病院の昔の仲間が集まる会が昨日あった。私は今日山に行くので泊まらずに帰ってきたのだが、昭和三十年代四十年代の話を楽しく懐かしく聞いた。
年を取ったつもりでいた私が下から三番目、一番上が八十才。看護師が二十五人、殆どが年上。医師が四人、高齢で遠方からこれない先輩や亡くなった先輩も多く、寂しいけれどもやむを得ない。
七十前半の恵子さん、子育てと夜勤で疲れ、詰め所で仮眠を取っていると先輩の看護婦がそっと新聞紙を掛けてくれ、それが暖かかったんですよと述懐した。昭和四十年代半ばの光景で、目に浮かぶ。
時代が大きく変わったことを実感しながら、自分が純真な研修医だった頃を懐かしく思い出した。
三年ごとのこの会があと何回開けるだろうか、身にしみる寒気のなか帰途についたことだ。