Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2018年のサッカー

2018-12-31 11:45:35 | トリニータ
2018年を締めくくる前に昨日まで急遽入院してました。そして新年明けてまた1月3日から入院することとなりました。人生で初の入院です。その影響で2日と5日に行く予定にしてた選手権も行けなくなりました。毎年行ってる準決勝(12日)までには何とか元気になりたいものです。サッカー観戦も元気な体があってこそ。健康の大切さを改めて噛み締める、そんな2018年の大晦日。


最後の最後に大きな落とし穴が待っていましたが、今年もたくさんのサッカーを観ることが出来ました。そして何よりも大分トリニータがJ1昇格という大きな目標を成し遂げてくれたことが今年の何よりのトピックですな。それもあって本当に充実した観戦ライフでした。



現地(スタジアム)観戦数  123試合(前年比+41試合)

映像(テレビ等) 観戦数  183試合(前年比▲88試合)

今年は何と言っても現地観戦数が圧倒的に増えた。これだけ観に行ってるともはや1日1試合で終わってしまうと物足りない体になってしまい、大分の試合を観た後に「もう終わりか」と感じてしまうこともしばしば。今年は群馬や三重で40°を超える環境での試合があったりと観る方ですら大変なのに、やる方はもっと大変だと思う。本当にいつも感謝です。


内訳はこんな感じ。

大学サッカー 40試合

U18年代   33試合

U15年代   15試合

J2      13試合

J2よりもU15年代の観戦数の方が多いというね。もうそういう趣味や嗜好になったということだね。


単一チーム別で見るとこんな感じ

大分トリニータ 13試合

東京武蔵野シティU−18 13試合

明治大学 11試合

タイスコアだったけど、ついに大分トリニータの観戦数の牙城を崩すチームが現れたのが今年の一番の変化。近くに引っ越してきたというのが最大の理由であることは間違いないんだけど、それでも夏にはクラ選の予選では図南(群馬)まで行ったりと近いだけじゃない理由でこのチームには魅せられた。いい選手が本当に多かったし、本気でプリンスに昇格出来るんじゃないかと思った時もあった。来年以降も見続けたいチームだ。


大会別だと今年はインターハイや関西大学サッカー、Iリーグ全国と行きたいなと思っていた大会にもいくつか行けた。来年以降は総理大臣杯や関東関西以外の大学リーグ、関東九州以外のプリンスリーグあたりを回れたらなと妄想してるけど、なかなか難しいんだよね。それよりは6年ぶりのJ1を満喫することの方が優先だね。


ということで2019年は入院という最悪の出だしが待っていることが確定してるけど、早く健康になって今年以上の充実観戦ライフをと思ってる。さ、掃除だ、掃除。今年もあと12時間。
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高円宮杯第30回全日本U−15サッカー選手権大会

2018-12-22 21:24:42 | トリニータ

U−15年代の冬の全国大会。




トリニータU−15もプレーオフを勝ち上がって2年連続の出場。昨年は惜しいところで1回戦敗退となってしまったので、今年は初戦を突破したいところ。



試合は前半にCKの流れの中からハンドでPKを浦和に与えてしまい、先制を許す。サッカーの質としてはそんなに大きな差はないんだけど、ほんの少しのところで上回られてしまい、徐々に押し込まれるように後半に3失点を喫し、スコア上は完敗となった。ただ繰り返しになるけど、スコアほどの差は感じなかったから、惜しかったなという印象。







キャプテンの溝口飛和(みぞぐちとわ)くん。キャプテンらしく試合中もよく声を出してたけど、試合が終わると一番涙が止まらなかったのも彼だった。





トップの位置に入ってなかなかボールが出てこず苦しい中で、相手ボールを追い回しまくった姫野青空(そら)くん。2年前にそのユニフォームを着ていた選手の魂が乗り移ったかのように本当によく走った。





CBコンビは圖師好至朗(ずしこうしろう・5番)くんが178cm、〆野泰亮(しめのやすあき・3番)くんが177cmとサイズもあって将来楽しみなタイプ。特に〆野くんは苦しい試合の中でも良い意味で余裕を持ってやれていてなかなか面白い存在だった。























