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永楽ダムの放流

2010-03-28 | 街角の話し
熊取町の永楽ダムには度々訪れている。
4/3からの桜まつり期間は、駐車場も有料になるし混むので一足早く、訪れることにした。
桜は7~8分咲きという感じ、花見の宴会もやってるし、駐車場も、そこそこ混んでる。
みんな考えることは一緒か(笑)

何と、水門が開いてるではないか?

何回も来ているが、初めて見た。




もう少し咲けば、いい写真になりそう。
水面に写る桜が素晴らしい。

折角の機会なので、下流から見てみよう。



どっかのダムのような派手な演出はないようだ。
ダムの放流は珍しくないが、永楽ダムでは珍しい



これは永楽浄水場からの写真。

車1台が、辛うじて通れる細い道の突き当たりにあります。
バックで帰るしかないなと思っていたら、係員さんが出てきた。
事情を話すと、立ち入り禁止のロープをはずしてくれて、ユーターンしたらいいと。
ついでに撮影許可をお願いすると(厚かましくも・・・・)okでした。

ダムの放流は3年振りとのこと。長い間雨が降ったからと言うことでした。

僥倖ですね。

昨日は奈良から来た人が撮影してましたよ・・・・
奈良の人もやるな~。
ボクは地元の熊取町です。(笑)

秋の永楽ダム
わが町熊取町
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没後80年 金子みすゞ展 ~みんなちがって、みんないい。

2010-03-27 | ア-トな話し
大丸心斎橋 イベントホール[北館14階]

2010年3月24日(水)→4月5日(月)

金子みすゞの代表作「私と小鳥と鈴と」が、入場券の裏に印刷されている。直筆だ。

他の詩は、知らなくても、これは知っているという人は多い。

最後がすごい 「みんなちがって、みんないい」

今年、没後80年を迎える金子みすゞ(1903年4月11日~1930年3月10日)は、大正末期から昭和初期にかけて優れた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の巨星」とまで称賛された、26歳と言う若さで亡くなったのが惜しまれる。
夫に娘を自分の母に託すことを懇願する遺書を遺し服毒自殺する。

本展では、新たに遠縁宅から発見された、みすゞの少女時代の写真が初公開。
さらに遺稿が記されている手帳、みすゞが育った仙崎や暮らした下関での資料が展示されている。
今回の圧巻は、みすゞを愛する63名の著名人による『みすゞやその詩についてのメッセージ』『そこからインスピレーションを受けた書画やイラスト』も展示されている。

片岡鶴太郎は、「おさかな」という詩に寄せて、「鰯」の絵。

「海の魚はかわいそう
お米は人につくられる
牛は牧場で飼われてる
鯉もお池で麩を貰う

けれども海のおさかなは
なんにも世話にならないし
いたずら一つしないのに
こうして私に食べられる

ほんとうに魚はかわいそう」

リリー・フランキーは「不思議」という詩に寄せて

"人々が生きる中で、面倒で忘れてしまおうとしている感覚。
みすゞは、それを責めるのではなく、不思議でたまらないと書く"

里中満智子さんは、「積もった雪」という詩に寄せてイラストを描いています。
素晴らしく綺麗なイラストです。

とにかく、たくさんの金子みすゞファンが、コメントを寄せています。
これを読んでいくだけで値打ちのある展覧会です。
数名の方がビデオでも登場します。

その中で、今年84歳になられる長女の上村ふさえさんの言葉が感動的でした。
3歳の時に母の金子みすゞさんが亡くなっています。

(言葉の言い回しの微妙な点は違っているかも。ご容赦を。)

母への思いとして「親がいなくてもがんばって生きてきたことを誉めてほしい」と思っていたけれど・・・・
今は「たくさん愛情をくれてありがとう。気づけなくてごめんなさい」という思いです。

共に生きたのは、わずか3年だけれど、お母さんが残した作品の数々が
自分を励ましてくれたのだろう。

心が温かくなる感動する展覧会です。
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大恐竜展 知られざる南半球の支配者

