Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2023年のサッカー

2024-01-07 00:09:48 | トリニータ
今年1発目の更新。毎年大晦日に書いている恒例記事、、と書き始めたところで去年も年を越してから書いていたことに気が付いた。年々このブログの扱いが雑になっている気がするので今年はちゃんとしようと思う。

現地(スタジアム等)観戦数 54試合(前年比+9試合)
映像(テレビ等)  観戦数 118試合(前年比▲52試合)


・公式戦でキックオフ1時間半前に会場変更
・毎年の楽しみ帯広遠征が最後に
・平日13時30分キックオフ
・大分トリニータレディース初観戦
・英国遠征

昨シーズンの現地観戦のトピックはこんな感じでしょうか。とにもかくにもコロナ禍からの完全復活が今シーズンという感じかな。観戦出来るのかなとかいちいち調べずに堂々と観に行けるようになったのは2023年になってからだったよね。9月に宮城に総理大臣杯を観に行った際にとんでもなく雨が降っていてただでさえテンションがミニマムまで下がっていたのにキックオフ1時間前に20kmも離れた会場に変更になるという観戦歴20年超の自分でもさすがに初めての体験をした。幸いにもレンタカー移動だったから対応出来たけど公共交通機関移動だったら間違いなく終っていた。直近だと息子と2人で行った英国遠征。約1週間の行程で5試合も観戦するという大満足で大充実の遠征だった。選手たちは大変だと思うけど、毎日のように試合が開催される英国の年末は観戦者側からすると天国のような時間だった。改めて英国のフットボール文化が好きだと実感したしまだこれからも足を運び続けたい。


大分トリニータ(トップチーム)の現地観戦は8試合。昨年13試合でこれまでの最少を更新していたわけだけど、今年もその記録を大幅に更新。理由は明確なのでもう後ろは振り返らず、今年はちゃんと大分トリニータに向き合いたいと思う。


【ベストゲーム】
昨シーズン現地で観た54試合の中からベストゲームを選出。

2023年12月9日 高円宮妃杯U-15女子サッカー選手権1回戦 セレッソ大阪ヤンマーガールズ(0-0)日テレ・ヴェルディメニーナ

かなりコアな大会からの選出となったけどこの試合は本当に面白かった。前述の通り、今シーズンは大分トリニータレディースの試合をU-15ながら初めて現地観戦した。その次の試合でたまたま観たという巡り合わせでしかなかったわけだけど中学年代の女子でこんなにハイレベルのポゼッションをするのかというちょっとした衝撃を受けた。


中でもメニーナのボランチ8須長穂乃果が抜群だった。ミスをしない、常に視野を広く持てる、そして創造性も兼ね備えている。これでまだ中学生なのかと思ったけど、後で調べたらもう普通に皇后杯とか出てて少し納得した。将来間違いなくなでしこジャパンにも絡んでくると思うから注目しておこうと思う。



今シーズンは主要大会をたくさん観に行けたしやっぱり何よりも制限なく選べるのが嬉しかった。そう考えるとコロナってホントにクソだったなと改めて思うわ。さて、2024年。アジアカップに始まって五輪があり、Jリーグも少し変わって、夏の育成年代の大会のあり方も変わりそうな1年。今年もたくさん良い試合が観られますように。
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アカデミーから3選手が昇格、大分の未来となれ!

2023-11-13 21:01:35 | トリニータ
シーズンが終わりましたが、まだ3試合書いてない。でもこれだけはちゃんとやろうと思う。出来る限り早く。


8月頃からもうちゃんとこのチームを見ていないので昇格に失敗したことに何の思い入れもないわけだけど、とりあえずクラブが来季に向けてまともな判断をしてくれたということは本当に嬉しい。来シーズンはちゃんと応援しようと思う。タイムリーさは完全に欠いているけれども後ろを振り返るよりも先を見たい、ということで来シーズンもアカデミーから3選手が昇格。本当に嬉しいねぇ。







まず1人目は木許太賀(津久見市出身)。37番は2年生の時、7番が今年。まず一言で「うまい」。ボールの扱いがうまく、ボール保持時にも全く慌てない。シュート技術も高く昨年のクラ選では確か3ゴールほど決めていたはず。グループステージの金沢戦で決めたペナ外からの豪快なシュートを見た時には「あれ、この子ちゃんとうちに上がってくれるのかな?いきなり海外とかあり得るんじゃ?」と心配すらしてしまうくらいだった。なのでまず間違いなく昇格してくるだろうなとは1年前から思っていた期待の選手。適正はおそらく2列目の中寄りじゃないかなと思う。屋敷優成とのコンビネーションで相手を崩していくシーンなんか想像するだけでウキウキしてしまう。











2人目は松岡颯人(杵築市出身)。32番が2年生、そして10番でキャプテンマークが今年。2年生の時も活躍していたけど正直木許くんほどではなかった。ただ1年経って今年見た時は本当に驚いた。急激な成長カーブを描いて中盤に君臨している松岡くんは本当に頼もしかった。ボールを奪われることがほとんどなく長短のパスでチャンスメイクの山を築き上げていく。木許くんを創造性の「うまい」とするなら、松岡くんは安定性の「うまい」。だから2列目に木許くん3列目に松岡くんがどしっと構える今シーズンの大分トリニータU-18の試合は楽しかったのなんのって。適正はセンターハーフとかボランチの3列目。将輝-堅心-松岡の3センターで先発が組まれる日なんかを想像しちゃうよね。たまらんよね。













3人目は正直サプライズだった小野俊輔(大分市出身)。佐藤昂洋や高橋祐翔の例を挙げるまでもなく高卒センターバックで成功するのは本当に難しいわけで、それでもクラブが昇格にゴーサインを出したわけだからやっぱり期待したい。16番が2年生、4番が今年。そしてやはり彼を語る上で外せないのが21年天皇杯群馬戦。保田堅心らと2種登録されベンチ入りした時まだ高校1年生。ディフェンダーというポジションから残念ながら出場機会はなかったものの中学卒業からわずか数ヶ月でプロの遠征に帯同したということは大きな経験だし、クラブからの大きな期待の表れでもある。姓が「小野」で名が「俊輔」、でもポジションはセンターバック。過去に類を見ないファンタジスタセンターバック、大分に爆誕だ!!



アカデミーはクラブの宝。トップチームの状況に関わらず、とにかくアカデミーには金を出し惜しまない。クラブにはこの姿勢だけは求め続けたい。
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第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会

2023-08-23 17:07:01 | トリニータ
まずは十勝讃歌から。




この大会を追いかけて今年で5回目の帯広遠征。お盆休みなので休みは取りやすいもののその分交通費が高く毎度難易度が高い。にもかかわらず毎度毎度「こんなに素晴らしい遠征はないな」と素晴らしい満足感とともに帰宅するという。全国レベルの中学生の激戦が3日で9試合も観られるという充実感はもちろんのこと十勝という雄大な自然を感じられるということが最大の魅力だと思う。個人的には全国のどの土地よりも北海道が一番好きだけど、中でも十勝エリアが一番好きだ。




今年で帯広開催は最後と噂されている。競技を問わず酷暑で育成年代の夏の大会開催に色々な問題が発生しているわけだけど、もう十勝エリアを含めた北海道開催にしか答えはないと思っていた。それこそU-18も含めて帯広をクラブユース選手権の聖地のようにすればいいのにとも思っていたので、最後なのだとしたら本当に残念だ。来年以降どこでやるのか分からないけど、30分ハーフのクーリングブレイク有りとか条件付けまくって流れぶつ切りの違う競技のようになってしまっても何だかなぁとは思ってしまう。好きな大会だけに良い方向に進んでくれるといいなと願う。帯広開催でいくつかある会場のうち一番好きなのがこの中札内交流の杜。結局今年は3日ともこの会場をチョイスした。学校だったところを大会開催施設に改装しているわけだけど、本当に校庭だったのかというくらい広大な敷地で天然芝でフルコート4面(うち3面使用)も取れてしまう。おそらく学校だった頃は冬期は水を張ってスケートリンクにしていたので校庭の周囲が1mほどの土手になっている。このわずかな高さが観戦者にとって絶妙に試合を観やすくさせてくれて嬉しい。


その中札内会場の入り口にあって毎年気になっていた馬鈴しょ貯蔵所。じゃがいもって収穫したらすぐに出荷するわけじゃなくて貯蔵することもあるんだってのを初めて知ったし、この貯蔵所が体育館くらいのサイズがあってどんだけのじゃがいもを貯蔵出来るんだろうと想像をふくらましていた。こんなところも北海道らしくて良い。


さて本題。大会は本日準決勝が終了して決勝はFC多摩−ソレッソ熊本の街クラブ対決となり、クラ選の新時代到来を思わせる結果となった。どちらも大会中に見たクラブなのでどちらが優勝するかとても気になる。個人的には現地で見た17クラブの中では関東代表のLAVIDAが優勝予想だったんだけど残念ながらノックアウトステージ初戦でフェルボール愛知に破れてしまった。この4クラブに加えて大阪のリップエース、続々と新興勢力が台頭している関東地域と中学年代は街クラブが面白い。


クラ選初出場となった関東予選で横浜FCを破り堂々のベスト4進出を果たした東急SレイエスからはCBの5保延昭良。183cmと立派な体躯を誇りながらそれをストロングにせずとにかく持ち上がる。最終ラインからドリブルで2人、3人とどんどんかわして持ち上がる。それがチーム戦術として機能していたかと言うと何とも言えないんだけど、面白いタイプのセンターバックだなと見ていた。



今大会一番気になったクラブは初出場のFCカナロア。初出場の初戦が強豪のリップエースとの対戦という難しい状況にも関わらずノビノビとチームとしての良いところを発揮していた。CFの30武笠広大はガッチリとした体つきでポストプレーヤーかなと思わせて超器用。特に収めてからのターンの技術が秀逸で何度も単独突破していた。力強さもあるので相対するDFも相当疲弊していたと思うけど、大事な終盤に先にバテたのは彼だったのでそこが課題かな。



同じくカナロアの10今鷹叶は分かりやすく好プレーヤー。10番でキャプテンで中盤に君臨。ゴールに絡む回数も多くまさにゲームメーカー。良い選手になりそうだ。



前述のソレッソからは7梶原夢月。昨年の記事でも紹介したドリブラー。安定感のあるドリブルは今年も健在。すっかりチームの中心になっていた。



ソレッソには野口蓮斗というU-15日本代表がいて楽しみにしていたんだけどケガなのか残念ながらこの大会は欠場。エースを欠きながら決勝まで勝ち上がるソレッソ本当にすごいなと思う。梶原夢月が2年生の時に既に輝いていたように今年もソレッソは2年生が良い。その筆頭が28野口魁斗。名前からしておそらく野口蓮斗の実弟と思われる。



