Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

人事総括 去りゆく選手たちに感謝を〜2020〜

2020-01-27 00:28:00 | トリニータ
年が明けて2020年シーズンも始動ということで今年もこの記事を書く季節となりました。新加入選手たちの活躍を楽しみに待ちながらも、一方でこれまで大分トリニータに貢献してくれてそして去っていく選手たちへの感謝も忘れずにいたいという思いからもうかれこれ数年同じテーマで書き続けている。今回は書くのに3週間かかった。


ポープ・ウィリアム
昨季は第2GKのポジション争いが大激戦だった。もちろん本人たちは第2GKの座を奪いたくて頑張っていたわけではないと思うけど、高木駿の壁は厚くまずは第2GKという流れになっていた。そんな中でもルヴァンカップ4試合、天皇杯2試合に出場したポープがシーズンを通して最も高木駿に近付いたかもしれないね。残念ながら1年だけの在籍となってしまったけれども大分で求められた役割は今後のGK人生の中でも役に立つものだと思うからこれから在籍するチームでも頑張ってほしい。6月のアウェイFC東京戦だったと思うけど、ポープのチャントが初披露された時に嬉しそうにゴール裏に対して拍手で応えてた姿が印象的だった。


岡野洵
今季大きく成長した選手の1人。9月の代表遠征で負傷した智輝のポジションに3試合連続でスタメン出場した際にそれを強く感じた。加入初年度はその高さを買われて終盤で使われることくらいしかなかったけど、その枠を今季はちゃんと越えてきた。うまくいくかどうかは別にしてチャレンジする姿勢が常に見えてくるところに好感が持てた選手。片野坂さんに頭を鍛えられ、ユンさんにフィジカルを鍛えられてスーパーなCBになってくれ。今季の千葉はどう見てもCBが手薄だからレギュラーの座を掴むんだぞ。


庄司朋乃也
常に岡野と競う立場にあったと思うけど、秋頃のチャンスを掴んだのは岡野だった。ただその差って半年前から片野坂さんのサッカーに触れていた差でしかなかったと思うからこそもう一年と思っていただけにレンタルバックは残念だった。ユースの頃から将来絶対にいい選手になるだろうなと感じていた選手だったから大分加入が決まった時は嬉しかったというよりは信じられなかった。スタンダードなCBとしての資質は疑いようがないからもう少し経験を積んで、こんなにももう一度声をかけてほしいと思う選手はなかなかいない。


丸谷拓也
「昇格の使者・丸谷拓也」。本来ならその引退に寄せて個別記事を書いてしかるべきな選手だと思うからここで済ましてしまうことに申し訳なさを感じる。決してスーパーな選手ではなかったけど、こんなにも安心感のある選手はいなかった。しっかりと体のケアをしているという話を聞いていたので長く現役を続けるタイプかなと思ってたけど、意外にも早い現役引退の決断は驚きだった。鳥栖戦のハットトリックや金沢戦の決勝ゴールに昨年のルヴァンでのゴールとそこまでゴール数の多かった選手ではなかったにもかかわらず印象的なゴールは多い。サッカー界からは離れるようなニュアンスのコメントだったけどひとまずはまだサッカー界にいそうな雰囲気ですな。「丸谷会」に代表される人望の厚さや性格は指導者向きだと思うので、是非とも成功してほしいと願う。


馬場賢治
ここ数年の大分の躍進に欠かせないベテラン枠。2018シーズンのその役回りはプレー面でも精神面でも間違いなく馬場賢治だった。気持ちを分かりやすく発信してくれるので、こちらも思いをのせたくなってしまう選手だった。逆に言うと昨季は序盤から出番を減らすと移籍への思いを隠そうともしなかったし、それは馬場ちゃんらしくもあり寂しくもあり複雑な気持ちになったのを覚えてる。昨季は大分でも岐阜でも難しい時間を過ごしたわけだけど、そのプレーぶりに疑いはなくいまこの時点でも今季馬場ちゃんが着るユニフォームが決まっていないとか不思議で仕方ない。本人も決めたがっているわけで、早く決まってほしいと思う。一番印象的なゴールは負けてはしまったけど、やはり雨のアウェイニッパツでの先制ゴールだね。ゴール後のあの魂の咆哮は忘れられない。


嶋田慎太郎
夏に加入してわずか半年間だけの在籍となってしまったわけだけど、出場した試合では確かな実力を見せてくれた。コンスタントに出場すれば目に見える結果を出すことは間違いないと思うので今後のチーム選びがうまくいくことを願っている。選手本人が悪いわけではないと思うんだけど、昨季の8月に移籍してきた2人の新戦力は本当に獲得する必要があったのかということはクラブはしっかりと検証してほしい。特に2列目については完全に渋滞を起こしてたと思うよ。


ティティパン
クラブ史上初のタイ国籍の選手でいきなり開幕スタメンを確保。クラブ公式を遥かにしのぐインスタのフォロワー数を持つ選手の加入はとてもワクワクした。頑張るスタイルのプレーは共感しやすく、2列目、2.5列目、3列目とユーティリティー性も兼ね備えていた。ただその頑張るスタイルが仇となったか、終始バタバタとしている感は拭えず終盤は出場機会を減らしていた。タイに戻ることになったけど、今後もタイ代表での動向は追いかけていきたい。頑張れ、ニュー!


