Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

降格ですな(27節広島戦)

2021-08-29 02:57:55 | マッチレポート21'
何でオレはいまこの時間にPCに向かっているのか。明日も仕事だし早く寝ろよと自分でも思うんだけど、一晩寝て書くと自分の正直な思いを反映させにくいことをこのブログを10年以上続けてきて学んだので、明日は明日の風が吹くってことで今日中に文章を絞り出しておく。

今日は1日だけの休みを利用して滋賀⇄広島の1人遠征決行。試合以外は自分の車に乗っているだけというパンデミック下における理想とも言える休日の過ごし方。往復850kmを1人で完走するという長距離トラック並みの運転をやり遂げた。さすがに帰りはこの試合を観た後に400km超の運転はしんどいかなと思ってたけど、Amazonミュージックのサザンベストを爆音でかけながら運転してたら眠くもならず割とあっという間に着いた。ちなみにサザンベストは7時間超あるからもっと長距離でも運転の道連れには困らないかも。



試合後は片野坂さんもスタンド挨拶に来て、深々と頭を下げていましたよ。この絵面から漂う「終戦感」。この3連戦の内容とスコアもそうだし、他にも諸々と「降格だな」と思わずにはいられなかった。1−3でまだ1点返せば分からないという局面で、精神的な部分で期待をしていた司の決定的なパスミスから4失点目を喫してしまったことで「もう何やってもダメだな」という諦めの空気に支配されてしまった夏の終わりの晩の出来事。


今日の最大の焦点は前節ハーフタイムで下げた也真人が使えるのかどうかだと思っていた。だからスタメンに也真人の名前がなかった時点で厳しいとは思っていた。いま一番代えの利かない選手は攻守ともに也真人だと思ってる。ただでさえ弱いチームからその柱を抜けば、ある程度までは持ちこたえられてもどこかのタイミングで崩れ落ちていくのは必然。結局開幕から半年経ったこの時期でも也真人頼りの状況から抜け出せていないから最下位になるわけで、監督にもフロントにも他の選手にも「そりゃそうだろ」と言いたい。


中断明けから前からボールを奪いにいくスタイルに変えてきた片野坂さん。最初は対マリノス戦限定の戦い方なんだろうと思ってたけど、その後も基本的にそのスタイルを変えないところを見るとどうやらこれでやっていくみたいだね。個人的にはしっかりとボールを握って試合を進めていくスタイルはそのままに敵陣に入ってからのアグレッシブさが欲しいと思ってただけに前から奪いに行くスタイルの採用は意外だったけど、前半の頃のお通夜のような戦い方よりはマシかなくらいに思ってた。ただ片野坂さんが思い描いているところまで持っていくには明らかに体力的に無理がありそうに思えてきたよ。後半に動きが落ちる、後半に大量失点を喫する、まあ素人が見ても分かるわな。


その中断明けからのスタイル変更をしっかりとスカウティングしてきた広島は執拗に裏を狙ってきた。それも前の3枚はもちろん、ワイドもさらには最終ラインの選手までも飛び出してくるという徹底したもの。同点にされたゴールも大分がラインを合わせることが出来ないところをあっさりと裏を取られた。このDFラインの一体感のなさもずっと懸念点だなと思ってるけど、改善もしないし監督が手を入れようとしている感じもない。あとパナスタの時も、ニッパツの時も、今日も思ったけど、やっぱりピッチ内が静か。サッカーみたいな連動性が大事な競技はやっぱりうるさいチームの方が強い。一度エンリケを外してみるのは絶対にアリだと思うけどな。こんなことを言っては失礼だけど、どうせ負けるんだから色々と試せばいいんだよ。


先週書いた皮算用は残り試合を8つのステージに分けて、それぞれのステージで勝ち点3を獲得出来れば最終的に勝ち点40に到達、すなわち残留という見立てだった。で、札幌、神戸、広島との3連戦が第1ステージだったわけだけど結果は勝ち点1。第1ステージでいきなりゲームオーバーですよ。ライバルクラブとの直接対決以外は3試合で勝ち点3だから甘めの設定、つまりボーナスステージなのにいきなりゲームオーバー。本当に期待感のかけらもないチームになっちゃったな。





同点のシーンは広島の選手もアピールしていたわけじゃないからまさかゴールになるとは思わなかったけど、あまりにも長いレビューに嫌な予感がしたところで笛が鳴った。スタジアムではオフサイドについては全く判別が出来ないけど、目の前でアップをしていたサブの選手たちがタブレットで確認をして「ま、仕方ないか」みたいなリアクションをしているのを見て一応納得した。ちなみに小林裕のハンドは現地で見ていて、というよりも「ペチッ」という手に当たった音が聞こえたので、これはPKだろうなと思っていたからVARはよく分かりません。