2010-03-23 | ア-トな話し
2010.3.20~5.30 大阪市立自然史博物館

写真は、マプサウルス

昨春東京国立博物館で開催され57万人を集めた展覧会が、いよいよ大阪に来ました。

その時の売り文句は、「世界初の公開、史上最大級の肉食恐竜「マプサウルス」(アルゼンチン産)の成体と幼体の復元骨格。」

今回は、関西初上陸です。


恐竜が活躍した時代をジュラ紀と言う。
現在から約1億9500万年前にはじまり、約1億3500万年前まで続く地質時代である。
ジュラ紀は英語ではJurassic periodと言う。
映画のジュラシック・パークは、ここから来ています。「ジュラ紀の公園」ですね。
当時、フィギュアを集めていました。ここ。

地球の大陸はパンゲアひとつだったのが、北半球のローラシア大陸と南半球のゴンドワナ大陸に分裂した。
今回の展覧会は英語表記では、dinosaur of gondwanaです。
ゴンドワナの恐竜です。



会場には、いろんな見る工夫がされています。
これは、当時の大陸の様子。
画面に出ている、白亜紀とはジュラ紀の次の時代です。
子供には、「昔、昔、ずっと遠い昔」で大丈夫ですね。



これが、マプサウルスの親子です。


これが、もう一つの目玉
ギガノトサウルス。後ろから撮りました。




二つ並んだところ。
左が、ギガノトサウルス。 右が マプサウルス

場内は、撮影出来ますが、フラッシュは禁止です。係員が直ぐに飛んできます。
恐竜をバックに子供を携帯で撮ってる人は、明るい場所を探さないとですね。
中学生以下は、無料ですから、会場内は圧倒的に親子連れが多い。
大人1200円は高すぎますがね。大人だけだと元は取れない(笑)

とにかく恐竜は、名前が覚えきれないくらいあります。




アンモナイトの化石。
会場では、触れます。
小さな子供にとっては、いずれ学校で習うもの。「ボク、触ったことがあるよ」
て、自慢できるかも(笑)

隣に、恐竜のフンの化石もありました。こちらも触れます。(笑)

今年は、ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブ アリーナ ツアー イン ジャパンというのが開催されます。
名前の通り、恐竜達が動き回るのです。(スゴイな~)
イギリスからやって来て、全国7会場。各4日間公演。
公式HP
大人4200円~10500円。チケット入手も大変そうです。

今年は、恐竜の年です。多分。
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まず、電卓を用意してください

2010-03-20 | 「へぇ~」という話し
1.自分の生まれた年を西暦で入力
2.その数字に ×50
3.+4
4.×400
5.+33
6.生まれた月日を2回足す(例えば12月24日生まれなら 1224 を2回足す)
7.+365
8.+12
9.-2010(現在の西暦)
10.÷2

ワー ビックリした!!すごくないですか??

以上、マエッチさんのブログからの転載です。

何と、電卓には
生年月日が出ています。

良く出来ていますね。感心です。

良く出来た話には、裏があるというのが、長い間生きた(笑)人生訓です。

365て一年?、12て月かな? -2010(現在の西暦)て、来年どうするの?

そんなことを考えても解明出来ませんでした。(笑)

数学得意の息子にメールしたら、直ぐに計算したメモが写メールで送られて来た。


入力する年は"年" 月日は"月日"と表記します。

{("年"x50+4)x400+33+2x"月日"+365+12-2010}÷2

これは次の式になる。

={"年"x50x400+4x400+ 2x"月日" +33+365+12-2010}÷2

赤文字は1600、青文字は-1600 になる。
つまり、2つは結果的にゼロになるので、次の通り(成るほど・・・そういうことか)

={"年"x20000+2x"月日"}÷2

結局下記の通り。

="年"x10000+"月日"


つまり、"年"を桁上げしただけの式。


それらしい数字を、見せかけてうまく作ったものです。考えた人が偉い。

来年も使うなら、365は366にして -2011 ですね。

数学て面白い? (笑) 息子に感謝です。
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関空に100円で行ける。 スカイシャトルバス