もう一人2年生から30宮崎叶も球際が巧みな好プレーヤー。



そしてソレッソで一番光っていたのがボランチの4太田大翔。柔らかさと力強さを兼備するスケール感のある逸材。強烈で正確なミドルシュートも放てて本当に素晴らしかった。普通に行けば東福岡か大津に進むんだろうけど、ソレッソの去年の4番芦谷原くんは大分U-18に加入している。大海さんは帯広に来てたのかな。


全国の強豪街クラブが一同に集結するので各Jクラブの強化担当もそこら中で見かける。鳥栖の強化担当である谷口博之さんとは2試合並んで観戦した。ご多分に漏れず脇が甘く、電話で誰々が良いとか普通にしゃべっていた。



大会前から注目度が高くおそらく得点王も手中にしたと思われるFC多摩の10吉田湊海。自分が観たヴィクサーレ沖縄戦は打てども打てどもシュートが決まらずまさに「not his day」。ただそのポテンシャルに疑いはなく、U-15日本代表で街クラブ在籍、そしてクラ選得点王。これ以上ないくらいに進路に注目が集まる材料は揃った。彼はどこを選択するのだろうか。



今大会は見事なミドルシュートが決まるところを何本も見た。中学年代のシュート技術が上がっているんだろうなと思う。ヴィクサーレ戦の先制ゴールとなったFC多摩8松本瑛太のミドルシュートも素晴らしかった。



同じくLAVIDA28白須裕基の金沢戦の先制ゴールも見事なミドルシュートだった。



冒頭でも触れたけど現地で観た中で一番強いと感じたのはLAVIDA。球際が強く、サボらず、最後までゴールに貪欲な姿勢に隙を感じなかった。これでもベスト32敗退なんだから難しい大会だなと思う。10番を付けて最終ラインに入るカマラ・シェック・セザールは登録上は186cm。荒削りではあるものの素材はピカイチ。LAVIDAもタレント揃いのチームだけどほぼ全員昌平に進むのでJクラブの強化担当が誰一人見にきていないのも面白いなと思った。



途中出場ながらそのドリブルに度肝を抜かれたのは17島田大雅。テーピングがなくフルコンディションならどれだけやれるのだろうかと思うとワクワクした。昌平でも注目したい。


クラ選のひそかな楽しみ。懐かしい面々シリーズ。


金沢の作田裕次さん。去年は金沢のU-18のコーチで大分とも対戦していたけど、今年からU-15に異動したのかな。


長崎の梶原公さん。10代の頃の面影がそのままだね。本当に懐かしい。


アントラーズつくばのコーチの那須川将大さん。2018シーズンの昇格時にメンバー入りしてた選手がもうコーチだもんね。光陰矢の如し。


毎年言ってる気がするけど、来年は大分U-15にもU-15宇佐にもこの大会に出場してほしいなと思う。これが一番の願い。
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このまま西が丘へ 連れてってくれないか

2023-07-28 02:03:21 | トリニータ

入道雲と使者。良い光景だなぁ。


昨日のセレッソ戦が終ってから東京に移動。バイエルン−マンチェスターシティ戦を観てから、今日も5時起きで群馬行ってきた。そして昨年に続いてクラブ史上最高となるクラ選ベスト8進出を見届けてきた。最高だな、おい!


ノックアウトステージに入り試合は一発勝負となるため試合運びはやはり慎重になってしまう。昨日のセレッソ戦で見せてくれたような超攻撃的な姿勢ではなくなり、一方で局面の攻防が激しい重たい一戦となった。



そんな難しい試合を動かしたのは11橋本宗樹くん。前半ATにゴールやや右から振り抜いた見事なシュートが突き刺さり先制。前日のセレッソ戦全休で今日先発した中でもコンディションが良かったと思われる選手が結果で引っ張ってくれるとチームは乗っていくよね。本当に素晴らしい一撃だった。


育成年代の試合を見ていると連続得点、連続失点が本当によくある。これは年齢が下がれば下がるほどよく見る。チームとしてのメンタル面のコントロールがうまく出来ないからなんだろうなと思っているんだけど、一発勝負の試合で先手を取られた札幌の心の動揺を見逃さずにうまく相手ライン裏に入り込んだ7木許太賀くんが前半のうちに2点目もゲット。これでかなり大分ペースで試合を進められるようになった。


後半にこの大会初めての失点を喫し1点差に迫られるものの最後までしっかりと守り抜き見事に勝利した。

























相変わらず群馬酷暑問題が話題となっているけど、まあ本当に暑いですよ。立って試合を観ているだけで滝のように汗が流れていくわけで、そんな中で走り続けている選手たちのしんどさたるや想像を絶するものがある。今大会は当然のことながら飲水タイムではなくクーリングブレイクが前後半にそれぞれ1回ずつ入れられている。作戦ボードですら選手の体を冷ますために使われている。



ディフェンスリーダーの4小野俊輔くんは2021天皇杯の準優勝メンバー。当時まだ高校1年生でこの群馬の地でトップチームのメンバー入りを果たした。残念ながら出場機会はなかったものの勝ち上がりの過程で一番ピンチだったあの群馬戦に間接的に貢献してくれたわけだから立派な準優勝メンバーだ。今大会も4試合1失点のディフェンスラインを見事に統率している。姓が小野で名が俊輔。スーパーファンタジスタっぽいけど、チームで与えられた役割は堅実なセンターバック。ギャップがいいね。



2年生ながらここまで右サイドハーフで全試合に先発している24後藤雅人くん。後ろの右サイドバック3小野駿斗くんと連携してサイドを崩したり、独力で中に仕掛けたりと素晴らしい攻撃センスを見せてくれている。中学3年生の時に無観客のクラ選を配信で観ていて良い選手だなと思った印象が強く残っている。






5年前に駒沢公園で開催されたダノンネーションズカップ。その時にこの11番を付けているのが後藤くんだと思うんだよね。違ってたらごめんなさい。







もろもろの色んな思いを取っ払ってフラットに評価してもベスト4、そしてその先までこのチームは行けると思う。次の対戦相手はガンバ大阪。



ガンバユースにはヤットさんの息子さんがいます。今大会は背番号も7。ただGS第3節以降メンバー入りしてないのでもしかするとケガしたかもしれないけど、出来れば対戦してみたいよね。でもうちの背番号7も負けてないから。


2試合で十分に楽しませてもらったけど、もしもう1試合行けるとすれば決勝戦@西が丘。期待して待ってる。それだけの力のあるチームだと思うから。
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歴史を塗りかえたれ2023

2023-07-26 12:15:58 | トリニータ





今年も灼熱の群馬の季節。今日ももう驚きもしない38℃。選手たちは本当にお疲れさま。生きて帰ろう。







今年は九州クラブユース準決勝で熊本に負けてしまったため九州第4代表での出場で、おそらく厳しい組に入るだろうからあまり期待はせずにいたのが正直なところ。ところがどっこい、いきなりプレミアウエスト(いまだに違和感)の横浜FCに2-0で勝つと、続く第2節も徳島を4発撃破、そして今日。クラ選ディフェンディングチャンピオンのセレッソも3発で一蹴。グループステージ3連勝はもちろんすごいんだけど、何と無失点!これはマジですごいよ。どこかのチームが何ヶ月リーグ戦続けても得失点差がプラスにならないのにわずか3試合で得失点差+9!大会前にあまり期待していなかったことを全力でお詫びしたい。


何しろ攻める。とにかく攻めまくる。速攻よし、遅攻よし、ショートカウンター強烈とゴールに迫るバリエーションがとにかく豊富。無失点だけど守備がガチガチに固いかと言うとそうでもないんだけど、とにかく攻めまくるから守備のターンが少ない。サイドバックの攻め上がり回数も相当多い超攻撃型チーム。だから見ていて本当に楽しい。ハーフタイムの時点でグループステージ突破はほぼ確定だったので後半は少し自重するかなと思っていたんだけど、全くそんなことはなかった。後半も攻める攻める。決定機につぐ決定機。あれだけの決定機を積み重ねて3点というのが唯一の反省点かというくらい。





































よく走るし球際闘えるし本当に良いチームだと思うけど、やっぱり10松岡くんと7木許くんが別格。






ボールを持った時の落ち着きが2人とも素晴らしい。絶対に奪われない3列目の松岡くんと遠くが見えててチャンスメイクのパスを何本も出した2列目の木許くん。段違いで2人ゲームメーカーがいるから相手は相当やりにくいと思う。哲平さん、ほれ、ほれ。



明日はノックアウトステージベスト16。勝てば昨年更新したクラブ最高に並ぶ。明日のキーマンは39三上倫広くん、君だ。今日決めきれなかったたくさんの決定機を明日決めきることが出来るかにベスト8から先がかかっていると思う。絶対にやれる!





石橋監督と雅人コーチ。雅人に言われたらみんな走るわな。現役時代の雅人のプレースタイル本当に好きだった。


明日の対戦相手は札幌に決定。もうここまで来たら下馬評は関係ない。今日の試合を観て、やれると感じたよ。歴史を塗りかえたれ!!
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去りゆく選手たちに感謝を〜2023〜

2023-02-15 20:30:07 | トリニータ
先週まで家族のクソデカライフイベントがあったためここ数ヶ月つぶさにサッカーが追えてなかったんだけど、そのライフイベントも無事に終わったためやっと生活も平常運転に。今シーズンの大分トリニータについてはプレシーズンを全く把握しておらず、いま必死に遡って諸々をチェックしている。ざっくり言うと予想していたよりも遥かに良いメンバーが残ったねという感想。開幕までにもう一記事くらい書きたいところだけど、今日は毎年の恒例で書いている昨シーズンで退団した選手への惜別記事。2ヶ月くらい遅いけど、ずっと継続しているので何としてもこれは書いておきたい。


背番号の若い順で。

三竿雄斗
入団初年度の序盤を除くと在籍4シーズンほぼフル稼働。ケガ持ちという触れ込みで入団してきた選手がまさかこれほどタフに稼働し続けるとはその頃は想像も出来なかった。人を使うのがうまく、人に使われるのもうまい。個人的にも文句なしで昨シーズンのシーズンMVPに挙げた通り、もううちでキープしておける選手ではなかったことは明らか。残念だけど、降格したし昇格にも失敗したんだから仕方ない。三竿自身が抜けてしまうのはもちろん痛いけど、その三竿から同サイドでサポートを受けていた選手、特に藤本と奎汰が今シーズンどう変わるかは密かに注目しているポイントだ。藤本はもっと前目に位置するかもしれないので少し外れるけど、奎汰については三竿から直接の「薫陶を受けた」と言ってもいい間柄だと思うので頑張ってほしい。三竿さんはコロナ前の2019年シーズンにおそらくトリニータの選手としては10年ぶりくらいに直接サインをもらった選手で勝手に親近感を持たせてもらっていた選手。同じく2019年シーズンのパナスタでのアウェイガンバ戦の試合前には三竿さんのシュートに自分の太ももを直撃してもらったり(変態の観点)と特別な選手だったので、覚悟はしていたけど本当に残念。ただ残りのキャリアを考えたら移籍するのは当然。サンガスタジアムは近いからスケジュールがあえば今シーズンは三竿さんを観に行ってみようかな。



小林裕紀
退団、そして引退となったわけだけど発表のタイミングを見ても本当は現役を続けたかったんじゃないのかな。大分サポーターの中でもけっこう評価が高いと感じていたけど、個人的にはいつもボランチの4番手くらいとして見ていた。試合の記事でも何度か触れたことがあるけど、個人的な印象としてこの頃のサッカーにおいて「うまい」という要素の重要性が下がっていると感じる。「速い」「強い」「高い」という要素の方が重要視され、「ファンタジスタ冬の時代」に突入していると思う。もちろん小林裕がファンタジスタというプレースタイルだったわけではいけど、「うまい」が特徴だった小林裕をチームの中に組み入れるほどの余裕がここ2年ほどの大分トリニータにはなかったというのが正直な感想だ。指導者の道に入るということだけど、こんな印象を一蹴するくらいのスーパーファンタジスタを育成してほしいと思う。



下田北斗
北斗移籍の報を聞いて伊藤大介が岡山に移籍した時のことを思い出した。シーズン終盤にチームが大目標を掴むためにスタイルを強度に全振りした影響で重要な試合でメンバー外。それだけが要因ではないんだろうけど、そのまま移籍してしまったかつてのボランチの決断と今回の移籍の印象は重なるところが多い。なお、伊藤大介に見限られたクラブの翌シーズンの結果はと言えば。。。 北斗の出来とチームの調子が連動していると思うことが多かった。だから北斗を中心に据えたチーム作りをしてもいいんじゃないかくらいに北斗のことは評価していたんだけど、なかなかうまくいかない時期が必ず訪れてそしてその時期が長いなというのがいつも気になった。降格のシーズンと昇格失敗のシーズンにしか在籍していなかったので、これから先あまり良い思い出として残る選手ではないんだろうけど、個人的には好きな選手だったし、もっともっとやれる選手だったと思う。試合前のピッチ内アップで1人だけ先にユニフォームに着替えているのと、全員が引き揚げても最後までコーチ相手にトラップのフィーリングを確かめている姿が印象的だった。1シーズンで直接FKを3本も決める選手なんてしばらく出てこないだろうね。今シーズンは重要な局面で対戦することもあるかもしれないけど、絶対に負けないぞ。




伊東幸敏
小林裕と同様に退団、引退となった模様でまだまだ全然出来そうだと思っていたけど何かやりたいこともあるみたいだね。伊東退団についてシーズン中にチームが4バックから3バックに変更したことの最大の被害者みたいな意見を多く見かけて同情的な雰囲気を感じたけど、それはちょっと待ってくれと言いたい。シーズン中はおろか試合中ですら「可変」が当たり前の現代のサッカー界においてスタートの布陣が変わったからポジションを失ってしまうような選手はハッキリ言ってそれまでの選手だよ。昨シーズン伊東がうまくいかなかったのはやはり何度もケガしてしまったことだと思うし、前述の意見って同情しているように見せかけて選手の能力を全く信頼していないと思うよ。入団前に千葉サポの兄にどんな選手か聞いたところ「(千葉在籍中は)ケガばっかだったからよく分からない」という答えだった。結局大分在籍中も似たような印象で、そういう意味では引退を早く決断したのも良い選択だったかもしれないね。



小出悠太
J1参入プレーオフ敗退からわずか2週間半での移籍発表。昇格出来なかったら移籍という前提でもう試合の時点では移籍交渉は始まってたんだろうなと思う。不器用ながらも力強い推進力を全面に押し出すプレースタイルは中毒性があった。大学時代に何度も見ていた選手だったので加入が決まった時は嬉しかったし、そして期待通りのプレーぶりだった。ただレギュラー張れるだけの力がありながら出場機会が十分じゃなかったのは不満だったかもしれないね。特に昨シーズンは必要以上に選手層が厚かったからね。プレー選択に迷いがなく、答えは早く出してダメなら何度でもやるというスタイルは見ていて分かりやすかった。最終ラインから何度も最前線まで顔を出したし、サイドからのアーリークロスの数も多かった。ボールを大事にしたい監督からすると少し使い勝手は悪かったのかもしれないけど、本当に良い選手だったと思う。千葉のジュニアユースから市船、明治大、そして移籍初年度から仙台のキャプテン就任とフットボールの経歴はスーパーエリート。今シーズンは間違いなく嫌な相手になりそうだ。



井上健太
智輝に続いて諸手を挙げて「いってらっしゃい!」と送り出せる気持ちの良い移籍。もどかしい時期があったことは間違いないけど、自らの努力でそこを乗り越えたのが手に取るように分かったからこの決断は心の底から応援したい。まだ特別指定の発表もなかった時期に突然さんぺーのインスタに登場した時は何事かと思ったけど、あれからあっという間だったね。大分も狙っていたと言われている藤井智也と井上健太の2人が21年入団注目の爆速サイドアタッカーだった。その2人がまた同じタイミングでステップアップ移籍(広島→鹿島がステップアップ移籍なのかという議論はいったん置いておいて)したのは現代のサッカー界がこのタイプの選手をより重宝するようになってきている何よりの証だと思う。ソン・フンミンや三笘薫がシンプルにスピードでプレミアリーグのDFたちを切り裂いていて、アジア人のスピードスターが注目されている昨今。健太にもまだその先があるぞと期待してしまう。勝てはしなかったけど、西部緑地で見た圧巻のパフォーマンスはずっと記憶に残り続けると思う。健太、そこで終るなよ!



エドゥアルド・ネット
大活躍することはないだろうけど、そこそこはやってくれるんだろうなというシーズン前の期待感そのままだったなという印象。仙台戦の直接FKがピークだろうなという予想もその通りすぎて少しつまらなくもあり、哲平さんの焦りも感じられるような移籍だったなと思う。入団時からあまりポジティブな印象が持てなかったのは「J経験が豊富なベテラン外国籍選手」って多分これからの大分トリニータには最も適していないカテゴリーの選手だと思うからなんだよな。確かに仙台戦の直接FKも町田戦や金沢戦の縦パスもすごかったんだけど、それを得るために犠牲にしている部分が多くて「そうじゃないでしょ」感が強かった。年齢を選手選考の基準にするとカズに怒られてしまうけど、ネットを使うなら弓場将輝だし保田堅心だ。奨励金が支給される今シーズンはなおのこと。昇格に本気だった哲平さんの気持ちも分からなくはないけど、今後はこの類いの移籍は控えめにしてほしいと思う。



小林成豪
19年シーズンの2ゴールがあまりにも鮮烈で、あまりにも印象的だったからいつまでもずっとその影を負ってしまったような感じかな。そして22年シーズン序盤はあの時の成豪の輝きを思い出させてくれるような躍動感だったんだけど。。。だからこそ何度も何度も成豪に立ちはだかったケガという壁が憎くて仕方ない。生粋のコミュニケーション下手というキャラクターがまた愛すべきポイントだったと思う。三竿さんと離ればなれになってしまって大丈夫なんだろうかと心配になってしまう。山口移籍は成豪の選手としての価値を考えたら当然だとは思うけど、また1人嫌な選手を同カテゴリーに放ってしまった感が強すぎるんだよ。






呉屋大翔
選手の順番は恣意的なものではなく背番号順なんだけど、ここでも成豪と呉屋の両雄並び立つ感なんなんだよ。呉屋の加入が決まってすぐに元徳島ヴォルティスの井筒さんによって明かされた流血喧嘩事件。もう笑って流せるだけの時間が経ったんだろうけど、その頃のことを考えたらこうやって成豪と呉屋が一緒にプレーするところを大分で見ることが出来て何だか得してしまったように感じるね。1年半の在籍で随所にそのポテンシャルの高さを見せてくれたけど、昨シーズンの使われ方なら移籍するだろうなと覚悟はしていたので驚きはない。エースストライカーとして辛抱も交えて使い続ければ絶対に結果は残すだろうなと確信しているので、シンプルに大分トリニータの呉屋の使い方が下手だったと思う。移籍先の千葉ではそういうような迎え方で9番を託され、早速ちばぎんカップでMOMを獲得した姿を見るにつけその思いは強くなるばかり。ルヴァンを見据えて2チーム編成にしなければならなかったという事情もあるのだろうけど。悔しさで唇を振るわせながら、「はいはい呉屋呉屋」と言わなければならないシチュエーションにならないように大分のDF、GK陣には頑張ってほしい。



増山朝陽
健太とは全く違うタイプながらも期待感のあるサイドアタッカーでこの先も一緒に戦いたい選手だっただけに残念。決してキレがあるわけではないので対峙するDFとボールを巡ってガチャガチャっとなることが多いけど、なぜかボールを持って前に出ているのは朝陽というシーンを何度も見た。ああいうのってDFからしたら本当に嫌だろうし、どんどん仕掛けるべきとずっと思ってた。朝陽の移籍が残念だと思う一方で何となく納得感があるのも事実。言葉にするのは難しいんだけど、一つの場所に留まらなそうというか、気の向くままに仕事場所を決めそうだなという印象を持っていたから今回だけでなく今後も転々と職場を変えそうだなとも思ってる。



