いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

E250の新型エンジン

2013年03月14日 | 自動車
 MBのEクラスがかなり大掛かりな改良を受けたそうで、webCGに簡単な試乗記がありました。今回はE250とE63 AMGの紹介ですが、AMGの方はいかにも過剰なスペックで、まあ勝手にやってくれという感じがします。そもそもEクラス全体が日本で乗るには大きくなり過ぎた感があり、動力性能もまず不要なほど強力なものが多いですが、E250ぐらいならあまり無駄な感じもしないでしょう。そのE250がかなり良くなっているようなので興味を持ちました。

 MBやBMWにとって最大の市場は北米ですから、この手のニュースはMotortrendとかMSN Autoを見ていればwebCGより早くわかることが多いのですが、今回はMBの販売政策上、日本で期待されているE250は北米で売らないみたいです。2014年モデルの北米仕様E250は2.1L4気筒のディーゼルターボで、これはこれで話題になっています。日本と同じく乗用車のディーゼルが少ない北米では思い切った新型モデルと思われているようですし、先代Eクラス(W211)から採用されていた3L6気筒のディーゼルから見ると大幅なダウンサイジングです。

 ディーゼル最大の長所は長距離走行時の経済性なので、このダウンサイジングはほとんどのユーザーから歓迎されるでしょう。日本ではなぜか4気筒ディーゼルは入らず、6気筒モデルが継続輸入されるようです。このE350ブルーテックは自動車メディアの受けはいいようですが、新車で800万円とはいかにも高価。カタログではこの下になるガソリンエンジンのE300は720万円。名前はE300ながら、2011年11月のマイナーチェンジで3.5Lが搭載されています。直噴リーンバーンの最新エンジンで燃費もかなりいいらしいので、この80万円差を燃費だけで取り返そうと思ったら10年以上は掛かるでしょう。

 トラックでも船舶でも経済性を考えてディーゼルなのに、高価な乗用車ディーゼルに存在価値があるのでしょうかね。E350ブルーテックの場合は55kgmという極太のトルクによる独特の押し出し感が気に入ったという人もいるのでしょうが、そんなのいつでも街中で発揮させるのは非常識というものです。普通のユーザーなら「おおすごい!」とは思っても封印しておとなしく走ることでしょう。どうしてもこのトルクを正当化したいのなら、せめて北米のようなAWDモデルを出すべきです。軽量なE300の方がハンドリングは素直でしょうし、E350ブルーテックでは例の尿素水のためにスペアタイヤが積めず、ランフラットを採用していることもハンドリングや乗り心地にはマイナスでしょう。日本でも4気筒ディーゼルを入れて欲しいと思います。


 前置きが長くなりました。現行Eクラス(W212)のE250は1.8Lのターボエンジンを搭載しており、これはこれで日常の用途には不足がなかったと考えます。ユーザーのブログをいつくか見ても、概して好意的です。1.7tの重量に対して204ps, 31.6kgmのスペックですから最大出力はともかく、低回転から湧き上がるトルクは十分だと思います。

 2014年型ではこれを2Lの新型エンジンに換装。実はこれ、先行してB250に搭載されていたエンジンです。リーンバーンとEGRの最適化により燃費を改善し、また1200rpmという極低回転から350Nm (35.7kgm)の最大トルクを発揮。これは凄い。この領域から最大トルクって、トラック用の大型ならともかく、ディーゼルでもそうはないでしょう。もちろん電気モーターは静止時から最大トルクが出るので別格ですが。7ATの小刻みな制御も相まって、日本の速度領域ではかつての5L V8並の余裕ある走行性能が期待できます。日本仕様の燃費はまだ発表されていませんが、かなり良くなりそうですね。

 現行Eクラスが出た時に「いかつい」とか「マークIIブリット顔」と受けの良くなかった外観も、かなりお化粧直しが入りました。これも多くのユーザーには歓迎されるでしょう。心配は先行き不明な円安のため、かなり値段が上がるだろうということ。E250は売れ筋になりそうなので、メーカーも強気でしょう。現行595万円が、600万をかなり越えてくると予想されます。魅力的なエンジンですが、値段のこともあり、Eクラスの大きさも気になるので、私にはCクラスへの導入が関心事です。
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