三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

原発と統一選

2011年04月11日 | 日記

福島原発の事故は選挙にどう影響したのかを調べてみました。

福井県知事選挙
西川一誠 298,307(81.6%)
宇野邦弘  67,459(18.4%)
福島の事故を受け、県内の原発をめぐる諸課題にどう対応するか。
「福島の原発事故で分かったことを踏まえ、迅速に安全対策を実行し、県民に見える形にならないと進まない。本来、国がやるべきだが、福井県として県民が納得できるような新しい基準を提示し、その基準に沿ってうまく進められなければ、課題は前に進まない。基準はこれから考える」
「関西は原発の依存度が高く、過度に依存しないような方向付けも必要。エネルギー研究開発拠点化計画の中で新エネルギーを位置付けている。既存の火力、ガスなどのエネルギーの有効な使い方も考えるべきだ。関西に電力を供給する本県が新機軸を発信して実行する大事な機会。事故を教訓に災害を制圧する防災上の組織づくりも国に要求していく」
福井新聞

島根県知事選挙
溝口善兵衛 269,636(88.9%)
向瀬慎一   33,571(11.1%)
あいさつで「県民の安全、安心を守る県土づくりを進める」と強調。福島第1原発事故を受け、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の安全対策が急務との考えを示した。
中国新聞

佐賀県知事選挙
古川康  337,269(85.4%)
平林正勝 57,461(14.6%)
「現に(県内に)存在する玄海原発をより安全なものにしていくこと。最終的にはこれに行き着く」-。10日の佐賀県知事選で3選を決めた無所属で現職の古川康氏は「県民の関心の高い事項は原発だった」と選挙戦を振り返った。
産経新聞

いずれも現職と共産党候補の対決で、現職の信任投票みたいな選挙である。
では、4年前の2007年統一選の得票数はどれくらいだったか。

福井県知事選挙
西川一誠 322,604(84.7%)
宇野邦弘   58,486(15.3%)

島根県知事選挙
溝口善兵衛 306,254(80.6%)
小笠原年康  73,777(19.4%)

佐賀県知事選挙
古川康  332,785(79.2%)
平林正勝  87,158(20.8%)

福井県では現職が若干得票率が減ったが、島根県と佐賀県は逆に増えている。
原発の必要性も信任されたと考えていいのではないか。

ちなみに東京都では石原慎太郎都知事は、
2007年  2,811,486(51.1%)
浅野史郎 1,693,323(30.8%)
2011年     2,615,120(43.4%)
東国原英夫 1,690,669(28.1%)
と、いくらか票を減らしている。
天罰発言の影響ならうれしい
のだが。
原発に対する考えに賛成できなかったらもっとうれしい。
「ほとんど無駄に近い電力消費を抑制しなければ。パチンコやる人も我慢なさい。自動販売機なんてなくても生きていけるじゃない」と語気を強めた。一方で原子力発電は「今度の事故で全部否定したらどうなるか。冷静な判断をしないと国の経済は持たない」と、現状では原発は必要との考えを改めて示した。
毎日新聞

ロイターは「終わり見えない福島原発事故、反原発の動きに勢い」(4月10日)と書いているけれども、投票には影響なかったらしい。
そこらがどうも私には理解できない。
どうして「原発は安全と言ってたのに嘘じゃないか。だまされた」と怒らないのだろうか。

原発を推進し、なんだか他人事のようなことを言ってる知事への批判票がもう少しあってもいいように思う。
ロイターが「原子力の安全性をめぐり、日本国民の世論が一気に反原発に向かうには、依然として長い距離があるように見える。現状では、原発を抱える多くの地方自治体が、政府や事業者からの交付金や負担金に依存している」と書いているようにお金の話だったら悲しい。

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