呉屋投入直後のCKシーン。入って数秒でいきなり佐々木翔を置き去りにしていて、CKの際の呉屋のセンスをまざまざと感じた。これももう少しだけボールとのタイミングが合えば決まっていたと思う。



ビッグアーチの有料興行に来たのは2013年以来8年ぶり。ただその8年間の間に2回ユースのプレミアリーグ参入戦で来ていたから、久しぶりのビッグアーチが何か不思議な感じだった。




そして試合前に流れた広島の新スタジアム構想の映像。本当にもうこれには期待しかないから広島の関係者には頑張ってほしい。関東には新国立みたいなクソスタしか出来上がらない一方で、関西以西にどんどん素晴らしいスタジアムが出来上がっていく。素晴らしいスタジアムがあるということがクラブの価値向上に必須の要件となる時代はもうそこまで来ていると思う。次にJ1に上がれた時には是非このスタジアムで大分が試合をするところを観てみたい。


これでもうイライラすることも、ハラハラすることもないと思うと平穏な気持ちになる。ただせっかく片野坂時代に手に入れたJ1で戦う権利がまだ10試合以上残っているんだからそれは全力で楽しみたい。片野坂さんも閉塞感漂うことはもうすっぱりやめてしまって思い切ってやりたいようにやればいいと思う。それくらいのことが許される程度にはあなたはこのクラブにたくさんのものを与えてくれたと思うから。
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最下位転落(26節神戸戦)

2021-08-25 22:17:41 | マッチレポート21'
残り12試合の段階で最下位転落。何かあまりにも必然すぎて残念とか、悔しいとか、そんな感情すらわいてこないよね。


ハーフタイム明けに8→6の交代ボードを見た瞬間に「あ、今日はないな。」と思った。もう也真人いないと無理だもん。試合後のインタビューでこの交代について歯切れの悪い片野坂さんにきっちりと突っ込んでくれた成尾さんが全ての大分関係者の中で今日一番の仕事をしたんじゃないだろうか。片野坂さんがハッキリとケガと言わなかったところを見ると広島戦を見据えての予定通りの45分交代なんじゃないかなと推測するけど、まあこの点は広島戦の結果を見てからにしましょうかね。


4月の対戦の時も思ったけど、神戸のCBが菊池と小林友希ならもっと前線から追い回したかった。2人ともビルドアップを得意とするタイプじゃないから伊佐の迫力で守備からリズムを作り出したかった。ただ伊佐は札幌戦の先発で疲労もあっただろうから今日のベンチスタートはやむを得ないと思う。問題は代わりに先発した長沢から何の意図も熱量も感じないこと。長沢には失礼だけど連戦だから「代わりに」先発したに過ぎない。交代後すぐに無理な体勢からでも強引にねじ込んで立て続けにCKを獲得する伊佐を見て長沢はどう思っているんだろうか。ボールが出てこなければ自分のプレースタイルでは仕方がないと思っているのなら、この状況で出場機会を勝ち取るのは難しいんじゃないだろうか。


一方で香川は前節の決定機逸をわずか1分で取り返した。札幌戦のシュートの方が何倍も簡単そうだったけどね。札幌戦に引き続きまたもCKから先制に成功。この後ずっとシビアな試合が続くわけでセットプレーに可能性を見出せるのは本当に大きい。スコア上ももちろん大きいけど、攻撃のフィニッシュがちょっとくらい強引でもCK獲得で終れればチームにポジティブな雰囲気を生み出せるというのも副次的な効果として大きいと思ってる。


そんな大きい先制点もあっさりと返されてしまったことがこの試合を優位に進めることが出来なかった最大の要因だと思うけど、今日はキックオフから全く守備がハマっている感じがなく、序盤は3バックの脇に何度も走り込まれた。望外の先制点が取れたことで浮き足立ったか、技術の高い選手が多い神戸に対して臆したか、球際にも全然いけてなかったので、まあ失点はするだろうなという感じで見ていた。一定水準以上の「アグレッシブさ」が出たり出なかったりするのはやっぱりシーズン途中からその部分にフォーカスし始めたから本当の意味で選手たちの中に落とし込まれていないんだろうなと思う。結局のところこういう状態を「迷走」と表現するわけで、こういうチームが降格するのは歴史が証明済み。残り12試合で勝ち点8差&4つのチームをまくらなければいけないという状況よりも、一向に変わらないチームの状態、雰囲気の方が絶望的だと思う。もうここからのカムバックって奇跡的な話だと思うから、それに見合うショッキングな一手としてこの期に及んでの片野坂監督解任は全然アリだと思うけどね。試合後のインタビューで判定に不満を漏らした(それも2つ)片野坂さん。「あ、何だこの人も切羽詰まったら判定に文句言うんじゃん」感ね。信念のブレた先には末期症状のチームしか見えない。