2010-03-18 | 街角の話し
関空に100円で行けるバスが運行してます。

現在は、関西空港駅⇒エアロプラザ前⇒関空展望ホール⇒りんくうプレジャータウン シークル⇒りんくう プレミアム・アウトレット⇒イオンモールりんくう泉南 です。

もちろん、イオンモールりんくう泉南から逆に関空まで行けます。どこまで乗っても100円です。

イオンモールりんくう泉南への路線は、2010年3月31日までらしい。

関空からアウトレットまでは、4/1以降も運行される予定です。

イオン泉南より南の人はいいが、駐車場が問題ですね。

関空までは
電車なら、りんくうタウン駅から350円
車なら、1800円と駐車場代

断然お徳ですよね。

イオンモールりんくう泉南からはなくなると聞いたので行って来ました。
目的は展望ホールです。

シークルに停めました。1時間無料。2千円以上のお買い物で3時間無料です。

最初の画像のリムジンバスが来ます。
平日なのに、補助席以外は満席です。すごい人気ですね。
立ち席はないから、混雑時は、ギブアップですね。早くから並んでください。

展望ホールまでは12分です。



いい感じです。



向こう側が着陸機。車輪から煙が出てます。
手前が、離陸のための待機中。

しばらく見てるとシステム(笑)が理解できます。離陸機が待機モードに入ると。
まもなく空の彼方から、飛行機が見え始め、目の前に着陸します。

まさに次から次です。さすが関空と感心します。

見ていて、飽きないですね。

飛行機の離着陸については、このページで紹介してます

展望ホールの入り口でパンフレットは必ず貰いましょう。
「関空に離発着する世界のエアライン」というページがあります。
尾翼の絵が載っていますから、これと突き合わせるのが楽しいですね。
何時何分に離発着するかは、室内にリアルタイムの電光掲示板があります。
4階にはシヨッピングフロアがあります。

男心(笑)を誘う飛行機のプラモデルやグッズが一杯。

JAL WING COLLECTIONという食玩があります。
SKY WINGS というダイキャストの飛行機は「ここにしか売ってない」と、ソソル言葉が書かれています。結構高いのもあります。
今、お買い物すると、このクリアーファイルがサービスで付いています。



シークルに戻って2000円以上のお買い物をしないと・・・・

大起水産の回転寿司にしました。
ここは、おいしいけれど高いのが評判です。少し食べれば、2000円はすぐ超えます。

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煉瓦館アート展へ出展

2010-03-14 | ア-トな話し
今年も、熊取町主催の煉瓦館アート展が開催された。
2010.3.14~3.21

3年連続出展です。

2008年

2009年



今年の作品です。
羅漢と御幸桜
(頂法寺六角堂)

御幸桜は京都で一番早く咲くと伝わるしだれ桜です。

この羅漢様は、「和顔(わげん)愛語(あいご)」を実践し、いつも「にこにこ」されています。
「和顔愛語」の教えとは、いつも優しい顔つきで、穏やかに話をするように心がけてさえいれば、必ず良い報いがあると説かれたものです。



去年まで曳航されていた小垣内(おがいと)区の、だんじりが展示されています。
熊取町で一番古いだんじりです。
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アクセス解析の面白さ

2010-03-13 | 「へぇ~」という話し
「gooな話」という、このブログにアクセス解析というのが有料サービスであり、現在10日間のお試し期間中だ。申し込みの有無にかかわらずに付いてくる。
これがなかなか面白い。思わず「へぇ~」と思ってしまう。

本ブログで昨日アクセスのあったページの回数の多いベスト20です。
最新記事以外は、何らかの検索で来て頂いたのでしょう。

ベスト20


1 新生 一等国
 これは昨日アップした最新記事ですから、常にウォッチして頂いている方々のおかげです。

2 古紙の相場  日経新聞
 2006年の記事。「潰れないのは さおだけ屋だけじゃなかった」という本が流行りだしたのかな。古紙に関心がある人が増えたのではないと思うが。

 
3 大阪ミナミのおもろいで~看板ベスト10

4 第41回日展

 日展は現在開催中

5 かくかくしかじか
 ダイハツのムーブのCMも少し変わりましたが、「かくかくしかじか」は、まだ流行っているようですね。
 
6 じつは滋賀県は寺密度が一番
 検索のキーワードは寺密度?

