三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

2023年キネマ旬報ベストテン

2024年02月17日 | 映画
今年のキネマ旬報ベスト・テン特集号は、「キネマ旬報ベストテン キネマ旬報2月号増刊」となっていて、新作映画の紹介や批評などはなく、ベストテンと個人賞に特化しています。

日本映画のベストテン。
1位『せかいのおきく』
2位『PERFECT DAYS』
3位『ほかげ』
4位『福田村事件』
5位『月』
6位『花腐し』
7位『怪物』
8位『ゴジラ-1.0』
9位『君たちはどう生きるか』
10位『春画先生』

11位から20位まで。
11位『アンダーカレント』
12位『愛にイナズマ』
12位『正欲』
14位『BAD LANDS バッド・ランズ』
15位『首』
16位『658km、陽子の旅』
17位『逃げきれた夢』
18位『ロストケア』
19位『市子』
19位『王国(あるいはその家について)』
19位『渇水』

『PERFECT DAYS』は12月22日公開なので、2024年度になるのかと思ってました。
ベスト10の予想は8本当たりましたが、11位~20位は6本と、いつものように低調でした。
ベストテンの予想に『春画先生』を2つ、2022年の『THE FIRST SLAM DUNK』を入れるというドジなことをしたんだから、はずれて当然ですが。
ちなみに、読者選出日本映画ベストは『Gメン』。
ところが『Gメン』を選んでいる評論家は1人もいません、

外国映画ベスト10。
1位『TAR/ター』
2位『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
3位『枯れ葉』
4位『EO イーオー』
5位『フェイブルマンズ』
6位『イニシェリン島の精霊』
7位『別れる決心』
8位『エンパイア・オブ・ライト』
9位『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
10位『ウーマン・トーキング』
イエジー・スコリモフスキはキネマ旬報ベストテンでなぜか評価が高いです。

11位『生きる LIVING』
11位『ベネデッタ』
13位『カード・カウンター』
13位『独裁者たちのとき』
13位『バービー』
13位『ヨーロッパ新世紀』
17位『SHE SAID/シー・セッド』
17位『トリとロキタ』
19位『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
20位『小説家の映画』
ベスト10は8作ですが、20位までだと12作しか当たっておらず、これまた大はずれでした。

27位『ナポレオン』
46位『モリコーネ』
77位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
80位『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
109位『ザ・フラッシュ』
29位『逆転のトライアングル』
アカデミー作品賞は毎年ほぼ必ずベスト10に入りますが、なぜかカンヌ映画祭パルムドール作品はベスト10に入らないことがなぜか多いです。

他のベストテンを紹介します。
ヨコハマ映画祭ベストテン
1位『ケイコ目を澄ませて』
2位『せかいのおきく』
3位『福田村事件』
4位『愛にイナズマ』
5位『正欲』
6位『月』
7位『花腐し』
8位『アンダーカレント』
9位『春画先生』
10位『ほつれる』
次点『ゴジラ-1.0』
http://yokohama-eigasai.o.oo7.jp/45-2023/45_2023_best10.html

毎日新聞映画コンクール
日本映画大賞
『せかいのおきく』
日本映画優秀賞
『ほかげ』
候補作
『怪物』
『ゴジラ-1.0』
『福田村事件』
外国映画ベストワン賞
『TAR/ター』
候補作
『EOイーオー』
『イニシェリン島の精霊』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『フェイブルマンズ』
『別れる決心』
https://hitocinema.mainichi.jp/article/mainichifiomawards-bestpicture?_ga=2.105346945.361407270.1707120375-494418801.1681307836

SCREEN評論家選出 外国映画ベストテン
1位『TAR/ター』
2位『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
3位『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
4位『バービー』
5位『フェイブルマンズ』
6位『エンパイア・オブ・ライト』
7位『生きる LIVING』
8位『SHE SAID/シー・セッド』
9位『モリコーネ』
10位『枯れ葉』
10位『ナポレオン』

12位『別れる決心』
13位『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
14位『ザ・ホエール』
15位『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
16位『ウーマン・トーキング』
17位『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
18位『ポトフ 美食家と料理人』
19位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
20位『ザ・フラッシュ』
21位『イニシェリン島の精霊』
22位『EOイーオー』
キネマ旬報とSCREENは今年もかなり違ってます。
SCREENはアメコミ映画の評価がいつも高いです。

週刊文春BEST CINEMA 2023
1位『バービー』
2位『TAR/ター』
3位『君たちはどう生きるか』
4位『フェイブルマンズ』
5位『別れる決心』
6位『イニシェリン島の精霊』
7位『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
8位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
9位『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
10位『THE FIRST SLAM DUNK』

