崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

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2018年06月18日 12時32分58秒 | 研究業績

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日本研究特別賞受賞

2018年06月15日 04時59分02秒 | 研究業績

 社会には暗闇の面が多い。私はそれらの恨、泣くこと、戦争、慰安婦などを主な研究テーマにしている。昨日産経新聞の朝刊に掲載された私の受賞の記事の見出しは「戦争と性」であった。正しく評価していただいた。暗闇の問題を扱ってきた私に暗いイメージがあるかもしれない。次作からは明るいテーマにしようかと読書会で話題にした。櫛田学長と熊本居住の本田侃氏も参加した。これから花など明るく美しいものへの転換したいという私のということばに本田氏はフェースブックで私の研究状況を理解しており、暗い問題を扱っても客観的に正しく、明るくしているので転換することは必要ないというので大いに励まされた。花の美をもって、日本人の宴会花見、花ナショナリズムを書くとまた非難されるかもしれない。

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読者たちからのコメント葉書

2018年06月03日 04時54分45秒 | 研究業績

  近刊発行の校正、家内が楽しく読了したというので、まず読まれるということで一安心。これから私の校正が正念場である。私の朝鮮戦争の生体験を記した内容である。自ら読んでも新鮮さを感ずる。記憶と記録の相互作業である。本の題に腐心している。出版社から校正紙と読者たちからのコメント葉書が十数枚とコピー資料が届いて読んだ。ほぼ強制連行と性奴隷に批判的な意見、中には著者が日本文化、植民地を誤解しているのではないかとも。ここに拙著『慰安婦の真実』の発行から半年強過ぎ、SNSでも多くのコメントが上がっている。中でもamazonに評価の低いsatophone氏のコメントにhatsukanezumi氏が返答した、質疑を紹介する。

_前借金契約については当時も内外で問題視されたことは事実でしょうが、どれだけの朝鮮人慰安婦がその前借金によって労働させられていたのですか?あるいは個人の意思でなく契約をしたのですか?「他もやってたから日本だっていいじゃないか!」などということはありませんが、まるで"日本だけの異常"かのように言うのは誤りでしょう。

従軍慰安婦が強制連行された性奴隷であるということを何ら論証できていませんからね。

長々と無駄なコピペをしていますが、朝鮮人慰安婦にの一部にそういうケースもあったかもしれない、というだけですね。どれだけの人が前借金によって契約したのかもわからないし前借金と一口に言っても内容は様々でしょう。実際、慰安婦(特に朝鮮人)の実態はなかなかわからないわけで、その中でこの朴氏の日記は朝鮮人慰安婦がどのようなものであったのかを知る貴重な資料。そしてその中で朝鮮人慰安婦はとても性奴隷と呼べるものではなく、比較的いい生活をできていたということをわかる。もはや「慰安婦は強制連行された性奴隷で無ければ"ならない"」という"前提"に縛られているあなたは認めたくないでしょうが。

あなた個人の定義による性奴隷があなたの中にいたというだけで。

現代的観点から見れば不自由だったから、あるいは本人の同意が本当にあったのか不確かだから、というのであれば有史以来のほぼ全ての売春婦が性奴隷となるのではないですか。昔の欧米の売春婦はみんな完全に自由な身分で、完全に自分の意思で売春を行っていたのでしょうか。昔の欧米の売春婦はみんな完全に自由な身分で、完全に自分の意思で売春を行っていたのでしょうか。「みんな」ってそんなだいそれたこと、私に分かるわきゃありません。少なくとも、前借金で縛って拘束して、逃げだしたら警察が追ってきたって話は聞いたことありませんがね。

長々と無駄なことを書いていますが、逆に言えばそのことが結局日本軍が朝鮮人慰安婦を強制連行や性奴隷したという証拠は無いということですね。あなた個人の定義による性奴隷があなたの中にいたというだけで。現代的観点から見れば不自由だったから、あるいは本人の同意が本当にあったのか不確かだから、というのであれば有史以来のほぼ全ての売春婦が性奴隷となるのではないですか。昔の欧米の売春婦はみんな完全に自由な身分で、完全に自分の意思で売春を行っていたのでしょうか。

「一部の朝鮮人慰安婦に業者に騙された人がいる」というだけですね。この日記からもわかるように軍による朝鮮人慰安婦強制連行なんぞもなかったし、慰安婦と呼ばれる方々は性奴隷ではなく職業的売春婦であった。もちろん好きで売春婦になった人はいないだろうし、そのような職業になってしまったことには同情します。しかし慰安婦を性奴隷と呼ぶのであれば、現代の売春婦や性的サービスを職業とする人々全てを性奴隷と呼ぶほかない。

