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OSAKA光のルネサンス

2006-12-30 | 街角の話し
大阪は中之島公園を中心に行われる光のイベントです。今年で4年目です。
会社帰りに、少し覗いて行くのには格好の場所にあります。
神戸のルミナリエのように、長時間並ばされることもなく、「ちょい覗き」には、何とも便利です。
去年の神戸ルミナリエ
今年は、12/1~12/26まで開催。但し、メインの「光のアーケード」は、12/16~12/26の間だけ音楽に合わせて点滅します。30分おきに15分間だけですが、音楽とシンクロしてなくても色の変化で十分楽しめます。



「ウォールタペストリー」は、大阪府立中之島図書館正面の壁をスクーリンとして、ファンタジーな光のシヨーがありますが、すごい混雑ですので、、「ちょい覗き」の人は、遠くから眺めるだけで我慢しましょう。(笑)


バラ園の東にある剣先グラウンドも華やかです。淀屋橋から歩く人は、まだ先にあるのでお見逃しなく。



大阪市役所庁舎前には、ザ・ワールドリンキングツリー2006として光のクリスマスツリーがあります。愛と平和と友好のシンボルとしてノルウェイから届けられたもので、約13mのツリーに約6000球の明かりが灯ります。

ルミナリエは震災の鎮魂という目的があり、人は多いが、大勢の警備員に行方を阻まれ、数時間遠回りをさせられたあげく、満員の人混みを歩くだけに終わりがち。
大阪の特色は、"川"とのコラボレーションです。いくつかの「クルーズ」も用意されています。川にはいろんな趣向を凝らした船が行き交います。
さすがは、水の都、大阪です。



淀屋橋の橋の上からは、ビルの壁面を利用した、親子の雪ダルマを見ることが出来ます。
帰りに、見るには格好の癒しになります。


中之島三井ビルディング、いわゆる東レビルです。
15階から30階までの東側ガラス面を利用して、ブラインドの開閉により図柄を描く。今年は親子の雪ダルマです。

OSAKA光のルネサンス。
来年は、さらに進化するかな。楽しみです。
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通天閣

2006-12-16 | 街角の話し
「泣いたらあかん、明日、二人で通天閣に登ろう」

西加奈子 著。筑摩書房。「通天閣」の一節である。

今、大阪のある本屋では、リリーフランキーの「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」の隣に、この本が積んである。装丁は、どちらも白地に赤文字。
並べて置くアイデアはさすがに大阪風。
東京タワーは大分以前に読んだので、思わず買ってしまった。
大阪人としては、きっと東京タワーに負けない本だろうと期待して(笑)

通天閣界隈に住む二人の物語。

40代、独身、離婚歴あり、町工場に勤務、性格にいささか問題ありという男。
そして、ニューヨークに行ってしまった恋人が忘れられない女。まだ別れてないということだけが心の支え、恋人に罪悪感を覚えさせるためにだけ、場末のスナックで働く。

ケッタイナ二人の日常が交互に描写されて物語は進んでいく。場所が通天閣近くというだけで、二人の接点は、なかなか見えて来ない。

町工場と場末のスナック。それに相応しい人間模様が描かれて行くが、まったく元気がない、読んでいても元気がなくなる、何か「けだるい」。
生きて行くのが「ヘタ」な二人だ。

結局恋人に振られたことが、はっきりして、何もかも嫌になった女が、お店のママに声をかけられるのが、冒頭の言葉。

そんな時に通天閣で事件が起こり、一挙に、話は、盛り上がって来る。

-ネタバレになるので以下の粗筋は省略-

「しんどい時は、自転車降りて歩こうな」

誰からも愛されない人生だが。
愛してくれるのだろうか、ではない

愛そう。

なかなか、いい言葉が続きます。

最後の風景は、通天閣に雪が降っている....。

通天閣に雪は似合うのかも知れない。

誰でも、誰かに愛され、誰かを愛している。
死にたくなったとき、愛そう、愛してやると考えることにより、生きて行く活力が湧いてくる。
通天閣を見上げれば、そこには「明日がある」

作者の、巧さが光る本です。

東京タワー程に、格好良くはないけれど、読み終えた後、通天閣に行って見ようという気になる本です。

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