11位『レッド・ロケット』
12位『Pearl パール』
13位『小説家の映画』
14位『aftersun/アフターサン』
14位『理想郷』
16位『CLOSE/クロース』
17位『ザ・ホエール』
18位『ウーマン・トーキング』
19位『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
20位『ザ・キラー』
https://bunshun.jp/articles/-/67717#goog_rewarded
ちょっとクセのある映画が評価されているようです。

昨年の日本映画では『せかいのおきく』、外国映画は『TAR/ター』がダントツでした。
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2023年キネマ旬報ベスト・テン予想

2023年12月31日 | 映画
今年もキネマ旬報ベストテンを予想しました。
ヨコハマ映画祭ベストテン、毎日新聞映画コンクール、週刊文春BEST CINEMA 2023を参考にしています。

日本映画
1位~10位
『怪物』
『月』
『せかいのおきく』
『エゴイスト』
『花腐し』
『福田村事件』
『君たちはどう生きるか』
『雑魚どもよ、大志を抱け!』
『ほかげ』
『ゴジラ-1.0』

11位~20位
『キリエのうた』
『アンダーカレント』
『658km、陽子の旅』
『愛にイナズマ』
『正欲』
『首』
『春画先生』
『波紋』
『THE FIRST SLAM DUNK』
『春画先生』

外国映画
1位~10位
『TAR/ター』
『枯れ葉』
『フェイブルマンズ』
『バービー』
『別れる決心』
『イニシェリン島の精霊』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『ザ・ホエール』
『EO イーオー』

11位~20位
『小説家の映画』
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
『ウーマン・トーキング』
『ザ・キラー』
『アステロイド・シティ』
『aftersun/アフターサン』
『理想郷』
『CLOSE/クロース』
『レッド・ロケット』
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キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

2023年02月07日 | 映画

キネマ旬報ベスト・テン発表特別号を買いました。
日本映画です。

1位『ケイコ 目を澄ませて』239点
2位『ある男』195点
3位『夜明けまでバス停で』149点
4位『こちらあみ子』101点
5位『冬薔薇』97点
6位『土を喰らう十二ヵ月』96点
6位『ハケンアニメ!』96点
6位『PLAN 75』96点
9位『さがす』84点
9位『千夜、一夜』84点
6本しか当たりませんでした。
去年に比べると点数が全般に少ないです。

11位『犬王』79点
12位『夜を走る』77点
13位『マイスモールランド』74点
14位『やまぶき』64点
14位『流浪の月』64点
16位『あちらにいる鬼』61点
17位『麻希のいる世界』59点
18位『さかなのこ』57点
19位『夕方のおともだち』55点
20位『窓辺にて』51点
20位までは13本とさっぱりです。

28位『愛なのに』32点
30位『線は、僕を描く』30点
47位『恋は光』19点
ヨコハマ映画祭ベスト10とはかなり違ったキネマ旬報ベストテンでした。

ヨコハマ映画祭ベスト10
1位『恋は光』
2位『ある男』
3位『ハケンアニメ!』
4位『偶然と想像』
5位『さかなのこ』
6位『さがす』
7位『PLAN 75』
8位『線は、僕を描く』
9位『愛なのに』
9位『冬薔薇』
次点『夜明けまでバス停で』

毎日映画コンクール
『ある男』
『ケイコ 目を澄まして』
『さがす』
『PLAN75』
『夜明けまでバス停で』

外国映画です。
第1位『リコリス・ピザ』135点
第2位『トップガン マーヴェリック』131点
第3位『パラレル・マザーズ』116点
第4位『クライ・マッチョ』107点
第5位『アネット』102点
第6位『コーダ あいのうた』94点
第7位『ベルファスト』86点
第8位『ウエスト・サイド・ストーリー』80点
第9位『戦争と女の顔』74点
第10位『あなたの顔の前に』67点
8本とまあまあの成績。
こちらも点数が少なめで、接戦でした。

11位『あのこと』65点
12位『ナイトメア・アリー』57点
13位『秘密の森の、その向こう』55点
14位『NOPE/ノープ』53点
15位『LAMB/ラム』52点
16位『TITANE/チタン』50点
16位『フレンチ・ディスパッチ』50点
18位『理大囲城』46点
19位『グリーン・ナイト』45点
20位『エルヴィス』44点
20位『渇きと偽り』44点
外国映画も13本しか当たらずガッカリ。

