロールで頑張ってもらわなきゃいけない時期がまだしばらく続くと思うのでその2人が間接的にでもゴールに関われたのは大きいと感じる。宇津元は流れの中からも惜しいシュートがあったし、ここでチャンスを摑み取ってほしい。


とりあえず試合から4日も時間が空いてしまうと思い出せるのはこの程度。もう秋田戦のキックオフまであと4時間。ここで連勝出来たらデカいね。
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前節の教訓は生かされず(7節岡山戦)

2024-03-30 16:37:28 | マッチレポート24'
「決めきる」

前節を受けての今日の試合のテーマはこれに尽きると言っても良かったわけで、それを成し遂げるためにはこれ以上ないシチュエーションを整えることが出来たんだから決めきらなきゃ。前節の新太、今節の司の決定機逸は羽田のミスに相当するくらいのミスだよ。羽田が試合後顔を上げられないくらいに責任を感じるんだったら、攻撃陣にも同等の責任感を持ってもらわないといけないと思う。


ただ試合単体で見ればポジティブだったと思う。今シーズン一気に走りそうな雰囲気のあった岡山相手に同数の時間帯もほぼ五分の試合展開。例年昇格するクラブには「これは敵わないや」みたいな試合を見せつけられるもんだけど、少なくとも岡山からその雰囲気は感じなかったしよっぽど清水の方が強かった。清水もいつものようにそこそこ勝ち点を落としながらお付き合いしてくれそうだし、「絶対に昇格出来ないマン」こと木山隆之は今シーズンも健在でいてくれそう。おそらく混戦になるであろう今シーズンのJ2。早く戦力を整え、早く片野坂さんのコンセプトを浸透させたい。まだまだ全然いける。


決めきることは出来なかったけど、おそらく強い気持ちで試合に入ったんだろうなというのは感じ取れた。特に前半。長沢のディフェンス面での貢献は本当に素晴らしかった。長沢以外にも全体的に強度の高いプレーが継続され、見ていて期待感があった。球際の部分は片野坂さんから相当言われていたんだろうなという感じがした。


35分の堅心のワンツーからの突破。スケール感のある持ち上がりで本当にワクワクした。あれで左の薩川のことが見えていて展開出来ていればパーフェクトだった。あのプレーのフィニッシュがシュートでもパスでもなく引っかかってしまうところが堅心の今の課題かな。将輝もそうだけど、判断良くボランチのところが運び出せると必ずチャンスに繋がるので、2人にはその部分を期待したい。


90分通して左サイドが停滞していた。今シーズンはずっと香川が良くないと思っているんだけど、今日は薩川も良くなかった。岡山の右サイドが良かったという見方も出来るかもしれないけど、チャンスメイクはほとんどなくクロスの精度も良くなかった。鹿児島戦では躍動した薩川だけど、まだ少しムラがあるかなと今日は感じた。両サイドの前を薩川と松尾が務めていて、悪くはないんだけどより攻撃的な本職サイドアタッカーが足りないとは思う。怪我人の復帰なのか、補強なのか、哲平さんはどう考えるか。


選手層が薄い中での中3日での北関東遠征は正直厳しいものがあると思う。それでも3試合連続で勝ち点3が取れなかったらズルズルと引き離されていってしまう。この2試合で明確過ぎるほど明確になった課題に対して一発回答を期待している。
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試合運びが残念すぎる(6節栃木戦)

2024-03-24 16:35:22 | マッチレポート24'
羽田のスリップは仕方ないと思う。こちらにも相手のスリップからいただいた決定機はあったわけで、それを新太が外したことがこの結果に繋がっただけ。決めた栃木に勝ち点3、外した大分は勝ち点0。ただそれだけのこと。


前半は組織がよく機能していたと思う。相手陣内での即時奪還あり、蹴らせて楽々回収ありで試合の流れは完全に握っていた。チャンスも作れていたし、決められなかったことが全て。連戦のアウェイゲームで後半がグズグズになることなんて火を見るより明らかだったわけで、新太を筆頭に支配した前半のうちに決めきれなかったから負けた。後半も決まらない方が信じられないようなシチュエーションが2〜3回。そうこうしているうちに決定的なミスから失点して終了。試合運びがヘタクソすぎる。


栃木には悪いけど勝たなきゃいけない試合だったよ。どんなにヘタクソな試合運びをしたとしても最低でも勝ち点1は取らなきゃ。中川、香川の動きが良くないので也真人、茂平の不在が悔やまれる。特に香川はずっと良くないのでそろそろ外したいところだけど薩川の起用を1列前にこだわっている片野坂さんだと変えないだろうなと思う。右に茂平を置ければ左に野嶽でもいいと思うんだよね。


