銀幕大帝α

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悪の偶像

2020年11月06日 17時40分50秒 | 韓国サスペンス
IDOL
2019年
韓国
144分
サスペンス/犯罪
劇場公開(2020/06/26)



監督:
イ・スジン
脚本:
イ・スジン
出演:
ハン・ソッキュミョンフェ
ソル・ギョングジュンシク
チョン・ウヒリョナ



<ストーリー>
政治家のミョンフェは息子が飲酒運転中に起こした殺人を隠蔽するため、現場に居合わせた被害者の妻・リョナを捜し始める。一方、被害者の父親・ジュンシクもリョナを捜していた。

ある“ひき逃げ事件”が
運命を狂わす――


―感想―

かなり衝撃的な「語り」から物語は始まる。
障害者・不法滞在者・殺人・風俗。
様々な問題と韓国内にある闇が複雑に交差しながら展開は予想外な結末へ!

これ、鑑賞途中で「えらい長い映画やな」て思ったのだが、それもそのはずで2時間20分。
ただ思っただけで然程苦には感じず、それだけ中身の濃い、所謂、韓国映画ならではの陰湿なサスペンス劇場が繰り広げられていた訳で、冒頭の「語り」の衝撃を更に超える描写が目に飛び込んでくるものだから私自身も気分が沈みがちになりながらもラストまで堪能させて貰いました。

要するに息子を殺された父親は一人ぼっちになるのが怖かったんだろう。
妻が息子の子を身籠れるはずもないのを知ってても、嫁を自身の妻として引き入れたのだから。

何が正解で、何が間違いなのか。
色んな角度から作品を観る事で、同時に色んな「問題」を抱え込まされ、考えさせられる。
結果的には主要人物が全員「悪」であった事実には間違いないけど、面と向かってお前は悪だ!とは一部の人物に対しては言い難いのよね。
正直心の中にもやもやとしたものが広がったのだが、韓国映画らしい話だったなあて、日本じゃこういうの作れないっしょ、救いの無さを描かせたら右に出る者はいないてのを強く感じた。

後半になると急に猟奇的なシーンが続出する。
グロテスクなものが苦手な人は「出た」瞬間に躊躇するかもしれないが、これがあってのリアルで、そのリアルを追求する事により作品の質が上がる。
無駄なグロテスクは意味が無いが、必要なグロテスクは意味を成す。
この辺の境目をきちんと理解し、鑑賞者が自然の流れで受け取れるように自然な形でセッティングする役目は監督の手腕がものを言うが、物語に劇薬を与える為の演出としての役割は十二分に果たしているんじゃないだろうか。

個室で妊婦の妻が行った猟奇、瞬間のシーンが第三者にしか分からないのには「見せてよ」て気になったが、その後の“現場”が無惨過ぎたのでなんかもうそれはいいや、てなったわ(笑)。

作品の色にちょっと合っているとは言い難い首がグルングルンはやり過ぎかな(いや、個人的には好きなんですけどもw)。

評価:★★★☆
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