金崎夢生
夢生の復帰の報を聞いた時は最初は信じられなかった。これまで数多くの復帰移籍があったけどそういうことを一番しなそうなタイプだと思っていたから。だから本当に嬉しかったし、これが昇格へ向けての最後のエンジンになるかもしれないと本気で思った。もう10年以上もブランクがあるはずなのに「そうそう、夢生ってこういうプレーするなー」と懐かしくなるようなことも多々あった。ただ冷静になるとなかなかチーム戦術にフィットしないなと感じることが多くなってきて、特に1トップで起用される時は明らかにハマっていなかった。長沢もサムエルもいない時にやむなく1トップで起用されるのであればまだ理解も出来たけど、そうでない場面でも1トップで起用され続ける状況を見て疑問に感じざるを得なくなってきた。個人的には移籍交渉の中に出場契約が盛り込まれていたんじゃないのかなと思ってる。実際に加入以降リーグ戦、参入プレーオフ全ての試合に出場した。期待にあふれた移籍だったはずだけど、参入プレーオフ熊本戦最終盤の乱闘騒ぎには心の底からガッカリしたし、こんな形になるのなら哲平さんも復帰にこだわることはないんじゃないかなと思う。直近なら周作とキヨ、少し先なら智輝と期待したい復帰はたくさんあるけど、「カムバックサーモン」ばかりがいいことではないと思い直すいいきっかけだったかもしれない。



吉田舜
クマガヤ→前橋育英→法政大と小出悠太に勝るとも劣らないくらいのフットボールエリート街道を歩んできた吉田舜がついに地元のビッククラブからオファーを受けるまでに成長した。育成年代でもずっと主力としてやってきてプロデビューの群馬でもルーキーイヤーに全試合出場。初めての挫折が大分だったんじゃないだろうか。大分加入3年目の昨シーズンついに出場機会を掴み、そしてチームを連勝街道に乗せた。ただそうは言っても結局出場したのは11試合のみ。J1のクラブが声をかけるだけの数字ではないわけで浦和が以前から注目していたであろうことは容易に想像がつく。立ちはだかるであろう壁が大きく高いことは分かりきった上での決断だろうし、その心意気やよし。改めてJ1でのレギュラー獲り、頑張れ!




怜さんはどうしようかな。レジェンド枠だし別記事でもいいけど、完全にクラブから離れるわけでもないし。まあ引退の時に10年分の思いを書こうかね。さあ、開幕まであと4日。今日は開幕直前恒例のお楽しみ・選手名鑑の読み込みでもするかね。
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2022年のサッカー

2023-01-05 18:56:57 | トリニータ



本当は毎年大晦日に書いている自分向けの備忘録的記事なんだけど、今年は単身赴任先から自宅へいつも観戦記録をつけているカレンダーを持って帰るのを忘れてしまったため年を越してから書くこととなってしまった。


現地(スタジアム等)観戦数 45試合(前年比+5試合)
映像(テレビ等)  観戦数 170試合(前年比+74試合)



観戦記録の中で今年のトピックと言えばやはりコロナ以降初のクラ選復活でしょう。U-18もU-15も今年は3年ぶりに観戦することが出来た。特に久しぶりの帯広で観るクラ選は感慨深さすらあった。プロ以外の大会や試合も徐々に制限がなくなってきて自由に観戦が出来るわけだけど、それよりも個人的な都合として土日休みじゃないためにかなり絞り込まないと観たい試合が観られないジレンマがある。一昨年、昨年と徐々に観戦数は増えてきてはいるけど、一番多かった頃と比較するとまだ3分の1程度。ずっとこの職場にいるわけじゃないので今は我慢だけど、早くコロナも終息して週末が休みの職場に戻って気兼ねなくサッカー観戦がしたいもんですな。


ちなみに大分トリニータトップチームの観戦数は13試合。リーグ戦に限定すると10試合と大分を応援し始めて20年になるけど多分最も少なかったシーズンじゃないかなと思う。理由はシンプルで近場で試合がなかったことと、時間をかけてまで観にいこうという気持ちにあまりならなかったこと。今シーズンはどうなるでしょうか。


【ベストゲーム】
昨シーズン現地で観た45試合の中からベストゲームを選出。

2022年11月13日 J1参入決定戦 京都サンガ(1-1)ロアッソ熊本

2段階昇格まであと一歩どころかあと10cmまで迫った熊本は間違いなく昨シーズンJ2の話題の中心だった。最後までやってきたサッカーを貫いてあと10cmまで迫ったことは本当に誇っていいと思うし、決定戦も最高に痺れる試合だった。ただその後予想されたほぼ最悪のシナリオと言っていいくらいに主力選手が流出した。自分のスマホに決定戦最終盤のCKからの一連の流れが映像として残っている。あのポストを叩いたシュートが吸い込まれていたらどうなっていたのだろうかということは熊本サポーターではない自分でも思う。熊本が本当に試されるのは今シーズンだね。次点は11月にパナスタで開催されたU-18大阪ダービー。両軍合わせて8ゴールが飛び交う大味な試合だったけど、試合を包み込む雰囲気が選手を限界以上に走らせるという最高の試合だった。


新シーズン開幕まであと50日ほど。高揚感はまだ皆無だけど、うだうだしてたら開幕もあっという間だ。次も恒例の惜別記事。

今年は久しぶりに海外遠征も行きたい。



※冒頭の写真は特に意味はなくて、何となく昨年撮った中でお気に入りの一枚。目線とか、ユニの配色とか、ピッチの向こう側の光景とか、育成年代の試合らしさが凝縮した一枚だと勝手に思ってる。
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2022年はトリニータ宇佐にとって記念すべき1年に

2022-12-11 00:33:11 | トリニータ

中学年代冬の全国大会である高円宮杯U-15に行ってきた。開催会場が群馬県、大阪府、山口県に分散するという日本でも屈指の観戦者の体力と財力を削りにくる大会だ。今年はめでたくトリニータ宇佐がクラブ初の全国大会出場を決め群馬会場に割り振られたので、7月のクラ選 U-18以来2度目の群馬遠征に行ってきた。関西から車で群馬入りのルートを調べると、名神と中央道で諏訪湖まで行ってそこから下道で旧中山道沿いに2つ峠を越えてまた佐久から上信越道、関越、北関東自動車道というルートが最短だと出てくる。確かに東京を経由したり長野市内を経由するよりは早いと思うんだけどこれがなかなか遠い。夏は泊まりで行ったからいいけど、今日は1日しか休みがないので朝の4時に出発してきっちり2試合だけ観戦してトンボ帰りで23時着。ひたすら運転しっぱなしのしんどいスケジュールだった。





夏のクラ選と比較すると順調に出場権を確保出来る大会ではあるものの戦績となるとなかなか厳しい。奎汰の代が1勝したのを最後にその後は全て1回戦敗退。今年は大分と宇佐の兄弟対決で勝った方が全国大会出場というしびれるシチュエーションとなり見事宇佐が設立以来初となる全国大会出場となったが、残念ながら勝つことは出来なかった。対戦相手のフェルボール愛知は近年メキメキと力をつけている街クラブの筆頭のような存在で難しい相手ではあったもののやはり試合は終始劣勢だった。トップチームの成績が伴わなくなってくると思い出したように「育成型クラブ」という都合の良いフレーズを使い始めるのが大分フットボールクラブの悪いところだけど、来年は本当にいいきっかけとなるシーズンだと思うのでもっともっとアカデミーに投資をしてほしいと思う。全国大会での成績が全てだとは思わないけど、やはり高いレベルの経験を積まないと質の高い選手は育ってこないと思う。今日は浮氣さんも哲平さんも来ていたけど、本当に頼みますよ。































試合は1点差に詰め寄るゴールを2回決めて追いすがるも最後は個の質の高さに屈する形で2−4での敗戦となった。初の全国大会なので緊張するのはやむを得ないとは思うけど、キックオフから10分くらいは音が聞こえてくるくらいにガチガチで相手の速い動きに全くついていけず球際で競る状況すら作れなかった。ほぐれてきてからは随所に戦う良いプレーが見られただけにもう少し早い時間帯から試合に入りたかった。



一番印象に残ったのはボランチの13高橋七皆。ビルドアップ時はサリーダ的に最終ラインに入ることもあるんだけど、キックオフから2プレー目くらいで相手のプレッシングをルーレットでかわすシーンがあってとんでもない度胸だなと思った。右SBの8元木蓮は攻撃時に偽SB的にインサイドに絞って右SHを外にはらせたりと戦術的にも面白いところは見られた。


対戦相手の親御さんからは「宇佐ってどこ?」という案の定すぎるやりとりも聞こえてきたわけだけど本当にクソほどデカい声で「このクラブが今年のJリーグMVPを輩出したんですよ!!」と叫んでやりたい気分だった。まぁしないけど。クラブOBがJリーグMVP、そして初の全国大会出場とトリニータ宇佐にとって2022年は記念すべき1年となった。次は初の全国大会での勝利を目指して頑張ってほしい。コンサドーレ、モンテディオ、FC東京、アントラーズ、マリノス、ガンバ、セレッソ、ヴィッセル、サガンと思いつくだけでももうこれだけのクラブがU-15チームを複数抱えている。中学年代だとやはり近場にないと所属出来ないという選手も多いだろうしこの状況はさらに加速していくと思う。トリニータも大分と宇佐で切磋琢磨して力をつけていってほしい。


結果は残念だったけど、クラブ初の全国大会出場おめでとうございました、そしてお疲れさまでした。
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2022シーズンを振り返って

2022-11-04 23:13:45 | トリニータ
リーグ戦の振り返りとちょこっとだけアウォーズ的なことも。


17勝15分10敗 得点62(リーグ4位タイ) 失点52(リーグ12位)

最多得点者   長沢駿  8ゴール(リーグ21位タイ)
最多アシスト  下田北斗 井上健太 藤本一輝 5アシスト
最長時間出場者 三竿雄斗 3,719分(フルタイム出場39試合)

失点がリーグ中位にもかかわらずチーム得点王がリーグ21位タイというところにこのチームの課題が明確に表れていると思う。データにも表れている通り中途半端な印象だった感は否めず、昇格出来なかった結果は妥当だったということ。


