考えるのも面倒なので長期放置中だった大ムコ「紀ノ川」用キロ28、富が「きのくに」セットを発売した当時にさっさともう1セット確保しとけば話は早かったのですが、それから5年ほど経ち、南海5501の方は再生産が掛かったのに、こちらはお声が掛からず、汎用性の高さ故か「由布」共々中古でも滅多に出てこないので… 当時、和歌山線内某所で良く見ていた「紀ノ川」のキロ28、記憶にあるのがユニットサッシ車しかないので、1984年の向日町配置車を調べたら、2050、2122、2162の3輌で、何れも配置末期はユニットサッシ化されていました。82年度までは原型窓の2171がいましたが、豊岡に転出してしまったので、ユニットサッシ車しか見たこと無い筈です。2122,2162だと「きのくに」セットのキロとほぼ同じなので、どうせなら量産品が出そうにない0番台改の2050を作ろう、と思ったのが運の尽き?
余剰化していたキロ27をベースに、クーラーキセの配置がエラーで放置されていたキロ28 2300番台初期製品を切り刻み、ユニットサッシは台所製を貼り付けます。この手の薄手のエッチングパーツのプラ製品への取り付けは、いきなり瞬間接着剤で、なんて考えると、はみ出して汚くなるのが落ちなので、位置決めしたらラッカーシンナー(あるいは流し込みタイプのプラ用接着剤)を少量流し込んで仮留め、そして裏から低粘度タイプの瞬間接着剤を流し込んで固定するのが奇麗に仕上がると思います。サボ受け類や小さなルーバー程度なら、仮留めしたらそのまま上から塗装してしまっても問題は無いと思います。
キロ27でエラーだった給仕室の窓は、キロ28 2300から切り抜いて差し替えましたが、サフを厚めに吹いても接いだ跡が巧く消せなかった... 屋根のオリジナルの角形ベンチレータは、専務車掌室/給仕室直上の1個のみ残し、後は撤去しますが、穴埋めした痕跡は全てクーラーキセで隠れるので、仕上げは適当で良いと思います。半ガラとAU13は窓周りのドナーになったキロ28 2300からの流用、押し込みベンチレータは113系用です。(最近この113系用ベンチレータをはじめ、富の白箱パーツが欠品が多くて困っているところですが…)
窓柱の4VK発電セットの吸気口ルーバーは2100番台や2300番台と同じ位置、向日町の58系は循環式汚物処理装置が設置されていたので、トイレ窓下には点検蓋を設置、両方ともトレジャータウンのパーツセットからです。因みに汚物処理装置の点検蓋を付けなければ、和歌山の2045番に出来ます。
妻面にはキロ28 2300から切り抜いた冷房用ジャンパ線収めを追加し、制御用ジャンパ線収めを移設します。「きのくに」の2100番台新製冷房車と並べると、非冷房車冷改車との屋根Rの違いが一目瞭然かな? あと、非冷房車改は貫通扉が無いのも特徴です。
後は床下機器、非冷房車冷改車は燃料タンクと水タンクの間にあるエアタンクを走行エンジン側に移設し、そのスペースに発電セット機関を設置しているので、キロ27非冷房の床板に4VKを移植しようかとも思ったのですが、実車写真では水タンク、燃料タンクとも位置が移動されている様に見えるので、随分面倒な加工になりそうと思ったのですが。左画像は下からキロ27、キロ28 2300、キロ28 2100(KATO)。
ふと考えて、そもそもキハ28冷改車ので良いんじゃね?と思ってキハ28平窓も並べて、これで良さそうだな、とあっさり方針転換。細かいことを言えばあれこれ違うのかも知れませんが、2300番台そのままよりはずっとマシだと思います。KATOの2100番台も平窓キハ28とほぼ同じです。「きのくに」の2100番台ユニットサッシもキハ28平窓の床下の方が正解に近い筈ですが、何故か2300番台やキハ28パノラミック車と同じものが付いています。これでキロ27非冷房の床板が宙に浮くことになりますが、キハ28非冷房や、水戸とかにいた、冷改されているけど4VKが載っていない「他力本願」なキハ28を作るのに使えるので置いておきます。