Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ぎこちなかった開幕戦(1節徳島戦)

2021-02-27 20:18:54 | マッチレポート21'
皆さま、あけましておめでとうございます。

今年も新シーズンが始まりました。黒パンがなかなか新鮮でいいですね。

主力が抜けた後の新シーズンの割にはスタメンに新加入選手は2名。最終ラインの坂とトップ(後半から2列目)の渡邉新太が開幕スタメンを勝ち取った。スタメンの半分くらいは新加入選手になるかなと思っていたのでちょっと意外だった。4バックスタートとなったことが影響したのかもしれないのでスタメン争いはまだまだ分からないね。


その4バックの布陣。結論から言うとさっぱりダメだったね。片野坂さんにどれくらいの手応えがあっての採用かは分からないけど、意図のようなものすら見えなかったので、しばらく封印でいいんじゃないのかね。開幕戦独特の固さだったのか、4バックの不慣れ感なのかは分からないけど、これまでちょっと見たことないレベルで酷い出来だった前半。2トップとダブルボランチの間にポッカリと間があいているので、セカンドボールが全く拾えなかった。その結果ほとんどの時間帯でボールを握られる展開となり終始苦しかった。サイドは完全に蓋がされていてケンタとケイタが前に出ていくことはほとんどなかった。数少ない攻撃の場面でも徳島の早めのチェックに我慢が出来ずすぐに前に蹴り出してしまってリズムを変えることが出来なかった。もっと無駄でかつセーフティーなパスでしっかりとプレスから逃げればいいのにと思っていたけど、このサッカーが初めての坂が蹴ってしまうのならまだ分かるけど、三竿までバンバン前に蹴り出しちゃってて、「あ、これはピッチ上は大混乱だな」と思っていた。前半は何とかゼロで立て直したいと思っていたけど、そう思う時ほど「そうは問屋が卸さない」もの。きっちりと失点。ただ運が良かったに過ぎないけど、2失点目をしなかったことで何とか試合は壊れずに済んだ。


前半の終わり頃から徐々に変わりつつあったけど、後半から明確にいつもの3−4−3に戻して何とか反撃開始。勝ちがチラつき始めた徳島の重心が下がりつつあったこともあるけど、やっと主導権が握れた。最初からこれでいけば良かったのにと思っちゃうけど、本当に何で4バックにしたんだろ。終盤に勝ちに行かなかったことも含めて今日の片野坂さんの采配には大いに不満。同点ゴールは坂のロングフィードが炸裂。今日は何度か引っかけることもあったけど、あのフィードは坂の魅力。あのフィード一発でやっと健太が1対1で勝負することが出来た。結果的には也真人へのパスとなったけど、もっとああいう局面を作ってあげたい。そして渡邉新太はいいね。髙澤のシュートが直人に止められたシーンの仕掛けは特に良かった。チーム全体が悪すぎたから前半は評価がしづらいけど、トップよりは2列目が適性のように思う。期待感の部分も含めて渡邉新太はしばらくチャンスが与えられそう。


この試合の勝ち点ロストの直接の要因となった高木のミスについて触れないわけにはいかない。ピッチ上で最も長い在籍年数とかキャプテンとか色々思うところはあるけど高木も一人の選手だから開幕戦で緊張することもあるだろうし、それが失点直結のミスになってしまうこともあるでしょう。でもそれが前半のうちに2回も出てしまうのはどうなんだろう。2回目は結果論としてゴールにならなかっただけでゴールをガラ空きにしていたことは事実。ちなみに昨シーズンの一発目の試合(ルヴァン湘南戦)も高木のミスで勝ち点を失っている。GKだからミスが失点に直結してしまうことは理解するんだけど、我々のチームは最終ラインの裏に広大なスペースを作ってしまうようなサッカーはしていない。だからそのスペースをGKに前に出て埋めてもらうようなことは期待していない。にも関わらずこんなにも前に出てボールに触れないミスを繰り返す高木がスタメンであることが心配で仕方ない。今シーズンはキョンゴンがいない。これでもなお高木のポジションが脅かされないようであれば、それはフロントの責任。まずはミッドウィークの神戸戦で起用されるGKを楽しみに待ちたい。高木のこの手のミスで勝ち点を落とすのはもうこれで終わりにしてほしい。高木個人の問題ではなくてチームの戦略として。