U−18やU−15の応援に行くと父兄からお菓子をいただいたり、飲み物をいただいたりと本当によくしていただく。こちらは勝手に好きで応援しているだけなので、逆に感謝してるくらいなんだけどね。今までも色々な父兄の方がいらっしゃったけど、このU−15チームの父兄特にお父さんたちは明るいのが印象的だった。良い意味で試合の結果にはこだわらず、子どもたちに楽しませてもらってるような感じだった。ハーフタイムに「このチームはセットプレーが強いので期待しててください」と言われてたのが実現しなかったのは残念だった。お父さんたちを鼻高々にさせてあげるような強烈なセットプレーを決めてほしかった。


昨年までは茨城で開催されていたこの大会。今年から群馬と大阪での分散開催となった。群馬はおなじみ下増田(前橋フットボールセンター)での一斉開催となったわけだけど、初年度だけあって地元の中学生を中心にかなり盛況だった。ただ冬の下増田は初めて行ったけど、芝が完全に冬芝で、土に近いコンディションだった。ピッチコンディションについては茨城の各会場の方が良さそうだったので、これだと開催地をわざわざ変更した意味は見えてこなかったな。


大分U−15が勝ち上がったら群馬連闘も辞さない覚悟でいたけど、残念ながら敗退となってしまったので、明日は大人しく家で有馬記念でも楽しもうと思う。今年はうまく休みがハマって決勝は西が丘に観に行けそうなので、今季のオーラス現地にしようと思ってる。U−18に昇格する選手、高体連で続ける選手、他にも色々といると思うけど、トリニータのユニフォームを着て戦ってくれた選手としてこの先も様々なステージで頑張ってほしいと思う。昇格ではない道を選んだ選手も、願わくば将来「鮭」とならんことを!
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第67回全日本大学サッカー選手権大会

2018-12-16 22:47:03 | トリニータ
通称インカレですな。大会自体はまだベスト8が出揃ったところだけど、この後は会場に足を運べないので早々に記事にしてしまいます。ここ数年はインカレ1回戦のために有給を取るのが個人的に通例になっている。インカレの会場選びで最優先にするのは今シーズン観たことのない大学。今シーズンは関西大学リーグを観る機会に恵まれたので、インカレはあまり迷わずに熊谷を選択した。



松山大学は今シーズンに限らず初めて観た学校。


監督は大西貴さん。多分愛媛FCの中継で解説をやっている方だと思われる。声だけだともっと若い方なのかなと思ってた。解説の時は「ちょっと言い過ぎちゃう系」だけど、監督の時はあまり声も出さずにどっしり構えてる感じ。


静岡産業大自体は2回目だと思う。途中交代で出てきた東山達稀(静岡学園 1年)が気になった。トリッキーなボールさばきからの読みづらいドリブルがいかにもシズガクっぽくて大先輩の名古新太郎を彷彿とさせる。なかなか勝負を決め切れなかった試合展開も彼がボールに絡み出してから一気にスコアが動いた。





第2試合は福岡大−札幌大。福大は去年のインカレ1回戦以来2回目、札幌大は初めて。






福大は真木晃平(大分U−18 2年)がガッチリとレギュラーを掴んでるらしかったので是非とも観たかった。1年前から既に永石拓海(セレッソ大阪)のバックアッパーの位置を掴んでいたのである程度は予想してたけど、強豪福岡大のレギュラーを2年生で掴んでいるのは立派。正直に言ってこの日の試合は一方的に福大が押し込む展開でGKの出番はほとんどなかったので、仕事っぷりの部分は分からなかったけど、昨日夏の王者・明治大を破ってベスト8に進出したと聞いて、ますます楽しみになってきたね。2年前は本気でトップ昇格すると思ってたので、このままどんどん成長してほしい。


吉平駿(大分U−18 3年)は2番といういい番号で登録されていたものの残念ながらメンバー入りはならず。しかしこうやって見ると本当に翼とそっくりだ。


福大で一番気になったのは梅木翼(立正大淞南 2年)。ゴリゴリのスタイルの福大で1トップを張るだけあって、かなり無理が利くタイプ。この日の先制点も真後ろからのボールを強引に前に持っていったところを倒されてPKを得たもの。


昨日の2回戦は西が丘へ。何度来ても西が丘が一番好き。






第1試合は関東王者の早稲田大−北海道教育大学岩見沢校。早稲田は岡田、相馬の2枚看板を温存するも全くうまくいかず後半開始から慌ててダブルチェンジで投入。すぐに相馬の仕掛けからPKで先制するもその後もピリッとせず。小島まで含めた3枚看板が獅子奮迅の活躍を見せないとこの先はちょっと難しいかなという感じ。







