金山にある名古屋ボストン美術館です。
目当てはこの「ボストン美術館の至宝展」。
残念ながら、名古屋ボストン美術館は今年中の閉館が決まっています。年間入場者数30万人以上を目論んでいたのが、実際にはその半分ぐらいしかなく、慢性赤字が問題になっていたそうです。金山という立地の問題もあるでしょうし、ボストン美術館のコレクションが展示対象で、自前の収集や展示企画などが打てなかったことも存在感の薄さに繋がったかも知れません。
隣接するホテルは終始協力的だったんですがね。一流の美術品と食事をセットで楽しむのも悪くはないと思いますが、名古屋ではアピールしなかったのでしょう。名古屋では昭和区にあったティファニー美術館(松江市に移転後閉館)やマコンデ美術館(伊勢市に移転)の移転を見るように、市民が美術に縁遠いかのような事案も度々ありますが、ヤマザキマザック美術館など新規の美術館も開設されており、愛知県美術館の企画展は盛況なので、やはり名古屋ボストン美術館の運営に問題があった可能性はあります。
展示は撮影できませんのでポスターでご容赦を。日本以外では最大と言われる日本美術のコレクションはさすがに質が高く、収集品の層の厚さが伺われます。エジプトの発掘物についても世界有数だということは今回知りました。自分自身初めての来館で偉そうなことは言えないのですが、撤退となるとやはり寂しいですね。栄から伏見にかけて適当な移転先があれば、東京の上野やベルリンの博物館島みたいな美術館、博物館集中地区ができるので理想かなと思います。名古屋市は久屋大通のバスターミナルを整備する計画があるそうなので、ボストン美術館との再契約も考慮してはどうでしょうか?
出口にあった美術館仕様のガチャ。