Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

これぞ消化試合(42節群馬戦)

2023-11-18 22:36:57 | マッチレポート23'
消化試合でそのシーズンのベストゲームが出がちなのはもはやあるあるだ。古くは2009シーズンのホーム川崎戦、2013シーズンのアウェイ大宮戦(内容はベストじゃないものの唯一まともに勝った試合)、2021シーズンのアウェイ柏戦。この3シーズンに共通するのは全て降格したシーズン。なぜこれが残留を争っている時に出来ないのかと思うわけだけど、選手たちもそれだけ強いプレッシャー下に置かれながらプレーしていることの裏返しでもあるよね。でもそのプレッシャー下でも出せるプレーがそのチームの本当の力であって残念ながらプレッシャーから解き放たれて良いゲームをしたとしてそれが未来に繋がるわけでもなく、つまりこの群馬戦が2024シーズンJ2第0節として何かを担保してくれわけでもない。良い試合だったと思うけど、これはあくまでも2023シーズンの42分の1。


選手交代にも消化試合感は表れていた。1週間遅れで試合を観たわけだけど、群馬側の終盤の交代選手は軒並み退団が発表されていて記念出場ぽさは拭えない。その観点でいくとこの試合で最も良かった将輝を60分で下げてノムを投入しているわけだけど、あれもしかしてノムも退団なのかなと思ったり。そんなこんなを含めて真剣にはやるけどどちらもシビアに勝ち点を求めていたとは言いづらい消化試合だったと思う。


希望があるとすれば4-1-4-1システム採用後に将輝と堅心が躍動したこと。特にこの群馬戦ではゴールに近いところで良い仕事をたくさんした将輝が目立った。来シーズンはこの2人がチームの中心となるくらいの活躍を期待している。


先制点はまさに「長沢用のボール」。ふんわりクロスをピンポイントで合わせてしまえばDFは競ることすら許してもらえない。今シーズンも1年を通しての活躍は出来なかったけど、要所要所で長沢らしさを見せるのはさすがにたくさんのクラブを渡り歩いてきたベテランらしさがあるなと思わされる。


そしてやはり新太。パス&ゴーでペナ内に侵入、相手GKという壁を利用して将輝へラストパス。仕掛けることの重要性を最も理解しているのが新太だと思う。もともと新太の魅力はパンチ力のあるシュートだと思っていた。実際に前節も今節も決まったものも含めて何本も強烈なシュートを放っている。でも改めてゴールに向けて仕掛ける新太の姿勢こそこのチームに一番足りていなかったことじゃないかなと思い始めている。まあ、素人でもこんな感想を持つわけで他クラブが見逃しているはずはないので移籍してしまったとしてもそれはやむを得ないんだけど、せめてもう一年違う監督のもとで輝く新太が見たい。


2023シーズンは17勝11分14敗の9位で終了。結局得失点差はマイナスから浮上せず。前年よりも勝ち点、順位、得点数、失点数全てで成績が悪化。クラブが昇格が目標という看板を下ろさない限り、ここから3年目のシーズンを同じ監督に託すことは普通に考えてあり得ない。試合後のインタビューで将輝もさも当り前のように「大分はJ1にいるべきクラブ」と発言してしまっているけど、そろそろこの認識を全員で改める時が来ているように思う。もちろんJ1を目指すなということではなくて、もう通算の在籍年数でもJ1よりJ2の方が長いし来シーズンで最低でも連続3シーズンはJ2に在籍することが確定しているわけだから「大分トリニータはJ2のクラブ」っていうのが世間一般の認識だよ。それを当事者たちだけが「大分はJ1にいるべきクラブ」と発信し続けるのはもはやダサい。甲府が天皇杯を獲りそしてACLでも結果を残したり、福岡がルヴァンカップを獲ったりともう我々が地方クラブのトップランナーだった時代は終った。もう一度地に足をつけて本当に目指すべきところはどこなのかをクラブでじっくりと考える時なんじゃないのかな。それでもなお「J1昇格が目標」だとクラブが言うのならそれはサポーターとして後押しをしたいと思う。


8月のアウェイ岡山戦を最後に現地観戦からも遠ざかったし、1〜2週間遅れで見逃し配信を観るとかざらだったのでシーズンの振り返り記事なんて書けないし、こんなシーズンでアウォーズもないなと思うので2023シーズンに関する記事はこれで終わり。ここから新シーズンに切り替えだ!新監督楽しみだぞ!!








哲平さん、アントニオ・コンテもサム・アラーダイスもヴァイド・ハリルホジッチもみーんなフリーだぞ!候補者はあの人だけじゃないはずだ、頼むぞ!!
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シーズン閉幕(41節金沢戦)

2023-11-18 16:13:16 | マッチレポート23'
これまでシーズンが終る時に「終戦」という単語を使ってきたんだけど、ふと「閉幕」の方が相応しいなと思った。開幕戦なんだからシーズンが終るのは「閉幕」だな。


シーズンが始まる前は新スタジアムの栃木と現在の自宅から2番目に近い金沢の遠征は行く予定にしていたんだけど、結局どちらも行かず。数少ない週末の休みは他のカテゴリーの試合を観たいという気持ちを大分トリニータが上回れず。来シーズンは本当によろしくお願いします。


堅心ワンアンカーシステム継続。堅心自体の判断、ポジショニング、パスの質等決してベストな配置だとは思わないけど堅心の成長を促すために多くのタスクを与えて鍛えることには大賛成だ。堅心の周囲がスカスカなので前半の15分までにボールロスト=被シュートフィニッシュという絶望的な展開でアンカーが堅心じゃなきゃこんなシステムとてもじゃないけど受け入れられなかった。その後バランスを修正したのか試合は膠着。DAZNの解説の方も言ってたけど膠着したらミドルで局面を動かすというのは定石だと思うんだけど、あの場面でその意識が堅心にあった上でのあのミドルシュートだったとしたら本当に素晴らしいと思う。このチームでちょっと気になるのはファイナルサードでこじ開けられない展開が続くと必ずと言っていいほど最後の選択をするのが新太しかいないこと。勝負の縦パスだったりクロスだったりいつも新太が最後の決断を下しているように思う。つまり他の選手に勇気がないように見えてしまう。もちろん危ない奪われ方をしてはいけないという判断は尊重するけども、いつまでも決断せずに最後に何でもないパスミスとかでロストすると失望感がこの上ない。こういうところに本当に信頼すべき選手が誰なのかが見えてくるように思うんだよね。そして起点からシュートフィニッシュまで本当に完璧だった2点目。シーズンオフが残念なことになるのは覚悟しているけど、個人的に一番残ってほしいのは新太。