J2リーグで5位という結果は今の大分FC(not大分トリニータ)のクラブ規模を考えると十分な成績だったと思う。ただ今シーズンの場合は色々な注釈を付けて評価しないといけないところが難しいところだ。まずはチームを切り離してクラブの評価。これから来シーズンに向けての新チームの構成が徐々に明らかにされてくると思うけど、果たして2022シーズンのチーム構成が背伸びをしたものだったのかどうかというところが評価を大きく分けるところだと思う。大分FCの財政規模と大分トリニータの目指すべきところを考えた時に常にこのレベルのチーム構成を準備出来る規模まで成長してきているのであれば2022シーズンの5位という結果は評価出来るものであり、受け入れられるものだと思う。焦る必要はないし、来シーズン以降にじっくりと昇格を目指せばいい。ただどうしても懐疑的に見てしまうのは昨シーズンの天皇杯決勝進出やJ1在籍時に結んだ長期契約の選手が多かった等、注釈を付けなければこのレベルのチーム構成を作れなかったのではないかということ。また2021、2022シーズンの2年連続で1億円規模のクラウドファンディング(以下CF)を実施してしまった事実も少し重くのしかかってくる。そしてもっと重くのしかかるのはCFという支援があったにもかかわらず2021、2022シーズンと2年連続で大目標の達成を逃しているということだ。CFがなければこのレベルのチームを維持することが出来なかったのか、それとももう当り前のようにこれだけの選手が呼べるようなクラブになったのか。その答え合わせはそろそろ始まり出す来シーズンのチーム作りに明確に表れてくると思う。だからクラブへの評価についてはいったん保留しておきたい。ちなみに大分サポーターの平均的な懐事情を知るすべなどないわけだけど、「1億円くらいなら毎年CFやろうよ」ということならこんなにも頼もしいことはないからクラブは手放しで頼ればいいと思うよ。






一方で大分トリニータというチームに対しての評価は厳しくならざるを得ない。何度も言ってきているので改めて書く必要もないけど、下平監督の続投は絶対反対

・過密日程
・コロナ
・ケガ人


大目標を逃したにも関わらず下平監督を続投させたい理由って主にこんなところかなと思う。この3つの理由でシーズン前に予想出来なかったことってあるかな?過密日程のシーズンであることはあらかじめ分かっていた。だからクラブはこれだけのスカッドを準備した。ルヴァンカップを捨ててとがめる人がいる?むしろ弓場将輝のような戦力を見つけ出したプラスの側面の方が大きいと思う。コロナは全てのクラブに影響する要因で言い訳にはならない。実際に我々だけ特別に影響を受けたわけではない。ケガ人は確かに多かったと思う。ただ例えばなかなか固定出来なかったポジションとしてセンターフォワードと右CBが挙げられると思うけど、本当に選手が足りないと思う局面ってシーズンの中であっただろうか。

〈センターフォワード〉
呉屋22試合 長沢14試合 サムエル12試合 夢生3試合 合計51試合

〈右CB〉
上夷21試合 坂13試合 小出7試合 合計41試合

それぞれのポジションで先発した試合数。センターフォワードについては1枚の時もあれば2枚の時もあったので合計51試合の占有率が1シーズンの中でどれだけだったかは正確には出せないけど、冒頭に書いたチーム得点王の長沢がリーグ21位タイにもかかわらずチームのゴール数だとリーグ4位タイなのはもうそれだけで選手層の厚さを証明している。さらに右CBについてはどこのJ2クラブだろうが欲しがるであろう上夷、坂、小出で42試合中41試合のスタメンがカバー出来ている。アウェイゲームの際の実況、解説、さらには対戦チームの監督から何度も発せられた「大分は選手層が厚い」というコメント。一番印象的だったのは最終節の琉球戦の実況だったあったゆういちさんが後半に話した「大分のサブメンバーは見ていてワクワクしますね」というコメント。新太、呉屋、夢生、ネットと続々と途中投入される豪華な面々を見て、いったん実況という立場は忘れていちサッカーファンとしての偽らざる気持ちだったと思う。もちろん下平監督自身が言っているわけではないけど、これだけのスカッドが準備されていて「ケガ人が多かったので目標達成出来ませんでした」なんてぬかそうもんなら本気でぶん殴りたい監督はJ2にはごまんといると思う。だからケガ人だってリーグ内で見れば恵まれていた方じゃないかな。


あらかじめ分かっていて準備も出来た過密日程やコロナなんてそもそも言い訳にならないし、唯一不測の事態と言ってもいいかもしれないケガ人の多発に対してもクラブは十分な準備をした。にも関わらずシーズンを通してただの1度も自動昇格争いに絡めなかった下平監督の手腕には疑うべきところがあまたとある。申し訳ないがこのスカッドを預けて5位フィニッシュでいいのであればやれる、やりたい監督なんていくらでもいると思う。クラブの評価の部分でも書いたけど、毎年安定的にこのレベルのスカッドが準備出来るのであればゆっくりとチーム作りをすればいいし下平監督でもいいと思う。ただ来シーズン以降そうでない可能性が高そうだと思うからこそ、下平監督のままでいいのかという評価になってしまう。

そう思う一方で残念ながらこのクラブが下平監督以外の選択を出来るほどしたたかでないことも経験上分かっているので諦めてはいる。来シーズンサクッと自動昇格するようなら土下座だってするし、下平監督が大分にいる限りは大分方面に足を向けて寝ないようにするよ、させてよ。


ここからは選手にフォーカスしてアウォーズ的なものを。大目標が達成出来なかったシーズンはあんまり気が乗らないわけだけど、素晴らしい働きだった選手もいるので。

Player of the Season 三竿雄斗
(もういるのが当り前であまり撮っておらず良い写真が見つからず。三竿さん、申し訳ない)

もうここは鉄板。シーズン後半の健太とかもまばゆい輝きだったけどやはりリーグ戦全試合スタメンは立派。ケガをしない体作りとプレースタイル、カードトラブルのないクリーンな姿勢、指揮官から勝ち取った信頼。簡単に出来ることじゃないよね。攻守にわたる個のレベルの高さは言うに及ばず、人の使い方と使われ方が抜群だと特に今シーズンは感じた。奎汰、藤本、香川、朝陽とケガがあったりでなかなか左WBが固まらなかった今シーズン。ただそれでも左サイドが穴にならなかったのは三竿の後方支援があったからだと思う。特に成長著しかった藤本については、おぼつかなかったディフェンスをカバーしてくれた三竿の存在があってこそだと思う。


Goal of the Season 高畑奎汰 第13節アウェイ千葉戦



あえて全てのゴールを見返さずに印象的に思い出したゴールから選んだ。町田戦のサムエルのロケットも横C戦のノムの弾丸も良かったけど、やっぱり生で見たということと奎汰が一皮むけた試合だったというポジティブな思いが乗っかるこのゴールになるかな。大学経由なら来シーズンが新卒1年目のシーズン。ここからは成長期待込みの評価はしない。誰もが認める大黒柱になってほしい、あんなに素晴らしいシュートが撃てるんだから。


Young Player of the Season 弓場将輝








初めて将輝を見た試合での涙と一番最近の試合での涙。育成年代大好きおじさんからするとこういう成長物語が本当にたまらない。一つのクラブを追いかける醍醐味はアカデミーにあると言い切っても過言じゃない。将輝の成長があったから今シーズンは不甲斐ない試合を見せられても耐えられたようなもん。本当に何度でも言うけど、「将輝はオレが育てた」し、絶対に「私をパリに連れてって」。



ということであと60日弱もあるけど今シーズンの大分トリニータに関する記事の投稿はこれで最後かな。アカデミー関係で何か試合があればまだ書くかも。個人的な感想としては2015年シーズンに匹敵するくらいつまらないシーズンだった。主な原因は下平監督。まあどうせ来シーズンも下平監督だろうけど、下平監督は自己プロデュースも含めて自己分析力を高めることをおすすめしますよ。冷静な分析が出来ていないから言葉が軽く感じるし、余計なことまでしゃべる印象がある。結果が伴えば何の問題もないレベルの話かもしれないけど、勝ち点が18も足りなかったことについてしっかりと考えて来シーズンの構想を練ってくださいよ。


おそらく大きな転換期を迎える来シーズンは難しいシーズンになる。予測しやすかった今シーズンよりも遥かに難しいシーズンになる。本当に下平監督でいいのか(しつこい)....
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拝啓 大木武様

2022-10-26 19:55:41 | トリニータ
「プレーオフなんてなけりゃオレは今ごろ代表監督やってたっておかしくないんだぞ」くらい言っても誰からも非難されないくらいにJ1昇格プレーオフに人生を狂わされた男。それが大木武。


2012年のプレーオフ制度創設から10年。これまでたくさんの監督がこの難しいレギュレーションに泣き笑いそしてドラマを創ってきた。これまでにプレーオフで複数回敗退を喫している監督はわずかに4人。大木武、ロティーナ、高木琢也、そして木山隆之だ。高木さんと木山さんは何と3度も敗退。来週岡山と対戦することになったら木山さんについても書きたい。大木さんはプレーオフ創設元年から2年連続でプレーオフ敗退。2度目のプレーオフ敗退と同時に京都の監督を退任。その後はプレーオフへの参戦を避けるかのようにJ2下位が定位置の岐阜やJ3の熊本の監督を務めた。ただその手腕に陰りはなく引き寄せられるようにまたもやJ1参入プレーオフの舞台へと引きずり出されてしまったことに運命めいたものを感じてしまう。それも10年前にこれ以上ない辛酸をなめさせられた大分トリニータが対戦相手だということに少なからず嫌な予感を覚えているのではないだろうか。


大木さんは今シーズンの熊本を見るまでもなく優秀な指揮官であることは疑いようがない。冒頭でも触れたけど代表監督の声がかかってもおかしくないくらいだとも思っている。ただその能力のわりにキャリアが今ひとつ光り輝いていないのには何か原因があるんじゃないかと思っている。もう大木さん時代の甲府がどんなチームだったかは忘れてしまったんだけど、京都、岐阜、熊本どこのクラブでも魅力的なチームを作り上げた。ただ個人的にどのチームでも大木さんに持つイメージは共通していて「流動的だけど柔軟性のないチーム」という印象。パスを多用して理詰めで崩す戦術を丁寧にチームに落とし込む手腕は見事だと思う。でもプレーオフ2年連続敗退が象徴するように一発勝負に勝てないのは、目の前の一戦に何をしてでも勝つというこだわりや柔軟性を極力排除しているからではないかと思っている。柔軟性を持ち合わせていないのではなく、自らのサッカー哲学として自分の信じたサッカーで勝ちたいという思いが強い人なんじゃないかと思っている。まあかといってそんな大それたもんがうちの指揮官にあるのかと問われたならば、口ごもってしまうくらいにはうちの指揮官のことを信頼しているわけじゃないんだけど。いずれにしてもそういう真っすぐでずっと過小評価されたままの人であってほしいという他サポの勝手な願いでしかないんだけどね。


