いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

プリウス4代目登場

2015年09月11日 | 自動車
 乗用車のモデルチェンジで今年一番の大物は新型プリウスだと思います。世界初の量産ハイブリッド乗用車として圧倒的な燃費実績と販売数を積み重ねてきた歴史は、現代の乗用車技術を象徴しています。それだけ注目も大きいわけですが、3代目までと状況がやや異なり、他のメーカーからも対抗するだけのハイブリッド乗用車が出てきたことと、ダウンサイジングターボやクリーンディーゼルの完成度が高くなり、ハイブリッドだけが現実的な燃費改善の道ではなくなってきたことから、今までとは違ったモデルチェンジの苦労があったことと思います。

 通常のガソリンエンジンと比べて機構の複雑になるハイブリッドでは、大型で高価な車ほどその弱点が目立ちにくくなります。多数の特許で守られていたトヨタのハイブリッド技術も、大型車では日産やドイツ各車の追撃があり、また大型車になるほどディーゼルの優位が際立つため、レクサスLS600hではプリウスほどの優位が続きませんでした。これはハイブリッドの弱点であるトランクの狭さとか、高速燃費が相対的にあまり良くないこと、また加減速におけるフィーリングの不自然さも原因とされています。長距離、高速走行の頻度が高い大型車ではこれらの点でディーゼルに分がありますから。

 LS600hのモデルチェンジはまだ先の話ですが、その下のGS450hやクラウン、カムリのハイブリッドでは、トヨタはハイブリッドシステムの路線を守りつつ改良を加え、同時にガソリンエンジンの効率を高めることで商品価値を維持しています。国内でGSに対抗するのはフーガやレジェンドなのでしょうが、今のところGSが高価格であるにもかかわらず優位を保っているように見えます。これは商品そのものの魅力と言うよりは、レクサスブランドの魅力かも知れません。私はレクサスの値付けはちょっと高すぎると思います。最新のレジェンドはあの大型サイズで走りに振ったコンセプトで、一体どこで乗るんだという感じもしますが、GS450hとの価格差140万は小さくありません。いずれにしても私は中古狙いなので、価格維持で中古が割高なレクサスには手を出しません。不人気車を安く買って乗り潰すのが中古の醍醐味です。トヨタ以外の大型セダンは、今のトレンドから外れているだけに掘り出し物が期待できますので。どうしてもこのサイズを新車でと言われれば、ワゴンになりますが523dツーリングですかね。

 ハイブリッドの主戦場であるプリウスクラスで圧倒的な優位を示さなければ、ハイブリッドのトヨタの名が廃る。しかし今やトヨタの屋台骨なので、数パーセントの燃費改善のために生産コストを大幅に上げるわけにもいかない。そういうジレンマの中のモデルチェンジは私としても興味津々でした。販売台数の極めて多いプリウスの燃費が、世界のガソリン消費量をある程度左右しかねないのですから当然です。全貌はまだ明らかになっていませんが、まず公表されたのはガソリンエンジンの高効率化。これはカムリの2.5L 2AR-FXEでも示されていたので当然です。

 しかしそれだけでは、公表された40km/Lの驚異的な燃費は達成不可能でしょう。SiC半導体を使ったパワーコントローラーの採用で燃費の改善を図ったのではないかと言われていますが、まだ確認されていません。トヨタグループ自製の半導体で、かなりコストは高いでしょう。するとモデルチェンジのもう1つの柱である走りの質向上については、またも話半分ということになる恐れもあります。走りに拘る人はCT200hあるいはG'sを買ってくれということでしょうか。CT200hは割高だし、現行G'sのデザインはちょっと子供っぽくて手が出せないんですが。ともかく実物に期待します。
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