駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

何を今から・・放射能

2013年09月03日 | 政治経済

          

  国が数百億の国費を放射能汚染水対策に投ずると茂木経産相が発言したようだが、 放射能の告発は止まらない。

 毎日新聞 2013年09月02日 東京朝刊の記事を引用させてもらう。

 現場の声として、以下引用、「管理職が(屋外の)現場に行かないんですよ。ほとんど線量浴びないで退職していく管理職がかなりいる。そのことに対する不満が職場にある。『(点検や補修のため、現場に)行ってきてくださいよ』と管理職にはっきり言う人もいますが、(廃炉作業の)実施計画には『屋内で管理』と書いてある。管理職はそれを盾にとるんですよ」。                                     

 「いま、職場では、汚染水タンクのパトロール要員をどう割り振るかっていう話をしています。記者会見で副社長が『1日4回(従来は1日2回)やる』って言っちゃったでしょ? でも人手は増えない。あれやれ、これやれって言ってくるけど、現場作業員の(被ばく)線量なんか本気で考えていないと思う」。

 原発事故の鎮圧に携わった自衛隊の将官から「戦争と同じ」という感想を聞いたことがある。汚染水をめぐる混乱は、第二次大戦における日本軍のガダルカナル作戦を思わせる」・・・まで。

 安倍首相は自民党の全国幹事長会議で、福島原発事故の汚染水には国が責任を持つと言われたようだが、立場として形としてそう云わざるを得ないのはある程度分かるが、覆水は盆に返らない。元通りにするあるいは被害を補償するという意味であれば、国でも責任は取りようがない。金銭的損失については、私のいい加減な見積もりだが、十分の一を補償し、汚染については五分の一を移転するというのが、出来得る現実的な限界なのではないか。

 刑事責任は無理としても、東京電力の上層部がどのような形で社会的な責任を取っているかを明らかにした方がよい。そうでなければ第一線の現場の士気は上がらないだろうし、国民も改革の心を失ってしまう。そっとしておけば国民は忘れる体質だが、放射能はいつまでも寝た子を起こし続けるのだ。

 事故後二年半を経過して、政府の認識に変化が出てきたということは、如何に言葉だけで言い繕われてきたかを明らかにしている。民意が盛り上がらない限り、これからもこうした対応がなされてゆくと思われる

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