勝たなければシーズンが終る試合で最下位相手に2-2の展開から30分もあったのに1ゴールも奪えないところがこのチームの本当の実力だなと思う。試合を単体で評価すれば面白かったけど、対戦相手の金沢は直近3試合ゴールなし、ホームゲームに限ると3ヶ月もゴール出来ていないらしい。そのチーム相手にきっちりと2点献上してしまい勝てないところが我々の立ち位置。昇格とか本当におこがましい。


その金沢は新スタジアム完成のシーズンを下のカテゴリーで迎えるというタイミングの悪さ。かつて同じようなことをやらかした九州方面のクラブを知ってるけど、そのクラブがいまどうなっているかを思うと金沢も他人事じゃないと思う。クラブにはいくつもターニングポイントがあるし、絶対に逃してはいけないタイミングというのがあると思う。金沢は粘りきれなかったね。それにしても専スタ原理主義者としてはNACK5、金沢の新スタ、ヤマハが流出して入ってくるのがニンスタとかもはや来シーズンは絶望的。さらに50%の可能性で日本平かフクアリという日本最高レベルのスタジアムまでも流出してしまうとかもうこれ以上考えたくない。マジでスタジアムだけならJ3の方が充実している。


ということで最終節群馬戦は消化試合に。
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こういう試合をもっと作りたかった(40節秋田戦)

2023-11-18 16:11:23 | マッチレポート23'
2012年よりも2018年よりも今の方がJ1昇格は遥かに難しくなっているし、今後もどんどん難易度は上がってくるんじゃないかな。そんな中で小手先じゃないチーム強化が必要なのは大前提としてそれ以外にもちょっと精神論に寄ったような勝ち方をどれだけ出来るかが昇格出来るかの分かれ目になっているような気もする。例えばこの秋田戦みたいな試合がもう何試合か必要だったんだろうね。ただそれって精神論と言ったように神がかっているように見せて実は自分たちで引き寄せるもんだと思うし、そういうことが出来るチームではなかったよね、今シーズンの大分トリニータは。


素晴らしい前半、と書こうと思ったんだけど、もうここまで来ると本当にそうか?と思わざるを得ない。清水よりも上位でフィニッシュしたヴェルディを相手にしても試合の入りは攻勢で入れた。でも結果的に勝ち点3は手に入らない。その理由として監督の采配の乏しさだとずっと思ってきたわけだけど、これだけ何度も繰り返すとそれだけでもないような気がする。身も蓋もない話をしてしまえば、もしかするとシンプルにゲーム体力の問題とか。だからもうこの段階においては前半の優位性には何の意味もないのではないかと疑っている。


将輝を1列前に出すワンアンカーシステム。堅心への負担は大きいもののハマれば面白いと思う。来シーズンに向けて堅心の成長をより促すという意味では良いチャレンジだと思う。角度がある位置からのプレースキックも良かったね。バリエーションは少なそうだけど、3回ほどあった機会全て同じような軌道のボールを送ってていてキックの質自体は高かった。左のセンターバックがデルランから香川に変更。結果的にとても良かった香川の起用だけど、おそらく栃木戦のデルランを見て「これはもう使えん」と判断したケガの功名ではないかなと思っている。デルランがケガしたのかもしれないけど、それは知らん。自分が監督ならあんな愚行をする選手危なくて使ってられない。1点目の起点のボールとなった香川のロングパスはサイドバックを本職とする選手ならではのアイデアだなと思った。なかなかセンターバックが本職だとあの位置からゴールに直結するパスを入れようとは思わないんじゃないかな。そして長沢の真骨頂のようなゴール。バイタルエリアで2人に寄せられながらでも、ダイレクトで叩き込むもあり、フリックもあり、そして手前に落としもありとなると相手DFはなかなか捕まえられない。走り込んだ鮎川もタイミング合わなかったものの何とかねじ込んでみせた。連携面は個人的にシーズンベストゴールの上位にランクインさせたい好きなゴール。


そして司のPK。フリーキックの流れの中からのPK獲得だけど、この前の数分間は間違いなくゴールのにおいがしていたしタイトルにもしたけどこういうゴールをもっと決めてこういう勝ち点の取り方をしなければ昇格戦線には絡めないんだと思う。司は少し前に決定機をポストにぶつけて外しているので精神的には楽ではなかったと思う。これまでチームとしてはノムをキッカーにしていたわけでちょうど復帰戦でピッチにいたノムという選択肢もあったとは思うけど、チームとしてキッカーを司に決める過程に迷いはなかったように見えた。そして司のキックの当たりも決して完璧ではなかったと思うけど、それでも決めた。精神論に寄ってでも何でも勝たなければならない、そんな試合をもっと作らなければいけなかった。そんな風に思った1ヶ月ぶりの勝利だった。
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まるで大宮戦(39節栃木戦)

2023-11-03 01:29:25 | マッチレポート23'
さっき順位表見たら明日のお昼にある甲府−熊本で甲府が勝つともう昇格を目指すという意味合いでの今シーズンは終了なんだね。まあ明日は仕事だから試合は観られないけど、熊本にシーズンの大目標を託さないといけないのは何か嫌だね。自分たちが弱いのが一番悪いんだけど。


終盤に力尽きて勝ち点を失うという今シーズン何度も見た試合展開。押し込みながら点が取れなかった大宮戦は勝ち点ゼロだけど、この試合は前半に先制点を決めることが出来たから何とか勝ち点1は拾えたけど、同じような展開でもう見飽きたなという印象。


ボランチのところの攻守分業制はうまく機能した感じ。ビルドアップのスタートは羽田に任せて将輝は前での仕事を担当。得点シーン以外でも藤本のさらに前に走り込んでクロスを上げたりとしっかりとタスクを理解して躍動していた。将輝がもう一つレベルを上げるには運動量とか球際の強さだけじゃダメだと思うからこういうタスクをやり切れたことは大きな収穫だと思う。羽田もボールへの関与回数多くビルドアップに貢献出来ていた。


この試合で印象的だったのは実況、解説ともに伊佐の前線での奮闘をやたらと褒めちぎってくれたこと。解説の戸川さんにいたっては67分くらいのやや伊佐が不利な体勢からマイボールにした場面では感嘆のため息をもらすほどだった。伊佐の魅力であるこういうところを分かってもらえると本当に嬉しい。