悔しそうではありながらも試合を支配したことについては少し満足げでもあった片野坂監督の試合後インタビュー。「決定機の数はこれで十分」ってなかなか言えないと思うんだよね。鹿児島戦、栃木戦と相手との力関係もあるとは思うけど、徐々にやりたい形みたいなのはおぼろげに見えてきたように思う。次節岡山戦が序盤の山。岡山に対してどこまでその色を出せるかで今の完成度がハッキリと分かるでしょう。もうこういう試合はこれで最後にしていただきたい。
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高さは正義(5節鹿児島戦)

2024-03-21 00:36:55 | マッチレポート24'
J3だった2016シーズン以来の対戦となった鹿児島。昇格クラブとは言え、既に2勝をあげていて前節は昨シーズンのPO進出クラブである千葉から4発大勝とあっさりとカテゴリーアップの壁を乗り越えている感が試合前からあった。試合開始後すぐにゴールキーパーから繋ぐと見せかけて一気にどーんと蹴り出すトリックゴールキックを使ってきて色々と準備してきてそうで嫌だなと感じていたんだけど、そんな心配が杞憂に終るくらいあっという間に先制点が入った。前節うちが清水に対して感じたように、鹿児島の選手は良い選手も多かったかもしれないけどやはり個の質で大分の選手と比較して見劣りする選手がほとんどで組織として上回ったというよりも個の質で試合の大半は決したかなと思う。ちなみに鹿児島の大島監督は試合後のインタビューで大変ご機嫌ナナメでいらっしゃった。個人的な物差しだけど、試合後のインタビューで自らの不機嫌さを隠そうともしない監督は成功しないと思っている。別に愛想良くしろとは言わないけど、自分が見られている職業だということを意識して少しくらいはセルフプロデュースしろよと思う。代表格は山口とかの監督をやっていた上野展裕氏。


連戦で伊佐の疲労もあっただろうからの長沢の今シーズン初先発だったと思う。高さのある長沢起用だからクロッサー適性の高い薩川の移籍後初先発だったと思う。ここまでは容易に想像がつくけど、まさかわずか7分でその薩川のクロスを長沢が頭で決めるとは期待していてもなかなか思わないじゃない。もはや長沢と薩川セットみたいになってきたけど、まさかその2人が同じ幼稚園出身とか想像すらしないわけで何が起こるか本当に分からないもんだよね。今日も左からのクロスを2本頭で決めた長沢。ふとそう言えば左からのクロスを頭で決めることが多いなぁと思って調べてみたら大分移籍からリーグ戦で頭で決めたゴール数が今日の2本を含めて計13ゴール。うち左クロスから9本、右クロスから4本。やはり多いのは多かったけど、「頭は左利きです」というほどではなかったかな。ただクロッサーの内訳を見ると、三竿2本、北斗2本、怜さん1本、藤本1本で、昨シーズン上夷が右サイドに入るとその上夷から2本と、本人の得意不得意というよりもクロッサーの質に左右されるのかなと思い始めた。だから薩川という相性の良いクロッサーを手に入れた長沢が今シーズン頭で量産するのではという楽しい妄想が出来ちゃうね。


今シーズン初めての複数得点、今シーズン初めての前半での得点。何がこれまでの4試合と違ったのか。やみくもなハイプレスではなく、トランジション時にアクセントを置いた積極的にボールにアタックしにいくスタイルはプレシーズンに何となく想像していた「2024シーズンの大分トリニータはこんなスタイルなんだろう」というものに一番近かったかもしれない。少しファールが多かったのも、プレスに行くことが目的ではなくボールを奪いきることを目的としている意識がそうさせてしまったと思っている。相手ペナ内で新太が相手CBともつれ合うまで競ってファールを取られた後に真剣にレフリーに文句を言っている様子を見て、高い位置でのボール奪取が目的なんだろうと強く感じた。まだまだ粗さも感じるしもっと組織としての成熟度の高いチームを相手にしたら簡単にはがされたかもしれないから何とも言えないけど、片野坂さんが作りたい一つの形ではあるんだろうなと思う。このスタイルに適性のありそうな伊佐や中川が先発していなくてもこれくらい出来たんだから今後の可能性は感じるね。


ゴールが決まれば選手の体も動く、走れる、球際で勝てる、相手のシュートに対して体を投げ出せる、そんな典型のような試合だったと思う。これで良い方向に進める保証なんて何もないけど、やはり勝つことは大事。まずは次々節の岡山戦が序盤の試金石になるだろうからそこに万全の状態で臨めるよう次の栃木戦も勝ちたい。
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完敗(4節清水戦)

2024-03-16 22:14:20 | マッチレポート24'

素晴らしいお天気だった日本平。風もなく暖かくて富士山もスタジアムからバッチリ見えた。そんな素晴らしい観戦環境とは対照的に肝心の試合は完全なる敗北でしかなかった。


開幕からの数試合から判断して前節大敗したとは言え清水から簡単に勝ち点が取れるとはもちろん思っていなかったわけだけど、思っていた以上に何も出来なかったという印象の試合だった。一番狙っていたゲームプランは新太や長沢を投入するタイミングまで我慢してラスト20分程度で勝負をかけてあわよくば勝ち点3、というものだったと思う。前半10分にゴールキックのボールをノムがハマタローに戻すシチュエーションがあって、まるで相手チームにやるようにボールを投げて渡さずにその場に置いて時間をかけたシーンがあった。それを見て前半はスコアレスで進めたいというのがチームの共通認識だというのがハッキリと分かった。他にも守備が第一優先で攻撃は二の次と取れるプレーもいくつもあってプラン通りに試合は進められていた。それだけに先制点は痛かった。何が狙いかはいったん置いておいて今のチームは繋ぐことによるリスクを極力排除している。そこに起因する失点数の少なさと得点数の少なさという現象があるわけだと考える。だからあそこでパスを引っかけてしまう香川のミスは痛恨すぎるわけだよ。それ以外にも香川はこの試合で精彩を欠くプレーを連発。ここまで香川→薩川の交代はせずに薩川を一列前で使ってきた片野坂さんだけどさすがに後半15分という早めのタイミングで動かざるを得なかった。ただ残念というか、悩ましいのは交代で入った薩川のプレーも全体的にあまり良くなかったこと。





高さでも強さでも完全に伊佐を封じきった住吉ジェラニレショーン。水戸からステップアップした広島ではうまくいかなかったみたいだけど、J2だとその存在感は際立ちそうだね。国士舘大の頃と比較すると明らかに体に厚みが出てたし、しなやかさというよりはゴツさの方が全面に出てたかな。ハマタローのスーパーセーブ2連発に救われたけど、セットプレーでも1人だけ完全に異次元の高さで合わせてた。伊佐のところで全くボールを収められなかったことがこの試合で劣勢の時間帯が長かったことのまず最初のポイントだっただろうなと思う。


失点は仕方ないにしても終盤は逆襲に転じてほしかったところだけど、最後まで得点の香りは漂わなかった。長沢も有働も小酒井も交代で入ってきた選手の動きがことごとく良くなくこれではゲームプランの遂行は難しいよなと思わざるを得ない。アディショナルタイムに長沢が真ん中で待っているにもかかわらず最後に小酒井がグラウンダーのパスを選択して引っかけられてカウンターを食らったシーンが象徴してたと感じた。個の質で圧倒されてしまったという捉え方も出来るかもしれないけど、もうちょっと可能性の感じる試合をしてほしかった。


We are on the right path.

海外選手のSNSなんかを見ているとちょいちょい見かけるフレーズ。直訳すれば「我々は正しい道を進んでいる」。負けとか引き分けとか欲しかった結果じゃなかった試合後なんかによく使われる表現だなというのが個人的な感覚。結果は残念だったけど、進むべき道は見えている、続けていこうみたいな感じかな。今シーズンここまでカップ戦も含めて5試合を観てきたわけだけど、結果が出ないことよりもこの雰囲気を感じ取れないことの方に不安を感じるんだよね。2017、2018シーズンは我慢すべきポイント、導き出そうとしている道筋が明確に感じ取れた。どうしてもそこと比較してしまうから良くないのかもしれないけど、今の状態を We are on the right path. だと自信を持っては言えない。たかが4試合、されど4試合。片野坂さんの言葉や目の前のチームが繰り広げているサッカーから必死にヒントを探し続けるしかサポーターに出来ることはないわけで、中3日でまたすぐに試合はやってくる。



しらす丼うまかった。
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謎解きを楽しむようなシーズン(3節藤枝戦)

2024-03-11 21:35:19 | マッチレポート24'