ハセは決定的なトラップミスが2つ。ただそういうポジションだしある程度は割り引いて見ないといけないところもあると思うけど、そうであれば前半ATのチャンスで縦パスを目の前のDFにぶつけたプレーの方を何とかしろと言いたい。北斗がフル稼働出来ないとボランチの駒不足感が深刻。さらに深刻なのはもう移籍期間が終了していること。


メモにはまだ触れたいことたくさん書いてあるんだけどもうキリがないからここまで。ただ個人的に作成した皮算用システムでいけば広島に勝てば第1ステージはクリア、さらに+1の貯金付きだから頑張ろうぜ。
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何かが少しずつ足りない印象(25節札幌戦)

2021-08-21 23:04:04 | マッチレポート21'
個人的にはもうそこしか求めてないと言っても過言ではない「アグレッシブさ」。マリノス戦後に片野坂さんが各所で発信しているコメントを見るに監督からの方向付けは間違いなくやってくれそうだなと試合前は思っていた。まずは5分、増山が縦に付けたパスはこれまでの大分であれば間違いなくバックパスしていたシーン。このシーンだけで今日は大丈夫そうだと思ったけど、これが過去のトリニータを知らない増山だから出来たのか、監督の指示出しによるものかまではちょっと判別出来ない。前者であってほしいと願うけど。もう一つ。前半ATの香川がシュートをフカしたシーン。その前に完全な決定機を外していた香川。このシーンでは中の2人に出すという選択肢もあったと思うけど、迷わずシュートを選択した。枠には入れてほしいという思いはあるものの、決定機を外して迎えたこのシーンでもアグレッシブに行こうという姿勢が失われていないのはいいと思った。


移籍後初ゴールを決めた呉屋。去年の日立台でCKからやられた記憶も新鮮なうちに見事に決めた。VTRで見ると相手DFとの駆け引きでマークを外す動きが本当に秀逸。エンリケ、長沢、伊佐、呉屋あたりから常に3枚くらいが構えてくれているとセットプレーにもかなりの期待感が出てくる。でも呉屋はこれでスタートラインだからね。まだガンバ戦で失ったものを埋めたに過ぎない。すぐに次を決めてナンボ。


両軍の監督も選手もサポーターも全員が「勝たなければいけなかった試合」と評した不思議な試合。札幌側は後半に押し込んだのがその根拠だろうし、大分側は外した2回の決定機がその根拠だと思う。香川も長沢も決めてくれじゃない、決めなければいけなかった。残留争いという有事でなければあそこまで完璧に崩せたことをまず評価したいけど、もう既にそんな状況じゃない。あの2つはどんなことがあっても決めなければいけなかった。特に長沢。あそこで仕事するタスクのみを求められてピッチに送り込まれたといっても過言ではない。そこまでの時間もほとんど存在感がなく、やっと回ってきた決定機中の決定機。ここ最近の長沢の動きに精彩がないのは薄々気が付いていたし、今日は納得のスタメン落ちだったと思う。FWの選手としてあれが決められないのならちょっと役割はないと思った方がいい。


試合後のインタビューで片野坂さんは交代選手たちに「貢献してもらわなければ困る」と珍しく厳しめに言及した。札幌側の交代選手との比較も持ち出してなので相当明確にメッセージを発したと見ていいと思う。確かに前述の長沢もノムも井上健太もみんな良くなかった。新太は水曜日に120分出場したばかりなのでやむを得ないと思う。チーム全体が押し込まれていてやりようがなかったというエクスキューズが通りそうにも思えるけど、片野坂さんが札幌側との比較をしているところを見ると交代選手の仕事を不満に思っているのは明らか。長沢については既に書いたし、ノムについては次はやってくれると信じてる。健太については多分まずは練習場でチームメートの信頼を勝ち取らなければいけないと思う。試合中に健太がミスや精度の低いプレーをした時に周りの選手が両手を広げて不満の意を表すのをよく見かける気がする。これってもう信頼感の欠如以外の何物でもないと思うし、自分の意図や能力を信じてもらうためには練習から理解させていくしかない。そのポテンシャルには多くのサポーターがロマンを感じていると思うから、ここで突き抜けてほしい。