ということでやむを得ないという思いもありながらも残留争いのライバルとなるであろう徳島に勝ち点を与えてしまったことは痛いという思いの方が強い。前半に限ればどちらが昇格チームだったか分からないくらいだった。でも視点を変えればまだまだ期待したい選手はたくさんいるし底上げされる余地が十分にあるということだ。今年も始まりましたな。
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2021シーズン J1開幕

2021-02-24 21:27:01 | トリニータ
金曜日までに書き上げればいいやと余裕をかましていたら何と開幕戦は金曜日とのことで慌てて手を付けた次第。いよいよ開幕ですな。開幕にあたっての大分について考えることと順位予想も少しばかり。


あまり下ばかりを見るのも何だけど、新シーズンはあまりにも不確定要素が多すぎてリーグ内における我がチームの立ち位置を冷静に見極めると「残留」を意識して戦わざるを得ないのが現実的だと思う。そもそも全試合消化出来るのか、お客さんは入れるのか、チームでクラスターが発生することはないのか、入国出来ていない外国籍選手たちはどれだけ試合に絡めるのか、等々ちょっと考えただけでも色々なことが起こりそうだ。昨シーズンはそれでも残留が担保されていたので、言ってしまえば何が起こっても良かったわけだけど、今シーズンは違う。クラスターが発生したら勝ち点を失うというギリギリの状況でシーズンを進めなければいけない。これは本当に緊張を強いられる状況だと思う。ワクワクするけど、そればっかりでもない何だか難しい心持ちのまま開幕戦を迎えるのは本当に初めてかもしれないね。


さて「大分トリニータ ver2021」。まずは昨シーズンの主力が多く抜けたことと今年の編成について。1つ目についてはずっと違和感を感じている。髙澤が苦言を呈してちょっとザワついたこともそうだし、ほとんどの選手に「サポーターは心配に思っている」みたいなことを言わせてしまっていることについて違和感を感じている。というよりも申し訳なく思っているの方が近いかもしれない。みなさんがどう思っているかは分からないけど、長く在籍した選手たちが移籍してしまったことは寂しいことではあるけど、それが自動的に新シーズンの不安に繋がってしまうほどヤワなメンタルでサポーターはやっていない。このシーズンを大分で戦うと決めた選手たちには期待しかないし、その選手たちにそんな雰囲気を感じさせてしまうのは本当に申し訳ないと思う。微力ながら猛烈に期待しているという意思表明をここでさせていただきたい。


精神論的な話もうそうだけど、2つ目の選手編成についても正直100点満点に近い形になったんじゃないだろうか。例えばノリさんについて。確かに抜けた穴は大きいけど、ノリさんが移籍してしまうリスクはもうここ数年あったわけで、そこに「坂圭祐」という最高のピースでリスクマネジメントしていた哲平さんの手腕は賞賛されてしかるべし。別に坂をノリさんの後釜扱いをするつもりはない。ただ単純にノリさんより若く、それでいて既にノリさんとほとんど変わらないJ1出場実績がある選手を人件費の面ではリーグで最も下に位置するクラブが獲得出来たことはもっと騒いでいいレベルの話。年末にも書いたけど、個人的に坂には本当に期待していて、今でもまだ坂が大分のユニフォームを着てプレーしてくれることを想像すると気持ちが高揚するくらい。何となく世間一般では新加入選手の1人くらいの期待感しか感じないんだけど、もっと大きい期待を寄せてほしい選手。他にも智輝のところにも黒崎、福森と十分な手当てをしている印象。昨日のYoutubeだったか、ゴール真裏からのシュート練習映像がけっこう長く流されていたけど、渡邉新太(多分)のシュートのうまさにも唸らされたし、結局のところ期待感しかないわけで戦力ダウンとかちゃんちゃらおかしい。


