晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

春のアルビレオ(Iota Cancri, 24 Comae Berenices)

2024年05月03日 | 二重星
春のアルビレオと言われている二重星「かに座 ι(イオタ)1星」と「かみのけ座 24番星」をウオッチングしました~。

 ウオッチングした夜は春霞で透明度が良くなかったので、夜空も心もモヤモヤしてましたが、そんな気持ちを吹き飛ばすほどキレイな二重星でした~。

 最初に観望したのはかに座の右はさみの先で小さく輝く4等星イオタ星です。離角は約30”なので本家本元のアルビレオとほぼ同じです。色も黄と青が濃く見えて、明るさは4等級と6等級なのでアルビレオよりはやや暗いかな?という感じでした。

 かに座は春の星座ですが位置的には冬の星座ふたご座のとなりなので空が暗くなったときには西の空でハサミを天空に上げて地平線に向かって後ずさりをしています。かに座を観望する季節はそろそろ終りですね。




↓ こちらは3月27日に撮影したかに座のι(イオタ)1星です。望遠鏡で覗いた感じはこちらの方が近いかな~と思ったのですが…よく見るとたいした変わりはないですね~。失礼しました。(^^ゞ




 さて、もうひとつの春のアルビレオはかみのけ座の24番星です。かみのけ座には「メロッテ111(Mel.111)」という大きな散開星団がありますが、明るい星がないので目立たない星座です。その中にある5等級の二重星24番星の色の対比がアルビレオに似ているというので覗いてみると…

 おー、離角が20”なのでやや小降りですが、確かにアルビレオっぽい色味です。主星はオレンジよりの黄色という感じですが、伴星の青色が濃いのでこれはアルビレオですね~。たしかにキレイです… 天空には天上の宝石といえる美しい星がまだまだあるんですね~。





 さてさて、今宵ウオッチングした春のアルビレオは、春霞の空で見たからなのか、二つともやわらか~い色合いでとてもやさしい感じがしました。冬のアルビレオと言われているおおいぬ座の145番星は春のアルビレオとは違ってどこか力強さがありました。冬の寒空に耐えている感じですね。

季節の二重星めぐりは今後も続きま~す。(あくまでも予定ですが…)どうぞお楽しみに~