いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

ゆかたエルモ

2009年08月26日 | 極楽日記

 リサイクルショップで発掘した誕生日エルモとゆかたエルモです。エルモは大長寿番組「セサミストリート」の有名キャラクター。ゆかたは明らかに日本仕様で、もちろんテレビ東京の日本語放送があった時期の企画でしょう。このエルモも日本語で話すんでしょうね。

 私たちの世代は「セサミ」を「NHKの英語番組」と認識しており、当時は学生や社会人まで幅広い(ただし少ない)視聴者を持っていたのに対して、後にテレビ東京に移管した「セサミ」は日本語の幼児番組という扱いになり、狙いとする視聴者層が狭くなりました。このため「アメリカの子供が使う標準的な米語が聴ける」という唯一無二の定期番組であった「セサミ」は、日本語に限定したことで他の幼児番組やアニメと競合するようになり、テレビ局が期待したほど視聴率を稼ぐことなく打ち切られ、今ではCSなどで細々と再放送されているだけだそうです。

 本家の"SESAME STREET"はまだ放送を続けているようです。この数十年でアメリカ社会からテレビへの要請が変わったことを受けて、マイノリティへの手厚い配慮が前面に打ち出されるようになり、コンテンツが「標準的な米語を学ぶ」という目的には適さないようになってきたかも知れません。ただし、ヒスパニックの英語やスペイン語を始め、世界中の人が使う崩れた英語、訛った英語、外来語が混ざり合った英語こそが今日の米語そのものなのでしょう。

 この数十年で、普通の日本人が英語のプログラムを入手するのは比較にならないほど容易になりました。昔なら短波ラジオを持っていなければ聞けなかった生のニュースが洪水のように流入してきますし、子供番組にしても多言語に対応した衛星放送やDVDが普及したことにより安価に視聴できるようになりました。今なら「きかんしゃトーマス」でも「ハリーポッター」でも二カ国語版が簡単に手に入ります。そうなると英語教材としての「セサミ」がかつてのような人気を取り戻すのは無理なのでしょう。日本語の幼児番組としても低迷する「セサミ」はいずれ忘れ去られる運命であり、昔のファンとしては少し寂しい感じがします。
コメント
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