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カザフスタン抑留記

2018年06月01日 05時27分49秒 | 研究業績

 テレビ新広島のドキュメンタリーを見て、2009年数回山口県周南市熊毛町の八代盆地に住んだ弘中数実氏にインタビューと彼の体験記ノートを整理したものがあるのを思い出した。このように下関に住み始めて以来郷土史的な資料を発掘して整理、出版などもしたが地元の人、メディアは関心が少ない。彼らは郷土愛よりは、排他心が強いように感じる。弘中氏は日中戦争とカザフスタンに抑留を体験し、日記式のノートを残した。これに関して次の作業にしたい。

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「嘘はつけない」

2018年05月18日 05時16分48秒 | 研究業績

 読書会に新しいメンバーが入った。家内の犬友から院生へのキャリアウーマン、70代の女性、東アジアの文化交流に関心のある社会人入学の大学院生。知識欲旺盛、研究所に案内した。6月日文研研究会参加のために井上章一編『性欲の研究』を読了した。性と美いわば「セクシー」なモダンガール、不倫文化の流入などが分かった。
 昨日は礒永氏が軍人日記を紹介した。日記には「嘘がない」という前提。メモもせず「記憶にない」という政界の流行語。今の学生は日記はもちろん、書かない。全てが記録されるから。指紋、DNA,防犯カメラ映像など膨大な真実を残している。「嘘はつけない」。

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田植え

2018年05月13日 05時54分14秒 | 研究業績

 昨日宮廷儀礼の一つとして農耕神をまつる新嘗祭の一つとして田植えのニュースがあった。農耕儀礼に関する私の修士論文を思い出す。我が家で行ったシャーマンの巫俗儀礼の中には演劇的な儀礼が多かった。その一つに牛の模型を作って中に二人の男性が入って踊るものがあった。長い台詞がある。私は面白く感じ、修士論文にまとめ、文化財専門委員としてこの儀礼を無形文化財に指定して今は有名になった。
 
宮中儀礼との比較のために、朝鮮王朝時代の「仮農作」に関する論文を1969年陸軍士官学校の論文集に発表した。それは誰からも注目されることはなかったが、故金宅圭氏がそれをほぼそのままの内容で論文とした。最近また他の若手学者が金氏の論文をそのまま引用したので私が抗議したことがある。後日改正されたというが確認はしていない。剽窃の多い時代であった。

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「日本研究特別賞」

2018年05月12日 18時05分38秒 | 研究業績

< お知らせ>

外国人の方(帰化一世を含む)による優秀な日本研究を表彰しており、今年は先生の「朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実」を「日本研究特別賞」授与作品として選出することが決まりました。

というメールをいただいた。

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張竜傑『韓国の米軍慰安婦はなぜ生まれたのか』を中心に」

2018年04月21日 06時17分09秒 | 研究業績

 朝鮮半島の統一への動きのニュースを聞きながら、私は朝鮮戦争と休戦の時を思い出す。その体験を中心に「私小説」のように執筆したが、今朝韓国慶南大学校の張竜傑教授の「韓国戦争を通してみた民衆の両義的心性に関する一考察:『韓国の米軍慰安婦はなぜ生まれたのか』を中心に」書かれた論文を読んだ。私の論文が今度のように本格的に分析されたのは初めてである。私が作家として評論家によって優雅なスマートな文によって論じられている。
 私の戦争体験の証言的語りは従軍記者や映画に映る勇敢と悲惨さが強調されるもの、そのために書いたものではない。私は後に文化人類学を専攻したが幼いとき体験、観察したものを書いたものである。その点をキチンと理解してから民衆と市民、国家のイデオロギーによって分析されている。民衆は市民意識のない、イデオロギーに染まっていない、犠牲者・被害者になりやすい存在、しかし生き残る知恵のある雑草のような「民草」である。激戦、敗戦の時には軍人が悲惨な存在、乞食のように民家へ、そして略奪さえする。農民は軍人を疎外し、蔑視する。人間失格の動物化の現場である。私はそれを体験し、戦争から大きい教訓を得た。それが私の作家の意図かも知れない。張教授に感謝したい。

