駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

金沢小旅行

2015年08月16日 | 

 

  

 二泊三日で行ける範囲は限られているが、国内でも行ったことのない所は多い。今年の盆休みは多少は涼しいだろうということと二十一世紀美術館が見たくて、新幹線が開通した金沢へ行ってきた。

 多分少し雨が降ったせいだと思うが、金沢は涼しかった。知人も居るのだがお盆に手を煩わさせるのも悪いと思い、定番のひがし茶屋街、兼六公園、近江町市場そして二十一世紀美術館を回ってきた。

 当たり前と言われそうだが加賀百万石の歴史が今も色濃く残る街と感じた。まず、タクシーの運転手さんから一寸違った。何か特別な講習をうけているわけでもないと思うが、行き先や食べ物の話から観光客と見て取ると、次々と適切な解説をしてくれた。数回乗ったタクシーの運転手さんが皆そうだったので、偶然というわけではなく金沢気質なのかあるいは観光客の第一印象を引き受けているというプロ意識なのか、とても楽しく知識が増えた。

 これも金沢気質なのかどちらかというと控えめで、治部煮など家庭で食べることは少ないしそんなに美味しいものでもない、ノドグロは旨いけど高すぎるといった正直な説明があった。

 一寸街を歩いた印象では昭和の香りがする日本家屋が多く落ち着いた印象を受けた。鮨屋と居酒屋が多い感じがした。理髪店もそこそこ見かけた。まだ、回転寿司や刈るだけの理髪店が入ってきていないのだろうか。

 ひがし茶屋街では金箔の付いたソフトクリームを売っていたが、それは横目で睨むだけにして、お抹茶と和菓子のセットを戴いた。お値段は七百円、御菓子は美味しかったが小振りで五百円が相当の値段と見た。どうも観光客が多い所は値段がやや高めに設定してある。九谷焼は色が鮮やかでわびさびの和風とちょっと違う艶やかさが気に入り、夫婦で意見の一致した菓子器を一つ購入した。

 二十一世紀美術館は斬新な建物と聞いてはいたが、どうも入り口が分かりにくく、作品も二十一世紀的?な不思議なものが多く、前期高齢者にはもう一つ楽しめなかった。これから行かれる方には展示作品の予備知識を得ておかれることをお勧めする。それからお土産は市内で買う必要はなく駅に特産品や御菓子の店舗が何十も並んだ「あんと」というフロアがあるので、帰る時にそこを利用されたらよい。

 まだまだいくつかの経験と感じたことがあるのだが、それはまたいつか書いてみよう。今度は来る機会があれば能登まで足を延ばしてみたい。

  

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安倍談話の秘密

2015年08月15日 | 政治経済

         

 安倍談話が出たので、先ず英語で読んでみた。というのは英訳が直ぐ出ると報道されていたからだ。何だか随分歴史的な背景のことが書かれているなあと読み進んだのだが、どうも形容が多く翻訳調でごてごてして名文とは言えない印象を受けた。勿論、私は英語教師ではなく医学情報を英語で読むだけだが、これを暗記しろと言われたら英米の学生は難しいと言うのではないかと感じた。流れが途切れ羅列的で、回りくどいからだ。さすがに優秀な官僚も微妙な日本語を訳すとなると大変なんだろうと思った。

 ところが午後になってから日本語の談話を読んだら、何だか英語から訳したような翻訳調のすっきりしない文章で驚いてしまった。政令や通達ではないので、もう少し日本語としてこなれた分かり易い文章に出来ないものかと感じた。その理由はあちこちからあれこれつつかれないように細心の注意を払ったのと、後から色々追加手直しをしたせいだろうと思う。

 四つのキーワードを入れたのは公明党や安保法制の不人気に気を配ったせいだろうし、引用にしたのは安倍さんに現在形ではお詫びしたくないという気持ちがあったせいだろう。女性への長い言及は韓国と女性票への気配りのせいだろう。こうした憶測には失敬なという反論があるだろうが、今までの口跡と対応から、失礼ながらそんな風にも読める。