最近頻発するこういう展開だけど、なぜそうなってしまうのかとやはり考えるわけだけど試合後の監督インタビューでは「選手がボールを持つことを放棄したから」とまとめている。「ボールを持つことを放棄する」つまり「大きなボールを蹴ること」だと思うんだけど、確かに終盤に近づくにつれて香川やデルラン、テイシェイラあたりが大きなボールを蹴ることが多くなってきている。ただそれは時間の経過とともに追いつかないといけない栃木の選手のプレッシャーが強まってくるのは当然のことであってリスクを考慮したら前半などにくらべて蹴る回数は多くなってしまう。ボールを持つことを放棄した理由として監督が挙げているのが①選手のポジショニング(が悪い)、②選手の判断(が悪い)、③選手の勇気が足りないの3つ。( )内は補足だけど、それでもここまで明確に選手に責任を求める監督も珍しいと思うけど、まあそれはいいか。でもここで思い出されるのが先ほどの伊佐のこと。伊佐の前線からの頑張りがあれだけ実況、解説から評価されるということは前半からそれなりに大きいボールの数もあったからではないのか。この試合での伊佐のアウトは73分。大きく蹴っても前線で頑張ってくれる人がいなくなってしまったから押し込まれてしまうのではないかという仮説もとんでもなく外れているわけではないと思う。長沢がどうのというつもりはないけど、伊佐のハードワークが前提で成り立っているビルドアップでしかないのではないかと思えてしまう。


あとこの試合で「ジャッジに若干ストレスを感じた」とかコメントしちゃう監督マジでどうなのよ。終盤とはいえデルランの愚行はレッドカード出されても何の文句も言えないわけであってそれを大甘で救ってもらったにも関わらずだよ。自分がイエローカード出されたからだろうけど感情的なコメントを口走る監督は信頼出来ないよ。あとデルランは矢野貴章が差し出してくれた握手を拒否したらアカンよ。それはあまりにも幼い。


半日後には厳しい現実を突き付けられているのか、はたまた首の皮一枚残して金沢戦に臨めるのか。金沢も降格が決まっているから完全な消化試合になってしまうことだけは避けたい。
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甜麺醤(38節東京V戦)

2023-10-11 00:00:15 | マッチレポート23'


こんな何とも言えない試合の後は甜麺醤をバッチリ効かせた回鍋肉でも食べて次に切り替えましょう。退場は仕方ないにしてもあまりにもタイミングが悪かった。せめてスコアがイーブンの時なら何とかなったかもしれないけど、今のチームにこの劣勢のシチュエーションをはね返すだけの力強さを期待するのは少々酷だと思うよ。


タッチミスは起こりうるから仕方ないけど何であそこでペレイラは足を上げてしまったのだろうか。あれでは「私はボールにチャレンジする意思はございません」と自ら自己申告してるようなもんだもんな。ただ数的不利になってからも選手たちが切らさずに試合を壊さなかったことは良かったと思う。自分たちのペースで試合に入れた矢先の失点、レッドカードが立て続けに来たら気持ちが切れてしまうことだって十分に考えられたと思う。厳しい状況でも攻守に躍動感が感じられたのは素晴らしいと思うけど、何となく「負けてるし、数的不利だし・・」という開き直りがその躍動感を呼び込んだ気がしてならないのがちょっと残念だ。例えるなら小学生の喧嘩で泣いたら突然強くなるみたいな感じかな。もう大目標に対して本当にギリギリのところまで追い込まれているはずなのに、こういう状況にならないと躍動感が感じられないのがとても残念に思う。


羽田をボランチで使っていたメリットがこんな形で現れるとは思いもしなかったわけだけど、選手交代なしにすっと数的不利の状況に対応が出来た。まずは試合を落ち着けて最後にカウンターなりセットプレーで一刺しというゲームプランはよく分かったものの、結局試合を落ち着けたまんま何も起こせずに終ってしまった。もっと良い位置でのFKとかCKが取れれば可能性も感じただろうけど、何も起こりそうにない雰囲気が充満したまま何も起こせずに終ってしまった。


完全に吹っ切れた感のある将輝。将輝の力強いプレーだけは光っていた。寄せや読みの部分は本当に抜群。一つだけ注文をつけさせてもらうとすればパスの部分かな。精度はもちろんのこと狙うところも含めてパス全般。そこが成長出来れば本当に素晴らしいボランチになれると思う。


J2だけど今週は代表ウィークでお休み。この久しぶりに長い時間が取れることをきっかけに好転してくれることを願う。ただ群馬の未消化だった藤枝戦があるので、ここで群馬が勝ちきってしまうようだといよいよ終幕ですかねぇ。
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負ける試合ではなかったと思うが(37節大宮戦)

2023-10-08 01:34:06 | マッチレポート23'
負けた方がこういうことを言うのはまさに負け惜しみでしかないわけだけど、正直に言って理に適った持ち方とは言えない大分のポゼッションに対してでも腰の引けた守り方しか出来ないし、大宮がこの順位で長いこともがき続けているのが納得の試合展開だった。ただだからと言って大分から点が取れそうな雰囲気が出ていたかというとそうじゃないところがサッカーの難しいところ。どうだろうか75分くらいまではまさか負けることはないだろうと思いながら観ていたけど、不思議なことに試合終盤が近づくにつれ何だか怪しい空気が漂い始める。そしてそれは現実になる。強いとか弱いとかの前にもう勝てそうな試合ですら負け試合に持ち込んでしまうくらいの負のスパイラルに入り込んでしまった感じだな。監督をはじめコーチングスタッフに能力がないのはもう大前提として、それ以外にも色々と要因はありそうな気がするからそこはちゃんと明らかにしてほしいけど、そんなことをしてくれるのは大分トリニータ周りにはいないだろうなと期待もせず。



自分は3年連続でレプユニに坂の背番号を入れるくらいにちょっと思い入れがあったわけだけど、そんな自分でももうすっかり使われないもんだろうと思っていたくらいに長いブランクだった。坂が出てきたことでふと思い出した感があるけど、思い入れのある選手が使われないことも今のチームに熱を持って接することが出来ない理由の一つだなと。もちろんポジション争いに勝って試合に出るべきだけど、それは勝っているチームやうまくいっているチームでの話。これだけ勝てないチームで使われない選手がいるなら使う方に疑いの目線を向けられるのは至極当然のこと。もうほぼほぼ昇格が不可能なところまで落ちてからじゃ遅いんだよ。1年ぶりの出場かつ慣れない右サイドバックでの出場となった坂だけど、随所に良いところを見せてくれた。特に深さを出す長いパスで伊佐をダイアゴナルに走らせて大宮陣内深くに何度も侵入させてたのはサイドバックとしてのセンスを感じた。1列前の野嶽が大外に張ったり、インサイドに密集を作ったりと自在に動く中でオーバーラップもアンダーラップも果敢にチャレンジしていた。やや開き直りつつも本人も楽しいと言っていたサイドバック起用をここからのチャンスに変えてほしい。


さて、気持ちを奮い立たせて結果を知っているヴェルディ戦を観るとするかな。苦行だよ、苦行。
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漂う消化試合感(36節水戸戦)

2023-10-03 12:05:55 | マッチレポート23'
秋に向かって気温も下がり水戸のスタジアムの牧歌的な雰囲気から何となく消化試合感を感じ取ってしまった。選手たちはそんなことないんだろうけど。


