駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

川本三郎さんへ

2008年12月03日 | 人物、男
 迂闊にも川本三郎さんが夏に奥様を亡くされたことを存じ上げなかった。愛読者の一人として、なんと申し上げてよいか、言葉がない。時折ちらっとさりげなく登場されるだけだったが、なんだか存じ上げていたような気がしていた。
 何も申し上げないことが一番の心遣いと思いながら、遠く未知の者ならと少し書いてみる。
 奥様は伴侶と呼ぶに本当に相応しい方だったのだろうと想像する。どこに行っても戻ってくれば、暖かくきちんと基地で待っていた人を失う悲しみを言葉にはできない。もう我が家で待っておられないかもしれないけれど、これからはどこに行く時も共にあるでしょう。どうぞこれからも、町歩きの小旅行記を映画の片々批評を書き続けて頂きたい。
 不確かな不十分な読者ではありますが、四半世紀の知己のように感じています。なぜって、それはプディングの味は一口でわかるからです。良質の味わいに出会うことは茶の間の一時の最良の縁ですから。どうぞこれからも川本三郎通信をお送り下さい。
 
コメント
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