7 "へぇ~"が多い サムハラ神社


8 オードリー・ヘップバーン ボブ・ウィロビー写真展&オードリー・コレクション
 どこかで、この展覧会やってるのかも?

9 アバター Avatar  【映画】


10 ボケない小唄

 まだまだ健在な唄のようです。
 
11 世界一高い日本酒
 
 2005年の記事。世界一に弱いのかな?

12 R.S.V.Pとは何?

 「ご返事願います」の意味の略語です。返事は早い目にです。

13 第39回 日展 大阪展

 これは、今回の日展に参考URLとして付けたからでしょうね。

14 書けない漢字

 このシリーズは2回でやめてしまったけれど、再開するかな~。

15 四季
 
森 博嗣の本のタイトルです。


16 男は度胸、女は愛嬌のことわざの続きは?

 これこそ、「へぇ~」と思ってしまいまいよね。

17 杏マナー

 どこかのクイズ番組で出たのかな?「ポップル錯視」の話です。


18 ボルゲーゼ美術館展

 ハプスブルクが来て欲しかったけれど(笑)
 カラバッジョ、ラファエロがキーワードなのかな?


19 欲窮千里目 更上一層楼

 シーズンだから、先生が卒業生に贈る色紙用に検索に来たのかな?
 
 「遠くを見るためには、より高いところに登らなければならない」という人生訓です


20 がんこ 岸和田 五風荘

常連のファンの方にも、そんな記事も読んだことがあるな~と
懐かしく再読頂けるのではないかと思います。

試用期間は、もう少しありますので楽しみです。

3本も関連記事を書いた『のだめカンタービレ』が、入ってないのは惜しいな。
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新生 一等国

2010-03-12 | お酒の話し
昔、昔 熊取には「一等國」という、お酒があった。

kazu_sanの熊取町のページ

駅近くの「酒工房 はら」で、新生一等国として売り出している。
懐かしさのあまりに思わず買いに行って来ました。

お店に入ると、あるある・・・・・。

「懐かしいですね。大好きなお酒だったのですよ、醸造やめられたのでは?」

「今も、一等国は、置いてないのというお客様が絶えないのですよ。それならば復興しようということで、義本さん(元の醸造家)にお願いして、レシピを教えて貰って、浪花酒造(浪花正宗のお酒で有名)さんに協力してもらったのです」

「味は、一緒なのですか?」

「清酒と純米がありますが、清酒の方が元の味に近いと思いますよ」

とりあえず、清酒の方を買いました。

ラベルは元のデザインとは違うけれど、「一等國」というロゴは一緒です。

昔のラベルは、kazu_sanのお酒ラベルへ

飲んで見ましたが、最近の甘口傾向の中、辛口ではありますが、う~ん。ちょっと違うかな。
なかなか元の味を出すのは難しい。飲む方の思い込みもあるしね。
甘口は、ごまかせるが、辛口は難しいと思いますよ。

何杯か飲むと、「これでいいのか・・・」と思えて来ますね。

浪花酒造さんだって、プロが揃って作ってるのだから。

はら酒店と浪花酒造のチャレンジ精神に乾杯ですね。



今、買うと、このタオルをくれます。


このシールも、貰いました。

我が町 熊取に戻ってきた酒のお話です。
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第41回日展

2010-03-10 | ア-トな話し
日展 大阪市立美術館 平成22年 2月20日(土)~ 3月28日(日)

今年も行って来ました。
日展 第39回

第40回日展



倉林愛二郎 刻09

思わずガムテープを外したくなりますね(笑)
リアルです。左上には蝶とセミが描かれています。整然としたリアルさ。



吉引邦子 陽射し 第41回日展特選


明るい陽射しの中、親子なんでしょうね。
寒色の比率が多いのに、温かく感じられます。
開け放っているドアがいいですね。


樋口 洋 春雪

東京駅(多分?) 中途半端に降った雪が、もう溶けている。
写真のように、一瞬を切り取っている。すごいですね。



中島健太 滑走路に限りなく近い場所 第41回日展特選

ただ何気なく立って居るだけですが。
感じますね。
ドアが開いていて自然な開放感が出ている。清楚という感じが一杯。
絵も大変うまいが、表題がいい。
意味が不明だが、彼女が、これから飛び立つのだろうか?