「主審のジャッジが・・」みたいな先入観を持って試合を観てしまったわけだけど、そんなに酷かったかな?実況と解説の播戸さんがそういう印象に持っていくようなしゃべり方をしてただけじゃないかな?少なくとも退場した前田の2枚のイエローカードはどちらも妥当だし、主審云々よりも新太のアジリティに水戸の守備が追いついていなかっただけという感想の方が近いと思うよ。実際に前半に水戸に出た3枚のイエローカードは全て新太の被ファール。全て遅れてボールホルダーの新太にチャレンジしたもの。主審のジャッジではなくゴールまで含めて新太のキレを賞賛するべき試合。播戸さんは前半3分にイエローカードを出したことを疑問視しているような話ぶりだったけど、これが一番おかしいと思っていて前半3分だろうが後半ATだろうがカードに値するプレーにはカードが出るのが当然でそこに試合時間は関係ない。確かに微妙なプレーではあったけど、試合時間で出すか出さないかを決めるのなら序盤は激しいプレーをしても大丈夫という認識になってしまわないだろうか。


MOMは新太で文句なしだと思うけど、次点は伊佐。後半から何度も裏抜けで水戸の最終ラインを脅かし続けた。そしてそこから決勝点も生まれた。伊佐のプレースタイルからして全ての試合でハマるわけじゃないし何も出来ずに終ってしまうことも少なくないけど、こういう試合があるから伊佐にはずっと期待してしまう。


被シュート0が話題になってたけど、80分の左クロスからのダイレクトシュートはカウントされないのかな。大きくフカしてはいたけど、明らかにシュートの意図だったと思う。数年前にYS横浜が開催していた公式記録員の体験会に参加したことがあるけど、シュートにカウントするかどうかは長く記録員をやっている方でも迷うらしく「最後はシューターにシュートの気持ちがあったかどうか」みたいなことをおっしゃっていたのをふと思い出した。




個人的に水戸ホーリーホックというクラブは気になるクラブで試合もちょこちょこと観るようにはしているんだけど、この定期的に勃発する小島社長とサポーターによる「社長はビジネスだけでサッカーには興味がない」という不毛なやり取りがたまらなく好きだ。もともとはエルゴラの編集に携わっていたという小島社長。確かに小島さんの社長就任と時を同じくしてスポンサー獲得とか新しい事業とか水戸が大きく変わったという印象は端から見ていてもある。ビジネス面で優秀な社長なんだろうなとは個人的にも思う。ただJ2在籍連続24シーズン。かつては大宮から選手を借りる立場だった水戸がその大宮がJ3に降格しようとしているこの時代に降格せずにJ2に留まり続けているだけでも立派なのかもしれないけど、いつまで経っても昇格争いに絡むこともないクラブの社長に対してサポーターが「ビジネスだけ」とバッサリ切りたくなる気持ちも分からなくはない。ビジネス面も大事、地域密着という側面も大事、だけどフットボールクラブである以上結果からは絶対に逃れることは出来ないということを水戸を見ていて思う。ただ獲得する大卒選手の質が間違いなく上がっているのでそこをきっかけに水戸が浮上してくる可能性も低くはないと感じている。だからこそこんな試合をしていたらダメだよねと他人事ながら思った試合だった。
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ディフェンス崩壊(35節徳島戦)

2023-09-17 20:55:36 | マッチレポート23'





急な思いつきでお遍路を始めてみたんですよ。前々から何となく興味はあったもののもっと年を取ってからかなと思ってたんだけど、ほとんど衝動的と言っていいくらい急に始めてみた。車でスイスイ回るだけなので徒歩で回っている本物のお遍路さんなんかに比べたら邪道もいいとこなんだけど、かわりに周囲の行きたいところにも行けたりするわけだ。ちょうど2番札所と3番札所の中間に徳島ヴォルティスのクラブハウスと練習場がある徳島スポーツビレッジがあったので寄ってみた。午後3時くらいだったのでもう練習はやっていなかったけど、クラブスタッフの佐藤晃大さんがいてスタジアムで使うであろうフラッグを干しているところだった。まずクラブハウスが超素敵。徳島県らしい藍色の壁と木材がふんだんに使われている屋根の雰囲気が良し。サポーターたちが使う観覧スペースがまた良い。屋根付きのスペースに机と椅子が置いてあってこれなら快適に練習見学出来るよなあと思った。J1クラブまで含めてもここまで素敵な観覧スペース持ってるクラブ他にあるかな。





大分と似たような感じの小高い丘の上にあるんだけど、そこから車で5分くらいのうどん屋さんに行った。ヴォルティスの選手もよく来るらしいお店でめちゃくちゃうまかった。ちょうどすだちの最盛期だったので冷たいうどんにガンガン絞っていただいた。もちろんかぼすが好きだけど、すだちも良い。夜にお寿司屋さんでイカのお刺身を食べたんだけど、これもすだちかけるとマジでうまい。ほとんどの都道府県を遠征で回ってたくさんの知見を得たわけだけど、四国に行けばうどんは香川県じゃなくてもうまいという知識はその中でも特に役立つものの一つだと思ってる。わかめうどんも釜玉もマジでうまかった。



ということで試合。

もう守備が完全に崩壊。まず苦言。2失点目について語る時にまず最初に「ディフレクション」について言及するところが最高にセンスがない。ディフレクションを嘆いていいのはもっと寄せきれていてシュート軌道が不運な変わり方をした時だけだ。目を向けるところが全くもってセンスないし、だからこんな守備組織になってしまってるんだろうと思う。みんな大好き増田解説員の言葉を借りずとも徳島の要注意選手は西谷であることは明らか。個人的に西谷はもう1年以上「マリノスに移籍しそうな選手ランキング」の第1位に君臨し続けている。あのキレとスピードに個で対抗出来るとなると今の大分なら上夷以外にはいないと思う。周囲と連携して右SBの選手が西谷と1対1の局面を作らせなければいいという観点での野嶽起用なら理解はするけど、そんなこと今のコーチングスタッフで仕込めないことは誰でも分かるわけで選手選考からミスしている感がある。ベンチ入りもしていないのでケガかもしれないけど。渡の見事なサイドチェンジが西谷に通った時点で失点は覚悟したよね。


ただ試合としてはここ数試合の中では面白い方だった。2点差になった時点で気持ちを切らせなかった選手たちはよくやったと思うよ。こういう展開になった時のシンプル長沢大作戦はやっぱり脅威だし、期待感がかなりある。だからと言って先発から使うといいかというとそうでもないところがサッカーの難しいところだと思うけど。