今年のインカレで見た8校の中で一番印象に残ったのは北教大の深井祐希(北海道大谷室蘭 4年)。167cmとCBとしてはかなり小さいサイズだけど、読みの良さ、出足の鋭さ、1対1の強さ、キャプテンシー、どれも素晴らしかった。特にPA内での相馬との1対1を完璧に制したシーンでは鳥肌が立つくらいに非の打ち所のない対応だった。4年生なので学生としてのキャリアはこの敗戦で終わりとなったんだろうけど、出来ることならこの先が見てみたいと思える選手だった。

ちなみにプログラムでプロフィールを見てみたら北海道大谷室蘭の4年生となってたので、もしかすると4年前のうちとのプレミアリーグ参入戦に出てたかもと思って調べてみたら、やっぱりいた!この試合は現地で観たけど、記憶も残ってないし、当時の写真を見返しても写ってないんだけど、こういうのって何となく親近感を感じてしまうし嬉しいもの。なおさらに今後が見てみたいと思えた。





第2試合は順天堂大−関西大。チーム全体として関西大はとても印象に残った。応援がまず凄い。本来はホームであるはずの順大を数でも声量でも圧倒して西が丘をホームの雰囲気にしてた。さらに校歌がアカペラ。ベンチからまず1人が歌い出すと選手とスタンドが一体になって地声のみで歌う校歌は圧巻。本当に素晴らしかった。関西大は今月の頭に宮城であったIリーグ全国でも声出し応援があって(自分が見た6校の中では唯一)、それを見たばかりだったので、より一層本物感が伝わってきた。試合に出られない選手たちがスタンドでの応援に身が入らないことがあってもそれを否定するつもりはないし、もう大人である大学生だしそれくらい当り前だとも思うけども、それだけに関西大の応援は本当に素晴らしいと思った。


残念ながら敗戦となったわけだけど、小気味のいいパスワークから崩していくスタイルでサッカー自体も面白い。前半早々のPKをきっちりと決めておけばまた違う展開となったかもしれないね。インカレは4年生でプロ志望の選手からしたら最後のアピールの場になるわけで、実際にインカレ後に加入が発表になる選手も多くいる。うちだと伊佐がそうだね。関西大からは加賀山泰毅(JFAアカデミー 4年)を推す。技巧派タイプのゲームメーカーを探してる、もしくは今オフの移籍市場で持っていかれてしまったJ2、J3クラブあたりにはおすすめ出来ます。





順大は旗手、名古のダブルエースが躍動。ただチームとしてはあまり調子がよくないかな。



インカレからはちょっと話が逸れるけど、4年生の進路という点では明治の渡辺悠雅(横河武蔵野 4年)がどこかに決まらないかなと思ってる。ゴリゴリのサイドアタッカーでメンタルも強い。この写真のように強烈に体を捻らせる独特のプレースキックも魅力。




シントトロイデンに行った小池裕太とのマッチアップにも一歩もひかない。彼自身がプロを目指してるのかは分からないけど、是非とも上を目指してほしい選手。横河武蔵野ユース時代に既にトップチームで天皇杯予選にも出てたし、十分にやれると思うんだよね。


インカレはここまで。今日はまた大学サッカーを観て来たので、それにちょこっと触れます。先日次の天皇杯の概要が発表されて、決勝は新国立で2020年1月1日に行われることが決まったけど、その天皇杯は既に始まっています。インカレに出ていない大学はいち早く新チームで始動して大学代表の座を争う。今日は東京都サッカートーナメントの予備予選で中大グラウンドへ。








第1試合は来シーズン1部復帰が決まっている中央大と東京学芸大。学芸大は宮地くんがキャプテンマークを巻いていたので、新チームのキャプテンになるのかもしれないね。まあ間違いなくキャプテンタイプだよね。また一つ楽しみが出来た。



試合自体は2−0だったものの、中大がさすがの完勝。特に目立つ選手がいない中での完成度の高いサッカーが逆に好印象。







第2試合は日体大と来シーズンから2部復帰が決まっている日大。この2チームはちょっと情報が少なく選手の名前が分からなかったけど、日体大の22番と、日大の3番と5番が良かった。特に22番のヘディングにはセンスを感じた。