李 暁剛(り しゃおがん) 満ち潮 第41回日展特選

3年連続で出会いました。毎回取り上げています。
強烈な個性ですね。
デッサン、構成ともに抜群です。
タイトルの満ち潮、バックに確かに水がありますが・・・・
象徴的ですよね。毎回楽しませてくれる画家です。



中村賢次 夏の夜に舞う 第41回日展会員賞

ホタルなんですね。
夏の夜の夢の出来事みたい。
イスがめちゃめちゃ丁寧に描かれている。

温かい雰囲気が感じられ、引き付けられます。



鍵谷節子 赫い葩

前々回に紹介しましたが、この人の赤と白は他の人とは違うのですね。
絵をみた途端に、鍵谷さんと分かる。

彫刻部門もたくさんの、いい作品がありました。
今までは、雑然と並んでいた展示ですが、今回は整然と見やすくなっています。


能島征二 海を見ていた

裸婦が一杯あるなか、ブラもパンティーも付けている。
後ろに回っても--当然ですが。
目のやり場に困らない作品です。

書のコーナーは、いつも通り駆け足です。



近藤摂南 坂村真民の詩

周りの作品が近寄りがたい達筆の中、これは目立ちますね。
黒いリボンが付いてました。他界されたのですね。
ご冥福をお祈りします。
近藤摂南さんにとっては、最後の日展ですが、みんなに見てもらえるのだからいいですね。


日展に行く楽しみは、特選に選ばれたどうかでなく
自分で感じた物を楽しめるとこです。
結果的に、特選が多くなりますが。

今年も、いい作品がたくさんありました。
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THE ハプスブルク

2010-03-05 | ア-トな話し
京都国立博物館 2010/01/06 ~ 2010/03/14

すごい展覧会が開催されている。

"THE"という定冠詞がついているのが、すごい。
 別にルールがあるわけではないが、定冠詞を付けるというのは、主催者側の自信の表れでしょう。

ウィーン美術史美術館(オーストリア)やブダペスト国立西洋美術館(ハンガリー)などの所蔵品から、ハプスブルク家ゆかりの名品を中心に選りすぐった絵画や工芸品、合計約120件を公開する展覧会です。

13世紀から20世紀初頭まで、実に600年以上にわたってヨーロッパに君臨したハプスブルク家は、巧みな結婚政策によって神聖ローマ帝国の皇帝を数多く輩出した名門。
膨大なコレクションは、ハプスブルク家の威光を示す豪華絢爛さ。
それは、
「ベラスケスもデューラーもルーベンスも、わが家の画家でした。」というフレーズにぴったしです。


最初は、特別出品の明治天皇からオーストリア・ハンガリー二重帝国(当時)の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に贈られた画帖と蒔絵棚が展示されています。

「さあ~、ハプスブルクを見るぞという意気込みが、くじけますが(笑)・・・・」

二度と見ることがないという意味では、貴重な作品です。
瑞穂蒔絵棚の美しさには圧倒されます。


この展覧会の真骨頂とも言うべき、イタリア絵画、ドイツ絵画、スペイン絵画、フランドル・オランダ絵画の分野で、16世紀から18世紀にかけての有名作家による一級品の大集合です。会場の中央に、お待ちかね「ハプスブル家の肖像画」があるという構成です。

まずは「イタリア絵画」
何といっても、ティツィアーノです。工房作品も含め、3点がずらっと並んでます。
向かい側にも、もう1点。いいですね。

ジョルジョーネ「矢を持った少年」
1505年頃、油彩、板 ウィーン美術史美術館蔵

板絵なんですね。見とれてしまいます。

「スペイン絵画」

エル・グレコの「受胎告知」もありますが、やはりムリーリョですね、3点あります。


中でも「悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル」はすごい。
ムリーリョの描く優しいタッチは、フェミニンな大天使ミカエルの姿にどきっとしますね。