自分は国内は大分、海外はスパーズという生活をもう10年以上続けているわけだけど、そんな生活が長くなればなるほどどっちも悪い時期もあればまれにどっちも良い状況もあったり、どちらかが悪い状況なんてのはもはや当り前で気に留めることでもなくなってくる。そして今はスパーズが良い状態の時期に入っている。今のスパーズは決して強いとは言い切れないもののポステコグルーが監督になり少なくとも全ての試合でワクワクだけは約束してくれている。もちろん強いことも大事だけどワクワクを約束してくれるということはとても大事なことだと思う。ここから勝てない時期も来るかもしれないけど、ハリー・ケイン移籍というここ数年スパーズが抱え続けてきた最も難しい局面で監督に就任したにもかかわらず、「ケインロス」を微塵も感じさせることなくワクワクさせてくれている。サッカーは監督である。分かってはいたけど、もう一つの贔屓クラブを通して本当にそのことを痛切に感じている。


もう相手がどこでどんなサッカーをしてこようがボランチは将輝&堅心で固定してほしい。今ではなく1年後、2年後の未来に目を向けたい。
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ドタバタ(34節甲府戦)

2023-09-15 20:30:09 | マッチレポート23'
今節も形だけ更新。


2点リードしたところでさすがに「今日は勝てる」って思ったけどな。


終始ドタバタと落ち着きのない試合だったなという印象。どちらもうまくいっていないチーム同士らしさが随所にドタバタした形で表れていたなと思う。見ていて失笑すらわいてくるような始末で本当に残念で仕方ない。今シーズンは(も?)完全にチーム作りに失敗したわけで早く次に目を向けなければいけない。


伊佐のコメントにあるように後半に急に試合が激変したわけではなく、2点リードを奪った直後から試合の流れは甲府に移っていた。それを試合のポイントを「ウタカ」の一言で片付けてしまう人マジでヤバすぎるし早く次に目を向けたい。


トリテンで選手コメントを読んでいるとチーム内の状況は良くないんだろうなと感じる。直近でこれだけ勝ててないから当り前なんだろうけど。どこかにチーム状況について示唆するようなコメントはないかなと、特にノムのコメントにはハッキリとは言えないけど何か言いたいことがありそうにも読めるんだけど何度読んでもボンヤリとしか伝わってこない。


残り8試合。2014シーズンの田坂監督は最後の粘りでチームのやり方をこのタイミングでガラッと変えそしてチーム状況を大きく打開させた。結果も出たけど、振り返ればやはり小手先感は否めなく昇格した湘南や松本には通用しなかった。シーズンのこのフェーズにおいてチーム力を上げられなかったクラブが良い結末を迎えることはやはり歴史を見ても難しいと思う。残念だけど今シーズンはもうそういうシーズンでしかない。


この試合の唯一の収穫はトリテンで司と松橋優が談笑している姿を見られたこと。オールドファンにはたまらんね。
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どこかにモチベーション落ちてませんかね(33節長崎戦)

2023-09-08 22:21:01 | マッチレポート23'
ダメだ。大分トリニータに対する意欲が全然わいてこない。大分トリニータを応援し始めてもう20年以上。こんなにもやる気とか熱量がわいてこないのは初めてかもしれない。どんなに気持ちを振り絞っても試合を観る気が起きずにズルズルと気付けば明日はもう次の試合。その振り絞る熱量は仕事で使いたいと思うくらいに振り絞って試合を観た。面白くなかった。以上。


まあ、モチベーションなんてひょんなことでわいてくるだろうし、今がこんな状態の理由は自分で明確に把握しているのであんまり重くは考えておらず、適度な距離感で今は離れていようかなと。長沢の同点ゴールは素晴らしかったね。ザ・長沢だった。


現実逃避して未来の大分トリニータに目を向けたい。今週の水曜日は宮城まで総理大臣杯を観に行った。かつては関西で開催されていたこの大会もコロナを機に紆余曲折あり今年は岩手県と宮城県にまたがった開催。一番遠いスタジアムだと200kmくらい離れているのでこれって果たして集中開催なのかなと疑問に思ってしまう。ついで水曜日は宮城県で警報が発令されるレベルの大雨。空港から車で当初開催されるはずだった七ヶ浜サッカースタジアムに向かっていると何とキックオフ1時間前に会場変更。観戦者歴としてはベテランの部類に入るけど、さすがにこの経験は初めて。車だったし距離にして20kmくらいしか離れていなかったから何とか事なきを得たけど、最寄りの仙石線も止まっていたし会場にたどり着けなかった人もいたと思うよ。七ヶ浜サッカースタジアムはまだ未踏のスタジアムだったので行きたかったな。



中京大の有働夢叶。先々月までは膝に大きなテーピングが巻かれていたけどそれもやっととれてこれで万全かな。水たまりでボールが転がらないからボールを待つポジションの選手にとっては難しい試合だったね。



ケガでずっと離脱していたので初めて見る小酒井新大。試合は120分スコアレスで何としてでもゴールが欲しい展開だったにもかかわらずサブの10番の選手が使われなかったということはまだ完全に治癒したわけじゃないのかなと思った。中京大はこの試合に負けて大会から敗退してしまったため、2日後の今日晴れて特別指定が発表された。無理せず来シーズンの開幕に万全の状態で合わせてきてほしい。ちょっとでいいからどんなプレースタイルか見てみたかった。



2年連続関東王者の国士舘大には昨シーズンの大分U-18No.10の後藤響くんが進学。2年生で初めて見た時からずっと期待を寄せていた選手。国士舘レベルになると1年生でメンバー入りするだけですごいことだと思うので、ここからの成長に本当に期待している。トップ昇格出来なかったのは単純にポジションの問題だけだと思っている。3年後と言わずに2年後でも来年でもいいから戻ってきてほしいぞ。


トップチーム以外のことを書き始めたら急にキーボードを叩く手が止まらなくなる。不思議ですな。
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このスタメンでダメならという気持ちです(32節仙台戦)

2023-08-27 01:43:56 | マッチレポート23'
試合前の期待感は高かった。個人的には現状でこれがベストと思うスタメンだったので楽しみにしていた。ボランチの組合せ、2列目3枚の組合せ等ベストだと思ってたんだけどね。これで勝てないならねという気持ちです、今は。


前半躍動したのは左サイドのユニット。ユニットが躍動する時って使う方と使われる方のバランスが良いことが多いと思うんだけど、ノムと奎汰のユニットは完全に主従関係がハッキリとしていて面白かった。徹底的にノムが奎汰を使う。もうそれは酷使していると言って語弊がないくらいに走らせる走らせる。ただ奎汰にも迷いがないからどんどんチャンスに絡めたね。何本クロス上げただろうか。攻撃時の全体布陣は奎汰が上がりっ放しなので左肩上がりの3-4-3みたいになってた。