多分これで今シーズンの大学サッカーは見納め。昨日明治が負けてしまったので、自分が大学サッカーの沼に沈むきっかけを作ってくれた岩武くんの大学キャリアも終わりを迎えることになった。この4年間の感謝を込めた記事は最後に書きたいなと思ってる。
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2018大分トリニータアウォーズ

2018-12-09 01:45:04 | トリニータ
もう何度目かになる大分トリニータアウォーズですが、いつも迷う。別にそれで何が決まるわけでもないのに猛烈に迷う。特に今シーズンのように昇格という素晴らしい結果が出たシーズンはみんながいいから余計に迷う。結局のところ何か数値を取ってるわけでもなく、印象論でしかないわけで、完全なお楽しみ記事。こんな風に考えてる奴もいるんだなくらいで読んでいただければ幸いです。


【ベストゲーム・圧勝編】

ベストゲームはどういう観点で切り取るかによって分かれると思うんだけど、スコアで圧倒した試合なのか、内容は別にして価値のあるゲームだったのかで分けてみました。まずはスコアで圧倒したベストゲーム。
第7節 ホーム千葉戦
J2の最多ゴールクラブとなるほどに多くのゴールを決めた今シーズン。4ゴール以上決めた試合が何と8試合もあった。田中達也が「何も出来なかった」とこぼしてしまうくらいにホーム新潟戦も完勝だったけど、長年の呪縛から解き放たれたと思ったらいきなりの4ゴール圧勝という振り幅デカすぎなホーム千葉戦をベストゲーム・圧勝編に選んだ。選手はどうかは分からないけど、サポーター的にはあっさりと千葉越えを果たしたことで「今年はいけるんじゃないか」という思いを持てたこの序盤の圧勝劇は本当に大きかったと思ってる。


【ベストゲーム・価値編】

第41節 ホーム金沢戦
今季唯一参戦したホームゲームで、「ホームゲームってこんなに楽しかったっけ?」と思うくらいに満足な遠征だったので、もうこれ以外を選ぶのは無理。試合前からスタジアム全体が期待に満ちた高揚感に包まれていて、さらに素敵なライブがあったり、そして何よりも試合。内容や見所から言えばもっと充実した試合はあったと思うけど、苦しんで苦しんで最後にこじ開けた川西のゴールの価値は本当に無限大。あの時の歓喜は大げさじゃなく、山形で昇格が決まった瞬間よりも嬉しかったんじゃないかといま思い返してもそう感じてる。


【ベストゴール・個人編】

ベストゴールは毎年恒例個人編と組織編に分けて発表。ただ今シーズンは76もゴールが決まったので、1つを選ぶのが難しい。従いまして今回はトップ3とさせていただきました。

第3位 第5節 ホーム水戸戦 林容平
このゴールは怜さんのアシストまでセットでの選出。このゴール実はめちゃくちゃ好み。まずシンプルに縦に仕掛ける怜さんの突破。これを頻繁にやるようになって怜さんは一皮むけたと思ってる。この時の突破もエンドラインちょうどまでボールを持ち出してマイナスのクロス。誰にでも出来ることじゃないからどんどんやってほしいと思ってる。ただクロスは中の林にややつまり気味に入ってしまったけど、それをフカさず、当たり損ねず、見事にニアに突き刺した林のシュート技術がたまらなく好み。ペナ内に入り込んでいく前に相手DFともつれてコケてるんだけど、すぐに立ち上がり走り出す林のひたむきさもまた好み。


第2位 第28節 ホーム岡山戦 後藤優介(1点目)
このゴールは本来ならベストに選ばれてもおかしくない要素が詰まってたゴールだったけど、1位に選ばれたゴールがすご過ぎて惜しくも2位。この岡山戦は最終的には4−1の完勝に終わるわけだけど、タラタラと試合を決め切れないうちに同点に追いつかれてしまった。そのことに腹が立っていたので、実はこのゴールが決まった時もあんまり素直に喜べてなかった。ただ後から見返せば見返すほどに豪快さ、精度、そして勝ち点をもたらした価値とシーズンベストに選ばれておかしくないゴールだったと思うわけなんだけど、しつこいけど1位がすご過ぎた。


