雪うさぎのJunk Yard

へタレ地方私鉄モデラーの独り言と撮り鉄日記

蒲原の想い出

2011-11-08 20:17:41 | Weblog

 フィルムスキャナを導入したので、旧いポジを掘り起こしてはスキャンして遊んでいたら、こんな物を発見。車体の番号がプレート上に標記されているのも気になりますが、「CP」じゃなくて「空気圧縮機」、「MC」じゃなくて「主制御器」、「MG」じゃなくて「電動発電機」・・・と全部和文で丁寧に標記され、保守管理に携わる人たちの電車に対する愛情が感じられます。事実、ここの電車は古くとも廃止間際まで丁寧に整備され、窓ガラスが汚れで曇りガラスみたいになっているなんて事は無く、シートモケットの赤も鮮やかで、軌道や各施設も上等とは言えなくても荒れた雰囲気はありませんでした。廃止後も多くの車輛が地元で保存されている事も、このことと無関係では無いと思います。

 田舎道の傍らをトコトコ走る旧武蔵野の古豪モハ71。地方私鉄と言うと、正直荒廃した雰囲気が漂う所も多かったですが、この小さな鉄道に誇りと愛着を持った人たちの手で、最後まで大事に扱われていたここの電車たちは幸せだったのでしょう。

(1999年3月6日 村松駅、五泉-今泉)