先制点は伊佐の良さが凝縮されたゴール。今日の仙台の中で伊佐がああいうターンをしてくるっていうのを一番知っているのはフクだったと思うけど見事にやられたね。そしてシュート打って終わりじゃなくてその後に追えるところが伊佐の良いところ。最後まで絡んでくれたから堅心のプロ初ゴールが生まれた。前向きに推進力を出していくというところでここのところとても良いプレーを続けていた堅心だからこその思い切りの良いゴールですごく良かった。あれだけ枠を外し続けてきた選手とは思えないくらいにそこしかないコースを通して決まった。やっぱり思い切りだよ。


同点にされたゴールは時間帯も確かに問題だけどそれと同時に完全に崩されていることにも目を向けないといけないと思う。それまで全く崩されそうな雰囲気すらなかったのに終了間際のバタつきでああいう形を作られてしまうのは何なんだろうなと思ってしまう。


後半の試合の進め方はいかにも勝てないチームのそれでもはやあまり語る意味もないと思う。


久しぶりに仙台の試合観たらメンバーが豪華になってて驚いた。中でも松崎快がキレキレ。2点目の時のターンのキレと角度がパーフェクト。ステップアップで水戸から浦和に移籍してまたJ2に戻ってくるのは仕方ないと思うんだけど、それが残留争い中の仙台でいいの?というのはシンプルな疑問。東洋大時代からすごく良い選手だと評価していたのでもっと上を目指せるクラブに行けばいいのにとは思った。改めて良い選手。


残り10試合。まぐれで昇格することもあるかもしれないし、そう期待もしているけど、ただ一つ言えることは来シーズン今の陣容のままでは絶対にJ1では戦えないということ。その観点でクラブには色々と考えてほしいと思う。これだけ勝てなくても今が絶望の底だなんて思わない。本当に恐ろしいのはクラブが3ヵ年計画で考えていたらと想像することだ。もうこれ以上の上積みが期待出来ない中で来シーズンも同じ陣容でやらなければいけないと分かった時こそが本当の絶望だ。心の準備だけはしておこう。
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夏の大冒険のしめくくりは岡山で(31節岡山戦)

2023-08-20 21:45:48 | マッチレポート23'
とりあえず皮算用から。町田、磐田、清水、山形。ここまでで4位以内は確定。あとの2枠をヴェルディ、大分、長崎、群馬、甲府の5クラブで争うという形になりそうだと見ている。その下の岡山、千葉あたりが追いついてくるようなら勢いで一気に飲み込まれちゃうだろうからもう無理だろうね。5分の2に滑り込めるかというところに対してまだいけるんじゃないだろうかという思いは冷静に見てもある。ただし「まだ」という条件付き。今が貯金食いつぶし状態であることは隠しきれないわけで、ここから実力通りに進むのならばもうとっとと今シーズンは諦めたい。1ヶ月半ぶりに生で見た大分トリニータはそれくらいに弱かった。


高木駿の移籍。今シーズンの出場機会や年齢のことを考えるとまさかと思ったけど、札幌の置かれている状況等を知るとなるほどねとなる。そしてそのオファーに飛びついた高木の選択もプロとして当然のことだと思う。個人的にはJ1の2年目くらいからプレー面では高木のことをあまり評価してこなかったんだけど、それでも前節のプレーぶりは素晴らしかっただけに「このタイミングなのか...」とは思ってしまった。ただまあ仕方ないし予測していなかっただけで起こりうることだよなとは思う。試合前に西川のチャントを繰り返したのはサポーターみんなの共通の思いだろうし、西川はこの試合に関してはその思いにプレーで応えたと思うよ。もちろんまだまだ成長は必要だけど。


「持つ」「握る」以上のビルドアップが出来ない。リーグ戦70試合以上を費やしてこの状態なので今のコーチングスタッフではもうこれ以上のビルドアップは仕込めないと思う。37分くらいに我慢強く後ろで回しながら西川→長沢のミドルパスを入れたシーンがあった。そのパスはインターセプトされそのまま最短距離で最前線のチアゴ・アウベスに繋がりシュートを受けるという流れになってしまった。個人的にはこのプレーを境にビルドアップに勇気がなくなったなと感じた。おそらく多くの選手が「ひっくり返されるの恐いな」と思ったんじゃないかなと思う。そしてそこから期待感がどんどん薄れていった。でも先制されると後がなくなるからまた攻勢に転じる。結局ビルドアップなんてメンタルに左右される部分が大きいんだと思う。強がりでいいから自信満々にスコアが動く前から積極的に動かしてほしいと思う。そういうのが見たいよ。前半にオフサイドで救われたプレーがあったけど、映像で見ると全然オフサイドじゃないし、誤審というスーパーラッキーがあっても勝ち点1すら取れないのは本当に弱いと思う。



也真人の復帰と鮎川は生で初めて見た。也真人がビルドアップに絡んだ時は可能性を感じるだけにノムと也真人で何とかしてくれないかなというもう完全なる個人頼み。鮎川は前節ゴールもこの試合はまた沈黙。悪くはないと思うけど全て新太でも出来そうなプレーばかりで期限付き移籍ということを考えるとわざわざ新太をベンチに回してまで使うレベルの選手かなと今のところは思っている。裏切ってくれると嬉しいけど。



飲水タイム中も通訳を交えてペレイラに強めに色々と要求していた新太。報われてほしい選手。



試合中のフラッグ。ピクリとも動かない全くの無風で本当に暑かった。暑さも影響したとは思うけど、岡山との対戦はいつも渋いというかしょっぱい試合になるよなーと。















あまりの熱さに辛い方のキーマカレーを注文してしまったけど、これがうまかった。岡山のスタグルは品数も多くて「わぁー」となるけど、いつも行列の長さで「はぁ..」となってしまう。


この日は日本海側から岡山入りしたのでお昼は鳥取で岩がきを食べたんだけどこれがめちゃくちゃうまかった。夏の日本海側は美しいところばかりでドライブしていて本当に気持ち良かったし、山陰にももっと行きたい。ガイナーレ鳥取様におかれましては山陰の雄として一刻も早いJ2昇格をお待ちしております。



ここからは遠征記。試合は全く関係ありません。


夏はここ数年帯広に行くことが多いんだけど、今年は休みの最後に岡山でアウェイゲームがあったので何とかうまく組み込めないかなと頭を悩ませ、前から一度やりたかった北海道フェリー遠征を敢行。どちらも新日本海フェリーで行きは敦賀→苫小牧、帰りは小樽→舞鶴と「旅は一筆書きが至高」の信念を貫いた我ながら素晴らしい行程だった。


船内は思ってたよりもかなり豪華だった。特に行きの「すずらん」はまだ新しいのかとてもキレイだった。


ベッドはこんな感じでまあカプセルホテルみたいな感じ。たまたま行きも帰りも向いに人がいなかったので極めて快適だった。事前に酔い止めを飲んでおけば船酔いもすることなくとても楽しかった。


