晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS画像 コンポジット(ステライメージ編)

2021年06月10日 | ISS(国際宇宙ステーション)
ISSのコンポジット方法、その2ステライメージ編です。

ステライメージでのコンポジット手順は下記のとおり
元動画→PIPPでTiff画像に保存→解像度の良いフレームで連続している画像をセレクト
→ステライメージでコンポジット→ステライメージで画像処理→完成

今回PIPPで保存されたTiff画像は5~600枚あります。
この中から解像度が良くて時間的に連続している画像を選びます。


選んだら、あとはステライメージでコンポジット(バッチ処理)します。


コンポジットが終わったらステライメージで画像処理をして完成です。
で、こちらが14枚コンポジットした画像と1枚画像の比較GIFです。(クリックで拡大)



14枚コンポジット(№3420-3433)↓

2021.6.2 20h06m45.507s - 20h06m45.601s


25枚コンポジット(№3420-3444)↓

2021.6.2 20h06m45.507s - 20h06m45.695s


12枚コンポジット(№3988-3999)↓

2021.6.2 20h07m01.441s - 20h07m01.535s


20枚コンポジット(№5026-5045)↓

2021.6.2 20h07m34.489s - 20h07m34.630s


8枚コンポジット(№5473-5480)↓

2021.6.2 20h07m46.705s - 20h07m46.768s

〈考察〉
 ステライメージでのコンポジットは想像以上に効果があった。撮影時の解像度に依存することではあるが、25枚コンポジットしても画像が大きくずれることはなかった。これは一重にステライメージの位置合わせ機能の精度が高いことにつきると思う。しかし、位置合わせを実行した写真を重ねてみると大気の揺らぎでISSの形が写真ごとに微妙に変化しており、ぴったり重ねることは困難であった。よほど安定した気流での撮影か、または揺らぎをキャンセルするソフトが無い限り1枚画像のようなシャープさを求めるのは無理な感じがする。

 2020年10月から始めたISS拡大撮影(惑星カメラ編)はシステムの完成および画像処理方法のとりあえずの確立で今回を持って終了としま~す。次回からは新たなミッション「ISS拡大撮影(惑星カメラ・カラー編)」が始まります。解像度が悪くて大気分散も拾ってしまうカラーカメラでどこまでモノクロカメラに迫れるか挑戦します。もちろん好条件パスの時はモノクロカメラ優先でISSの撮影は行いますので、随時ブログでアップしていきます。


参考比較画像




過去ブログ↓
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その8 2021.6.2
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その7 2021.5.30
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その6 2021.5.15
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その5 2021.5.14
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その4 2021.4.7
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その3
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その2 2021.2.19~2021.3.12
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その1 2020.10.5



ISS画像 コンポジット(AS!3でスタック編)

2021年06月10日 | ISS(国際宇宙ステーション)
6月2日に撮影したISS画像のコンポジット処理がやっと終わりました。

 効果的なコンポジット方法を求めて試行錯誤すること1週間…まだまだ
満足する処理ではありませんがとりあえずここまでの記録をまとめておきます。

 今回は2つの方法でコンポジット(スタック)をしてみました。以下そのまとめです。

方法1 AS!3で動画からスタック
元動画→SER Playerプレーヤーで動画確認→解像度の良いフレームをセレクトしてAS!3でスタック
→Registax6でウェーブレット→ステライメージで画像処理→完成


方法2 ステライメージでコンポジット
元動画→PIPPでTiff画像に保存→解像度の良いフレームで連続している画像をセレクト
→ステライメージでコンポジット→ステライメージで画像処理→完成


今回は、方法1について説明していきます。
①始めにSER Playerプレーヤーで動画を確認します。(↓クリックで拡大)


②次に解像度の良いフレームをセレクトしてAS!3でスタックします。


③Registax6に引き継いでウェーブレット処理を行います。


④ステライメージで画像処理をして完成です。


〈考察〉
 AS!3を使用してISS動画からスタックすることは出来たが、スタックするコマ数が少ないからか画像処理をしても荒さが目立つ画像になった。ISSのきぼう棟をみるとよく分かるがモザイク状の模様が現れており、これではスタックした意味がない。この原因については処理工程のどこかに改善余地があると思うが現在模索中。AS!3のキモはアライメントポイントの配置にあると思うがこれについてもまだ正解を見つけられない状態で、AS!3でのスタックはまだ可能性があるのかこれが限界なのかは不明。

 次回は、ステライメージでのコンポジットで~す。結論からいうとこちらの方が簡単でしかもかなり満足のいく処理が出来ました~。