26位『カモン カモン』38点
35位『ベイビー・ブローカー』31点
日本映画だったらベストテンに入っていたはずですから、日本映画は世界の中ではこのあたりなのでしょう。
37位『金の糸』30点
45位『RRR』24点
65位『THE BATMAN-ザ・バットマン-』17点
94位『ブレット・トレイン』9点
176位『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』1点

毎日映画コンクール外国映画ベストワン賞
『ベルファスト』17
『リコリス・ピザ』16
『トップガン マーヴェリック』14
『アネット』11
『Coda コーダ あいのうた』11

SCREEN評論家選出 外国映画ベストテン
1位『トップガン マーヴェリック』132点
2位『ベルファスト』92点
3位『エルヴィス』87点
4位『コーダ あいのうた』84点
5位『ナイトメア・アリー』68点
6位『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』64点
7位『ウエスト・サイド・ストーリー』59点
8位『ベイビー・ブローカー』57点
9位『パラレル・マザーズ』55点
10位『リコリス・ピザ』52点

11位『フレンチ・ディスパッチ』48点
12位『NOPE/ノープ』38点
13位『渇きと偽り』35点
14位『金の糸』31点
15位『RRR』30点
16位『カモン カモン』28点
16位『THE BATMAN-ザ・バットマン-』28点
16位『TITANE/チタン』28点
19位『戦争と女の顔』27点
19位『ブレット・トレイン』27点

24位『秘密の森の、その向こう』25点
26位『クライ・マッチョ』22点
31位『あのこと』17点
51位『グリーン・ナイト』10点
毎年のことですが、キネマ旬報とSCREENでは評価がかなり違います。

今年の映画は
『別れる決心』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
『イニシェリン島の精霊』
『フェイブルマンズ』
『バビロン』
『西部戦線異状なし』
『逆転のトライアングル』
『エンパイア・オブ・ライト』
と、ベストテンの上位にきそうな映画が目白押しです。

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2022年キネマ旬報ベストテン予想

2023年01月01日 | 映画

今年もキネマ旬報ベストテンを予想しました。
邦画です。

『ある男』
『さがす』
『LOVE LIFE』
『ケイコ 目を澄ませて』
『PLAN 75』
『夜明けまでバス停で』
『恋は光』
『ハケンアニメ!』
『愛なのに』
『さかなのこ』

11位以下
『麻希のいる世界』
『神は見返りを求める』
『線は、僕を描く』
『流浪の月』
『冬薔薇』
『マイスモールランド』
『夜、鳥たちが啼く』
『夜を走る 』
『猫は逃げた』
『土を喰らう十二ヵ月』

邦画のベストテンはヨコハマ映画祭ベスト10と毎日映画コンクール作品部門候補作とだいたい重なりますが、洋画はそうはいきません。
洋画です。

『コーダ あいのうた』
『リコリス・ピザ』
『アネット』
『クライ・マッチョ』
『ナイトメア・アリー』
『ベルファスト』
『あのこと』
『パラレル・マザーズ』
『トップガン マーヴェリック』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ベイビー・ブローカー』
『モガディシュ』
『声もなく』
『カモン カモン』
『TITANE/チタン』
『フレンチ・ディスパッチ』
『あなたの顔の前に』
『ザ・メニュー』
『FLEE フリー』
『ダムネーション 天罰』
とりあえずベストテンの常連を中心にした予想です。

私のベスト5
『四畳半タイムマシンブルース』
『教育と愛国』
『MONDAYS』
『よだかの片想い』
『マイスモールランド』

『帰らない日曜日』
『秘密の森の、その向こう』
『トムボーイ』
『インフル病みのペトロフ家』
『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』

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ベタシュ・サナイハ、マリヤム・モガッダム『白い牛のバラッド』

2022年05月07日 | 映画

イランは死刑執行数が中国に次いで世界第2位の死刑大国です。
イランの死刑執行数は正確にはわかりませんが、ウィキペディアによると200~1000人。
中国も正確な死刑執行数は不明ですが、ここ十年間は2~3千人。

イランの人口は中国の約15分の1ですから、人口比からするとイランのほうが多いことになります。
イランでは、同性間の性行為を行った罪での公開処刑、18歳未満の死刑執行、姦通罪での投石による死刑があります。
https://www.moj.go.jp/isa/content/930005670.pdf

サイード・ルスタイ『ジャスト6.5 闘いの証』の最後、何十人かの絞首刑が一斉にされる場面があります。


いくら何でも作り話かと思ったのですが、2008年にある都市で、麻薬密売の罪で3人に絞首刑による公開処刑が行われています。
https://www.afpbb.com/articles/-/2332059