途中で北向き航路と南向き航路がすれ違う。


海に沈む夕陽が本当に美しかった。


ごらんあれが竜飛岬 北の外れと


船内のレストランで食べたイカ丼。カップラーメンくらいしかイメージしてなかったので海の上でこんなにうまいものが食えるのかとちょっと感動。


下船したらすぐに運転なのでビールは午前中に1本のみ。


北海道に向かう船の中でゴールデンカムイを観るのは気分が上がるのでおすすめです。


今年のインターハイは北海道開催。北陸エリアの高校生がたくさん乗っていて下船前には船内放送で激励されていた。部活のメンバーと船旅とか最高に楽しいだろうな。




総移動距離約4,000kmの壮大な冒険の最後がこんな試合になるとはね。まあ、試合の結果で旅の成否が決まるわけじゃないし、そうしないようにとは思っているけど、なかなかうまくは割り切れないもんだよね。
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ひとまず勝った(30節藤枝戦)

2023-08-13 00:01:07 | マッチレポート23'
何とか勝ったという印象。この勝利から次節以降へのポジティブな要素を探すのは正直難しいけど、ここで勝てなきゃもうズルズル行きそうな雰囲気まであったからまずはそれを阻止したということだけでも大きいと思う。MOMは高木。ずっとバタバタしていたビルドアップに落ち着きをもたらした効果は絶大。


今シーズンの藤枝と須藤監督には注目していて今日の試合でもう6試合もフルで観ている。とにかく試合にハズレがなく面白いサッカーをする。ただその内容の割には勝ち点が伴っていない感が強く、一方的に押し込み続けながら数少ない山形のチャンスをことごとく決められて勝ち点が一つも得られなかった前節などは象徴的な試合だ。今日の試合後インタビューでも須藤監督はその辺りに触れていたので課題は明確に認識してるんだろうね。まあまあの試合数を観てきたけど、その中でも今日の藤枝は全く覇気や躍動感がなかったと言っていいと思う。押し込んで即時奪還がハマる時が藤枝の一番良い時だと思うので、中途半端なやり方がこちらとしては助かった。大分側の対策がハマってのことだとしたら好材料だと思うけど、結局相手のミスからの1ゴールで終っているだけにそれは考えにくいかなと思う。


J2初挑戦のシーズンに渡邉りょうと久保藤次郎という絶対的な攻撃カード2枚をJ1に強奪されてしまったわけだけど、本来なら痛いはずだけどJ3の頃は考えられなかったこととしてポジティブなコメントを須藤監督が出しているのを見た。もちろんそう言えるのは素晴らしいことだけど、途中出場の名古屋から獲得したというレオナルドからは隠しきれないほどのパニックバイ感が漂っていたしやはりチームが難しい時期を迎えていることは間違いないと思う。大木監督とか吉田謙監督とか特徴的なチームを作る監督にありがちな変人っぽさは須藤監督には全くないし、来シーズン以降人気銘柄になりそうな予感はするね。藤枝はどんな手段を使ってでも阻止したいだろうけど。



今日途中出場した中京大の永田貫太とか、



静岡学園→拓殖大の浅倉廉とか、藤枝のチーム強化に一本筋が通っているところにとても好感を持っている。今シーズンは勝ち点6ありがとうございました。来シーズンも対戦することがあるようなら恐いです。


先週の記事で「そろそろ・・」と書いた途端に移籍後初ゴールを決めた鮎川。ゴール自体は奎汰と長沢によるお膳立てで0.8点くらい決まっているのでそこまでの評価はないが、それ以外で見せた前向きのドリブルから感じる鋭さの方が期待感があった。明らかに藤枝のディフェンダーはやりにくそうにしてたし、エリア内の仕掛けはPKが取れそうな雰囲気もあった。


中川の負傷が長引くようならとてつもなく痛いけど、そのタイミングを待っていたかのような也真人復帰。まだコンディションはこれからなんだろうけど、これはデカい。今シーズンはケガ人が多いのは事実だけど、茂平の負傷離脱が松尾の成長を促したり、ペレイラの負傷離脱と時を同じくして上夷の調子が上がってきたりと決して悲観するほどのことはないと思う。何よりも30節が終ってノムが全てのプレーヤーの中で最長時間出場というところが最大の嬉しい誤算。


山形戦の記事で堅心のシュートが枠に飛ばないことに触れたら、この試合でまたもシュートチャンスが巡ってきた。後半の終盤に右45°あたりからペナに侵入。この前への推進力が出せるところが最近の堅心の良いところだと思うけど、シュートの場面では直前で間違いなく逡巡したと思う。シュートが枠に飛ばないことは堅心自身もトリテンのインタビューで答えていたのでかなり意識はしていたはず。ほんのわずかな変な間があって結果としてシュートは枠を捉えるも完全に置きにいった形で入りそうな雰囲気は皆無だった。堅心、分かるけどそうじゃないんだよ。そんなシュートだったらぶちかまして外した方がまだマシだよ。まだ高卒ルーキーイヤーなんだしのびのびプレーしてほしい。おじさんももう「枠!」とか言わないから思い切ってやろう。


あとは久しぶりに1万人入って良かったですな。もうクラブとして諦めているのかと思っていたけど、夏休み、お盆、土曜日、天候と全ての要素が揃ってさすがにこれで無理ならもう無理かという状況だもんね。何とか結果もついてきて良かった。ホームゲームも残すところわずか5試合。いつの間にかもうシーズン終盤なんだよね。
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劇的同点ゴールにも上がらない気持ち(29節山口戦)

2023-08-07 01:15:33 | マッチレポート23'
もしかして大分を除いたJ2の21クラブの監督で回覧板を回してない?「いつもと違うフォーメーションでいけば大分は勝手にこけてくれるよ」っていう内容の回覧板を回してない?


って思うくらいいつもと違うフォーメーションで臨んでくるクラブが多い印象。この試合の山口も通常運用の4バックから3バックに変更。ただ今日は最初は対応出来てるかなと思ってた。特に先制点のシーンは山口のスライドがぎこちなくこの配置に不慣れな急造感の部分をうまく突けているなという印象だった。でもまあそこまでだったよね。


1失点目はデルランが引っ張り出されて中に2枚入ってくるのが見えたからまあまあのクロスを入れられたらやられるなという心の準備が出来ていたから驚きもしなかったよね。2失点目はダイブのようにも見えるけど当事者のデルランが全く抗議してないから引っかかってるのかなと納得。失点のきっかけとなったロストの池田はまだスタメンのレベルにはないかなと思う。これでまた野嶽が2試合不在なのでコンディション不良なんだろうけど、今日は将輝&堅心スタートで良かったと思うし、ボランチ羽田は個人的にけっこうやれると思ってるからもっと使ってほしい。難しい時期に加入してきているから理解はするけど、毎試合チャンスをもらっている鮎川もそろそろ何が出来るのか見せてほしい。


今日は藤本をサムエルの近くに置く形にしてマイナーチェンジをしてきた。その変化が功を奏したシーンもいくつかあったことは事実だけど本当にこれでいいの?サムエルにぶつけることを前提とした戦術の変更で本当にいいの?勝ててないから勝ちにこだわるために色々とチャレンジするのは悪いことではないけど、あまりにも色々と捨てすぎじゃない?