とにかくひとまず片野坂さんが笑顔で試合が終われて本当に良かった。前節の記事の1枚目の写真との表情の違いに勝負の世界の厳しさを知る。勝って良かった。


試合から受ける印象はこれまでの2試合と大きくは変わらず。狙いや意図が掴みづらく、いま目の前で繰り広げられている状況はうまくいっているのかどうかすらもよく分からない。片野坂さんの真後ろあたりの席だったので注意深く様子を見ていたけど、悲観的なリアクションや表情はなく、とりあえずこのままで大丈夫そうだなと思いながら試合を観ていた。ただ試合が終ったいまも本当の狙いはどこなんだろうというのは分からないまま。もしかすると片野坂さんが仕掛けてくる謎解きを楽しみながら一喜一憂するのが今シーズンの過ごし方としての醍醐味なのかもしれないと思ったり。



まずは藤枝が昨シーズンまでと少しニュアンスが違ったかなと。もっと保持に全振りしているようなスタイルだったけど、この試合ではどちらかと言うと早く(速く)て強い寄せにポイントが置かれていたように感じた。だから藤枝の寄せが元気だったうちはかなり手こずっていたし得点どころかシュートの香りすら漂っていなかった。我慢強く進めて前半の終盤には攻め込める時間帯も出来てきた。ただ狙い通りかと言うと被決定機もあったし、何とかスコアレスでハーフタイムにたどり着けたというのが感想として正しそうだ。藤枝の須藤監督は主力を抜かれても抜かれてもちゃんとしたチームを作ってきて本当に優秀だと思う。選手名鑑のアンケートで注目クラブにジローナとレバークーゼンという今シーズンのリーガとブンデスを席巻する2クラブを挙げていておそらく研究熱心でもあるんだろうなと感じる。今も甲府から藤枝に毎日通っているらしいので、藤枝のクラブ規模が今のままなら甲府の監督にステップアップするのも時間の問題ではないかと思う。



得点シーンはトリテンでも取り上げられている通りに伊佐のスローインと中川のポジショニングが全てだったと思う。藤枝の選手はおそらく伊佐が投げると思っていなかったと思うし、オフサイドポジションからスッと出てきた中川の動きの絶妙さが藤枝守備陣を混乱させていたと思う。ねじ込んだ堅心もナイス。この試合では特に中盤でのボール奪取で堅心以上の存在感を示した将輝。ボランチの前とか後ろとか関係なく2人にはBOX to BOXでの全ての仕事で目立ってほしい。アカデミー出身4年目と2年目で組むダブルボランチなんて夢がありすぎて心の底からワクワクするわけだけど、だからこそもっと強くもっと結果を掴みたい。


この試合でうまく進めたと思うのはリードした後に攻勢を緩めなかったこと。相手の圧がさらに強まる状況で逃げずに押し返したこと。3試合通じてとにかく蹴るなという印象は間違いなくあるわけだけど、この攻勢を続けた時間帯に確実に相手のプレッシャーラインは高くなった。たった1本だけど、そこでハマタローが蹴らずに踏みとどまり相手の前線2枚の間を通して堅心にパスをつけたシーンがあった。これで完全に盤面はひっくり返り藤枝の選手は背走せざるを得なくなり、さらにそこに堅心から香川へ素晴らしい裏のパスが出され最終的にCKを獲得した。その直後に将輝がハマタローに向けて大きなアクションで拍手を送っていた。この一連の流れを見て、チームとして決して蹴りたいわけじゃないんだなというのは感じた。ただおそらくそこを徹底する、そこに固執するようなサッカーがしたいわけでもないんだろうなというのも感じるわけで、本当に謎解きのようだ。謎は解けなきゃイライラするかもしれないけど、勝ち点を積み重ねながらの難解な謎解きなら大歓迎だ。



新太の離脱が長期化しなくて本当に良かった。新太も1トップが適性ポジションではないと思うけど、そんなことは意にも介さず献身的に動いてくれた。投入早々わずか1分くらいで2本シュートを放ってしまうところこそ新太の魅力。新太が引っ張るこのチームをもっともっと押し上げたい。





藤枝で一番見たかった浅倉廉。静岡学園時代に選手権で見てからずっと注目していた。コロナがあったりで結局拓殖大時代は一度も見られなかったけど、やはりちゃんとプロになった。当り前かもしれないけど、静学の頃よりドリブラー色は薄まっていたけど、狭い局面でも何とか仕事をしようとするその姿勢は相手としてはとても嫌だった。



1週間で2度目の元チームメートとの再会となった小酒井新大。藤枝の24永田貫太とは中京大の同期。昨シーズンの中京大の9番が永田貫太で10番が小酒井新大(ちなみに11番は有働夢叶)だった。昨年の5月に小酒井&有働が見たくて初めて東海学生リーグを観に愛知県まで足を運んだ。残念ながら2人とも不在だったんだけど、その試合で眩いばかりの光を放っていたのが永田。縦突破から鋭い切り返しで相手DFを振り切ると右足一閃。ものすごい勢いでサイドネットに突き刺さると隣で見ていた興國の高校生たちも感嘆の声をもらしていたくらい。昨日の試合でも縦突破で危ないシーンを作られて本当に肝を冷やした。ヒョンウはもちろん、熊本が獲得した古長谷千博(常葉大)、藤井皓也(中京大)、富山の碓井聖生(中京大)と東海学生リーグからのプロ入りが急増していて目が離せない。



野嶽が挨拶しているのは梶川かな。ちょっと接点が見つけられなかったけど。



香川が挨拶しているのは養父コーチかな。ここは長崎繋がりだろうね。



ハーフタイムのトークショーに出てきた鈴木惇。たった1年の在籍だったけど惇もインパクトを残した選手だったよね。昨シーズンで引退したみたいだけど、惇こそ賢そうだし第二の人生は何をやっても成功しそうだ。



大分の試合で藤枝に来るのはJ3だった2016年以来だけど、ここはSBSカップで何度も来ている大好きなスタジアム。遂にバックスタンドも完成してさらに素晴らしいスタジアムになった。入場者数が26百人と発表されて耳を疑ったけど、もっと入ってたと思うんだよな。どこかのゲートから入場した分のカウント忘れたりしてないかな。藤枝が「蹴球都市」たる所以は今のところはMYFCではなく、藤枝東であったり、藤枝明誠であったり、藤枝純心であったり、全国自治体サッカー選手権7連覇中の藤枝市役所サッカー部だったりだと思うんだよ。スタジアムの改修を機にスタグルも充実したし、クラブとしてはここをきっかけとして奪われるだけの立ち位置から脱したいと思っているはず。ポテンシャルはきっとあると思う。



大分ゴール裏側の山。いかにも杉っぽいし天気も良かったしかなりの花粉を覚悟していったけど、この日は結局ほぼ症状は出ず。快適な観戦だった。来週の清水も天気良さそうだし、今度こそやられるかもな。





試合後は西川幸之介が宣伝していた助宗食堂へ行ってみた。名物のミラカン(あんかけスパゲッティのこと)をいただいたけどめちゃくちゃ美味くて一瞬で平らげてしまった。藤枝東のすぐ近くで西川くんを始め多くの藤枝東サッカー部員のフィジカルを作ってくれたのはここの一皿なんだろうなと有難くいただきました。お会計を済ませて西川くんがサインを書いたグローブの写真を撮っていたらお店の人から「大分の方ですか?」と聞かれて話をしていると、何と大分サポーターからはお代をもらわないように西川くんから言われていると支払った代金を戻されてしまった。そんなつもりで行ったわけじゃないので何か申し訳なかったけど、この払えなかったお代は西川グッズを買うしかないので今シーズンはGKユニの発売を強く希望したい。この代金は西川幸之介のために使いたい!!

お店の方とすごく良い関係だなと思ったんだけど、グローブに書いたサインの食堂の「堂」の字が間違ってるらしくお店の方にいじられてて西川くんにすごく親近感がわいてしまった。あんなに賢そうなのに!
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深刻な得点力不足(ルヴァンカップ1回戦北九州戦)

2024-03-07 22:26:52 | マッチレポート24'

決定力不足と書くと決定機までは作れていますというニュアンスになってしまうけど、今はそこにも至っていないくらいの得点力不足。頑張ってはいたと思うし不甲斐ない内容だったとは思わないけど、得点が生まれそうな雰囲気があったかと言えばそれはほとんど感じられなかった。最もゴールに迫ったのが一番最後のパワープレーからの宇津元のシュートという一歩間違えればチームの作り方や目指している方向性が間違っているのではと思われてしまうような状態が今だ。90分×2と120分で計300分でゴールなし(長沢のはオフサイド)。怪我人が多いというエクスキューズはあるものの、リーグ戦が4試合少なくなった今シーズン。チームの成熟をそんなにゆっくりとは待っていられない。片野坂さん、どうするよ。



