弘法筆を選ばずと言われるが、本当だったろうか。勿論、慣れない筆でも素晴らしい文字を書くことはできたと思うが、それなりであって最高の字は書けなかったのではないかと思う。今はもう急病センターの当番はやらなくなったが、急病センターへ行くといつもの実力は出せなかった記憶がある。設備も整い簡単な検査も出来、きちんとした看護師も居るのだが、要するに勝手が違うのでいつものようには診察できないのだ。
今もあると思うが自宅で本格的なフレンチとか中華を作りますという出張料理をする人が居たが、どの程度のことができたのだろうかと思う。下準備をしていくつかの道具を携えていっても、家庭の台所では火力も限られるしおそらく店で作る八掛け程度のものではなかったかと推測する。
実は今も診察しにくいなあと思うことが出てきている。新型コロナ対策で発熱患者診察用の別室が作ってあるのだが、元々は物置なので手狭で看護師は付かず十全の診察はできない。取りあえずの判断ができれば由とするのでまあいいかと使っている。有り難いことに患者さんの方はいつもの医師が診てくれると思われるのか、不満そうではない。