崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

国際BEAUTY産業学会を終え

2008年08月05日 06時47分16秒 | エッセイ
 「国際BEAUTY産業学会」の研究大会が昨日、東亜大学で行われた。韓国、日本、中国から百人弱の研究者や専業者が集まった。圧倒的に女性が多った。私がいけた生け花を演壇に飾った。韓国人男の生け花には一味違った表情であった。皮膚、禿頭などの治療とケアー、美容などが話題になった。研究のテーマが美であり、行動も美しかった。
 その学会は学会名に韓国という国名が付いていない。学問には国家はいらないという国際性を表す。私が1960年代に韓国文化人類学会の幹事をしていた時、学会名には国名が必要であるが、たとえば物理などの学名には国家は必要ではないと主張し、文化人類学学会誌に韓国という国名を外したことがある。しかし、数年後には国名が復帰していた。それが今、韓国ではいくつかの学会名に国家名が付いていないのが目につく。私どもが創立した「比較民俗学会」もそうである。
 学会の国際化も積極的に行われている。しかし最初の段階に言葉の問題があり、なかなか乗り越えられない。今回の学会でも日本語、英語、韓国語が使われたが充分な通訳がなされなかったり、混合したりコミュニケーションは十分ではなかった。この問題はカルチャーショックとして受け止め、さらなる努力によって大きい成果にしてほしい。