トリテンを読むとTMでも試していたみたいで突拍子もない起用ではなかったようだけど、それでも松尾がスタメン入りしていながらだったので有働夢叶のSB起用は驚きだった。ただ片野坂さんは松尾をアタッキングポジションでのサイド起用をしたそうなので松尾のSH起用ありきで有働のSBスタメンが決まったんじゃないかなと思う。苦しい台所事情を象徴するように選手交代の度にポジションを変えさせられていたけど常に矢印が前を向いているところに期待感が持てた。加入発表からかなり時間が経ったことやいきなり重たい役回りだったことで何だかデビュー戦の感じはなかったけど、ひとまずプロデビューおめでとう。



逆にあっという間のプロデビューとなった木本真翔。広島相手にもそこそこやれてたからいきなりでも期待感しかなかったわけでそれなりにはやれてた。ただインパクトを残したかというとそこまでではなくさらなるレベルアップが求められる。再来季加入が決定したばっかりの大学2年生にする評価じゃないことは百も承知だけど、それでもいまチームがこんな状況だからこそチャンスだと思う。特に前の選手は。インパクト残しにいこう。



3人のプロデビューの中で一番好印象だったのは松岡颯人。アカデミー時代も高いキープ力が目立つ選手だったけどその特徴が昨日の試合では出せてた。プロの選手に囲まれるとやはりサイズの差は隠しきれないわけだけど、それでも果敢に挑みプレスをかわしきるシーンは一度や二度だけじゃなかった。2列目&3列目どちらでもいける柔軟性、プレースキックを任される高いキックの質。楽しみな要素が盛りだくさんだ。久しぶりにルーキーイヤーからユニ買おうかなと思わせてくれる選手だ。



小酒井新大も良かった。インカレで一度見ていたのでボール扱いのうまさとかは驚きはなかったけど、意外と前のめりなプレースタイルなんだなというのを感じた。ロストシーンも多かったけど、チャンスメイクとの差は紙一重だったと思う。堅心や将輝とは特徴が違うので今後出場機会を増やしても何ら不思議はないと思う。


決勝点を決めた渡邉颯太と小酒井は草津東の同期。目の前でド派手に活躍されて悔しかったと思う。やったろうぜ。


おそらく週末の藤枝戦で使いたい(使える)選手を先に決めてからこの試合のメンバーを決めたと思うので、この試合の戦術等を単品で考えても仕方がないように思うので、個人評価だけにとどめておきたい。きっと良くなると信じているし、この苦しい状況をチーム全体で乗り越えたい。



永井龍も32歳。今シーズン完全移籍した北九州で国内8クラブ目。おそらくそのキャリアの中でも大分での在籍期間が一番短かったと思うけど、素晴らしい選手だったし今でもその動向を気にしてしまう選手。まだまだ長く頑張ってほしい。



Jリーグの審判交流プログラムで来日したアメリカチームのセット。けっこう期待していたんだけど、イマイチだったかなと感じた。一番気になったのはイエローカードを出すスピード。まあ、決めたんならとっとと出せばいいとも思うけど、あまりにも脊髄反射的な出し方は選手の印象も良くないんじゃないかなと思った。



今シーズンから北九州の監督に就任した増本浩平監督。横河ユースの監督をやっていたので名前は知っているレベルの監督だったけど、遠くからの見た目が宮本恒靖にしか見えない点には不安が残るものの、かなりやりそうな監督だという印象を受けた。41歳と年齢も若くちょっとマークしておきたい。








今回初参戦となったミクニワールドスタジアム。完成してから大分と北九州のカテゴリーがすれ違ってきたのでなかなか訪れる機会がなかったってのもあるんだけど、個人的には2020シーズンの第2節アウェイ鳥栖戦の翌日に予定されていた北九州の試合をハシゴする計画で飛行機もホテルも全て手配済みだった。めちゃくちゃ楽しみにしていたけど、ご存知の通り2020シーズンは第2節以降コロナで全てキャンセル。当時は本当にガッカリしたし、だから今回はなおのことやっとやっとの念願が叶ったという感じ。専用スタジアムなのでその臨場感が素晴らしいのは言うまでもないんだけど、このスタジアムの最も素晴らしいところはアクセスの良さにあると思う。まずそもそも日本において新幹線のぞみの停車駅であるという点で圧倒的な優位性があるわけだけど、そこから徒歩圏(それもわずか10分)。この条件だけで満たしているのは日産スタジアムとシティライトスタジアムとこのミクニワールドスタジアムだけ。さらに昨日実際に行ってみて驚いたのはその10分の徒歩コースのうち半分以上に屋根があるということ。個人的にはスタンドがぶつ切りで連続性がないところが美しさという点でマイナスかなと思うけど、実用性においては非の打ちどころがないスタジアムだ。こんな素晴らしいスタジアムがありながらギラヴァンツ北九州が集客面でも成績面でも低迷している理由が全く分からないわけだけど、クラブが強くなっていくにあたってスタジアムの総合的な魅力が必要不可欠な要素となる時代はもうすぐそこまで来ていると思うので、何度も言ってるけど山の上のワールドカップレガシーのその次について議論すら存在しないことは我が軍にとって不安でしかないと思うんだよ。


