駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

社会人女性の選択

2014年05月22日 | 世の中

            

 女性のMR(医薬品メーカー情報提供販売員)が本格的に採用されるようになって10年になる。今では訪問してくるMRの三分の一は女性だ。当初、戸惑いと違和感があったが、もう慣れ全く抵抗がない。むしろむさ苦しく売り込みの激しい中年男性よりも、若い彼女らの方が丁寧で感じが良く、応対に疲れない。

 MRは転勤の多い職種のせいか、あるいは一般的な現象なのか、十年選手の女性MRは少ない。大抵30歳を目前に結婚や転職で辞めていくようだ。中に結婚して子供も居てという女性MRが一人いるが、なかなか大変そうで、お子さんがもう一人できればとても続けられないという雰囲気だ。少子高齢化と女性の社会進出の天秤はさじ加減が難しい。転勤の多い仕事は女性には難しい感じがする。

 アラフォーでもアラサーに見えるなどと、若く見えることが最高の価値のような宣伝が溢れているが、若く見えても卵子は年を取り妊孕性(妊娠する力)は実年齢に比例して落ちてゆく。少子高齢化を考えれば三十前に結婚するのが勧められる。別に少子高齢化のためではなく、実際問題として三十前に結婚されるのが宜しいと爺は思う。

 そうしたわけで、入社五、六年目になると女性MRに苛立ちというか焦りというか不安というか微かな変化が現れる。若い女性特有の選択というか、なぜか東京に出たいと折角の一流企業を辞め東京の会社に就職していった例が二例ある。十五人ばかりの内の二人だからかなりの高率である。果て、東京がそんなに良いか、東京で良いことがあるだろうか、保護者ではないが余計な心配をしている。

 

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