 こうした揣摩憶測は別にしても、既に多くの識者が指摘しておられ、私ごときが付け加えるのは笑止千万だが、公式の言葉として表に出た以上それに則した行動が求められ、今後の発言では常に整合性が問われて行くのは当然のことだろう。それが安倍談話の意味と重みだと申し上げたい。

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劣化した?政治家のもたらすもの

2015年08月14日 | 政治経済

   

 昨夜、旅の宿でプライムニュースを見た。河野洋平さんが出ていた。まともで謙虚で芯が通っている印象を受けた。今、自民党にこうした政治家は殆ど居なくなった。政治の危うさは底の浅い単純で切れ易い政治家によってもたらされていると改めて感じた。政権に居座る信頼し難い政治家は自ら軋轢を招くのに関与しながら、それを他者他国のせいにして、諫める人をも排除しようとしている。こうした政治家が生まれた背景には劣化した国民が居ると言い返されるかもしれない。確かにそうした側面はあるだろうが、成熟した思考を阻みやすい機構ができている点に注意を払わねばならない。十分な知識もなく碌に考えもせず尻馬に乗って他人を叩いて自らの至らなさを覆い隠そうとするような人達の行動は何一つ問題を解決しないと思う。

 戦略で選ばれた言葉は信頼を育むことは出来ないが、次の行動を拘束してくる。傷つけられた人達は言葉の内実を見つめている。言えばそれで終りとはなかなかゆかないものだ。しかし誠意、真心は通じる。丹心を留取して汗青を照らす心がなければ暦史に名を残すことはできないと申し上げたい。

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名古屋瞥見

2015年08月13日 | 

 

  名古屋駅のコンコースを歩いた。私の偏見も混じっているかも知れないが、仙台、水戸、名古屋と並び称される評価に微かな変化を感じた。ま、すらりと伸びた足に惑わされただけかも知れないが。

  尾張名古屋の女性は  たぶん伴侶としては心強い存在になるだろう。現実的で損得に敏感で労を惜しまず実務能力にたけているような気がするからだ(損得といっても近視眼的ではない)。妙な連想で気恥ずかしいのだが、名古屋では軽微な性犯罪が少ないような気がする。名古屋では膝上二十センチのスカートを履いていれば「あんたにもいかんところがある」と言われてしまう雰囲気を感じるからだ。

  名古屋では濃い目のややくどい味が好まれる。 実力があっても身内での高評価を特別求めない傾向があり、ローカルルールが尊重される。そのために他地域から名古屋に来ると戸惑うことも多いようだ。地域的には関西に近いのだが、私の偏見ではむしろ福島山形宮城辺りに少し似ているところがあると思う。どうも当たり障りのあることを書いているが、違いも目くじらを立てず受け入れれば旅も一層楽しくなる、大目に見ていただきたい。

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前期高齢者にも夏休み

2015年08月12日 | 人生

                    

 今日の午後から夏休みを取る。墓参りに田舎(岐阜)に帰り、その後に小旅行をするのがこの十年あまりの恒例になった。高齢夫婦も板に付いてきた感じがする。

 喩え三四日でも休めるのは嬉しい。いつまで働こうかという考えが、この頃はいつまで働けるだろうかと言う心境に変化してきた。ある程度の備えは必要だろうが、成り行きというのは智慧のある選択のような気がしてきている。此は日本的な感覚というわけでもないようだ。Row、row、row、your boat、Gently down the stream・・・、時及行楽、あるいはインシュアラーに言葉にも似たような感覚がありそうだ。

 勿論、成り行きと言っても、無関心とは違うし時流に乗るというのでもない。結論は簡単には出ないし、正解を見付けるのは容易ではない。先のことはわからない、眼を開き耳を傾け、あれこれ考えながら生きて行けばよさそうだという心境と言えば良いかも知れない。

 

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