あと一つ。一般的な評価は極めて高いのであまり大きな声では言いづらいけど、自分はどうしてもエンリケを信じきれていない。もちろん個でそのディフェンス能力を見た時には十分にJ1でやれる人材だと思うけど、ディフェンスラインという一つの生き物で相手チームの侵入に対抗するという見方をする時にエンリケの仕事ぶりに疑問符がつく。今日の失点シーンでフラフラしていたのが象徴的。触れない、受け渡せない、侵入してくる選手に寄せられない。そして何よりもほとんどの試合でチームが勝ててないことが最大の理由で、これだけ勝てないチームに絶対的な選手なんているわけないので、エンリケだって聖域ではないし一度動かしてみるのもアリだと思うよ。個人的には坂を真ん中に持ってきてリーダーをやらせて、エンリケ左CB、三竿と香川で左WBを争わせるのがいいんじゃないかと思う。


マリノス戦ほど突撃したわけじゃないけど、後半の押し込まれた時間帯はやはり足が止まってしまったように見える。アグレッシブに行くというのは何もボンボン蹴ってキック&ラッシュみたいなサッカーしようぜってことではないから今日の試合なんかはもうちょっと回してもいいんじゃないかなとは思った。


アグレッシブな姿勢も見えたけど突き抜けるほどではない、北斗も小林裕も少しずつ物足りないけどベンチに本職ボランチいない、交代選手に精彩がないのか機能しないのか苦しいチームを助けてくれるような動きなし等々、このレベルの引っかかること挙げ出したらまだまだ出てきそう。でもどれも決定的なミステイクではないしどこかで十分に取り返すレベルの話なんだけど、それも出来ない。試合後のインタビューで片野坂さんが何度も口にした「勝ち点3」というワード。言っちゃ悪いがこの程度の相手だったらきっちり勝ち点3を取っておかないと生き残ることなんて出来ないよ。この期に及んで何か少しずつ物足りないとかいう印象持たれてる場合じゃないよ。もう時間がないんだから。


昨日書いた記事の通りでいけば、これで神戸からも広島からも勝ち点を取らないといけなくなった。ただ今日は珍しくライバルクラブの結果が大分にとってパーフェクトだったので、少しは延命されたかもという思い。何だろうなぁ、猛烈にもどかしいんだよなぁ。華々しく散るでもなくこのままやんわりと死んでいくのが一番ダサい。もうここまで来て何か少しずつ物足りないとか思わせないでほしい。本当にもどかしい。
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取らぬ亀の甲羅算用

2021-08-21 00:11:43 | トリニータ
言わずもがな残留のための皮算用ならぬ甲羅算用ね。まずは基礎情報を整理。

残りは14試合(ホーム7、アウェイ7)。

25節H札幌戦
26節H神戸戦
27節A広島戦

28節H湘南戦

29節A鳥栖戦
30節A名古屋戦
31節Hセレッソ戦

32節H仙台戦

33節A徳島戦

34節A福岡戦
35節Hガンバ戦
36節A鹿島戦

37節H横C戦

38節A柏戦





残留圏内の16位まで勝ち点7差の19位。7差を埋めないといけないのはもちろん、最低でも3クラブをまくらないといけない。

現実的に考えて14位の柏レイソルから下の7クラブで3つのイスを争うという構図になると思う。生き残るのは3クラブ、叩き落とされるのは4クラブ。


J1が20クラブだった前例がないので、残留の目安をどこに置けばいいのかが難しいところだけど、J1が1シーズン制に戻った2017シーズン以降の16位クラブの平均勝ち点は34.3点。これをベースとして試合数が4つ多いことを考慮するとやはり勝ち点40くらいが残留ラインになるんじゃないだろうか。


大分の現在の勝ち点が16なのであと必要な勝ち点は24。これをどこから絞り出してくるか。下にいるクラブとして幸いなことに6つのライバルクラブのうち清水以外の5つと直接対決を残していること。上に書いたスケジュールの赤字部分に当たるわけだけど、もう当然のこととしてライバルクラブとの直接対決5試合は全勝がマスト。残留争いは自分たちの勝ち点を積むことと同じくらいにライバルクラブの勝ち点が積み上がらないことが大事。だから直接対決で勝つことが大事で、6ポインターなんて呼ばれるわけだ。それが分かっていて前半戦はライバルクラブとの直接対決で勝ち点を配り続けたわけだから生き残るためには5試合全勝がマスト。これで勝ち点15。残りは9。