中川とか新太とかここ何試合かで「蹴りすぎ」ってコメントしてたよね。それでもこういうやり方を採用して、そして結果も残らない。これ選手たちが冷めてるんじゃない?こじつけになるかもしれないけど、試合後高木が熱い気持ちを見せる中で岡山コーチを除いて誰一人としてその動きに賛同の意思表示をする選手はいなかった。これ選手たち「いや、そういうことじゃないんだよ。気持ちの問題の前にサッカーの問題だろ。」って気持ちが冷めてるんじゃない?そうじゃないのなら高木があまりにもピエロでかわいそうだよ。いずれにしてもいまチームはバラバラ。


松尾は本当によくやってると思う。サイドの選手がこれだけダイレクトにゴールに関わり続けることってなかなか出来ないと思うし本当によくやってると思う。でも今日の試合で劇的同点ゴールが決まっても正直気持ちが高揚することはほとんどなかった。そこまでの95分があまりにも空虚すぎるし、これくらいの1発じゃ取り返したことになんないよって思ってしまう自分がいる。つまり全然楽しめてないんだと思う。


2巡目に入ってこれで1勝3分4敗。1勝もほぼボーナスゲームなので実質勝ちなし。分析サンプルが十分にあり1巡目よりも遥かに2巡目の方が試合に対する準備、対策が重要になってくる。実際に千葉、いわき、山口あたりは1巡目は楽勝だったけど、対策を仕掛けられた2巡目の対戦で全て勝ち点を落とした。さらに積み上げを放棄し目先の勝ち点に走った挙げ句にこの結果。どこに原因があるのかは火を見るよりも明らかなわけだけど、クラブがそこに手を入れられないことも経験上知っているから好転することを期待せずに待つより他に道はないんだよ。
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下がり続ける目線(28節山形戦)

2023-07-29 22:48:10 | マッチレポート23'
まず最初に大分トリニータU-18の皆様はクラ選お疲れさまでした。残念ながらベスト8敗退ということでクラブとしての新しい歴史を作ることは出来なかったけど、2年連続ベスト8進出は本当に素晴らしい結果だ。胸を張って大分に帰ってきてほしい。残酷なまでの暑さと書いて酷暑。今日の準々決勝で5試合目。全4試合で23ゴールが乱れ飛ぶやや壊れ気味の準々決勝になってしまったのは暑さとは無関係ではないような気がする。大会方式は今のままではダメだと思うし、でもパーフェクトな代替案なんてないとは思うけど、個人的にはあと1ヶ月開催時期を後ろにズラすだけでだいぶ違うと思う。梅雨明けからの数週間が一年で一番暑い(数字も体感も)と思うからここは外して、夏休み期間中で進路のことにもギリギリ影響してこない8月下旬開催がいいと思う。


ここからは本日のトップチームの試合について。取り急ぎ一言。


だらしねーなー


ま、これは言わせてよ。あの0-5のアウェイゲームを受けてのリターンマッチがこれ?さすがにプロとしてないよね。


まずは熊本戦、いわき戦で気になったビルドアップは改善したと思う。ただ進歩、成長したかと言うとマイナスから少し戻ってきたくらいかな。やや優勢だと感じていた前半も山形の渡邉監督に「ピンチらしいピンチはなかった」とバッサリ切られてしまったのが象徴している。結局1試合を通して一番ゴールに迫ったのは中川のオープニングシュートという見事なまでの右肩下がりゲーム。前半が終った時点で嫌な予感はした。何となく主導権を握れたばっかりに「よし、後半もこの調子で行こう!」と入って、相手監督に対策されてあっさり形成逆転で落とした試合をこれまで何度見せられてきたか。今日はそこまで明確な形成逆転はなかったものの後半ゴールに迫る回数が多かったのは山形だった。試合後インタビューで渡邉監督はパスのリズムを上げようくらいしか変えたポイントに言及していなかったので何とも言えないわけだけど、まあ負けるよなというくらいにしかこの敗戦は受け取れないかな。


将輝の出場停止で今日のボランチは野嶽と堅心を予想していたけど、ふたを開けてみれば野嶽メンバー外でノムがボランチで先発する形に。おそらく野嶽がコンディション不良なんだろうから積極的にノムをボランチで使いたかったわけじゃないとは思うけど、前にも触れたとおりノムをボランチに置いたら複数得点取れないとその時点で起用は失敗だと思うよ。相手選手がスリップをして事なきを得たもののシンプルにかけっこでぶち抜かれた72分のシーン(そもそもドームスタジアムで雨が降るコンディション自体が奇跡みたいなもん)もそうだし、失点シーンではノムは本当に何をやりたかったのか。自分のマークだった田中渉を香川に受け渡すわけでもなく、中に切れ込んだイサカ・ゼインに当たるでもなく遠く離れた場所でくるりんぱしてるだけだし。解説の人は上夷がボールウォッチャーになったのが失点の要因みたいに語っていたけど、自分はほぼペナ内で前を向いているボールホルダーがあれだけフリーだったらさすがに視線は切れないだろと思うよ。ノムのボランチ起用はそれだけでリスク。だからそれ以上にリターンがなければただの失敗なんだよ。清水戦で学んだはずだと思うけど、点が取れないのにズルズル引っ張ったのは個人の技量に頼るしか術がない人の責任だと思うよ。


堅心はこの2試合で特に前への推進力や積極的なシュート意識で良さを出せているとは思うけど、そろそろシュートは枠に飛ばそう。


磐田、町田、清水には力の差を見せつけられたもののまだ良い位置にいたからそこから順位が下のチームに勝てばいいと考えていたんだけど、どうもそうは行かなそうだし明確な根拠なく勝てていた前半戦に理屈が追いついてきたような感覚があるし、もう何が何でも6位を死守する目線にすぐにでも変更した方が良さそうだね。と思っていま順位表見たらもう6位からも滑り落ちてたわ。思っている以上に既に状況は深刻かも。ただその下の群馬はエースが引き抜かれている上にまだ勝ち点4差もあるからしばらくは大丈夫そうだと思いたい。可能性がある限りズルズルと目線を下げ続けてでも何とかプレーオフにはしがみつきたい。

力の差がありすぎるから町田には負けても仕方ない。

力の差がありすぎるから清水には負けても仕方ない。

奇襲に対応出来なかったからいわきには負けても仕方ない。

本当に相性が良くないから山形には負けても仕方ない。

それでも昇格するんだという気持ちだけは持ち続けたい。つらい。
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