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「モヤモヤすること」

2018年04月09日 05時34分18秒 | 研究業績

 続報:昨日本欄でkodai氏の拙著への書評「慰安婦問題をとおして日韓関係の明るい未来を!-スッキリした頭をモヤモヤさせよう」をFBに紹介した。その即後『別冊正論』31号で「モヤモヤすること」と、同様な内容の文を見つけた。この二つの筆者は同一人物か、剽窃か。メッセンジャーに問いかけたところ本人から同一人物ということが分かった。疑問が解けた。実はこの人は私の古い教え子である。素晴らしい文を読んで教え子に「負けた嬉しさ」を感じた。

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小倉紀蔵氏と対談

2018年03月24日 06時07分05秒 | 研究業績

 明日萩の至誠館大学で小倉紀蔵氏と対談する。何が話題になるのか、何を聞かれるのか。準備した文章を読むのか。否、考え方を「生の言葉」「自然な言葉」で話し合いたい。今証言や喚問が話題になっているが、多くは書いた文を読むか口演する。我々の生活言葉は純粋、真実なものである。時には誇張や嘘っぽいもの、不分明、失言、妄言のようなものもある。しかし我々の生活の基礎は生の言葉である。真実があるから言語生活が成り立つ。フロイドは「失言」slipこそ本性だと指摘した。国会中継は主に棒読みが多いが、拍手やヤジなどがあって生の感がある。証言は真実の言葉で、自然な言葉によってなされるべきである。生の言葉や記憶は信用されないのか、証明がなかなか認定され難い。文書、特に「公文書」だけが主な資料とされている。しかし自然な言葉が無駄とされていけない。

比較文明学会北九州支部・関西支部&至誠館大学合同集会の開催について

ご参加の程、よろしくお願いします。

〇 日 時 :2018 年3 月25 日(日)14:15~16:35      申込不要 

〇 会 場 : 至誠館大学 明教館1号棟(102教室)

〇 入場料:無料

〇 テーマ :いま、朝鮮思想史を語り合う

〇 プログラム
 司会 吹田市立博物館長 中牧弘允(比較文明学会関西支部長)
 14:15~14:20   挨 拶   至誠館大学学長 原田憲一(比較文明学会会長)
 14:20~15:50   対 談   京都大学大学院人間・環境学研究科教授 小倉紀蔵
              東亜大学教授・広島大学名誉教授 崔吉城
 16:00~16:30  質疑応答
 16:30~16:35  閉会の辞 九州大学大学院教授・板橋義三(同九州支部長)
 18:00~20:00    懇親会@ホテル美萩

 〇 対談者プロフィール

小倉紀蔵:1959 年東京生まれ。東京大学卒業。
ソウル大学校哲学科大学院博士課程単位取得退学。専門は東アジア哲学。著書に『朝鮮思想全史』(2017 )、『北朝鮮とは何か』(2015 )、『心で知る、韓国』(2005 )、『韓国は一個の哲学である』(1998 )など多数。
崔吉城:1940 年韓国京畿道生まれ。ソウル大学校卒業。
成城大学大学院博士課程修了。文学博士。専門は民俗学、文化人類学。著書に『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』(2017 )、『植民地の朝鮮と台湾』(2007 )、『哭きの文化人類学』(2004 )、『恨の人類学』(1994 )など多数。

 

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「日本の風俗史」

2018年03月19日 06時18分00秒 | 研究業績

 今まで好評の中、ある研究者から献本をいただいてお返しとして最新拙著『慰安婦の真実』を送ったら「慰安婦に関心がないがこれから勉強する」というメールが届いた。書評や反応、批判なども含めて検討したい。新年度には国際日本文化研究センターの井上章一先生主催の研究会の共同研究員になる予定である。「日本の風俗史」がテーマ。私はできれば性風俗、特に慰安婦問題をあつかいたい。政治や噂を越えてトライしたい。関心ある方が参加し、討論ができればと思っている。関心ある研究者の参加を願う。*写真はbook.off古本屋で見つけた拙著の「雀様が語る日本」

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おめでとう「林楽青博士」

2018年03月17日 05時40分27秒 | 研究業績

 今週火曜日に開かれた大学院委員会で私はいつになく緊張した。中国からの留学生の林楽青氏の博士論文「満洲映画の研究」の審査の最終会だったからである。私が報告し、投票などの過程をへて、無事に認定された。なぜ緊張したのかというと彼がが総力を上げて努力したので将来、学者への道を展望し、期待しており、映像資料が多く残っているのに書誌的な研究が多く、それを超えた研究を私の夢も含めて指導した結果を待つ気分だったからである。21日の卒業式を楽しみにしている。私から記念品を上げようと準備している。私は日本留学して博士課程に入ってから受理されず13年間まち、結局他の大学で論文博士になったことを思い出し、学生には公平に対応しようとして多くの学生を指導してきた。*写真は昨日林氏から送られてきたボールペン。