上のスケジュールを見るとよく分かるんだけど、直接対決以外の強豪クラブ様との対戦は3連戦が3セットになっている。第1シリーズは明日からの札幌、神戸、広島。第2シリーズは9月中旬からの鳥栖、名古屋、セレッソ。第3シリーズはアウェイ徳島戦の後に天皇杯準々決勝を挟んでからの福岡、ガンバ、鹿島。以上の3シリーズなわけだけど、分かりやすく考えると1つのシリーズで勝ち点3を取れれば残りの9は埋められる。つまり1つのシリーズでどれか1回勝つか、全て引き分けるか、もちろん貯金も可。


ということでまとめてみると意外と分かりやすかった。この皮算用ならぬ甲羅算用を難しいと思うか、やれると思うかは人それぞれ。ちなみに自分はもう一度順位表を見直してみて、これまでの24試合が4勝4分16敗という分かってはいたけど目を背けていた事実を改めて突き付けられて、これは途方もないミッションだなと思ったのが正直な気持ち。まあでももうやるしかない。


まずは札幌戦。明日勝てばいきなり神戸戦と広島戦はボーナスステージだよ。そう考えるとやれそうにも思えてくるから「サポーターってバカだな」としみじみ思う。
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過不足のない極限の消耗戦(天皇杯4回戦ザスパクサツ群馬戦)

2021-08-19 01:09:55 | マッチレポート21'
夏に黒﨑、福森、髙澤が移籍でいなくなり、4人の選手が加入してきたわけだけど、新加入全員が前所属チームでの出場歴があるため大分での天皇杯出場は不可という状況が生まれてしまい、今日のメンバーは蓋を開けてみれば片野坂さんの苦心が十分すぎるほどにうかがえるもの。2種登録の屋敷くんは当然のこと、さらにユースから4人の選手を帯同させざるを得ない状況でベンチ入りしているトップチームのフィールドプレーヤーは成豪と小出だけ。ただ結果としてこの状況が試合を絶妙でかつ熱のこもったものにさせるというのはサッカーの面白いところでもあるのかなと思う。


関東地方で平日18時キックオフということで3回戦の福井戦並みに大分サポーターの数が少なく、そして今回は放送もなかったため一応試合の流れを追っていくのと写真は多めにしようと思います。PCで見るか、データ容量に余裕のある方だけお付き合いください。


マリノス戦を受けてだと思うけど、この試合でもハイプレスを敢行。序盤は攻守ともにぎこちない感じがあり調整する前に特に不安定だった奎汰と羽田のサイドを完璧に崩されて失点。嫌な空気が流れかけるもすぐに怜さんが上げた速いアーリークロスを群馬のDFが処理を誤りハンド。新太がPKを決めて同点。このくらいの時間帯までは一進一退という感じだったけど、同点の直後くらいに大分の左サイドでしっかりと群馬の前線を引きつけておいてからビシッとトップの藤本に付けるパスが通ったあたりから、群馬の前線に勢いがなくなりボールを保持する時間帯が長くなり試合は基本的に大分の主導権で進むという展開に。しかし後半の飲水タイムくらいから試合の様相がガラッと変わってくる。


空中戦で競り合った奎汰と群馬の吉永が同時に足をつるという事態に。ちなみにこの写真は奎汰が主審の中村さんのチ◯コを蹴って、中村さんが「フォー!!」ってやってるわけじゃないよ。



怜さんがつって、


ペレイラもつって、他にも足を伸ばしている選手が続出。群馬は次々とベンチメンバーを投入して強度を保とうとする。一方で実質使えるカードが2枚しかない大分はつってる選手にも頑張ってもらって何とか時間を稼いでいく。後半31分に群馬が5枚のカードを使い切った時点で大分の交代はまだゼロ。ただピッチ上では疲労による運動量の低下から徐々に試合のペースが群馬に寄っていくのが手に取るように分かった。しかし小出、成豪とカードを切ってからも足をつる選手が続出したため後半終了直前に遂にユース所属の先陣を切って佐藤丈晟(普段は高校生にはくん付けだけど今日は省かせてもらいます)が出場。そして延長に入ると後藤響、保田堅心も出場。ここからがこの試合のクライマックスなわけだけど、ここは後ほど。

藤本も新太も頑張って走ってはいるけど、やはりもうキレはなくなかなかチャンスを作り出せない。もうこうなったらフレッシュな小出と成豪に何とかしてもらうしかないとムチャクチャなことを考えるわけだけど、それが実現するから不思議なもんだよね。投入からしばらくはパッとしなかった小出のクロスもゴールシーンは深くまで押し込んで中へ速いクロスを送る、そこへ突っ込む成豪。詳細はどうなったのか分からないけど、ニアに飛び込んだのでバックヒールでも決めたかなと思うくらいスピード感のあるゴールだった。もうやってくれるならそのラインしかなかったと思う。それでそのラインが決めてくれるんだからベンチ入りをこの2枚とした片野坂さんの決断は本当にギリギリのところで過不足がなかったなと思う。