大木さんのことをこんな風に考えているので戦術もそんなに難しく考える必要はないと思っている。ポイントと考えるのは2つ。①守備時はハイプレス②攻撃時はロングボール。まさに今シーズンのアウェイゲームそのまんまのサッカーをやれば勝てるんじゃないかな。そこで裏の裏を読んでくるようなことは大木さんには出来ないような気がする。いい意味で「自分たちのサッカー」をぶつけるだけ、マジでそれしか考えていないような気がする。ボールを握ってリズムを作り出したい熊本に主導権まで握らせないためにハイプレスでパスワークを寸断する。攻守が入れ替わると熊本も迷いなくハイプレスを敢行してくる。ここで後手を踏んだのがホームゲーム(1-2で敗戦)で、ロングボールではぐらかしたのがアウェイゲーム(2-1で勝利)。その再現を狙うだけ。そんな狙うゲーム展開にとても参考になるのが第41節仙台−熊本。そこまでロングボールを使っていたわけじゃないけど、ハイプレスでタフなゲームに持ち込み最後の最後にセットプレーで決勝点を奪って勝ち切った仙台。こんなゲーム展開にしたい。そして仙台になくうちにあるのが長沢の圧倒的な高さとサムエルの圧倒的な強さ。最低でもどちらかの先発は絶対条件だ。何が何でもハイプレスをかいくぐってやるなんて思わなくていい、ある程度前に食い付かせたらロングボールではぐらかしてやればいい。そのうち何本かでも収まればいい程度の割り切りが必要。幸いにも熊本の最終ライン3人に強さは見受けられない。どちらかと言うとサムエルの方がハマるんじゃないかと思っているから琉球戦で元気な姿を見せてくれたのはこれ以上ない朗報だ。



今シーズン2度の対戦を経て注意したい選手を何人かピックアップ。熊本の攻撃で一番恐いのはボールを握られて何となくボールサイドに寄せられてしまってからのサイドチェンジで逆サイドに1対1の局面を作られること。右の杉山直宏と左の坂本亘基のアタックはかなり強烈。特に坂本の縦への鋭さは要注意。対面は健太になると思うからここのマッチアップがキーになるかもしれないね。上の写真はどこかの記事で使ったような記憶があるんだけど、2018年のインカレでの福岡大。前列右から2番目が健太で左から2番目が今シーズンJ2のボランチの中でも一番株を上げたと言っても過言ではない河原創。昇格即4位躍進のクラブで42試合フルタイム出場という数字だけでその貢献度が分かる。ビルドアップ時のボールへの関与回数が多く間違いなく熊本のキーマン。河原が1学年上でさらに健太が1年からトップチームに絡んでいたので河原とは相当たくさんの試合に一緒に出ていると思われる。人間関係的にもここでも健太がキーとなるか。ちなみにこの試合には出場していないけど熊本の3バックのセンターに鎮座する菅田真啓も河原の同期だ。そしてレギュラーシーズンのチーム得点王は14ゴールで高橋利樹。うちは長沢が8ゴールでチーム得点王なので14ゴールは立派な数字。国士館大出身の3年目。自分が一番関東大学リーグを見ていた時期に在籍した選手なので学生時代に何度も見た選手だ。何度も見たけど正直に言ってこんなにJリーグでコンスタントに点を取れる選手になるとは微塵も思わなかった。最終学年の時に国士館大が2部だった(同期は浦和の明本)こともあってプロ入りが決まった時でさえ「へー」と思った記憶がある。前プレを頑張れてゴール前で泥臭く体を投げ出せる選手という印象だった。J2で得点を量産し始めてから高橋のプレーを見てみるとその印象とほとんど変わんないんだよね。自らのプレースタイルを磨き上げ続けてこの数字を残していることは素直に尊敬する。そのガツガツとしたところにうちのDFラインも負けないでほしい。ちなみに高校は埼玉栄高出身。サッカーでは全国的には強豪校ではない埼玉栄高だけど現役Jリーガーを4人輩出している。出世頭はもちろん町田也真人。もし也真人が間に合うのなら試合前に腹パンかまして耳元で「調子に乗んなよ」くらいのことをささやいてほしい。也真人は今シーズン熊本との対戦は2試合ともお休みしているので初対戦になるのであれば大先輩として先制攻撃をぶちかましてほしい。


決定戦は別にして、果たしてJ2の4クラブの中で勝ち上がれるのか。取り急ぎデータ。2012年に創設されたJ1昇格プレーオフ。2018年からはJ1参入プレーオフとして3回戦方式に変更。2020年と2021年は開催なし。J2クラブに限定するとこれまで行われた試合は全部で23試合。下位クラブ側から見た勝敗は以下のとおり。

10勝8分5敗

何となく分かってはいたけどいざ集計してみるとやはり下位クラブが圧倒的に勝ち越している。さらに5敗のうち2つは「お前、J2にいるのはいいにしても何でプレーオフ出てんだよ」と言ってやりたい名古屋とセレッソによるものなので、今シーズンのようにクラブの財政規模が同程度のクラブによる対戦の場合は明らかに上位クラブが不利なレギュレーションと言い切って間違いない。この数字が明らかにしたことは勝ち抜けは別にしたとして下位クラブがスコアで負けることは極めて稀であるということ。だからゴールを決めきることが出来るかというところが、試合のバランスよりも大事になってくるんだろうなと思う。もし先制点を許してしまったとしても本来なら圧倒的に優位なはずの上位クラブ側にこそ大きな隙が出来ているかもしれないという共通認識をチーム全体で持てるようにアグレッシブな姿勢を保ち続けてほしい。1点取られたとしても2点取るサッカー、2点取られたとしても3点取るサッカー。下平監督が本来目指すはずだったスタイルがここで花開くかもしれないという淡い期待は持ってもいいのかな。


クラブ創設以来プレーオフ全勝の大分(事実だけど誇大)とその監督キャリアにおいてプレーオフ全敗の大木武(事実、紛れもない事実)。次に進むのはどっちだ。
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ヴェルスパ大分にJ3クラブライセンス交付

2022-09-29 01:15:58 | トリニータ
ヴェルスパ大分にJ3クラブライセンスが交付された。あまり詳細に追っていたわけじゃないけど、スタジアム面は厳しいだろうなと思っていたから少し驚いた。ただもっと驚きなのがtwitterなんかを見ていると意外と多くのトリニータサポーターがこの件に反応をしていて、かつネガティブな意見を表明している人が多いことだ。主には「大分県の経済規模でJクラブは2つもいらない」「スポンサーの取り合いになる」みたいな意見なのかな。

これに違和感を感じた。

言いたいことは分かるんだけど、こういう意見が出るところに大分トリニータが骨の髄まで「半官半民クラブ」「大分県立大分フットボールクラブ」になってしまったなと思ってしまう。当然のことだけどヴェルスパ大分がJ3に昇格して使いたいとなれば大分トリニータの持ち物ではない昭和電工ドーム大分を独占することは出来なくなるし、大分フットボールクラブの代表が県からの天下りであることもおかしくなってくる。ヴェルスパ大分になく大分トリニータにだけ県からの支援があるなんてことはあり得ないわけで。結局はそういうことを心配してるんじゃないんだろうか。トリニータがありながらスポンサーが取れないんじゃないかというのはトリニータサポーターが心配する前にヴェルスパの関係者はよりシビアにそんなことは考えていると思うよ。だからヴェルスパ大分がJ3に上がってくるのが良いとか悪いとか、支持するか支持しないかの観点で語っている時点でおかしな物の見方だなと思う。大々的にネガティブキャンペーン張って「将来のライバルになるかもしれない芽をいまから摘んでおくぞ!J3昇格絶対阻止!!」とかなら分かる。

大分トリニータがありながら大分県にもう一つJクラブを作る意味や価値があるのかというのは大分トリニータサポーターよりもヴェルスパ関係者の方がずっと真剣に考えていてそれでやろうとなったわけで、意見は勝手にすればいいけど、もう物事はそれらの意思とは関係なく動き始めているということ。


それとは別に、ヴェルスパにはこれまでに後藤優介や姫野宥弥を始めとする我々の大切な若手を預かって育ててもらったという重要なパートナーとしての歴史があることを絶対に忘れちゃいけない。そのクラブが真剣にJ3昇格を狙っていることについて良いも悪いもないだろうとは思わないのかな。


で、そのもっと前段階でヴェルスパがやろうとしていることはとんでもなくすごいことだということは分かってほしい。自分はいま滋賀県に住んでいる。この一帯は福井県から滋賀県、奈良県、三重県、和歌山県へと縦断する日本有数の「Jクラブなしエリア」で身近でJに昇格したくてもなかなか出来ない実例をたくさん見てきている。和歌山県ではサッカー観戦をしたことがないので分からないけど、まず福井県ではJ3の前に県としてJFLクラブを生み出すところからとんでもなく苦労している。そして滋賀県では何とか生み出したJFLクラブが地域リーグ降格のピンチに陥っていてJ3昇格どころじゃない。奈良県では観客水増し、三重県ではJ入りは現実的なところまで来ているものの争う2クラブが「選手の暴言」や「内部崩壊による八百長疑惑」とサッカーとは別のところで戦っているという始末。そんな中クラブライセンスを交付され、現実的な順位を守っているヴェルスパは全国的に見ても優れたクラブだと心の底から思う。



特に競技面は突出して優れている。大分トリニータは成し遂げられなかったJFL優勝を2020シーズンに達成。コロナの影響で試合数が半分だったのでフロック的な見方もされたけど、翌2021シーズンも堂々の3位、そして天皇杯では並みいるJクラブを押しのけてベスト16入り。そして今シーズンも今のところ3位が狙える位置で5位と健闘している。個人的にJFLはよく見るカテゴリーだけど、本当に難しいリーグでレベル的に決してJ4ではないと思っている。本当に立派。言ってしまえば全国的には地味な存在であるヴェルスパがどうしてこれだけの好成績を収められるのかむしろ興味がある。


ヴェルスパが将来的に大分トリニータの現在のポジションを脅かす存在になるのかという点については知らんとしか言えない。我々がうらやむような激太のパトロンをあっさりと捕まえて、我々がW杯の負のレガシーとなりつつあるスタジアムにいつまでもしがみついてる間に、さくっと1〜2万人規模の専用スタジアムを造ってしまうなんてことがないとも言い切れない。そんなことがあれば20年の歴史の差なんてあっという間に吹き飛んでしまう。だからもしヴェルスパがJ3に昇格してくることがあるのなら、それは大分トリニータが避けてきた諸々のことを改めて考え始めるいいきっかけになるんじゃないだろうか。諸々とはクラブの体制やスタジアムのこと。


最後に果たしてヴェルスパはJ3に昇格出来るのか。観客動員面はホームゲーム残り4試合で1万数千人の動員が必要。これは11月20日の最終節が昭和電工ドーム大分開催なのでもう実質達成済みと考えていいと思う。もし最終節前までに成績面の目処が立ったのなら、そこら辺を歩いている人を引きずり込んででも1万人は動員させるでしょ、普通に考えて。だからあとは成績面。実質、奈良、青森、ヴェルスパの三つ巴。ポイントは3クラブとも延期試合を1つ残しているけど、ヴェルスパ以外の2クラブは試合がない今週末に消化させる一方でヴェルスパは10月19日のミッドウィークに組んでいることか。その週末は武蔵野戦で東京遠征なのでけっこう厳しい。奈良も青森も直近でホームゲームに参戦して雰囲気は分かるからこの三つ巴の昇格争いは本当に面白そうだし、やっぱりその中でもヴェルスパの昇格を応援したい。


今シーズン初の大分遠征がヴェルスパの最終節なんてことがあるかもしれない。
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金崎夢生帰還 司と夢生の物語

2022-08-18 23:05:31 | トリニータ
さすがにこれは予想外だった。昨夏の司帰還である程度予想は出来たと言っても夢生が帰ってくることはちょっと予想出来なかった。

でも嬉しいなぁ。夢生は本当に好きな選手だったから本当に嬉しい。そもそも高校時代に特A級の人気銘柄だったにも関わらず大分を選んでくれた時点で嬉しかったのに、またこうして帰還して喜ばせてくれるなんて何て孝行息子なんだろうか。


ノスタルジックな気持ちに浸りたいところだけど戦力としてどうなのかというところは冷静に見ないといけないけど、正直に言って分からない。今シーズンも名古屋でほとんど出場していなかったみたいだしコンディション面も含めて未知数と言っていいんじゃないだろうか。ただトリテン記事によれば大分以外にも手を挙げていたクラブはあるようだから間違いはないんだろうけど。とりあえず下平監督は週末の試合で必ず使ってくださいよ。残り試合数が少ない中で獲得したんだからとりあえずは使ってくださいよ。あなたの戦術よりも夢生が入ることによって巻き起こるかもしれない変化の方が何百倍も期待出来るんだから余計なことしないでくださいよ。


司が15年ぶりのゴールを決めた直後に夢生の帰還。どうしても2人の因縁めいた関係性を思わずにはいられない。06年オフにフランスのグルノーブルへ移籍した司と入れ替わるように入団してきた夢生。高卒ルーキーながら開幕戦から躍動感を見せるとコンスタントに出場機会を得る。その活躍はまるで司を失って我々の心にぽっかりと開いた喪失感を埋めてくれるような爽快感があったことを覚えている。しかし夢生の活躍の一方で07年シーズンはチームが低迷。夏を前に司が早々に帰還することとなる。低迷するチームで司が復帰後即ポジションを掴んだ一方で夢生の出場時間は確実に減少していった。ルーキーイヤーにJ1で18試合2得点という成績は立派なものだと思うけど、前半戦の輝きを思うと尻すぼみに終った感は強かった。エジやホベとともにチームを救った司はシーズンオフに浦和へのステップアップ移籍を選択。この頃のインタビューで夢生は「あんな思い(ポジションを奪われる)は二度としたくない」と新シーズンへの強い意欲を見せていたが、信頼を勝ち得ている状況とはまだ言いづらく、チームはそのオフに家長獲得に動いた。しかしご存知の通りプレシーズンで家長が重傷を負ってしまい、消去法的ではあるものの新シーズンはチームとして夢生に期待をせざるを得ない状況で始まった。そこからの上昇曲線はここに書くまでもなく。


すれ違ったと思ったら重なって1つのポジションを争った2人が10年以上の時を経て再び大分のユニを着てピッチに並び立つかもしれないと思ったら懐かしいとか嬉しいという一つの言葉では表せないポジティブな気持ちがこみ上げてくる。長い時間を経て2人もプレイヤーとしての幅が出た。今度は1つのポジションを争う必要はなく、2人同時にピッチに立ってほしい。願わくば、司のアシストクロスから夢生のダイレクトボレーでゴールなんて見られたら今シーズンはもうそれでいいやと思うかもしれない。


「力を貸してほしい」と哲平さんが夢生を口説きにいったようだけど、この2人の関係性も面白くて08年の出場記録を見ると夢生→哲平の交代がシーズン中に3回もあるんだよね。かつてのチームメートは今ではGMとチームを救うベテラン選手。何かを起こしてくれるか。ちなみにトリテンの中で哲平さんが言っていた「OBを大事にしたい。もっと戻ってきてほしい選手もいる」というコメントが気になって仕方ない。



夏休みで自宅にいたので昔のユニを引っ張り出してきた。08年シーズンのアウェイ西京極での試合後にもらったサイン。個人的に非公式の場でサインをもらうことなどほとんどなかったのにこの時だけは何か特別だった。まあ、それくらい夢生に夢中だったんだろうね。よく見るとひらがなで「むう」って書いてあってかわいいな。


突然今週末が楽しみになってしまう精神状態が正しいのかはよく分からないけど、とにかくめちゃくちゃ楽しみだ。
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第37回日本クラブユース選手権(U-15)大会

2022-08-18 14:30:57 | トリニータ
数ある育成年代の大会の中でも帯広で開催されるこのクラ選U-15が一番好き。

実は弊ブログは表向きは大分トリニータ応援ブログのように見えますが、アクセス数が多いのは育成年代の記事、特にU-15関連の記事は長期間にわたってアクセスいただいているんです。そんなこともあって今回もちょっと盛りだくさん。これを書き上げたら何だか夏休みの宿題を終えたような気分。


3年前はロンドン遠征、2年前はコロナで中止、昨年は無観客開催だったため個人的に4年ぶりの参戦となった帯広。U-18の前橋開催が早朝一斉キックオフのため1日1試合しか観られないのに対して帯広では1日3試合観戦が可能。たくさん観たい人間にとってはこれほど楽しい大会はないんですよね。もうU-18も帯広開催にしちゃえばいいのに。


今回は予選リーグ3日間全て参戦。初日の第1試合だけ飛行機の時間の関係で間に合わなかったけど、合計で8試合観戦。

ヴィクサーレ沖縄ーFCV可児
清水エスパルスーガンバ大阪門真
リップエースーソレッソ熊本
フレスカ神戸ークラブ与野
サガン鳥栖ーTSV1973四日市
鹿島アントラーズーセレッソ大阪
インテルナシオナルー長野パルセイロ
ヴィッセル神戸ーベガルタ仙台

初めての街クラブもいくつかあって充実した3日間だったけど、さすがに3日目終った後はけっこうヘロヘロだった。東京や群馬と比較すると当然涼しいんだけど、時間帯によっては30°を超える時もあってそれなりに厳しい観戦環境だった。


最初に観たのがヴィクサーレ沖縄。沖縄県のクラブとして初のクラ選出場だったらしくその初陣に立ち会えたのは光栄でした。左SBの2瑞慶覧長汰。SBながらボールに関与する回数が多くチームからの信頼感がうかがえた。球際も強くタフな選手。


対戦相手のFCV可児。ジュビロが予選敗退する激戦の東海地域を勝ち抜いてこちらもクラブ史上初のクラ選出場。調べてみるとサッカーだけではなく地域の総合型スポーツクラブのサッカー部門という感じみたいだね。こちらも左SBの6和田樹生也。自分でも行けるし、人を使っても行けて推進力がある上に、クロスを上げる局面では無理もきいてサイドバックに欲しい資質をたくさん持ち合わせている。


FCV可児のエースストライカー・9井上蓮斗。馬力系でシュート強烈。この日2ゴール、2日目も1ゴール決めて予選合計3ゴール。






ガンバ大阪門真の9中積爲。個人的に今大会一番印象に残ったのは彼。清水戦で決めた1点目のミドルは中学年代の試合じゃちょっとお目にかかれない強烈さ。隣に森岡隆三さんが座ってたんだけど、おかまいなしに思わず声を出してしまった。そして2点目は鋭い裏抜けと引き出しの多さも見せてくれた。セットプレーのキッカーを務めているところからキックの精度も高そうだし、これは楽しみな素材。ガンバ本隊に昇格するのか、大阪のハイレベルな高体連に進むのか分からないけど、楽しみにしておきたい。


清水の中盤・8菊池武蔵ジョセフ。183cmの高さがありながらCBやCFとして育てるのではなくドリブラーとして育てられるところに育成名門清水の懐の深さが垣間見える。


2日目第1試合は今大会で一番楽しみにしていたリップエースーソレッソ熊本。どちらも地域を代表する街クラブで一度は観てみたかった。予選3日間でこの時間帯だけ大雨だったこともあり普段通りのサッカーというわけにはいかなかったのが少し残念だった。そんな中、リップエースは馬力のある選手が多くピッチ状態に関係なく力強さが際立った。特にハットトリックの99新川志音は強引にシュートを枠に持っていく力があり「それ入るのか」というのが2つあり圧巻だった。


一方でソレッソ熊本も面白かった。このグループはJFAアカデミーが辞退した関係でリップエースのみ初日に試合がなかった。連戦のソレッソはその点でちょっと押し込まれてしまったかなという印象。ただ総じて技術的に高くリップエースの圧力を受けながらも面白いサッカーを展開していた。7岡本桂乙は中でも高い技術と抜群のボールタッチで目立っていた。


2年生の28梶原夢月は重心の低いドリブルでなかなかボールを奪われない。158cmの小柄な体型が3年前に見た高橋隆大(ガンバJY→静岡学園)を思い起こさせる。









関西地域は先に触れたリップエースが優勝。フレスカ神戸もガンバ、MIO、ヴィッセルを3タテで決勝まで駒を進めている。明石市に本拠を置くインテルナシオナルも4位でクラブ史上初クラ選出場。関西は7枠のうち3つを街クラブが勝ち取り、京都サンガは出場を逃している。他にもたくさん思い浮かぶ街クラブがあるし関西の中学年代は激戦だなと思う。



そのフレスカ神戸に競り勝ったクラブ与野も初出場。近年力を付けている印象のクラブ。10深田京吾はドッピエッタ。


このお方によると深田は浦和や湘南が興味をしめしているらしい。


クラブ与野といえば、3年前のエースでその後浦和に進んだ堀内陽太がちょうど昨日トップ昇格が発表されたばかり。深田もこの選手を追って浦和に行くかもしれないね。







チームとして一番印象に残ったのは鳥栖。選手のレベルが高いのはもちろんだけど、チームとしての完成度も高い。各ポジションが責任持って仕事を全うしネガティブな声出しがほとんどない。対戦相手とのチーム力の差が明らかで3-0のスコアになってもチームが緩まず芯の強さが見える良いチームだった。ちなみに自分の後ろで見ていた松本の赤帽さんが徹底してロングスローを投げる様子を見て「ノーストライク3ボールからでもフルスイングしてくるんだから相手はたまんないよ」と評していたのが的確な表現だなと思った。鳥栖やソレッソのようなハイレベルのクラブと戦って結果を残していかなくちゃいけないわけだから大分アカデミーも大変だよ。ちなみに保田堅心の出身チームですな。