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山口新聞に報道

2018年01月19日 06時24分07秒 | 研究業績

 拙著『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』(ハート出版)がこの地域の新聞では初めて、山口新聞に報道された。嬉しい。取材を受けた時の場面を思い浮かべた。早朝手にしても、どう評価されたのかを含み、いろいろな思いが重なりむまで1時間も掛った。家内に音読してもらった。
 「日韓の間で不和の火種になっている」と、懸念している人は多い。記事はこの「不和の火種」にどのような態度をとるかを注視していた。多くの人は私の客観的主張を評価してくれる。しかし「見方によって味方」になりがちである。客観性が勝手に「味方」に利用されたりしないか懸念する。べテラン記者の記事に感謝する。

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守節

2018年01月10日 05時21分39秒 | 研究業績

 烈女란 「臨亂冒白刃不以死生易其操者」(註:高麗史121.烈女伝序) 즉 危難을 당하여 목숨으로 貞操를 지킨 또는 오랜 歲月에 걸쳐 고난과 싸우며 守節한 婦女를 말한다. 그러한 烈女는 어느나라 어는 시대에나 있는 법이다. 그러나 朝鮮時代와 같이 貴賤을 막론하고 守節 안하는 女子가 드물게 되어 古之所稱烈女 今之所在寡婦也라는 정도로 열녀가 많았으며 가난과 외로움과 싸우면서 寡婦가 되면 의례히 守節할 줄 알았고 의[위]난을 당하면 목숨을 바쳐 貞操를 지키는 婦女는 헤아릴 수 없이 많았으니 守節은 과연 우리 여성들에게 있어서 傳統的인 固有의 美德이었던가.(烈女とは「白刃者」すなわち危難の時に命をかけて貞操守った、長い歲月にわたって苦難と戦いながら守節し婦女いう。そのような烈女とどの国、ど時代にもいるものである。しかし、朝鮮時代のように貴賤問わず、守節しない女子が稀であって「所稱烈女所在寡婦也」という程、烈女多く、貧困と孤独と戦いながら寡婦になっても、通常通り守節するべきだと思ったし、危難の時に命を捧げて貞操守る婦女計り知れないほど多いので守節とは韓国の女性にとって傳統固有美德ではないのか)

上記の文章は金龍徳氏の「婦女守節考」(『李朝女性研究』淑明女子大学校亜細亜女性問題研究所、1976:133-4)の冒頭の文である。烈女などを慰安婦などに代置すれば今現在の慰安婦問題を指すような文になる。

 慰安婦とは危難の時に命をかけて貞操守った、長い歲月にわたって苦難と戦いながら守節した女性を指すそのような慰安婦どの国、ど時代にもいるものである。しかし、朝鮮時代のように貴賤問わず、守節しない女子が稀であって「所稱烈女所在寡婦也」という程、貧困と孤独と戦いながら未亡人になっても、当然守節するべきだと思ったし、危難の時に命を捧げて貞操守る女性計り知れないほど多いので守節とは韓国の女性にとって傳統固有美德ではないのか。

 日韓両国はこのような歴史、伝統を理解してほしい。


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小倉紀蔵教授の『朝鮮思想全史』

2017年11月22日 05時35分27秒 | 研究業績

 小倉紀蔵教授の『朝鮮思想全史』を手にして数日、「朝鮮(韓国)はすごいんだよ、朝鮮人(韓国人)はすごいんだよ」という最後の文まで至った。本当に「全史」なのか、実に本当に全史であった。本書を書くにはどのくらい年月がかかったのだろう。ただ寄せ集めではなく、読み、要約、解釈、評価などから長い歳月を思わせる。小倉氏とは下関の韓国総領事館が広島への移転記念テレビ出演討論会で初対面だっただけであるが、この度の著書により敬意を表したい。古代から現在まで神話、宗教、思想、学問、芸術などが総網羅され、特に日韓の比較、評価などが平易な文章、註で綴られているので読みやすい。読む途中で2ページほど私のシャーマニズムに関するものが引用されているところで視線が留まった。著者の韓国思想の霊性、その「霊性」のスパイクであった。そこから私の卒業論文の「処容歌」、新羅の「郷札」、そして風水信仰など私の常識に息を吹き込むように読み終えた。感謝である。

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