二泊三日で行ける範囲は限られているが、国内でも行ったことのない所は多い。今年の盆休みは多少は涼しいだろうということと二十一世紀美術館が見たくて、新幹線が開通した金沢へ行ってきた。
多分少し雨が降ったせいだと思うが、金沢は涼しかった。知人も居るのだがお盆に手を煩わさせるのも悪いと思い、定番のひがし茶屋街、兼六公園、近江町市場そして二十一世紀美術館を回ってきた。
当たり前と言われそうだが加賀百万石の歴史が今も色濃く残る街と感じた。まず、タクシーの運転手さんから一寸違った。何か特別な講習をうけているわけでもないと思うが、行き先や食べ物の話から観光客と見て取ると、次々と適切な解説をしてくれた。数回乗ったタクシーの運転手さんが皆そうだったので、偶然というわけではなく金沢気質なのかあるいは観光客の第一印象を引き受けているというプロ意識なのか、とても楽しく知識が増えた。
これも金沢気質なのかどちらかというと控えめで、治部煮など家庭で食べることは少ないしそんなに美味しいものでもない、ノドグロは旨いけど高すぎるといった正直な説明があった。
一寸街を歩いた印象では昭和の香りがする日本家屋が多く落ち着いた印象を受けた。鮨屋と居酒屋が多い感じがした。理髪店もそこそこ見かけた。まだ、回転寿司や刈るだけの理髪店が入ってきていないのだろうか。
ひがし茶屋街では金箔の付いたソフトクリームを売っていたが、それは横目で睨むだけにして、お抹茶と和菓子のセットを戴いた。お値段は七百円、御菓子は美味しかったが小振りで五百円が相当の値段と見た。どうも観光客が多い所は値段がやや高めに設定してある。九谷焼は色が鮮やかでわびさびの和風とちょっと違う艶やかさが気に入り、夫婦で意見の一致した菓子器を一つ購入した。
二十一世紀美術館は斬新な建物と聞いてはいたが、どうも入り口が分かりにくく、作品も二十一世紀的?な不思議なものが多く、前期高齢者にはもう一つ楽しめなかった。これから行かれる方には展示作品の予備知識を得ておかれることをお勧めする。それからお土産は市内で買う必要はなく駅に特産品や御菓子の店舗が何十も並んだ「あんと」というフロアがあるので、帰る時にそこを利用されたらよい。
まだまだいくつかの経験と感じたことがあるのだが、それはまたいつか書いてみよう。今度は来る機会があれば能登まで足を延ばしてみたい。