『白い牛のバラッド』の監督・主演のマリヤム・モガッダムは、7歳の時に父親が政治犯として処刑されているので、死刑問題は取り上げたいテーマなのでしょう。
しかし、『白い牛のバラッド』はイランでは公開禁止だし、監督の2人は制作禁止を破ったことで裁判にかけられているそうです。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92546?page=3



ネタバレですが、主人公ミラの夫が死刑執行されて1年後、真犯人が告白し、夫は冤罪だったとわかります。
夫は被害者を殴ったものの、被害者は気絶しただけだったが、夫は殺してしまったと思った。

夫が加害者だと証言した証人が真犯人だった。
被害者の妻が主人公の家に謝りに来る場面があります。

なぜ被害者遺族が謝るのか。
イランでは、被害者家族が加害者に対して死刑か、賠償金の支払いかを選ぶことができる制度になっているからだと思います。
マリヤム・モガッダム「多くの場合、加害者家族が長い間交渉して、被害者の家族にお金を払って納得してもらおうとし、加害者が許されたら、死刑は執行されません」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92546
しかも、遺族は首を縛られた死刑囚が立った死刑台の台座の羽目板を引くのです。
http://ur0.work/TtqH

被害者の妻は賠償金の支払いでは納得せず、自分の手で執行したのでしょう。
ところが、冤罪だった。
死刑制度があるために、被害者遺族が殺人を犯すこともあるのです。

ミラは2億7千万トマンの賠償金をもらうことになります。
1リアル=0.00305761円
10リアル=1トマン
2億7千万トマンは約825万円です(たぶん)。
ミラが新聞を3部買ったら6000トマンだったので、新聞1部は2000トマン。
約60円です。
日本の朝刊が150円として、2.5倍したらほぼ同額です。
となると、賠償金は2000万円ぐらいの感覚でしょうか。

日本では、冤罪で死刑が執行された場合の補償額は裁判所が決めることになっていて、上限は3千万円です。
本人の死亡による財産上の損失額が証明された場合には、その損失額に加えて3000万円が支払われます。
https://wellness-keijibengo.com/compensation/

もっとも、今まで賠償金が支払われた例はありません。
冤罪なのに執行された人はいないことになっているからです。

しかし、1947年に福岡で闇商人2人が射殺され、西武雄さんと石井健治郎さんが主犯として死刑となった福岡事件があります。
実行犯の石井健治郎さんは、西武雄さんは事件とは無関係だと述べているにも関わらず、西武雄さんは処刑されました。

免田栄さんは冤罪の死刑囚が何人かいたと話しています。
この点については、間違っていたと認め、賠償金を支払うイランのほうが日本よりもましだと思います。

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2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン

2022年02月14日 | 映画

2021年のキネマ旬報ベストテンです。

邦画
1位『ドライブ・マイ・カー』299点
2位『茜色に焼かれる』190点
3位『偶然と想像』181点
4位『すばらしき世界』178点
5位『水俣曼荼羅』167点
6位『あのこは貴族』153点
7位『空白』149点
8位『由宇子の天秤』142点
9位『いとみち』124点
10位『花束みたいな恋をした』97点

11位『BLUE/ブルー』87点
12位『護られなかった者たちへ』82点
13位『孤狼の血 LEVEL2』74点
14位『子供はわかってあげない』62点
15位『まともじゃないのは君も一緒』55点
16位『騙し絵の牙』51点
17位『街の上で』50点
18位『愛のまなざしを』48点
19位『シン・エヴァンゲリオン劇場版』47点
20位『草の響き』46点
20位『サマーフィルムにのって』46点
10位までは7本、20位までは15本が当たりました。

洋画
1位『ノマドランド』275点
2位『ボストン市庁舎』159点
3位『プロミシング・ヤング・ウーマン』145点
4位『アメリカン・ユートピア』128点
5位『ファーザー』111点
6位『ラストナイト・イン・ソーホー』103点
7位『春江水暖』99点
8位『パワー・オブ・ザ・ドッグ』81点
9位『MINAMATA-ミナマタ-』71点
10位『少年の君』70点
アメリカ映画が上位を占めました。

11位『逃げた女』67点
12位『17歳の瞳に映る世界』65点
13位『DUNE/デューン 砂の惑星』64点
14位『最後の決闘裁判』63点
15位『MONOS 猿と呼ばれし者たち』57点
16位『サマー・オブ・ソウル』55点
17位『ONODA』54点
18位『サウンド・オブ・メタル』51点
18位『スウィート・シング』51点
20位『アナザーラウンド』49点
10位までは7本、20位までは16本が当たりました。