第1位 第6節 アウェイ讃岐戦 宮阪政樹
ごいごいすー。これはもうごいごいすー以外の何物でもない。これをスタジアムで見られた人は一生もんだよね。心から羨ましい。今回の諸々の選出をするためにもう一度(正確には何度も)このゴールを見返したんだけど、その軌道じゃないと決まらないという軌道を50m以上ある距離から撃ち抜いてるんだよね。こういうゴールをたまにラッキーっぽく評価してしまうことがあるけど、そんなことは絶対にない。技術、視野、メンタル全てのプロの技が凝縮されたシーズンベストに選出されるのにふさわしいゴール。いやー、ごいごいすー。

ちなみに個人編で選んだ選手は全員今シーズンは不完全燃焼だったと思われる。でも個人的にはこの3人には来季必ず巻き返してほしいと思ってる。3人が3人ともよりJ1向きだと思ってる。契約のことはどうすることも出来ないけど、この3人は来季も大分にいてほしい。特に林はJ1向き。


【ベストゴール・組織編】

第3位 第42節 アウェイ山形戦 星雄次
右で突破して左が詰める。最後の最後も今シーズンを象徴するようなゴールだったと思う。岩田が右CBに定着してからは怜さんとのセットでその機動力を活かして、このゴールのようにもう1列前の選手を使いながら右サイドを突破、中に複数枚入ってきてDF陣を混乱させて、大外で仕留める。理にかなった素晴らしいゴール。流れの中から右CBの岩田がラストパスを送ってダイレクトで左WBの星が決める。文字だけで読むとどんなすごいゴールなのかと思ってしまうけど、今シーズンの大分の必殺パターンだったように思う。


第2位 第38節 アウェイ千葉戦 三平和司(2点目)
このゴールをシーズンベストに選ぶ人も多いかと思う。現地でゴール裏から見てるとこの時のパスワークはよく左右にスピード感のあるテンポで回ってて「いいぞ、いいぞ」と思ってるうちに最後まで崩し切ってしまった感じだった。ただ冷静になるとあの位置で中途半端な特攻気味のハイプレスを仕掛けてる千葉が必要以上にこのゴールを美化してくれちゃってる感はあるなと思って、2位に下げた。ただ関わった人数、繋いだパスの数を考えると、これは本当にいいゴールだった。来シーズンに向けてスピード感のあるパスワークとか、パススピードの向上って結構大きなポイントだと思っていて、このゴールはそういう意味でJ1でどれだけやれるかのいい指針になってるように思う。


第1位 第20節 ホーム福岡戦 藤本憲明
展開自体は2位のさんぺーのゴールと似てると思うんだけど、奪ってから速い、左右の揺さぶりがある、ニアでズドンが個人的に好みという点で第1位とさせていただきました。奪ってからすぐに右に流れた藤本にパスが出た時点である程度福岡のDF陣が混乱していて、そこからさらにドリブルで藤本が真ん中に侵入していったため福岡DF陣も中に密集してきた。このゴールのポイントってここからにあると思っていて、そこから真ん中を割ろうとしにいったんじゃなくて馬場を経由してもう一度右に出したことで密集してた福岡DF陣がまたふんわりと広がっていって誰が誰を捕まえるのかが曖昧になっていた。そこで素晴らしいタイミングでニアに入り込んだ藤本のヘッドが炸裂。出来る限り俯瞰で見てみるとゴールまでの流れが如何にいいかがよく分かる。豪快な個のゴールもいいけど、やっぱり組織で崩した時の充実感というか、爽快感というかはサッカーの醍醐味の一つだよなと改めて思った。


【Player of the Season】

まずはノリさんはもう殿堂入りです。J2に昇格して始まったフルタイム出場を84試合続けて、その記録がストップする理由がJ1昇格ってかっこいいにも程があるでしょ。よってノリさんは殿堂入りのため今回のランクインはありません。それと3位までだったら岩田を入れたかったんだけど、やっぱりシーズンフル稼働じゃなかったとこで割り引かせてもらった。J1で暴れてもらおう。


第3位 馬場賢治
前にも少し書いたけど、馬場が移籍の理由を話した時に「少しでもJ1昇格に近いクラブに」という主旨のコメントをしていて、嬉しい反面うちはそこまでのクラブじゃないと思ったのをハッキリと覚えてる。それをキャリア初のハットトリックやキャリアハイの12ゴールと文句のつけようのない活躍の上にシーズン途中からはキャプテンも務めた。『有言実行』とはこういうことを言うんだなと本当に脱帽という思いを馬場には持っている。よく考えてるんだろうなというのは試合中のちょっとした所作にも表れてるし、チームの精神的な柱としての役目も果たしてくれてたと思う。大変失礼な話だけど、移籍が決まった時はここまでの活躍は想像していなかった。J1では古巣の神戸とも湘南とも対戦がある。来シーズンも頼むぞ、漢・馬場賢治。


