Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

12年ぶりの豊スタ(30節名古屋戦)

2021-09-27 00:20:30 | マッチレポート21'



09シーズン開幕戦以来の豊スタ。あの試合は今でも本当に印象に残っていて、前のシーズンでタイトルを取りまた新たに始まるシーズンに胸が踊っていた。夢生の成長速度は止まることを知らなかったし、ついに開幕から家長がメンバー入り、その他の主要メンバー全員の慰留にも成功した。前のシーズン以上の夢が見られると信じて疑わなかった。そして初めて乗り込んだ豊スタ。新しいアップ着には「sophnet」のロゴが入り、「あぁ、チームが強くなっていくのってこんな感じなんだなぁ」と試合前から充実感でいっぱいだった。試合が始まると確かに名古屋は強かった。ダヴィはもう反則級に手がつけられなかったし、そんなに甘くないぞと教えられたような気がした。しかし、本当にこの試合で絶望感を与えてきたのは誰であろう竹内彬だったわけで。超が付くくらいの悪質タックルをかましたうえに、カッとなった大輔の体当たりに大げさに転んでレッドカードを誘発するというオマケ付き。「こいつだけは絶対に許さない」とあの日の豊スタのスタンドで怒りにうち震えていたけど、それから8年。まさかその選手が加入してきて、さらにはキャプテンにまでなるんだからね。数試合信頼に足るプレーを見せてくれたらあの日のことなんてすっかり忘れちゃうしさ、分からんもんだよ。ということで今日豊スタに行って、久しぶりに竹内彬のことを思い出しましたって話。思い出話がつい盛り上がっちゃったから今日の試合についてはもういいかな。次頑張ろうってことで。



これが動かなくなってしまったと噂の豊スタの屋根。世界で一番大きいアコーディオンカーテンじゃないだろうか。しかしまぁ、豊スタはいいスタジアムだわ。直近で新しいパナスタやサンガスタに行ったばかりの感覚でも素晴らしいと思うわけだからホンモノだよ。何と言ってもスタンドの斜度だよね。スタンドがピッチに迫り来るように見えるからスタジアム全体に一体感が生まれるんじゃないかなと思った。ドイツの一流クラブのホームスタジアムみたいだもんね、行ったことないけど。



12年前も食べたあんまき(グラン巻)。もっちりとしててうまいんだよね。



何だこのとんでもなくかわいい生き物は。





もう高木を責めても仕方ないことは十分すぎるくらい分かってはいるつもり。高木がJ1レベルのGKではないことは昨シーズンの段階でハッキリと分かっていたにも関わらず手を打たなかったのはフロントなんだから。トップオブトップのランゲラックと比較するのは酷だと思うけど、スコアを見ればGKで負けてしまったことは紛れもない事実だから。今日はどれだけスコアレスの時間を長く出来るかでしか勝ち点の計算は出来ないと思っていたから、実質8分で試合は終ってしまったんだよ。1試合平均の失点数が0.77点のチームに、1試合平均の得点数が0.69点のチームがビハインドの状態で挑む82分間の絶望感を何かうまい例えで和らげてほしいくらいだわ。この状況でもあんなミスで失点するくらいなら全部前に蹴っとけよと言いたい。あまりにも酷いよ。



このタイミングでメンバー入りした吉田舜。もっと高木を脅かせると期待していたけどまだまだ難しいのかな。J1リーグ戦のメンバー入りは初かな?



大分のかつての正守護神・武田洋平。武田、丹野、圭介とかつての大分の守護神たちは色んなところの2ndGKを務めているね。


話が逸れました。またしても日程的なアドバンテージを活かすことが出来ず。さすがに日程くん怒ってんじゃない?名古屋が1点あれば引き込んで守りきれる自信があったのか、やっぱりコンディションは良くなかったのか分からないけど、そこまで強い印象を受けなかったんだけど、それでも結局きっちり負けるもんね。そこだけは絶対に外さない。すごいよ。

後半に人数をかけて成瀬のところを集中的に攻め込んで打開していこうという姿勢を見せたのは良かったけど、名古屋が5バックにして対応してきてもその次の手が出せない片野坂さん。今度はボランチ脇あたりが空いてくるからそこにノムを潜り込ませたりするんじゃないのと思ったけど、特段の処置なはし。前半から精彩を欠いた長沢を90分引っ張ったのもよく分からなかったな。



ついにピッチに並び立った呉屋と成豪。成豪は期待感あるプレーを見せてくれていただけに引っ張り過ぎて今季絶望なんてことにならないことだけを祈ってるよ。



強烈でかつ落ちて処理しにくいってだけでもすごいのに、高確率でゴールマウスを捉えてくるマテウスの直接FKはマジで脅威。こうやって写真で見るとインサイドで押し出すように蹴ってるっぽい。