22位『1秒先の彼女』
23位『イン・ザ・ハイツ』
24位『ミナリ』
46位『リスペクト』
57位『83歳のやさしいスパイ』
69位『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
94位『ザ・スーサイド・スクワッド』
110位『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
144位『エターナルズ』

ヨコハマ映画祭ベストテン
1位『空白』
2位『すばらしき世界』
3位『ドライブ・マイ・カー』
4位『あのこは貴族』
5位『由宇子の天秤』
6位『茜色に焼かれる』
7位『花束みたいな恋をした』
8位『街の上で』
9位『孤狼の血 LEVEL2』
10位『子供はわかってあげない』
次点『護られなかった者たちへ』

SCREEN外国映画ベストテン
1位『ノマドランド』181点
2位『ファーザー』109点
3位『DUNE/デューン 砂の惑星』105点
4位『プロミシング・ヤング・ウーマン』87点
5位『ザ・スーサイド・スクワッド』64点
6位『アメリカン・ユートピア』51点
7位『イン・ザ・ハイツ』50点
8位『パワー・オブ・ザ・ドッグ』47点
9位『最後の決闘裁判』44点
10位『ミナリ』40点

11位『アナザーラウンド』37点
12位『シャン・チー/テン・リングスの伝説』36点
13位『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』36点
14位『エターナルズ』34点
15位『サマー・オブ・ソウル』34点
16位『リスペクト』34点
17位『少年の君』30点
17位『ラストナイト・イン・ソーホー』30点
19位『ボストン市庁舎』26点
20位『1秒先の彼女』25点
20位『83歳のやさしいスパイ』25点
キネマ旬報ベストテンとは5本だけ、20位までだと12本が重なっています。
マーベル映画の評価が高いのも驚き。

26位『サウンド・オブ・メタル』
26位『MINAMATA』
42位『春江水暖』
47位『スウィート・シング』
順位が不明
『逃げた女』
『17歳の瞳に映る世界』
『MONOS 猿と呼ばれし者たち』
『ONODA』

上映時間がやたら長い映画が増えたように思います。
『死霊魂』は8時間15分。(506分というサイトもあります)
『水俣曼荼羅』6時間12分。
『DAU. 退行』6時間9分。
こんなに長いと見ようという気が失せます。
前後篇に分けて上映してくれたら見たのですが。

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日向史有『東京クルド』

2022年01月09日 | 映画

望月優大『ふたつの日本』によると、2018年、在留外国人は263万人で人口の2%、帰化者や親のどちらかが外国人で日本国籍を持つ子供を含めると約400万人で人口の3%です。

しかし、日本や日本人が欧米の白人以外の外国人を受け入れているとは言いがたい状態にあります。
そのことは日向史有『東京クルド』を見るとよくわかります。

 

東京周辺のクルド人は約1500人もいるのに、難民申請を認められたクルド人はいない。
日本で十年以上生活し、犯罪とも無関係であっても、不法移民とされている。
難民申請が不許可となり、仮放免者となった人の子供も仮放免者とされる。

『東京クルド』でも、小学校から日本に住み、高校を卒業して日本語ペラペラなのに、不法難民だからと定職に就くことが難しく、専門学校も受け入れてくれない。

仮放免者は入管に毎月行かなければいけない。
入管の職員はバカにした対応をする。
職員「仕事をしてはいけない」
クルド人「仕事をしないと生活できない」
職員「そちらで考えてほしい」

いつ入管に収容されるかわからないし、収容されると、いつ出られるかわからない。
入管の扱いは刑務所並みで、家族との面会もアクリル板ごしで話をする。
入管に収容された人は、病院で治療を受ける時も手錠に腰縄で連れて行かれる。

退去強制を命じられた人の9割は自費で出国する。
帰れない人は、子供がいる、帰ると命の危険があるなどで帰ることができない。
帰国したら迫害される可能性が高いことがわかっていても、難民を長期収容して追い詰めるのが国の政策である。

スリランカ人女性が入管で死亡し、監視カメラの映像を遺族に開示された。
「ウィシュマさん入管映像、異常な食事の光景 遺族代理人「極めて残酷だった」」
https://www.bengo4.com/c_16/n_13642/

この記事のコメント。
「いかなる理由があっても不法滞在者。わざわざ親切にする必要はない」
「支援団体が病気になれば仮釈放されると、そそのかしてる事実が有る」
外国人にどうしてここまで不寛容になれるのかと思います。