昨シーズンのアウェイ岡山戦以来7ヶ月ぶりの現地観戦となったわけだけど、やっぱり現地で観ないと感じられないことたくさんあるよなと再認識した。7ヶ月ぶりだったのに、今度はここから10日間で3試合観戦予定と振り幅がデカすぎる。でもその振り幅のデカさは片野坂さんのチームへの期待のデカさとイコールだと思ってる。まずは藤枝戦絶対に勝とう。
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スタートダッシュ失敗(2節横浜FC戦)

2024-03-02 23:16:59 | マッチレポート24'
開幕ホーム2連戦は2分けで勝ち点2。1勝1敗よりも劣るわけで及第点には至らずスタートダッシュには失敗した。


鮎川、池田に続き今節は新太も欠場と苦しい台所事情は続く。昨日U-18から2名の2種登録が発表され、これはおそらく来週のルヴァン対策と予想される。厳しい言い方になるけど今日3〜4回のプレー機会があった佐藤丈晟はその全てでミスかもしくは対面の相手に負けていたのでまだJ2のリーグ戦でやれるレベルではないと思う。つまりチーム内ではメンバー入りのための競争は行われておらず出られる人から順に選ばれているような状態なんじゃないかと思う。こればっかりは早期回復を願うしかないので何とかチームがギリギリ耐えられてる間に戦える陣容になってほしい。


開幕戦の仙台戦と似たような渋い内容。仙台戦の長沢のゴールはオフサイドだと思うので開幕から2試合で実質ノーゴール。第一次片野坂政権を思い出すとちょっと寂しい数字だ。前半に即時奪還に成功しかけたシーンが2回ほどあったけどそれを戦術の柱にしようというほどではなさそうだし、かと言ってボールを大事にして敵陣侵入を試みるような姿勢も見られない。点が取れないこと以上にチームが目指そうとしている方向性が見つけられないことの方にもどかしさを感じる。片野坂さんの言葉から必死にどういうことを目指そうとしているのか探し出そうとするけど、これといったヒントも見当たらない。やりたいことはあるけど人のやりくりでそれどころじゃないという感じなんだろうか。


今日良かったのは前半途中から後半に横浜FCのトリプルチェンジで主導権は奪い返されるまでの数十分間で試合を支配出来たこと。やはりまだ第一次片野坂政権から見る側の頭がアップデート出来ていないので、ボールを握って主導権も握れるサッカーの方にどうしても安心感を感じてしまう。野嶽であったり、将輝であったり、堅心であったり単発で良いプレーはあるものの組織的とは言いづらくかつ流れとなって続くこともない。良くないながらも飛び道具なり、個の暴力なりで何とか勝ち点3を取れてしまうようであればそれでいいんだけど、この2試合はそれも出来なかった。


ハマタローは見事に前節のミスを取り返した。勝ち点直結のスーパーセーブ。一方でPKについては横浜FC側の人選ミスの感も多分にある。もう決して人材を潤沢に抱えているとは言い難い千葉がアカデミー出身の22歳の選手を岡山に続き同カテゴリーの横浜FCに完全移籍で放出したということは現状での櫻川ソロモンの力は推して知るべしなわけで、キックが巧みな福森とか外国籍選手とか他にもいたと思うけど。まあ、うちは助かったのでどうでもいいけど。


入場者数は第2節にしていきなり開幕戦から50%超の減少と状況は苦しい。土曜日14時キックオフでこれなので結果で目立つ以外に解決策はないように思える。あと横浜FCのユニフォームサプライヤーがプーマに変わっていたことで思い出したんだけど、今シーズンの大分のユニフォームは青パンツに戻してほしかった。21年シーズンに黒パンツを導入した時は新鮮で良いと思っていたけど、あれから降格、昇格失敗、昇格失敗と結果だけを見れば最悪の3年間を過ごしてきたわけで心機一転パンツの色はかつての青パンツに戻してほしかった。


