この連休に飲み比べした中で一番好感を持ったのがこれ。秋田県の喜久水酒造の作です。長野にも同じ名前の蔵があるのでお間違えなきよう。トンネル貯蔵などいろいろ変わったことをやっている蔵ですが、これは余計な飾りのない直球勝負の純米酒。これだけ飲んでいても飽きないですね。老化した私の味覚だけでなく、料理男子の息子もこれが旨いと言っていたので間違いないでしょう。
これが飲み比べの様子。実は息子が生まれてからの夢でした。息子と好きな酒の飲み比べをしながら他愛のない話ができるなんて最高じゃないですか。
香川県の金刀比羅宮門前にある丸尾本店の悦(よろこび)凱陣。これだけ他の酒より値段が高かったのですが、まあ飲んでみないとわからないので。
米は岩手の亀の尾。日本酒度9の辛口ですが、無濾過であることもあって、かなり多面的な味わいがあるので単純に辛いという印象はないです。同じ辛口と表記があっても淡麗辛口系の酒とは方向がまるで違います。冷蔵ケースで販売されていたので最初は冷やでいきましたが、常温に戻した方が味わいが豊かでいいと思いました。個人的な好みではもうちょっと親しみやすい喜一郎の酒が好みですが、高杉晋作も飲んだと言われているように、幕末の志士が世を悲憤慷慨して痛飲するような場面を想像すると、この酒の力強さはぴったりだと思います。