志葉玲「ウィシュマさん死亡前の映像「人格と肉体を破壊する様子まざまざ」立憲・有田議員ら戦慄の内容を報告」(2021年12月29日)を読むと、死んでも仕方ないという未必的殺意があったように感じます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20211229-00274947

安倍元首相は外国人労働者の受け入れ拡大すると言った。
出稼ぎ労働者が高度経済成長を支えたように、外国人の出稼ぎで経済を維持しようとしている。
政府は低賃金で働き、数年で帰国する、犯罪歴のない若者を求めている。
移民や難民が定住するのはお断り、いつまでもいてもらっては困る。

技能実習制度や留学生制度は構造的に不備がある。
2019年の技能実習生は約41万人。
失踪した技能実習生は、2018年に9052人、2019年に8790人。
なぜ失踪するかというと、給料が安いから。
手取りは月9~12万円。
来日費用として60~150万円の借金があるのに返すことができない。

6000の事業場の7割以上が法令違反していた。
にもかかわらず、技能実習制度は改めようとしない。

日本は30年間、経済が低迷しており、アジア諸国との経済格差は縮みつつある。
野口悠紀雄「韓国が日本を抜いていく――これがアベノミクス時代、最大の「事件」だ」

日本の実質賃金が2000年頃からほとんど横ばいだったのに対して、韓国の実質賃金は2020年までに1.4倍になった。このため、2000年には日本の7割でしかなかった韓国の賃金が、2020年には日本より9%ほど高い水準になった。さまざまな国際ランキングでも、いまや韓国は日本より上位に位置している。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/87900

山極寿一『ゴリラからの警告』によると、外国人の学生が学位を取っても、日本の企業にはなかなか就職ができない。
劣悪な条件で、なおかつ賃金も低い日本で外国人が働きたいという魅力が今の日本にあるのかと思います。

町山智浩『トランピストはマスクをしない』に、2019年8月29日のワシントン・ポスト紙に掲載されたフランシスコ・トロ記者の「日本は移民の少ないトランプ的なパラダイスで、死にゆく国である」というエッセイが紹介されています。
トロ記者の奥さんは日本人女性で、日本に里帰りしての見聞です。

日本全国で800万の空き家があり、その数は増え続けている。
1950年代から社会における女性の地位がほとんど変わっていないため、日本は子どもを持ちたい女性にとって最も魅力のない国になった。
出生率の低下は人口減少のスパイラルを悪化させた。
移民なしで国を維持し続けるフリを続けるのはもはや不可能。
とはいえ、政治的には、移民を受け入れるのは不可能。
政府は外国人に対する労働許可を緩和しながら、永住、移民は基本的に許さない。

現在、全米の不法移民労働者の数は推定1200万人。
低賃金で過酷な労働に耐える彼らなしでは牛肉も豚肉も生産できない実態を知りつつ、トランプは不法移民を攻撃し、厳しく取り締まることで白人労働者の支持を集めている。
トロ記者は日本をトランプ的な移民政策の行き着く先と見ている。

ヨーロッパのエコノミストがイスラム化以上に恐れているのは日本化だ。

ジャパニフィケーション(日本化)という言葉は経済において〝衰退〟を意味する言葉になってしまった。

エコノミストたちは、30年近く続く日本のデフレと低成長のような事態がヨーロッパに起こるのではないかと危惧している。

民族的多様化は少なくとも活性化と繁栄のチャンスになる。純血主義は国を衰退に導く。どっちがいい?。


外国人が日本で働きたいと思うような魅力がなければいけません。
人権が守られ、恩恵を得ることができるのなら、日本で働こうと思うでしょう。
しかし、外国人の人権を制限している日本で外国人が低賃金で働きたいと思うでしょうか。
難民の人権を認めないなら、日本人の人権も次第に制限されるようになるかもしれません。

不法滞在だとされている人たちの置かれている状況に無関心でいいのかと思います。
人権問題だと理解せず、不法滞在者は死んでもいいと考える人が『東京クルド』を見て考えが変わればうれしいです。

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キネマ旬報ベストテンの予想

2022年01月01日 | 映画

毎年恒例のキネマ旬報ベストテンの予想です。

邦画
『ドライブ・マイ・カー』
『空白』
『由宇子の天秤』
『すばらしき世界』
『あのこは貴族』
『茜色に焼かれる』
『偶然と想像』
『孤狼の血 LEVEL2』
『街の上で』
『BLUE/ブルー』
8本は確実だと思います。

