銀幕大帝α

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最後まで行く

2015年08月29日 13時09分00秒 | 韓国アクション
A HARD DAY/TAKE IT TO THE END
2014年
韓国
111分
アクション/犯罪
劇場公開(2015/05/17)




監督:
キム・ソンフン
脚本:
キム・ソンフン
出演:
イ・ソンギュン
チョ・ジヌン
チョン・マンシク
シン・ジョングン
キム・ドンヨン




<ストーリー>
無謀な運転をして人をひいてしまった刑事・ゴンスは、その死体を母の棺桶に入れて埋葬し、隠蔽する。だが後日、彼の下に真相を知るという謎の男から電話が入る。

-感想-

韓国警察特有と言っても良い屑警官見本市みたいな作品(笑)。

誤って誰かを車で轢き殺した。
だったら隠しちゃおう。
何処がいい?
そうだ!丁度今日は母親の葬式だ。
一緒に納棺して埋めちまおう。

コメディかよww
いや、コメディなんです。
ここの黙って一人で死体を棺桶に入れようとする流れが。

ところがこれら一部始終を目撃していたという男から直々に電話が来る。
「知られたくなかったら、埋めた死体を引き渡せ」
ここら辺からそれまでのコメディ色から一変、シリアスなサスペンスアクションへと変貌していく。

電話してきた相手も警官(警部補)。
冷や汗ダラダラ状態の主人公も警官。
裏金を横領しまくっている仲間も全員警官。
事が全部けりが付き、警察の恥だから隠蔽だ!と命令するのが警察署長。
見なかった事にしますと約束するのが課長。

どうよ、笑っちゃう位に屑ばっかりでしょw
市民の安全よりも自身の安全を先に優先しちゃうのが韓国警察なんです。
韓国映画を多く観ている人にとっては鉄板のネタ。
この作品はそれを面白おかしく大袈裟に皮肉り、悪い方向へとどんどん向かわせつつ屑同士の駆引きを呼び起こし、意外な結末へと導いていく。

悔しいかな、屑だらけなのが功を奏している為か、それぞれが次にどんな行動を起こすのか全く皆目見当が付かない事で先が読めないスリリングさ生み出す事にも成功しており、とてつもないハラハラした気持ちを味わえてしまった。

埋めた死体の正体。
兵隊のオモチャ。
防犯カメラ。
時限爆弾。

先に出た色んなアイテムが後に展開を変える意味で重要な物として再登場するのも面白い。
無駄のなさが際立っているのが魅力的で、それ程に脚本そのものが優れている事も伺える。

死に物狂いで家族と自身の命を賭けて戦い抜いた主人公が最後に辿り着く運命は失職という名の絶望か、それとも・・・。
転んでもただでは起きない。
その時に拾った「鍵」に希望の光が差し込む。
正に棚から牡丹餅。
屑にハッピーエンドなんて!と少し癪に障るかもだが、ツイている人間は何をやってもツキが勝手に向こうからやってくるものなんだなと、そこはもう主人公の運の良さに笑うしかないですわ。

「お前のせいで俺の潜水記録が更新されちまったじゃねぇか」
軽く5分は潜っていた事になるぞ?
タフというよりは最早ゾンビ。
執念が宿ったしつこいゾンビ。
でもツキには完璧に見放されちゃった悪徳警部補だが、あの尋常じゃない不死身っぷりには心底驚かされた。
余計な者を排除するべく無慈悲にコンテナ落とす所とか、あーやだやだ、怖い怖い。

韓国映画のサスペンス系・アクション系が好きな方は絶対に観ても損はしない、堂々と胸を張ってお薦め出来る最悪な運命に翻弄される男を描いた正真正銘の傑作ッス。

評価:★★★★
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情報
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2 コメント

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Unknown (pu-ko)
2016-03-25 23:46:02
こんにちは!
コンテナには思わず「ヒッ!」と声が出てしまったけど、あとで笑った(笑)
絶対爆弾だと思ったのになぁ。

来るぞ来るぞで、その斜め上を行く展開とか
ゾンビな悪役とか、ソルジャー人形とか
挙げればきりのない面白さでした。
韓国映画やるもんですな。
返信する
>pu-koさんへ (ヒロ之)
2016-03-26 20:40:46
こんばんは!
コメント&TBありがとうございます。
良い感じに笑わせてくれる前半でした。

後半は緊張感漲るサスペンスタッチに変貌しますが、この入れ替わりが絶妙ではありますよね~。
正に主人公的にも敵側的にもとことん「最後まで行く」なお話。
結構韓国映画はこういうあっ!と思わせる作品を生み出すんですよ、そこが凄いなぁと感心させられます。
返信する

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