でもね、この試合を本当に熱量のあるものにしてくれたのはユース所属の3選手。どんだけピッチ上の選手が足をつろうがなかなか動かない片野坂さんの様子を見て、これは本当に万が一の時しか使わないつもりかなと思った。でもそれは全く違った。先発した選手たちも本当によく走って頑張ったし、途中投入の小出と成豪が決勝ゴールを決めたのも事実だからユース所属の3選手のおかげで勝ったとまでは言わないけど、少なくとも最も苦しくなる延長後半の15分はこの3人の躍動で逃げ切りはおろか、あわや追加点というところまで持っていき、追いすがる群馬の心を叩き折ってくれた。

おじさんは本当に感動した。申し訳なかったと思ってるけど、思わず何度か声も出てしまった。それくらいに素晴らしい活躍だった。






後半のアディショナルタイムに奎汰と交代で出場した佐藤丈晟。WBが主戦場で右にも左にも入った。延長後半の7分頃かな、マイボールで群馬陣内のコーナーへ鹿島りそうな雰囲気を漂わせながら群馬の寄せが甘いと見るや、一気にスイッチを入れてDF2枚を振り切ってPAに侵入、そのままシュート。わずかにニアに外れてゴールとはならなかったけど、積極性と意外性で魅せてくれた。このシーンは本当に活字に出来ない感じの声が漏れ出てしまったよ。









もう極限まで運動量が落ちていたハセの横で頼もしかった保田堅心。相手が背中を向けてボールを持とうものなら瞬時に詰めて自由にしない。そして寄せるだけでなくしっかりと足も出るから15分間で2回はボール奪取があったと思う。ほぼ全員が苦しい時間帯に中盤で独力でボールを奪い返してくれることの有り難みはもうほぼゴールに匹敵するくらいだよね。声もしっかりと出てた。


そして後藤響。中でも一番インパクトを残したのは彼だと思う。最初は左のWBに入って、いきなり縦に仕掛けるドリブルで対面の相手を振り切って中へ鋭いクロスを送るもギリギリで中の成豪には合わず。これだけでも十分にすごかったけど、シャドーに入ってからももう一度迫力あるドリブルから今度はシュートでフィニッシュした。














このドリブル本当に良かった。このドリブルからのシュートでCKを獲得して実質試合は終った。





試合後は安堵の表情かな。若武者たちは本当にいいもの見せてくれたよ。おじさんは本当に感動した。



1年生の小野くんも次の機会まで磨き続けてほしい。





とまあ若いもんばっかり持ち上げちゃったけど、お兄さんたちも頑張ってたのよ。こういうメンバー構成になった時に刀根がいることの安心感たるや筆舌に尽くし難い。静かなスタジアムだからよく分かるけど、本当によく声を出してる。ユース出身者としては長男にあたるわけだね。




いつも通りボールを要求しまくってとにかく前だけを狙った屋敷くん。ゴールも本当にあとちょっとだと思う。でもその姿勢は間違いなくトップチームの刺激になるはずだから失わないでほしい。ずっと末っ子のように見ていた屋敷くんから見ても今日の3人は年下というね。





ペレイラが最終ラインのタスクに混乱した様子を見せたためか、前半の飲水タイム明けから弓場が左のCBに入った。福井戦では奎汰がやったりと若手に試練が与えられがち。明らかに戸惑いつつやってる感じだったけど、最後のところは絶対にやらせず。ユースの3人は弓場が3年の時の1年。話しかけるのも躊躇ってしまうような大先輩だね。



もうそう考えると弓場よりさらに2つ上の奎汰なんて3人からしたらもう伝説のOB。今日の奎汰は良かった。特に攻撃の局面で人を使って自分の対面の相手をはがすプレーが何度も出来てた。あとはビシッと鋭いクロスが入れられるようになればもっと恐くなる。繰り返しですが、中村主審のチ◯コは蹴ってません。











天皇杯の時は安田コーチが大分に残るため円陣での声出しは上村コーチ。ものすごい気合いでアジり倒して選手を送り出した。



群馬の監督が久藤さんなんて全く知らなかったし、先月就任したばかりなんだね。チームは残留争い真っ只中でうちと同様苦しいわけだけど、やってるサッカー自体はちゃんとオーガナイズされている印象だった。ただ今日出ていた選手の半分くらいが主力みたいなので、どうやってゴールを取りきるかっていうところは課題になりそうだね。そこはやっぱり大前なのかな。J2の大半は今日のうちよりも強いだろうから簡単ではないと思う。


ということで今日の試合での最大の収穫が何かと言えば、ベスト8を勝ち取ったことよりも札幌戦へ線が繋がったことだと思う。本当に最小限、最低限の戦力で臨み、若者の協力も得て、乗り越えたことに意味があると思う。大分でこの結果を聞いた選手たちはここから感じ取ってほしい。プレミアリーグの開幕戦を見ても思ったし、今日の試合でも強く感じた。やっぱりサッカーはパッション。片野坂さんがどんな戦略を練ろうが、どんな指示を出そうが、最後は選手自身がパッションを感じるプレーを見せてほしい。線は繋がったよ。若者たちが繋げたよ。
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どうせ負けるんだから(24節横浜Fマリノス戦)

2021-08-15 23:26:17 | マッチレポート21'


ガンバ戦よりも、川崎戦よりも遥かに可能性を感じた今日の試合。点差はマリノスが強かったんだから仕方ない。でももっと早くにこういうアグレッシブな試合をしなければいけなかったんじゃないのか。こういう試合を続けてくれるのなら信じて応援もするけど、多分これは対マリノス戦用戦術だからどうせまたクソつまんないサッカーに逆戻りするんだろうけどね。片野坂さん、どうせ負けるんだから腹くくれよ。





いやぁ、大然本当にすごかった。もう走るというより滑るようになめらかにそして爆速で進んでいくのが印象的だった。3日前に74分間出場しているにも関わらず90分間これだけやられたらちょっと太刀打ち出来ない。敵ながら本当に素晴らしかったし、大然こそスタジアムでそのスピード感を体感すべき選手。金の取れるスピード。



スタジアムが静かな今だからこそチアゴ・マルチンスのコーチングの声も必聴。まるでプロレスラーのような太い声を出す。球際や空中戦でもプロレスラーのような力強さを見せるわけだけど、そのチアゴ・マルチンスに一歩も引かずに挑んでいった伊佐も良かった。前半マリノスの後ろがバタついて決定機が連続したのも伊佐の圧力があったから。



この連戦に続けて先発した智輝。ボランチで喜田よりも序列が先なんだとしたらそれは本当に立派。高いインテンシティと切れない集中力、積極的にシュートを狙っていく姿勢。敵として本当に嫌な存在だった。



2015年くらいからずっと言い続けているけど、山本雄大は本当に下手くそ。浦和−湘南の一件から何となくこの人のジャッジについてはアンタッチャブルな雰囲気だけど、普通に下手だよ。



60分限定かもしれないけど、増山朝陽は可能性を感じた。力強さと前への推進力に可能性を感じた。あとはシュートがどんな感じか見てみたい。





J1デビュー戦のファーストプレイでぶっこ抜かれて失点に絡むというこれ以上ないJ1の洗礼を浴びた野嶽。試合の流れ的に気の毒なタイミングでの投入ではあったけど、やはり黒﨑、福森が抜けた穴の補充感は否めない。


久しぶりに高木の先発となったわけだけど、その起用の意図は推測がつく。玉砕覚悟気味ではあったけど、前から厳しくいった代償として裏はどうしても突かれやすい。その裏を少しでも埋めてほしいからポープじゃなくて高木の起用だったと思う。意図はよく分かるけど、それでも1試合で2度も頭上を越されるシュートを決められたらそれはもうGKとして評価に値しない。1つ目はエンリケがお粗末だったからやむを得ない部分もあるけど、2つ目はもう全然ダメ。J1だと様々な局面で個の差を痛感させられるけど、去年からはGKの差を圧倒的に見せつけられてそれが勝ち点に直結した。J1でやり続けるならGKの質の差はそのままお財布の差だと思うから、現場云々じゃなくてクラブがどうにかするしかない。


残り14試合で残留圏内からは勝ち点7差。柏以下の7クラブで残留のイス3つを争う構図。清水以外のクラブとは直接対決を残しているからまだ十分に可能性はあるけど、当然ながら今のままではダメなことは明白。変わるべき、腹をくくるべきは片野坂さん自身。自分は今日の試合の姿勢は良かったと思ってる。点差は厳しいものになったけど、そこに必要以上にフォーカスすることなくチームに刺激を与え続けてほしい。

『個の能力で上回られるところはいますぐどうこうなるものではないし、継続してとにかくチームとしてやるべきことと、個人がしっかりと自分に矢印を向けた中でトレーニングで積み上げていくしかない』