11位から20位。
『護られなかった者たちへ』
『燃えよ剣』
『草の響き』
『愛のまなざしを』
『海辺の彼女たち』
『ボクたちはみんな大人になれなかった』
『花束みたいな恋をした』
『スパゲティコード・ラブ』
『子供はわかってあげない』
『アジアの天使』
こっちは毎年半分くらいしか当たりません。

洋画
『ノマドランド』
『最後の決闘裁判』
『ONODA』
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
『アメリカン・ユートピア』
『春江水暖』
『ミナリ』
『ファーザー』
『ボストン市庁舎』
『MINAMATA』

11位以下。
『皮膚を売った男』
『サウンド・オブ・メタル』
『アナザーラウンド』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『MONOS 猿と呼ばれし者たち』
『GUNDA/グンダ』
『コレクティブ 国家の嘘』
『少年の君』
『逃げた女』
『17歳の瞳に映る世界』
『ラストナイト・イン・ソーホー』
洋画も11位以下は自信がありません。

昨年は中東や東欧を舞台にしたスグレモノ映画が多かったです。
『田舎司祭の日記』は1950年の作品ですが初公開。
何位に入るでしょうか。

私の邦画ベスト5。
『スーパーミキンコリニスタ』
『先生、私の隣に座って頂けませんか?』
『すくってごらん』
『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』
『JUNK HEAD』

洋画ベスト5です。
『ディナー・イン・アメリカ』
『ウェンディ&ルーシー』
『スワロウ』
『スタントウーマン』
『アンモナイトの目覚め』

コメント (2)
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シドニー・ポラック『アメイジング・グレイス』

2021年12月08日 | 映画

シドニー・ポラック『アメイジング・グレイス』は、1972年にロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で行われた、アレサ・フランクリン(29歳)のコンサートの映画です。
音と映像がシンクロされてなかったため、今までお蔵入りしていたもの。
撮影も担当したシドニー・ポラックは監督にクレジットされていません。
ゴスペルとは福音、幸せの便り。
イエスの言行を記した福音が『新約聖書』です。

曲の歌詞は、字幕を読むと、神をほめたたえ、信仰の喜びを歌ったものばかり。
ジェームズ・クリーブランド牧師が最初に「これは礼拝です」と言うように、歌による説教だと感じました。

キャロル・キングの「君の友だち」をアレサ・フランクリンが歌うと、友だちとは神のことなのかと思ってしまいます。
アレサ・フランクリンの歌に、yeahと声があがり、涙を流す人もいます。
圧倒的な歌唱力に対してよりも、歌詞に感激して「そうだ、そのとおりだ」と思わず声を発したような感じです。

聴衆はほとんどが黒人。
その中にミック・ジャガーがいました。
アレサ・フランクリンが「私は高き山に登る 家に帰るために」を歌います。
家とは神の国のことで、生きることは苦難に満ちているが、神の国に到ることによって報われるという内容です。
ミック・ジャガーが立ち上がって手を叩き、聴衆全員がのりまくります。(1分30秒ぐらいから)



ラリー・チャールズ『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』で、ポラットがペンテコステ派の集会に迷い込み、ハイテンションになった信者たちが異言を叫び、失神する異様な光景を思い出しました。

アレサ・フランクリンの父親C・L・フランクリンはバブテスト派の牧師で、有名な説教者でした。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア師の親友であり、キングもまたC・L・フランクリンに深い敬意をもっていたそうです。
父親はこのコンサートで説教をしており、仲のよい父娘だと感じました。

しかし、アレサ・フランクリンの両親は1948年に別居、母親は1952年に34歳で亡くなっています。
アレサ・フランクリンの伝記映画であるリーズル・トミー『リスペクト』では、父親が母親に暴力をふるっていたと、姉と妹が言う場面があります。
ウィキペディアによると、両親の別居は父親の数多い浮気のためです。

1940年、C・L・フランクリンは信徒で13歳だったミルドレッド・ジェニングスに息子を生ませています。
アレサ・フランクリンは12才で出産しますが、父親が子供の親なのではないかと噂されたそうです。
コンサートで父親の愛人クララ・ウォードも紹介されています。

『リスペクト』では、抑圧的な父親は娘を支配下に置こうとし、コンサート当時は父娘は仲違いをしていました。
アルコール依存症の治療を受けていたアレサ・フランクリンは、回復のために教会でコンサートを行ったのです。

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『アンモナイトの目覚め』と『メアリー・アニングの冒険』(2)