伊藤涼太郎
昨季も何度も書いたけど、個人的に一番期待してたのは伊藤涼太郎。そのセンスとスキルに一目惚れした。開幕スタメンではあったもののその後リーグ戦の出場機会はほとんどなくカップ戦での出場がメインとなってしまい本人もフラストレーションの溜まるシーズンだったと思う。しかしそのカップ戦で見せた輝きはやはり自分の目に狂いはないと思わせてくれるものだったし、強く移籍期間の延長を臨んだけども残念ながら浦和への帰還となってしまった。水戸でうまくいっていたように大事なのは出場機会だと思うのでそういう意味では浦和への帰還はかなり悪い方の選択をしてしまっているような気がしてならないが、まだ若いし何年かしたら今度は正式に再オファーを出してほしいと思う選手だ。


後藤優介
移籍という決断をしてもおかしくない年齢なり状況だったとは思うけど、何となくごっちゃんはずっと大分にいるように思ってしまっていたから移籍のニュースを見た時は呆然としてしまった。「じれったい思い」も「ほら見ろっていう誇らしい思い」も全部ひっくるめてごっちゃんはごっちゃんだったし、例え移籍してしまってもその思いはこれからも変わらないと思う。間違いなく契約更新の提示はされてたと思うから自ら出ていく決断をしたことにごっちゃんの成長を感じるよ。このまま大分にいればある程度のポジションは確保され続けるだろうけどそれじゃいけない、やっぱり一選手としてもっと成長したいという思いがあったんだろうと勝手に思ってるし、そんな思いを尊重したい。ごっちゃんはやっぱり特別な選手だったし、正直に言うとまだちゃんと受け入れられていない気持ちもあるんだけど、それを吹っ切るためにホーム開幕戦の飛行機は予約した。そこでオレンジのユニフォーム姿を見て踏ん切りをつけたい。だから必ずメンバー入りしてこいよ。ごっちゃん、頑張れ!いつまでも応援してるぞ!


デビュー戦となった2012年のアウェイ甲府戦。いきなりの抜擢だったね。


HOYO修業時代。


J−22選抜。これはレアだね。


オナイウ阿道
1年を通して素晴らしい活躍でした。代理人の影響なのか大分に来る前からサクサクと移籍するイメージがあったから1年で去ることになってしまったことにも驚きはない。最初の最初だけは苦労したけど、あっという間に前線に欠かせない存在になったし本当に前評判通りだったなと思う。若干不器用な感じもあるけど、それを遥かにしのぐフィジカルの魅力がある。ベストゴールにも選んだ札幌戦の高打点ヘッダーにそれは象徴されている。アグレッシブなプレースタイルは移籍先に戦力充実のチャンピオンチームを選択するところにも表れている。代表もそうだし、ACLもそうだし、どんどん羽ばたいていってほしい。


このオフは多くのユース出身者が大分を離れることとなったけど、惜別記事は書きません。みんなまだまだ若い。また必ず大分の青いユニフォームを着てもらえると信じてるから。


それとこのオフは大分に在籍していた選手の引退が多くあった。中でも菊地直哉と西弘則の2選手の引退の報は残念だった。2009年の後半から2010年シーズンというこのクラブの闇の時期をずっと引っ張ってくれた菊地。2010年のユニフォームには36番を入れるくらいに信頼していた。移籍後も何かある度にクラブ事務所に花を贈ってくれたりと人間的にも素晴らしい選手だったと思う。昨シーズン最後に生でプレーしている姿を見られて良かった。2009年に一度死んだこのクラブ。2011年に西を筆頭に何人かの有力な選手が加入してきてくれたところから逆襲が始まったように思う。そのキレ味鋭いドリブルで何度もチームを救ってくれた。最も印象に残っているのは2014年シーズンのホーム横C戦の宏矢へのアシストとなった長いドリブル。西の真骨頂のようなプレーだった。ここ数年OBが引退後に大分に戻ってきてくれることが多くなってきている。是非現役時代は大分でいい時間を過ごしてもらって引退後にまた帰ってきてくれると嬉しい。


最後の写真に特に意味はありません。
コメント
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