これは川崎戦後の片野坂さんの会見での最後の言葉。順位表の見方が分かっている人間であれば、「いますぐどうこう」しなければ降格することは分かっているはず。この言葉に象徴されるようにこのままではダメだということを一番分かっているのは片野坂さん自身のはずだ。「自分たちのサッカー」とか「これまで積み上げてきたもの」とかくだらない言葉で誤摩化してほしくない。出来ないのなら望まないし、言わない。でもそうじゃないはず。結果どうこうでなく札幌戦ではチームとしての姿勢を見たい。もしそこで腰の引けたものを見せられるようならもうそこで終わり。

何度も言うけど、腹くくれよ片野坂さん。








ユースっ子たちは本当に吉坂さん好きだよな。
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飛車角金銀落ちの相手に完敗、惨敗(23節川崎戦)

2021-08-09 22:06:32 | マッチレポート21'
後半は流れの中からのシュートなし、枠内シュートなし。もうこれが全て。いい時間帯があったみたいな自己評価はまさかしないと思うけど、もうこの期に及んで絶望的なチーム状態であることが分かっただけの試合。残留を争うチームは続々と勝ち点を積み上げている。川崎が相手だったから仕方がないという割り切りは現実逃避でしかない。川崎が相手だから仕方がないとは言えない状況にしたのは他でもない自分たちなのだから。


もう全く機能していない長沢をいつまで先発で使い続けるのだろうか。チームの状態でボールが出てこないということもあるだろうけど、引き出す方にも問題があるし数少ないボールタッチもおぼつかないのが現状。長沢の場合は終盤に高さを期待して投入という明確な使い方があるんだから先発にこだわらなくてもいいように思うけど、どうなんでしょう。


先制したこととダミアンが負傷交代したことで川崎が少し後ろに重くなったところから大分がボールを握る展開になったわけだけど、ボールを握っただけで満足すんの本当にやめてくれと拡声器で叫び続けたいくらいだ。本当に何度繰り返すんだろうか。サイドで3人(例えば新太、香川、三竿)が絡んで攻撃するシーンがよくあると思うんだけど、クロスを上げるでもない斜めに勝負パスを入れるでもないドリブルで仕掛けるわけでもなく、何となくガチャガチャと相手から寄せられてボールロストするシーンはマジで見ていて一番腹が立つ。誇張なく言うけど、三竿の縦パスをうまく引っかけられてその裏からカウンターで失点したとしてもその方がよっぽど評価出来る。縦パスで勝負にいった結果なんだからそういうこともある。今の大分はそれすら怠って時間が経過するのをただ待っているようにしか見えない。腕時計とにらめっこしてる使えないバイトかよ。


今シーズンのつまずきの始まりってやっぱり5人交代のレギュレーション継続について異を唱えなかったことだと思う。もちろんうちだけが異を唱えてもどうなるもんでもなかったかもしれないけど、3人交代よりも5人交代の方がうちも有利だと自己評価している時点でスカウティングに失敗しているんだよ。詳しくはシーズン終了後に書こうと思うけど、簡単に言うとスタメンを100としてうちは5人交代で105にしか出来ないけど、他のチームは110にも120にも出来るってことだよ。でも片野坂さんや哲平さんは103よりは105の方がいいという判断だったんだと思う。ガンバ戦もこの川崎戦も交代選手の質の差で試合を決められている。自己評価があまりにも甘すぎる。


今日は補強のラストピースとなった増山もいきなり起用。積極的な姿勢は伝わってきたものの、起爆剤になるほどではないかなという感覚は持ってしまった。司も呉屋も2試合目である程度はやってくれそうだけど、このどん底のチームを立て直せるほどの救世主感はなさそうだし、もういよいよ万策尽きたかね。野嶽についてはプレーを見る前からで悪いけど、戦力の上乗せとして獲得している感じはなさそうなので除かせてもらう。直近10試合で4点しか取れていないチームが十分な中断期間があったにも関わらず監督代えないってもう変態行為だとしか思えないよ、残留したいのなら。6月頃に早々に片野坂さんとの心中宣言をしたのは単純にプランBを準備していなかったがために突っ張るしかなかったってことでしょ。結局09年の失敗も、15年の失敗も何も生かされていないってことだよね。と、まだ残留する可能性はあるのにちょっと言い過ぎかなとも思うけど、まあこれが本音だ。


横C、柏、徳島が勝って、清水と仙台も勝ち点1。勝ち点なしは最後の最後で力尽きた湘南とうちだけ。ゴールなしに広げればうちだけ。そもそも中2日のガンバに負けている時点で飛車角金銀落ちだろうが川崎から勝ち点が拾えるわけがないのは至極当然なわけだけど、いよいよ追い込まれたなと思う。


ちなみに次節横浜戦は8月15日。そう、終戦記念日。まだ夏の真っ盛り、終戦を迎えるにはあまりにも早すぎる。
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