
開け閉めの重くなったドアを自分で補修してみました。

蝶番が歪んできて、反対側が垂れ下がったため、盛大に引きずるようになっています。これは不便だし、これだけ床が傷付くのは堪らないですね。

ネットの情報を参考にして、蝶番の取り付けねじの締め直しをやってみたのですが効果なし。プロに任せるとなると出張費用込みでかなり高いものに付くので、これだけで来てもらうのは気が引けます。

ドアの下端がかなり傷んでいます。段ボールを差し込んで少し持ち上げてやりましょう。作業開始です。

引き続きネットを調べて、茅ヶ崎の梶原工務店さんのアドバイスを参考にさせて頂くことにしました。用意したのは軸用スナップリングと呼ばれるC形の鉄製リングと、専用のプライヤー。このスナップリングをワッシャとして流用します。本来は金属シャフトに部品を通す際に、その部品が抜けないようにする部品です。

このドアの軸芯は径8mmです。室内ドアなら8mmのものが多いでしょう。もっと負荷の掛かる箇所なら10mmとか12mmもあります。少し前にM8のステンレスワッシャを入れてやろうと画策したことがあるのですがこれは失敗。内径はいいのですが、外径が大き過ぎます。ダイヤモンド入りのやすりで削ってみましたが、ちょっと手動の工具では有限時間で加工できそうもなかったので諦めました。スナップリングは内径10.2mmのS11を買ってみました。本来の使い方と違って軸に溝が切ってないので、少し余裕を持ったサイズの方が無理なく入ります。並べてみると、スナップリングの外径がM8ワッシャよりかなり小さいのがわかります。

ドアを持ち上げるのもリングを入れるのも1人なので少々作業能率は悪いですが、何とか挿入できました。この際、プライヤでリングを適度に開いておきます。このドアは防音仕様でかなり重く、蝶番も3個使われています。外すのも戻すのも難しそうなので、スナップリングが普通のワッシャと違って、ドアを外さなくても挿入できるのは実に有難いです。

向きを変えて、スナップリングの開口部が見えるようにします。

プライヤで開口部を締めてやります。リングの開け閉めは普通のペンチでできないことはないでしょうが、専用プライヤの方がずっと速くて安全だと思います。

開口部を見えないようにして、完成。これを蝶番の数だけこなして、ドアが軽く動くようになりました。今回は梶原工務店さんのお陰で大成功です。ただし、スナップリングは本来のワッシャーではありませんので、これはあくまで簡易修理であり、試してみる人は自己責任でお願いします。本格的な修理はちょっと高くなりますが、プロに蝶番を調整してもらうか、ドア調整用に作られた専用のC形ワッシャ(ワッシャ君)を使うのが確実だと思います。
![]() | クマモト ワッシャ君 丁番スペーサー KSW-100-1 1mm用(21900-11515) |
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