第2位 高木駿
第41節のホーム金沢戦で1年半ぶりにホームに行って、バックスタンドの「前に蹴らんか」おじさんたちがの姿がなくなっている様子を見て、片野坂さんが勝ったんだなと思ったし、高木が勝ったんだなと思った。高木も決してミスをしないわけじゃないし、今でも失点に直結するミスをしてる。ただ片野坂さんの求める高い理想にチャレンジしてる姿勢を応援したいとずっと思ってきたし、GKのレベルが引き上がることが片野坂さんの目指すサッカーのレベルをより上げることに繋がるとずっと思ってきた。高木はそれに応えようとシーズンを通してチャレンジングなマインドを忘れることは一度としてなかった。個人的にはそれだけで評価をしたいくらいだと思ってる。さらに高木に頼もしさを感じるのは、例えばミスをしたとしても誤解を恐れずに言うと「平気な顔」をしてることだ。もしかすると腹の中では「やべえ、やべえ」くらいには思ってるのかもしれないけど、「ちょっと引きつけ過ぎたかな」とか「まあ、ミスくらいあるっしょ」くらいの表情で次のプレーに移るので、チームも必要以上に動揺しない。これって最後方に構えてるGKにとってけっこう重要な資質だと思う。少し前に書いたけど、42試合フル出場を果たしたことで大分トリニータ史上1シーズンの最長時間出場選手となった。そういう意味では歴史にも名を刻んだわけだね。


第1位 松本怜
もう何ヶ月も前から公言してきたのでこの選出以外はあり得ない。序盤から「史上最高の怜さん」を見せ続けて、そして最後まで「史上最高の怜さん」で走り抜いた。昨シーズンくらいからスピードだけじゃなくて凄みみたいなのを帯び始めてきたなというのは感じていたんだけど、今シーズンはその度合いがさらに強くなったと感じた。ホーム水戸戦のゴールのところでも書いたけど、単純な縦の仕掛けの回数が以前よりも増えた印象がある。それって「自分がやりたいプレー」よりも「相手が嫌がるプレー」を優先してるからだと勝手に解釈してる。怜さんにずっと感じてた物足りなさってズバリその部分だったし、「やれるのに何でやらないの?」が個人的な怜さんに対する評価で、それはずっとずっと長いことそう思ってきた。それが昨シーズンくらいからその部分を完全に突き破った感がある。数字にも如実に表れてるし、特にゴールは顕著に増えた。先日無事に来シーズンの契約更新を発表してくれた。これでJ1→J2→J3→J2→J1のV字回復全てを体験という大分での7シーズン目を迎えることになる。これも何度も言ってる持論だけど、大分では5シーズンを超えて在籍した選手はレジェンドだから。スタジアム前に銅像を建てて崇拝されるレベルだから。哲平さんの「ウルトラ7」を超える「レジェンド7」の誕生。「史上最高の怜さん」の続きが見たい。不完全燃焼だった6年前の悔しさを改めて晴らしてほしい。怜さんには本当に期待してるし、楽しみ。来シーズン背負う番号はもう決まった。



ということで全ての賞の発表が終了。この記事書くのに3時間超え。さすがに疲れたけど、楽しかった。これだけ素晴らしかったシーズンを振り返るのが楽しくないわけがない。選手も監督も今はゆっくり休んで1年間の激闘の疲れを癒してほしい。そしてまた来シーズン楽しいサッカーを見せてほしい。高望みをするつもりはないけど、「大分がなんかすごいサッカーやってるぞ」くらいでいいからちょっと日本サッカー界をざわつかせてやろうよ。1年間本当にお疲れさまでした。そして楽しいシーズンを送らせてくれて本当にありがとうございました!!
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2018Iリーグ全日本大学サッカーフェスティバル

2018-12-02 11:17:16 | トリニータ





昨日はずっと行きたいと思いつつ、これまでは月−金開催でハードルが高かった全日本大学サッカーフェスティバルへ行ってきた。場所は仙台からローカル線で1時間ほど石巻方面に行った松島フットボールセンター。ハイブリッドターフが2面あって、A面はスタンド付きで観やすいんだけど、B面はネット越し。クラブハウスもあってなかなか立派な施設。

Iリーグは多くの選手に出場機会を与えるために開催されている。トップチームに絡めない3〜4年生で構成している学校もあれば、高校時代はバリバリの有名選手のルーキーばかりで構成してる学校もあったりと色々。



メンバーが一番豪華なのは明治。スタメンのほとんどが2種時代から知っている選手。このチームで評価された選手が来季のトップチームに絡んでいけるんだろうね。




大分U−18がプレミアに所属していた頃に対戦相手で本当に良い選手だなと思っていた杉浦文哉(名古屋U−18 1年)。何か一つ武器があれば相当恐い選手になれると思う。



右SBの岡庭愁人(FC東京U−18 1年)は2種時代は確かキャプテンで、J3にもそこそこ出場してたと記憶している。ポジション、ルックス、所属等目指しているのはトルコにいるあの人なんでしょう。



稲見哲行(矢板中央 1年)も中盤で存在感があった。



後半一気の6ゴールでIPU環太平洋大を粉砕した国士舘の右田翔(長崎総科 2年)も高校時代に見せていた鋭さを右サイドで出せていた。国士舘は来季2部なのでトップチームのメンバー争いに絡んでこれるか。



その7失点したチームのGKを挙げるのもアレだけど、大西輝(明徳義塾 4年)はキックオフ後最初のキックで相手から「足あるぞ!」と言わせたくらいにキックが高精度だった。





明治同様に豪華メンバーを送り込んできたのは法政。中でも抜群だったのが田部井涼(前橋育英 1年)。選手権優勝メンバーなので当然と言えば当然かもしれないけど、生粋のゲームメーカー然とした雰囲気が素晴らしい。キックの精度が高い、視野が広い、パスだけじゃない攻撃の構築パターンといい選手になりそうな雰囲気がプンプンしていた。



ちなみに得点王の飯島陸(前橋育英 1年)はサブ。ほんの11ヶ月前に選手権得点王だった選手がIリーグでサブ。



お姉ちゃんがテレビに出てる人として扱われがちな松井蓮之(矢板中央 1年)。ボランチくらいのイメージだったけどCB。同期の簑田広大がトップチームに絡んでいるので彼も上がっていきたいはず。



法政と対戦した阪南の本石捺(佐野日大 2年)は面白いフィードが出せる左利きのCB。佐野日大が選手権ベスト4に入った時のメンバーだね。


ちなみにこの大会には大分U−18のOBたちも多く登録されてる。


IPU環太平洋大の夏富悠仁(4年)は大分時代の雰囲気そのままにプリンス的でかつファンタジスタ的。国士舘のゴリゴリのつぶしに耐えながら何度も決定的なパスを出そうとしてた。



IPU環太平洋大には多くのOBが進学してるけど、1学年下の岡将大(3年)は1トップでフル出場。身長があるタイプじゃないから空中戦ではほぼほぼ跳ね返れてたけど、スペースを見つけては飛び出して、狭いエリアで落としてチャンスメイクという局面では輝いてた。この辺のメンバーとは4年前のクラ選の時に前橋工業のグラウンドで試合中に一緒にテントを抑えて竜巻もどきをやり過ごしたのがいい思い出。





進学先として最も多いであろう福岡大はGKのサブに津村和希(1年)。



酒井将輝(1年)は帯同もメンバー外。



ということでこの時期に大学サッカーを1日に3試合も堪能出来るという贅沢をしてきました。しかし東北の冬は寒かった。第3試合のキックオフが15時10分。冬至が近く日没の早い東北だと後半始まる頃には薄暗くなってきて本当に寒かった。座って観てるのが辛くなってきたので、少し体を動かしながら観てた。



松島フットボールセンターの最寄りの陸前富山駅はこんな海のそばの素敵な駅。少し見にくいけど、真ん中に停車してる仙石線が写っているのが見えるでしょうか。


ただ日が沈むとこんな寂しい感じに。そろそろJクラブのアウェイツーリズムにも飽きてきた昨今、日帰りだったけど久々にフットボールツーリズムを体感出来る楽しい旅でした。


さて、大学サッカーもあとはインカレでシーズン終了。最後のお楽しみです。
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