中でも10東口藍太朗は強豪チームのNo.10らしい好プレイヤー。157cmとサイズはないものの中央でさばきに徹するだけじゃなくて何でもやる。


最初は残酷なスコアになるかなと思ったけど、3失点で食い止めて最後にFKから乾坤一擲のヘディングを決めたTSV1973四日市はお見事だった。先ほどの金髪の方によると旗手怜央の出身クラブらしい。





3日目は決勝の会場である幕別陸上競技場に初めて行った。セレッソのGK1イシボウ拳。名前からハーフだと思われるけど、中学3年生にして身長192cm。ただ高いだけじゃなく前半にあった1対1のピンチにも足でセーブする俊敏性も兼ね備えている。高校年代だと190cmに近い身長をちょこちょこ見かけるようになってきたけど、これからは中学年代でもどんどん出てくるのだろうか。動ける190cm超がGKの基準となる時代が日本にもそろそろ来るかもね。




対戦相手の鹿島のGK1黒澤奨永は後半一気の猛攻でセレッソに攻め込まれるもビッグセーブを連発して何とか耐えていた。結果3ゴールは許すものの彼がいなければもう倍は差がついていたと思う。ちなみに鹿島のサブのGKは16黒澤慈永。生年月日が同じなので多分双子。全国レベルで双子でGKやってるのは初めて見たかもしれない。









セレッソの後半の猛攻はお見事だった。決定機につぐ決定機。何度も決めきれなくて監督から「決めてくれよー」という指示ともクレームともつかない要望を出されてたけど。


セレッソの36永添功樹はまだ中学1年生。ほんの5ヶ月前までは小学生だったわけで出場しているだけですごいと思う。競っているのは鹿島のU-15日本代表の大川佑梧。いい経験だよね。




鹿島の8三浦直人は身のこなし軽やかなゲームメーカー然とした印象に残る選手。





長野もグループステージ2勝でノックアウトステージ進出。特に浦和から5点も取っておりかなり力があるかも。自分が見たインテルナシオナル戦は勝ちたくて気持ちばかりが先行している相手をうまくいなしてしっかりと勝ちきった。北信越予選は新潟が出場権を逃して富山、長野、松本とJ3クラブのアカデミーが出場権を獲得しておりここも激戦。



神戸の3島佑成はU-15日本代表。審判とのやり取りなんかを聞いていると何ともいえない落ち着きを持っていて、この年代にありがちなフィジカルにものを言わせる系のCBとは一線を画すレフティのCB。


仙台の5似内久隠は中学年代だとあまりお見かけしない気持ち系のストロングヘッダー。はね返しも素晴らしかったけど、チャンスでのヘッダーを決めておけば試合結果も変わったかもしれなかった。





クラ選のひそかな楽しみである懐かしのJリーガー達。神戸のGKコーチは荻晃太。現役時代と全然変わらないね。大分関係だとセレッソの小松塁コーチ。相変わらずデカい。あとは千葉のコーチに村井慎二さん、湘南の監督に山口貴弘さん、ガンバのコーチに高木和道さんあたりかな。









女性レフリーがとても多かった。女性の場合、特に主審だと声がよく通って選手とどんなコミュニケーションを取ろうとしているのかがよく分かってとても良かった。










試合後はばんえい競馬行って、インデアンカレー食べて、ウイスキー飲んで、移動中は十勝地方の大自然を堪能して本当に楽しい3日間。来年もまたこの大会が観戦出来ますように。
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グループステージ第2節、快勝!

2022-07-25 12:02:05 | トリニータ

本日はグループステージ第2節。決勝トーナメントに進出するためには勝ち点3はマスト。昨日の千葉戦でうまくいかなかった後半の改善を試すかのように今日も1点リードでハーフタイムを迎えた。もしかするとケガもあったかもしれないけど後半頭からボランチを18木本くんから30山下琥珀くんにチェンジして強度維持を図る。そして何より良かったのはシンプルにボールを動かして相手を走らせ主導権を渡さなかったこと。またシンプルにサイドを縦に攻めてクロスから攻撃を完結することでカウンターの走り合いのような展開にさせなかったこと。




左サイドバックで先発フル出場した5岩間慶太くん。キックオフ最初のプレーがうまくいかずヒヤッとしたけど、そこからの粘り強いプレーはチームの士気を上げたと思う。3-0になって試合を締めくくる時間帯だったにも関わらず爆走でオーバーラップをして4点目のアシストを決めたプレーは本当に最高だった。クラ選のような真夏の短期決戦はこういう選手の活躍が欠かせないと思う。





もう1人昨日出場のなかった13岡部聖南くん。とにかくデカい。プログラム表記で195cm。長沢よりもさらに3cmも高いわけでセットプレーの守備でも絶大な存在感だった。残念ながら攻撃でその高さが活きるシーンはなかったものの、後半のサイド攻撃から主導権を握った流れは岡部くんの高さあってのものだったと思う。





去年の8月、天皇杯群馬戦で3人のユース所属選手が出場した。その中で唯一トップ昇格とならなかったのが10後藤響くんだったわけだけど、個人的には一番印象に残ったのは後藤くんだったんだよね。今日もその力強く縦に運べる推進力は見せてたし、大学で続けるのなら是非とも鮭を諦めないでほしい。2点目は実質後藤くんのゴール。



今日も見事なミドルシュートを決めた37木許太賀。これで今大会3点目。哲平さん、分かるよねそういうことだよ、早よ。





本日の対戦相手は金沢U−18。コーチには作田裕次。大分U−18でコーチをしている山﨑雅人とは金沢でチームメートだったはず。クラ選のひそかな楽しみとしてかつて選手として活躍していた方たちの今が見られるというのがある。プログラムで懐かしい名前を探すだけでも楽しい。









U−15からの昇格組。去年のクラ選U−15を配信で観ていて気になった選手が3人。そのうちの2人が今日出場した。43小野誠竜くんと28後藤雅人くんどちらもサイドハーフで縦への推進力が持ち味。4点目は小野くんの力強いドリブルから生まれた。弓場将輝も1年からクラ選には出ていたので、学年に関係なくどんどんチャレンジしてほしい。





















残すはラスボス川崎。強いとは思うけど何とか食らいついて決勝トーナメントに進んでほしい。そしてこれまで多くの先輩がはね返されてきたベスト16の壁を今年こそぶち破ってほしい。

ナイスゲームでした!!
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3年ぶりのクラ選U−18通常開催

2022-07-25 01:20:02 | トリニータ


群馬で夏に有観客でやる通常開催は何と3年ぶり。つまり今の高校3年生はこの通常形式での大会に参加するのは今回が最初で最後ということ。残念ながら熊本は2日目から棄権ということになってしまったけれども出来る限り多くのチームが最後まで大会に参加出来ますように。そして出場した選手は最初で最後の思いをピッチに思いっきりぶつけてほしい。そして観る側としてもこの大好きな大会が何とか開催されて嬉しいやらホッとしたやら何とも表現しがたい感情になったけど、スタジアムでは本当に感無量でしたよ。長かったよね。



大分は鳥栖抜きの九州予選で見事優勝。堂々の九州第2代表としてポット2に割り当てられた。前日に同じ北関東の水戸でトップチームの試合が中止となったため保田くんがクラ選に回ってくるんじゃないかという期待もあったけど、同じく来シーズンのトップ昇格が決まっている佐藤くんもメンバー外だったことからトップチーム固定されてそうだ。大分も複数名のコロナ陽性者を出しているだけに戦力になる選手をユースに回している余裕はないのかもしれないね。





対戦相手は千葉U−18。関東の第11代表なので敗者復活のさらに敗者復活を勝ち上がって最後のイスをしぶとく勝ち取ったチームだ。千葉のアカデミーは3年ほど前に市船から朝岡監督を強奪したあたりから本格的に強化に本腰を入れてきているようで実際にU−18のクラ選出場や、U-15にいたっては関東予選をトップ通過するという充実ぶりだ。もともと千葉のアカデミーは名門だったわけで、再興に向けて順調に進んでいるようだ。



結果は先制されて、前半のうちに逆転したけれども、後半にCKから決められてドローというもの。ただ防戦一方だった後半の内容を考えると勝ち点1でも取れただけ良かったという印象。ビルドアップはしっかりとしていてプレス回避、縦パスを入れるタイミング&強さもよく、前半は球際もよく戦えていた。ただ後半になると大分の選手ばかりが足をつるシーンが多くなり結局最後まで流れを戻すことは出来なかった。もしかすると単純に千葉がめちゃくちゃタフなチームという可能性もあるけど、35分ハーフの試合でGKの上野くんも足をつっていたところを見ると初戦の緊張をチーム全体でうまくコントロール出来なかったかなと思う。シンプルにやればよさそうなところで難しくやろうとしてボールをロストするシーンが多かった印象。緊張のほぐれる2戦目からはもっとこのチームのいいところが出せるかな。


ただちょっと気になったのはチームがやたらと大人しいことと、ベンチが全く機能していないこと。監督が大きい声を出せばいいってもんでもないけど、明らかにチームがペースを取り戻せずに苦労している時間帯に具体的な指示がほとんどない。分かりやすぎるくらいシンプルな指示を立て続けに出す朝岡監督は全くの逆。


ユニに不具合のあった松岡くんが新しいユニに着替えてイエローもらってしまったり、もっとベンチしっかりしてよと思わざるを得なかった。





最もインパクトを残したのは2年生の木許太賀くん。2ゴールももちろんだがボールを持った際の創造性が魅力的。ゴール前での落ち着きも見事でどちらも素晴らしいゴールだった。ちなみに現在2ゴールは木許くんとマリノスユースの内野くんだけなので、1日目を終えて木許くんが堂々のクラ選得点王だ。



























千葉で一番印象に残ったのは1年生の尾崎芯太朗。キープ力、パスセンス、パンチ力のあるシュート。2年後は彼がNo.10を背負ってそうだ。





大人しいチームは劣勢になるとなかなか盛り返せない。ただ逆に言えば自分たち次第でどうにでもなるってことだと思うぞ。決勝トーナメントまだまだ全然いけるぞ。
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