Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

気が付いたら「イタリア生活風」

2023年03月25日 | 

ワダシノブさんの、「いいかげんなイタリア生活」(ワニブックス)

いいかげんなイタリア生活 - イタリア在住15年の私が見つけた頑張りすぎない生き方 - (ワダシノブ)|ワニブックスオフィシャルサイト (wani.co.jp)

を読みました。

この中で、家や住まい方の項目が、私には特に興味深かったです。

少し抜粋させてもらいます。

「地震や台風がなく、平気で百年はもつ頑丈な家に住むイタリアの人たちは、持ち家に対する情熱がすごい。でも、それは「家を持って一人前」という考えからではない。「家さえあれば収入に何があっても生きていける」「困ったときに売れる」と、家のことを頼れる資産のように考えているからだ。

(中略)

この不動産購入は「終のすみか」という発想からではなく、次にもう少し大きな家を買うためのステップにすぎない。」(P25~26)

「・・・ここでやっと気が付いた。イタリアの人はあまりものを捨てないということに。思い返してみれば、イタリア人の夫も友人も、ものを捨てずにとっておくことが多い。ただそれを、見えるところに出さないだけなのだ。

「ものを捨てない」ということに注意して、イタリアの家を観察してみると、素敵な家が素敵である理由は簡単だった。結局、「収納」なのだ。

イタリアの人たちは、部屋の広さを多少犠牲にしてでも、扉がついた収納を確保する。そして、見えてほしくないものは扉の中に隠し、見せたいものだけを出しておく」(P32)

「・・・イタリアでは、古くても使えるものは捨てずにとっておく。お金にシビアな人が多いから、「いいもの=高いもの」を買う人は少なく、適当にものを買って長く使う。もし、見かけが気に入らないなら隠しておけばいいだけだ。」(P34)

 

私もイタリア人、イタリアの古い家に住む英国人の家にお邪魔させてもらったことがあります。

彼らの家は、親が持っている不動産を引き継いだり、老後を過ごすために購入したりしているので、ステップアップのための購入とは違います。

しかし、彼らや彼らの親にとっての家は「その土地でずっと暮らすのなら、追い出されることのない家を持つべきなのか、「賃貸が得か、持ち家が得か」という発想は少なくとも彼らにはなかったと思います。

彼らの家がすっきりしているのは、彼らの場合も収納が多いからだろうと気が付きました。

あともう一つが、家の中の色が溢れていないことで、すっきり見える理由だと。

 

我が家が家を購入した時は30代半ば。息子が小学校に上がる前。

「持ち家信仰」というより、「とりあえず狭い土地に小さな家を建て、家が狭くなったら買い替えてもよし。」での購入なので、まさに「ステップアップ」を目指した購入でした。

投資目的ではないので、値段が上がらなくても気にせず。
(土地はいくら下がっても0にはなりません。
なお、前の家は地元の工務店で建てて、しかも小さな2階屋だったため建物分の費用、税金等諸費用、ローンの利息分をいれても2000万円以下。20年間一戸建てを賃貸するよりも安く上がりました。)

その後20年がたち、結果的に買い替えではなく、建て替えを選んで現在の家に住みました。

この家を建て替えるときに、ハウスメーカーの営業の男性が、「どのような家がいいですか?」とイメージを聞いてきたので、「イタリア風の家のような、温かみがある家が好みです」と答えました。

それゆえ、設計者が考えた案は、「天井に見せ柱」などが付いた”イタリア風”の家。主人はこれを非常に気に入りましたが、私が、「家がイタリア風にしても、家具や持ち物をそれに合わせなければならない。だいたい、見せ柱にお金をかけるくらいなら、使いやすい収納や棚付き机をリビングにつけてほしい」と、時間をかけて夫を納得させ、その通りにしてもらいました。

出来上がった家は、イタリア風というより、ふつうの家。

しかし、イタリア人の友人の家をまねて、色の数を抑え、そして収納を適材適所に作ったおかげで、ずぼらな我が家3人が住んでいても、さほど散らからない家になりました。

 

ワダシノブさんの本を読みながら、こう思いました。

彼女が言う「イタリア人」も、「すべてのイタリア人」ではないにせよ、私と夫がたどり着いたのは「イタリア風の家、住まい方」?「高いもの=いいもの」とは思わず、手ごろな値段で使い勝手の良いものを購入し、長く使うことを心掛ける我が家。無駄なお金は使いません。

(物持ちが良すぎて、結婚した時から使っているものも多いです。)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「縁」と「偶然」-2 | トップ | イタリア人にとっての「家」 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事