駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

十五分遅れるのはしばしば

2015年01月03日 | 身辺記

              

 明けましておめでとうございます。

 時及行楽と心に刻んで生きているので、駆け足だが訪れたかった街に行ってきた。写真の電車、快適な乗り心地なのだが、15分くらい遅れるのはしょっちゅう、それも何番線から出るのか15分前にならないと分からない。日本ではあり得ない運行状況でも、誰一人文句も言わずに寒風の中、出発番線が表示されるのをじっと待っていた。

 座席はゆったりと心地よく、飲み物のサービスも付いている。若い女の子が姦しいのは何処も同じで、言葉は皆目分からないが内容は想像が付くおしゃべりを聞きながら、見慣れぬ車外の風景を眺めているうちに一時間半などすぐ経ってしまう。何ヶ月も前にはあちこちでストがあって大変だったというのが嘘のような静かでノンビリとした列車の旅だ。現在の日本に、ストなど考えられない。国際空港が板に付いてきた成田も、出来上がる時には大変な闘争があったのが夢のようだ。今作れば、学生の抵抗は実質的には皆無だろう。

 豊前の守、出羽の守と外国帰りを揶揄して言われる。どちらにしても、外国へ出て自分の目で見てみたらと申し上げたい。国内より国外の方が広く多様なのは確かだ。白黒黄色、高低、太細と色々、昨日日本から来た私に道を聞く人が居る石畳の街を、一人で歩いて見られるといい。管見でも、見ないのとは全く違う。

 やがてまた始まる日常に挟んだ異国体験、身体は疲れたけれども心は休まった。

 今年もどうぞよろしくお願いします。

コメント (4)
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