いよいよ肖像画コーナーです。

 
いきなり、目玉作品のひとつである、フランツ・クサファー・ヴィンターハルターの描いた巨大な「オーストリア皇妃エリザベート」の肖像画が出てきます。

大きい絵です。右から、中央から、左からと何回も見ました。

当時のヨーロッパ宮廷一といわれた美貌と、身長172cm、ウエスト50センチで体重は50キロという驚異の体形の持ち主だった。
愛称シシィ。
美術館の庭には、彼女の等身大の看板が出ています。記念撮影用ですね。
彼女がよく行ったというハンガリーのお店ジェルボーの日本店が作ったシシィ関連のお菓子が会場限定で売っています。


シシィボックス(マドレーヌ)





アンドレアス・メラー「11歳の女帝マリア・テレジア」
1727年、油彩、カンヴァス ウィーン美術史美術館蔵

気の強さが顔に出ていますね。
皇帝になったことはないけれど、一般的に女帝と言われていた実力者です。





ディエゴ・ベラスケス作「白衣の王女マルガリータ・テレサ」と「皇太子フェリペ・プロスペロ」。

二人並んだボスターも良く見かけます。
会場入り口もそうでした。
会場内も、二人並んでいました。

「可愛いな~」だけでもいいのですが。


二人はスペインを治めたフェリペ4世とマリアナの間に生まれた6歳差の姉弟で、描かれているのは5歳の頃のマルガリータと2歳のフェリペです。
 
 マルガリータは幼い頃からウィーンにいるレオポルトと婚約しており、16歳の時に結婚しましたが血族結婚の繰り返しのため、生まれた4人のうち3人は1歳に満たずに死亡してしまいます。また本人も次女の出産後に体調を崩し、21歳の若さでこの世を去りました…。

 フェリペは幼い頃から病弱でした。これも血族結婚の繰り返しの末に生まれた子であったためです。その病弱な身体を悪霊から守るために鈴をつけていたのでした。しかし、その甲斐もなく、この絵が描かれた2年後に夭折します。

二人の運命を知ると、なお一層、この絵に惹かれますね。

係員が「この部屋は混みますので・・・」という看板を持って歩いています。
これだけ揃っていれば仕方ないよね。

「ドイツ絵画」



ルーカス・クラナッハ(父)「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」
1530年代、油彩、板 ブダペスト国立西洋美術館蔵

これが今回の展覧会の超目玉作品という人も多いようです。
ちょっと気持ち悪いという人も居るかも知れませんがね。

サロメは、ヘロデ・アンティパスに、祝宴での舞踏の褒美として「好きなものを求めよ」と言われ、母ヘロディアの命により「洗礼者ヨハネの斬首」を求めたという新約聖書の話です。

何を感じますか?


「フランドル・オランダ絵画」

ヤン・ブリューゲル(父) 森の風景

見落としてしまうかも知れませんね。当時としては風景で縦書きは画期的だったのです。
細部まで実に緻密に描かれています。
隣に架かっているルーラント・サーフェリーの「動物のいる風景(背景にオルフェウスとトラキアの女たち)」
前景の動物達に目が行きますが、作品のテーマは、(背景にオルフェウスとトラキアの女たち)の方にあるのですが、探すのは大変です。


そして最後の方に静かに展示されていた作品。




レンブラントの「読書する画家の息子ティトス・ファン・レイン」。

光の使い方が秀逸です。

最後のコーナーは
「美術収集室の美術工芸品」


ラピスラズリの鉢

照明が少し暗いのか、輝く青色が、今ひとつ、はっきりしませんでしたが・・・

好きな絵や、もうひとつ好きになれない絵もあるかも知れませんが
有名な画家の名前を知らなくても
ハプスブルク家について全く知らない人でも

取り敢えず観ておこうですね。

これだけ厳選された素晴らしい作品をまとめて観る機会は滅多にないと思います。



名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 )

私も、この本で勉強中です。
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