バイオレンス・レイク

EDEN LAKE／０８年／英／８８分／サスペンス・ホラー／劇場未公開
監督：ジェームズ・ワトキンス
出演：ケリー・ライリー、マイケル・ファスベンダー、ジャック・オコンネル

＜ストーリー＞
週末にキャンプ場を訪れたカップルは、些細なことがきっかけで傍若無人なティーンの集団に嫌がらせを受ける。その後、彼らとティーンの集団の対立はエスカレートしていき…。
＜感想＞
全く救いの無いイギリス産鬼畜映画。

序盤からほぼ終盤まで、悪ガキ＝ギャングに憧れる非行少年たちの、情けの欠片もない非道ぶりなバイオレンスを胸糞悪く描いているので、やられる側＝結婚を考える幸せそうなカップルの無惨さには胸が痛くなる。

縛られナイフで腹突き、舌切り、焼身される男性。
泥まみれ、汚物まみれで逃げ回るだけの女性。

２人を楽しそうにいたぶるリーダー。
彼に逆らえず、反射的に罪を犯してしまう仲間たち。

無抵抗な人間を人と認めず、命尽きるまで残虐行為を繰り返す、神に中指を立てた少年達に罪の意識はなく、それを象徴するラストシーンでは、悪意に満ちたガキ程怖い者はないと思い知らされる。

失った我が子可愛さに、憎しみ１００倍

子が子なら親も親で、灯された希望の光が一瞬で吹き消される終盤の追いうちには、田舎町程近所の結束が固いものはないと、改めて思い知らされた。

コンビニ前でたむろして、近隣に迷惑をかけているガキどもに注意をするのは勇気がいるが、無理してまでそれをするなら、出来れば無視した方が無難だという事ですな。

オフィシャル・サイト(英語)

評価：★★☆
１１／０１／１３ＤＶＤ鑑賞（旧作）

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レンタル開始日：2009-10-02
メーカー：ニューセレクト

ベスト・キッド

THE KARATE KID／１０年／米・中国／１４０分／アクション・ドラマ／劇場公開
監督：ハラルド・ズワルト
製作：ウィル・スミス

出演：ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン、タラジ・Ｐ・ヘンソン、ハン・ウェンウェン、ワン・ツェンウェイ

＜ストーリー＞
母親と共に中国に引っ越して来た少年・ドレが、カンフーの達人・ハンの下で修行を積み、武道大会優勝を目指す姿を描く。
＜感想＞
ワックスをかけて、ふき取る

草食系いじめられっ子の成長を力強く演じたラルフ・マッチオと、心優しい空手の達人ノリユキ・パット・モリタとの温かい交流を描いた名作『ベスト・キッド』を、ウィル・スミス製作で自身の愛息子ジェイデンを主役に配し、師匠役に世界のジャッキーを起用した、注目のリメイク作。

舞台が中国なので、空手からカンフーへと変更。

なので原題の「THE KARATE KID」は間違い。

と、軽くツッコンだ所で、中身を見渡すとラストの大会こそ、ほぼオリジナルに忠実ですが、過去に哀しい経験を持つ管理人ハン、カンフーならではの修行方法など大幅なアレンジを施した事で、１４０分の尺の長さを感じさせず新鮮な気持ちで観れました。

号泣するジャッキーなんて、超貴重じゃないですか？

ちょっと小太りで、よぼよぼしくて、一見頼り無さそうな何処でもいそうな中国のオヤジを、流石ジャッキーと思えるほど見事な役作りで好演しています。

只、やっぱりオリジナルの感動には残念ながら届いていなかったかなぁ。

オリジナルでは、最初こそ苛められた事に対しての仕返し目的で空手を習い始めた青年が、老人の教えから、人としての正しき道への進み方と、大会で勝ち進み優勝する事で、今まで感じる事も無かった、“喜び”と言うものを全身で表現して、負け組から勝ち組へと登りつめる丁寧な演出とストーリー運びが観る者に勇気を与えてくれたのだが、リメイクにはそれを感じるものが無かったです。

多分それは主人公が少し幼すぎたという点もあるかと思うんです。

異国の地に強制的に連れて来られて、ささいな事で苛められたというより小馬鹿にされた少年が日々めそめそしていたら、カンフーの達人のおじさんに半ば勝手に助けられた事で、これまた半強制的にカンフー大会に出る派目になり、いやいや練習していたら、みるみると能力が開花して、あれよあれよという内に優勝しちゃいました

みたいな、整理すると話がどうにも安っぽい。

ハンの少年に対する「教え」というものが上手く伝わってこないんですよね。

戦う側から教える側へとなったジャッキーの、新たな一面を垣間見る映画としてはファンにとっては及第点だとは思いますが、話の流れに目を向けると、胸を熱くさせてくれたオリジナルにどうしても軍配が上がっちゃいますね。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

関連作：『ベスト・キッド（‘84）』（オリジナル）※個人的評価：★★★★☆

評価：★★★☆
１１／０１／１２ひかりＴＶ鑑賞（新作）

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レンタル開始日：2011-01-12
メーカー：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント