駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

健康長寿の秘訣

2012年01月13日 | 医療

    

 元気で長生きの秘訣と聞けば、なんだそれはと色めき立つ人も多いだろうが、なんのことはない、それは腹八分目と適度な運動にある。その科学的な証拠がどんどん出てきている。 腹八分目と適度な運動は老化を防ぐ効用があるのだ。

 昔の人は嫌でも動かざるを得なかったので、運動の大切さには目がいかなかったようだが、腹八分目の大切さには気付いていたようだ。。今と昔では死因が全然違っているから、感染症で多くの人が死んでいた時代に、よく腹八分目の大切さがわかったものだと思う。腹八分目と言うからには、貧しいと言ってもご馳走でなければ満腹まで食べることが出来る人が多かったと思われる。

 今は、飽食の時代と言われるように雑誌の旨いもの特集や食事関連のブログが花盛りで、手軽に外食やコンビニ弁当の利用できる時代だから、もう少し食べたいところで止めるのは至難の業だ。生きるために食べるよりも食べるために生きている感覚が勝るのが本音と見える患者さんも多い。

 適度な運動と言っても歩くことの少ない現代生活では、毎日最低三十分の汗ばむ運動、理想的には二時間となるとなかなか継続した実行は難しい。皮肉なことだが、大都会の東京ではマイカー通勤が少ないので、以外にそこそこ歩いている人が多いようだ。今やお登りさんとなった私は地下鉄の別路線が連結されている駅で乗り換えようとして、五十メートルも歩けば良いかと思ったら五百メートルも歩かされている。

 わざわざ時間を作って運動するのは大変なのだが、通勤で二十分程度早足で歩ければ、嫌でも往復四十分となり理想的だ。

 言うは易し、行うは難しは健康生活でも真実のようだ。

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする