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読書感想「ストーリー・セラー」有川浩

2021年06月11日 12時07分24秒 | 乱読本感想
幻冬舎 2015年12月4日

有川浩をたくさん読んでいた時期があった。
この作品は知ってはいたけれど、架空の病名、不治の病という設定が気にくわなくて読んでいなかった。
暇なコロナ禍のせいで手に取ることに。
読み始めて、最初に感じたのは『相変わらず甘いな~』全作品がそうではないが、有川作品の男女は甘すぎてこっぱずかしくなることが多い。
それが懐かしい。
そして、もうひとつ懐かしいのが、会話などで使われる“言葉”のいろいろ。
簡単な、軽妙な、小粋な、そして、“引っかかる”言葉。
特に、平易に綴られている物語の中に突然現れる日頃使わない言葉たち。
有川浩が使う“引っかかる言葉”は引っかかってしまったら調べるしかない。
お風呂読書の私はその場では調べられないので、後に調べるのだが、いくつかは単に私の知識不足で片が付く。
今回、調べても今ひとつわかるような・・・わからないような・・・言葉が。
彼と彼女が食事に行くシーン「気張りすぎない程度でちょっと小足払い使いたいときとか、便利な店なんだよね。・・・」
「小足払い」?
「足払い」には柔道の技のほかに意味はなさそうなのに、ここで使われている。
その後に“今日は小足払いを使いたかったのかしら、・・・”と彼女の感想が続く。
使いたかったで、いいのか!?

そんなこんなで肝心のストーリーにはのめりこめていないが、一応物語の感想。
この物語は超の付くラブストーリーだ。
Side:A Side:B 死ぬのが彼女の側と彼の側で描かれている。
だから、一つの物語の表と裏ではない。
彼と彼女が主人公の悲恋がふたつ。
二倍悲しい。
半面、ふたつ並べることによって、作り物感がかなり出てくる。
すべてが“売る”為の創作と考えてしまえば、悲しみもほどほどかも。

変な感想だけど、感じたままに書いてみた。


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