仙台や横浜FCはシーズン最後まで自動昇格を争うライバルだからという淡い期待もないわけじゃないけど、それが分かるのはもっとずっと先だしね。次は週中にルヴァンをやってから7日間で静岡連闘というメンバーが揃わないチームには非常に厳しい日程。ここは乗り越えたい。
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全貌は見えなかったシン・カタノサッカー(1節仙台戦)

2024-02-25 22:57:11 | マッチレポート24'
大分トリニータを愛する皆さま、あけましておめでとうございます。


第二次片野坂政権はドローでの幕開け。


1月31日に宮崎で観た広島とのTMとあとはわずかな文字での情報収集しか想像をふくらませる材料がなかったから今日のスタメン発表は本当に楽しみだった。広島戦の1,2本目がおそらく1stチームで、3,4本目が2ndチームだったと思うんだけど、そこから変更があった、というよりもいなかったのは鮎川、池田あたりなのでこの辺が事前に出ていた負傷者ということなんでしょう。大体予想通りという感じもありながら、意外だったのは藤原のサイドバック起用。野嶽がベンチ入りして使えるにも関わらず藤原を先発で起用した意図は何だったんだろうか。試合中も注意深く見ていたけど結局分からずじまい。途中の選手交代でペレイラがアウトして安藤を左CB→右CBにスライドさせて藤原を左CBに入れるという配置替えでCBの序列が全く分からなくなってしまった。


個人的に広島とのTMで一番良かったと感じたのは安藤。アグレッシブで体も動いていて広島のピエロス・ソティリウをほぼ完璧に抑え込んでいた。今日もミスらしいミスもなく、安藤を軸に回していきそうだなというのは感じた。











ハマタローについては急遽スタメンが回ってきたという点については割り引いて見てあげなければいけないけど、かつての片野坂さんのチームのようにおそらくGKに守備局面以外では多くは求められていないだろうから、厳しい評価にならざるを得ない。個人的にはキョンゴンに頑張ってほしいと思っているけど、チームにとって一番いいのは正GKがどんと座っている状態だとは思う。


「オレがやってやる」という姿勢を分かりやすいほど分かりやすく見せてくれた堅心。同点ゴールに繋がった素晴らしい縦パス(薩川はオフっぽかったけど)もあれば、相変わらずの閃いたように突然出す雑なパスもどっちも見られた。ポジションを考えるとあまりアグレッシブすぎてもちょっと恐いけど、そういう姿勢でいてほしいと思える選手。気持ちの出し方についてはちょっと方向性を見失ってるような感もあるけど、まぁまだ若いしね..


長沢さんは本当にありがとう。もうこの勝ち点1だけでも感謝してもしきれない。「ふざけんな」って思いもきっとあったと思うけど、プロフェッショナルに徹して開幕戦から結果を残すあなたは本当に素晴らしいよ。


個人評はこの辺にして果たしてシン・カタノサッカーとは何なのかという点。事前の触れ込みもそうだったし、宮崎で観たTMもそうだったようにシン・カタノサッカーの肝は「即時奪還」だと思っていた。単純なハイプレスではなくトランジション局面における即時奪還こそが片野坂さんのやりたいことなんだろうと。広島相手にもかなりゲキを飛ばしながらアタックさせていた。しかし開幕戦で蓋を開けてみれば、とらえどころのない特徴のないサッカーだった。相手のミスを除けば数えるほどしか相手陣内で奪還したボールはなかったと思う。TMではチームにやり方を落とし込むためにあえてその部分を強調していたということも考えられるけど、それにしても今日の試合ではその色は薄かった。ただGKも最終ラインもあまり躊躇なく前線に大きなボールを蹴るし、第一次片野坂政権時代のボール保持にこだわったサッカーは一度忘れた方がいいのかもしれない。個人的にはチームに迷いが生じた時、成績が伴わない時に立ち返るところが分かりやすいチームほど立ち直りやすいと思ってるんだけど、そういう意味ではすごく抽象的なサッカーだったなという印象。


ポジティブな部分は56分のトリプルチェンジで明確に試合の主導権を握れたこと。この流れのまま同点ゴールが奪えれば本当に強いチームということになるんだろうけど、まだそこまでではないけど選手交代とはこうあるべきというしばらく忘れていた感覚に少し高揚した。


今日の試合だけではよー分からんというのが正直な感想。これくらいパッとしないのが開幕戦らしさだとも思うし、だからこそ勝ち点1が拾えたのは本当に大きかったと思う。トリテンで少しずつ狙いだったり出来なかった部分が分かってくると思うので、少しずつチームを掘り下げていきたいと思う。

今年も始まりましたな、長いシーズンが。
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