順位予想は後で書きますが、フラットに見て徳島、横浜FCは残留を争うライバルになる可能性が高いわけで、そこと2連戦から始まるというのはいきなり序盤の山場が来ているなと感じる。徳島については不確定要素の塊のようなチームで、これまでのJリーグの歴史で新しく就任した監督がいきなり不在のチームなんて今まであったのかな。徳島については補強戦略に本気度を感じるしリカロドがそのまま指揮してたら降格候補からは真っ先に外していたと思うだけに、申し訳ないけどこの不安定な状況のうちに徹底的に叩いて沈めておきたい。だからうちも開幕戦だから練度はまだまだみたいな悠長なことは言ってられない。片野坂体制6年目のメリットを最大限に見せる時が来たと思うよ。今シーズンの開幕戦は「38分の1」ではない。



それではここからは今シーズンの順位予想(妄想)を。昨シーズンの優勝予想を神戸にしたくらい信頼度の高い順位予想なのでみんなも参考にするといいよ。

【上 位】

優勝 横浜Fマリノス
色々な順位予想を見たけど、何のひねりもなく川崎にしてる人があまりにも多くてつまらないから逆張りです。理由はまあそれだけじゃないんだけど、単純にこのオフの特A銘柄である岩田智輝を手に入れたこともあるし、昨シーズンのリーグ全体の順位を見てACL出場クラブを優勝に推すのはデータ無視もいいとこだよなぁと思う。不確定要素が多いシーズンだけにしがらみの少ないクラブの方がやっぱり優位。

2位 鹿島アントラーズ
シーズン前に予想しているといつも上位にしたくなるのが鹿島。センターバックの層が薄かった印象だけど、今季もそこを補強していないのは気になるけど、今季もブラジル人がそこそこ当たりそうで優勝はなくても2位ならありそうということで。

3位 川崎フロンターレ
憲剛がいなくなったシーズンにどうなるか。今季も強そうだけど、このリーグで絶対王者ってしばらくは出てこないと思うんだよね。


【下 位】

17位 ヴィッセル神戸
諸々考えると今シーズン1つくらいはビックリ降格あると思うんだよね。エルゴラの順位予想でもACL出場クラブにもかかわらず13位にランクされたセレッソが世間一般ではその役回りとして期待されてると思うんだけど、既に迷走感で満たされているクラブを挙げてもつまらないので神戸にしておきます。最後はMoneyで何とかしそうだとは思うけど、ポジティブな要素が少なく古橋が海外移籍なぞしようものなら昨シーズン以上の低迷もあり得る。

18位 北海道コンサドーレ札幌
徳島の陰に隠れてるけど、直近まで地味に指揮官不在。戦力ダウンもないし、やることは変わらないと思うけど、どのクラブもなりふり構わず残留を目指す状況で、過度な純化で対応するのは難しいのではと思う。

19位 ベガルタ仙台
ポジティブな要素がテグさん頼みくらいしかなくて、土壇場の補強も期待出来ないとなるとスタートダッシュに失敗するとかなり危なくなる。2年連続チーム得点王をうちが抜けたというのも戦略的に大きいと思う。

20位 湘南ベルマーレ
川崎同様、湘南も各所で一番人気。もちろん最下位という意味で。仙台同様にポジティブな要素が少なく、開幕からいきなり苦しいと思う。あとJリーグの印象として低迷し始めたクラブは抜本的に変えない限り大体数年後には力尽きるケースが多いように思う。1年延命されたことで開き直れるか。



最後に今シーズンのルーキーからブレイク候補を挙げておく。ここ2年でディサロ(北九州→清水)、森下(鳥栖→名古屋)と関東大学リーグの特Aクラスを的中させてきているので今年も同リーグファンとしてズバッといきたい。




今シーズンは鳥海芳樹(桐光学園→桐蔭横浜大→甲府)。ここ2〜3年で桐蔭横浜大が大学サッカー界で強豪と目されるようになったのは鳥海と橘田(川崎)の2枚看板によるところが大きかったと思っている。でもあっという間に川崎に決まった橘田とは対照的に鳥海のチームがずっと決まらなかったのは本当に不思議だった。年末に甲府に決まった際に読んだ記事で本当にギリギリまでどこも声をかけていなかったらしい。ちなみに最終的に鳥海に声をかけたらしい甲府の森スカウトは関東大学リーグの現場で一番よく見かけるスカウト。本当に熱心だと思うし、遅かったけど何となくこの人ならと思える甲府入団だった。小柄だけどドリブルにキレがあって、基礎技術が高い。高校、大学とずっとエースであり続けた責任感のようなものにも期待が出来る。甲府はいい選手を迎え入れたと思う。



ということで何はともあれ2021シーズン開幕。最初にスタジアムに行けるのが4月になるかもしれないため個人的にはイマイチ盛り上がりに欠けるものの、きっと厳しいであろうシーズンが始まる。絶対に生き残る。
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去りゆく選手たちに感謝を〜さんぺー特別編〜

2021-02-15 15:38:22 | トリニータ
書かなきゃ書かなきゃと思いながらももう開幕まで2週間となってしまいました。もうさんぺーの契約満了が発表になって2ヶ月くらいが経とうとしているわけだけど、正直に言うとまだ釈然としない思いがある。単純に「なぜさんぺーを放出したのだろうか」という思い。甲府で元気そうにやっている姿を見ても、まだモヤモヤとしたものが残っている。ただもう本人も前を向いているだろうし、もう新シーズンに向き合う時期だぞと自分に言い聞かせる。


写真を選ぶのに2時間以上かかった。ちょこっとだけ言い訳したいことがあるんだけど、それは最後に書きます。


決してカッコいいわけじゃないこのさんぺーポーズ。これほどまでに浸透したのってさんぺーの人柄に尽きると思うんだよね。



昇格決まった時もコレ。



半目になっちゃってるけど、この写真だけでこの時サポーターもどれだけ嬉しくて楽しかったが鮮明に思い出せる。



90分走り続けた後でもダンスのキレだけは落ちない。プロフェッショナル。





被り物でもこなします。





高木とは名コンビ。



これは19シーズンのホーム・ガンバ戦。首に巻いてる赤いの何かなと思ったら、東口のユニっぽいね。多分試合後にユニ交換してたんだね。





懐かしいところもちょこっと。13、14シーズンと2年間のブランクがあったわけだけど、使われるポジションが変わったこともあるけど、プレーヤーとしての印象がすっかり変わったよね。若い頃は身体能力を全面に出して勢い勝負みたいなのでゴールを量産したけど、15シーズン以降、特にJ2に最昇格した頃くらいから本当に渋いプレーヤーに変貌した。



色々と心配なこともあるんだけど、きっとこの人があなたの魂みたいなのを受け継いでくれると思いますよ。



冒頭に書いた言い訳というのは、探せど探せどプレー中の写真がなく、ピッチ外の写真ばかり。もともと自分は試合中は気になったところとか、新しい選手以外にカメラを向けることは少ないからさんぺーに限らずプレー中の写真は少ないんだけど、それでもピッチ外の写真がどれもあまりにも魅力的で輝いているので、変な意図はなくピッチ外の写真ばかり選ばせていただきました。この記事を読むだろう人に今さらさんぺーがピッチ内でもどれだけ重要なのかなんてことは説明するまでもないだろうから、言い訳ってことでもないんだけどね。


さんぺー、通算8年間本当にありがとう。あなたにどれだけ楽しませてもらったか、本当に数え切れないくらい。お別れは寂しいけど、1人のプレーヤーとして甲府でのプレーぶりは本当に楽しみにしてる。今季は甲府が昇格するだろうから、22シーズン対戦出来るように我々も何とか残留したい。プレーヤーとして3度目の加入はきっと難しいだろうけど、さんぺーにはどんな形でもいいからいつの日か大分に帰ってきてほしいと思う。その日を楽しみに待っています。さんぺーの今後のサッカー人生が幸多からんことを。
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