夢生や武田と親しげに話す長沢。どこで繋がっていたのかすぐには分からない交友関係が豊富なところに長沢のキャリアの多彩さが見え隠れする。


下田北斗と長澤和輝。ここは専大の同期だね。


上村コーチと中谷進之介。柏繋がりはすぐに分かったんだけど、調べてみたらこの2人は柏のU−15とU-18で同期なんだね。こういう再会は見ていて嬉しくなる。



勝ち点40へのシナリオはこれでセレッソ、仙台、徳島、福岡に4連勝でやっと追いつくという何かもうちょっとバカらしくなってきちゃうレベルになってしまったわけだけど、ただこの勝ち点40が残留ラインという仮定は見直す必要は出てきたかなと思う。ターゲットとなる湘南が9月に監督交代というジョーカーを切ってきた割にはパッとしないこともあり残り8試合で勝ち点13は現実的ではないなと思う。勝ち点40未満でも残留出来るかもしれないと思うと本当にわずかではあるけどまだ希望は持てる。そしてその希望は徳島から2ゴール、湘南から94分に決勝ゴールと、昨シーズン頑に片野坂サッカーに染まろうとしなかった知念慶によってもたらされていると思うと何とも皮肉なもんだよね。
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こんなにも表現するのが難しい試合なかなかない(29節鳥栖戦)

2021-09-18 22:24:33 | マッチレポート21'
この勝ち点1はそんなにネガティブだとは思わないんだけど、皮算用では鳥栖、名古屋、セレッソの3連戦で勝ち点5を取った上で仙台、徳島に連勝しないと勝ち点40には到達しないので、これで名古屋から何が何でも勝ち点を取らないといけなくなったわけで、そのミッションの難しさを考えるとこの試合で勝ち点3を取ることの方がずっとイージーだったと思うから、何とも表現のしようがない。結局、ここまで負け続けてきた自分たちが悪い。いい試合しても「それじゃ不十分」とか言われちゃうの監督も選手たちも悲しいでしょ。だから勝ってよ。


今日の試合を不十分ではあるもののあまりネガティブだと思わない最大の理由は監督の采配だ。前節勝ちはしたものの、選手交代の遅さが気になった。もうこのチームはリードを許してしまったらそこからもう一度反発出来るだけの力強さはないし、だからこそ先手先手で動いてチームのエネルギーを切らしてはいけないと思っている。前節の前3枚の交代選手に与えられた時間は合わせて34分だ。結果的に伊佐が大きな仕事をしたからいいもののこれではあまりにも短すぎるし、もっと先発選手をガス欠覚悟で突っ込ませるべきだと思っていた。しかし今日は伊佐と也真人、ノムに与えられた時間は合計で81分。確かにゴールは決められなかったけど、十分に可能性は感じさせてくれた。やはり最低でもこれくらいの時間は与えてほしいし、逆に長沢と新太、成豪は60分でカラータイマーが点滅してしまうくらいにやってほしい。今日は結果的にゼロに抑えたけど、厳しさが足りないなと感じたし前半でやられていてもおかしくなかった。もっと厳しく、もっともっと厳しく。わずか数分で2度のCK獲得とその前進する力はやはり魅力だった朝陽ももっと早く使ってほしかったとも思うけど、3回目の交代だったことを考えるとあの時間帯でも仕方がないのかなと思っている。


前節も書いたけどやはり可能性を感じる羽田健人。羽田のボランチ起用で最初に特徴を見せたのは高さ。最終ラインの1つ前で高確率ではね返してくれる高さが魅力だったわけだけど、パスワークでもかなりよくなっていると感じる。個人的に羽田が他のボランチよりも優れていると感じるポイントは高さでも強さでもなく「リスクを取れる」ことだと思っている。今日も何度かいいターンで前を向けたし、最後は小出が収めきれなかったけど58分の前方向へのパスもとても良かった。スタジアムまで足を運んだ人なら気付いた人も多いと思うけど、試合前のアップで他のメンバーが下がっても羽田はいつも最後までコーチから強めのパスを出してもらってトラップを足元に収めるフィーリングの確認をしている。いつからやり始めたかは分からないけど少なくとも今シーズン先発した試合は必ずやっている。これってもう厳しい位置でもボールを受けて局面をひっくり返したいという意思の表れだと思っている。前節も書いたけど、チームがこの状況だからこそリスクを取れる選手に価値があると思っているので、羽田健人にはもっともっと思い切ってやって突き抜けてほしい。どのカテゴリーかは分からないけど、出来れば来シーズンもこのチームで。


投入ファーストプレイの単独プレスでボールを奪取する也真人はやっぱりスーパーとか、高木のグレイトセーブとか、他にも書きたいと思ってメモしていたことはたくさんあるんだけどあまり書き過ぎるとこの試合を高く評価しているみたいになっちゃうからこの辺でやめとく。もっと書きたいよ。だから勝ってよ。


名古屋から勝ち点取るのは正直厳しいと思う。結果しか見てないけどあのマリノスに勝つんだぜ。名古屋から勝ち点1取ってもさらにセレッソに勝たなきゃいけないんだから越えなきゃいけない壁はやっぱり高すぎる。ただ名古屋は水曜日に東京でアウェイゲームがあるから少しはパワーダウンすることも期待は出来る。ガンバ戦で見せた醜態を取り返すのはここしかないんじゃないの、プロとして。ちなみにちょっと嫌なこと言うと、前回J2に降格した2013シーズンは10月5日のホーム・セレッソ戦で降格が決定した。あまりにもあっさりとした降格でもうスコアも内容も全く覚えてないけど。今年は第31節ホーム・セレッソ戦は10月3日とあの年と極めて近い。今シーズンはこの試合で降格が決まることはないけど、名古屋、セレッソに連敗すればあとは数字上の可能性を追うだけの虚しい残留争いだ。ここで終っちまうのか、11月まで足掻くのか、12月まで足掻くのか、それとも....。だから勝ってよ。


