駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

鰻屋も変身

2015年01月15日 | 旨い物

              

 鰻の養殖といっても鰻の稚魚シラスを捕獲して成魚に育て上げているだけで、肝腎の稚魚の漁獲高が減ってはどうしようもない。日本鰻も絶滅危惧種に指定され保護に本腰を入れねばならず、仕入れ値の高騰で鰻屋さんも頭が痛い。この値段ではやっていけないと廃業するところも出ている。

 友人に聞いて近所で評判の鰻屋へ行ってみて驚いた。夜だったせいもあるかも知れないが、鰻を食べている人は三人に一人くらい、他の人は色々な肴で酒を飲んでいる。要するに本格的な鰻料理も出せる居酒屋に変身しているのだ。主人は何でも洋食系の修行も積んだ人だとのことで、希望があればステーキからピザまで出す。

 非常に不思議なことだがメニューには載っていない。二年ほど前飲んべえの馴染み客に頼まれて色々な肴を出しているうち、俺もあれを呉れと他の客が言い出しどんどんレパートリーが増えていったらしい。肴は適当にというと色々な物が出てきて、この辺でということで終わりにするらしい。

 大して飲めないのだが、これは一体なんだろうなという不思議で美味しい肴でビールを一杯飲んでから御飯少なめの鰻丼を食べて帰った。直焼きでちょっと甘口のタレは私には美味しかった。

 鰻屋が他の料理に手を出すのは、鰻の味を落とすと嫌う客が多いように思ったが、そうでもないのだろうか。看板は鰻だけなのが味噌のようだ。

コメント
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