2021年06月06日 | 映画

吉川惣司、矢島道子『メアリー・アニングの冒険』によると、化石の発掘は簡単ではありません。

ライム・リージスにある数マイルにわたる崖は海岸線と接しており、大岩がゴロゴロしていて、しかも濡れているので歩きにくい。
頭上から岩が落ちてくることもある。
メアリー・アニングはそういうところを時には1日十数kmも歩いた。

大きな化石は急斜面の崖の中腹から出る。
大きな岩は1m以上はあり、数人がかりでも動かすことはできない。
地層はもろく、化石を壊しかねないので、はしごや足場を組むなどして発掘しなければいけない。
数人を雇って足場を組み、岩を運ぶには十数人を雇う必要があるため、数日分の日当がいる。

フランシス・リー『アンモナイトの目覚め』には、メアリーとシャーロットが化石を掘り出して持って帰る場面がありましたが、あんな簡単なものではないようです。

さらに、化石を観察可能な状態にするために骨の周囲の岩をはがすには解剖学の知識が必要となる。
メアリーは現生生物を解剖して化石と比較し、大学教授と研究者と渡り合っていた。

木箱に梱包し輸送する費用は化石の売却料金に含まれる。
化石が売れても元が取れない場合もあると想像できる。
アニング家の生活が楽ではなかったのは映画でもうかがわれます。

1825年、ロデリック・マーチソン(1792~1871)と妻のシャーロット・マーチソン(1788~1869)がライム・リージスを訪れる。
2人は1815年に結婚、子供はいない。

映画では、メアリーよりかなり年下のシャーロットは独断的な夫の言いなりになっています。
しかし実際は、シャーロットはメアリーの11歳年上。
地質学を学んでいたシャーロットは夫に地質学に関心を向けさせ、夫の経歴や地位が向上することに尽くした。
ロデリックは1831年に地質学会会長になり、1846年にはナイトの称号を得、1866年には准男爵になっている。

1829年、メアリーは地質学会から招請されてロンドンに行き、マーチソン家に泊まる。
映画とは宿泊の目的が全然違います。

マーチソン家には数千通の手紙が残されており、その中にメアリーからシャーロット宛に書いた手紙が3通ある。
よくもまあそんなにたくさんの手紙を長年保存していたものだと思うし、マーチソン家の広さが想像できます。

『メアリー・アニングの冒険』を読んで、シャーロットは夫の名声のために、メアリーは化石を売るために、お互いが利用し合っているように感じました。
映画でのメアリーとシャーロットとの関係は、残念ながらまったくのフィクションらしいです。

1831年と1832年、家族とライム・リージスを訪れたアンナ・マリア・ピニー(18歳か19歳)はメアリーと親しくなった。
若くして死んだアンナ・マリア・ビューはシアーシャ・ローナン演じるシャーロットのモデルかもしれません。

メアリーが30歳のころから化石の産出量が減ってきて、いいものがなかなか見つからなくなった。
しかも、経済恐慌のために化石の価格が下落し、メアリーは経済的に追い詰められた。
1838年に政府から報奨金300ポンドと年金25ポンドをもらうが、生活は相変わらず貧しかった。

メアリーが40代になると、新発見は途絶えた。
1842年に母親が78歳で亡くなる。
ですから、映画は1840年ごろです。

1843年、4フィート3インチのプラチオドンの頭の化石が4ポンド、4フィート3インチのイクチオサウルスが20ポンドの価格をつけている。
この年でメアリーの発掘活動は終わる。

1844年、訪れたザクセン王の一行は、6フィートの完全なイクチオサウルスの化石に15ポンドを要求される。

映画のメアリーは疲れた顔をしており、客にも愛想がなく、不機嫌そうな態度で応対します。
同時代の記録は、メアリーは取りすました衒学的で気むずかしそうな痩せた女と書いたものがありますが、親切で生き生きとした性格と書かれているものもあります。
化石を売ることで生計を立てているのですから、無愛想では食べていけません。
実際のメアリーは、化石を売るためにお世辞をふりまき、観光客に海岸を案内しています。
もっとも、映画で描かれたころは収入が減り、先の見通しも立たなくなっているということもあり、生活に疲れていたのかもしれません。

1945年、胸のしこりに気づく。
痛み止めのため阿片チンキを使う。
1846年、地質学会が年金25ポンドの支給を可決。
ということは、年収100万円程度で生活していたことになります。
1847年、乳ガンで死亡、47歳。

ダーウィンの『種の起源』が出版されのは1859年です。
化石はノアの大洪水で絶滅した生物だと考えられていましたが、自然は長い時間でゆっくりと形を変えるという考えも唱えられていました。
メアリーは化石や古代生物についてどのように考えていたのかと思います。

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