ここまで書いてきて思うのは、やっぱり今日勝たなきゃいけなかったなってこと....
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理想的な展開での勝利(28節湘南戦)

2021-09-12 01:30:47 | マッチレポート21'
スタメンを見た時に呉屋がいない、司もいない、朝陽はサブと補強選手が1人もいなくて正直もうこのチームはダメだなと思ったし、勝たなければもうツッコミどころが満載過ぎて逆に面白くもないなという感じで見ていた。まあ勝ったからいいけど、それでもまだ勝ち点2足りないので、鳥栖、名古屋、セレッソの3戦で勝ち点5が必要。まだまだとてつもなく壁は高いよ。


先制→ダメ押しと今季初めての理想的な展開での勝ち方だったわけだけど、湘南が弱すぎたのではという感覚は持っておかないとと思う。実際に決定機は前半のタリクのヘッダーくらいでとても直前で監督交代という劇薬を投下したチームには思えなかった。ただ自チームを評価する際には割引が必要だとしても、これから生き残るためには湘南か清水のどちらかを捕まえなければいけないわけで、その対象がこのレベルだということは前向きにとらえたい。浮嶋監督解任反対の雰囲気がチーム内に残っていてこのままチームが崩壊していくのとかちょっと期待しちゃう。


ゴールキックではエンリケがチョンして相手FWが詰めてきたら高木が長沢目がけて大きく蹴るっていうのを何回かやっていていつもと少しやり方を変えていた。ハイプレスも今日は控えていた。相手を見ての変更なのか、路線変更なのかは分からないし、さらに前半はローテンション、ローテンポに感じたので最初から後半勝負というイメージは共有していたのかもしれないね。もしそうだとしたら先制点は本当にデカかった。ただもう勝ち続けないといけないという状況を考えると相手の出方を見ている余裕はないはず。追いつかれてからバタバタしたってこのチームにはもう一度突き放すだけの強さは残念ながらない。常に先手を打って能動的に積極的に選手を代えてピッチ内のエネルギーを切らさないことが重要だと思う。だから今日は選手交代が遅いと思ったし、伊佐は5分は早く出してよかった。


先制点も長沢をターゲットにした何てことはないロングボール。あそこまで上がってセカンドボールを拾えるのが小出の魅力だし、シュートまで躊躇がないのもまた良し。今日もそうだったけど小出はちょこちょことミスをするけどちゃんとやり切るところが信頼出来るところだと思っている。解説者も言ってたけど、あとはプレー時間を伸ばすこと。天皇杯群馬戦に続いて、小出が勝利を呼び込んできているかもしれないね。


またも湘南から決めた伊佐。GKと1対1になった時に外しそうと思ったけど、相性の良さが決めさせてくれたかね。あんなに何もないところから本当に貴重な貴重な追加点を決めてくれる価値ったらちょっといい表現が浮かばないくらいだ。今日は長沢も新太もよく前から追ってくれたし、それで途中から伊佐とか朝陽みたいのにゴリゴリ寄せられたらそりゃ相手DFも嫌だし、ミスも出やすくなるよね。


試合がなければケガをしないとかコンディション不良はなくなるというわけではないと思うけど、中断明けの度にコロコロとメンバーが変わっている気がする。もう今シーズンはリーグ戦では羽田健人が使われることはないと思っていたらいきなりの先発。天皇杯でちゃんといい仕事をしているのを3回戦でも4回戦でも見てきたから心配はしていなかったけど、今日の起用の意図は何だったんだろうか。60分に狭いところを北斗に通したパスは今のボランチの中では狙ってる選手いないだろうなというタイプのパスでけっこう好きだ。確かに引っかけられるリスクもあるし、引っかかったら即ピンチかもしれないけど、そのパスを受けた北斗はそこから前線に長い縦パスを送ってチャンスメイクした。リスクの許容量とかそれを判断するのって本当に難しいと思うけど、もうかなり前から「勝たないといけない」状況になっているわけで、それでもリスクを取れない選手に価値はないって思っている。ペナ内で振り抜けるスペースと時間があるなら最優先はシュート、そこが通ったら局面を裏返せるならリスクがあっても通しに行く。重要なのはそこ。


勝ったのは嬉しいけど、個人的にはやっぱり湘南が弱かったからという思いが強い。さらに残り10試合で勝ち点6差。やっぱりこの試合より遥かに難易度上がるけど、鳥栖に勝って初めてちゃんと「残留目指します」って言えるかなと思う。今シーズンやっと5回目の勝利。本当は手放しで喜びたいところだけど、残されているミッションを考えると無邪気に喜んでる場合じゃないなという思いも。複雑な土曜日の夜。明日は仕事です。
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