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世界をひらく ―古地図への誘(いざな)い―

2023-03-19 | ア-トな話し
久保惣美術館
開館40周年記念 コレクションのあゆみ 第4部 
常設展
世界をひらく ―古地図への誘(いざな)い―
令和5年2月11日(土・祝)~3月26日(日)


開館40周年を記念して久保惣コレクションの歩みの連続企画の第4部として、トヨタ久保グループから平成21年度に寄贈いただいた古地図のコレクションである第五次久保惣コレクションを展示。

 世界でも39冊しか発見されていないプトレマイオス「地理学」(ラテン語版)や、ブラウによる12冊本の「世界地図帳」(フランス語第二版)など希少な作品を筆頭に公開し、オルテリウスやメルカトルによる地図帳において世界がどのように広がってきたのか、また世界地図帳ならびに日本国内においてどのように日本が描かれてきたのか。


3月までの展示案内
表紙は大好きな 宮本武蔵の枯木鳴鵙図 です


美術館の入り口

美術館の庭




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ポーラ美術館コレクション展 あべのハルカス美術館

2021-07-14 | ア-トな話し
ハルカス美術館のパンフレット

展覧会「ポーラ美術館コレクション展 モネ、ルノワールからピカソ、シャガールまで」が7月9日、あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区、あべのハルカス16階)で始まった。

 同展は、日本でも屈指の西洋絵画コレクションを誇るポーラ美術館(神奈川県箱根町)から、モネ、ルノワールやピカソ、シャガールなど特に人気の高いフランスで活動した画家28人による印象派からエコール・ド・パリの絵画74件に、アール・ヌーヴォーとアール・デコの化粧道具12件を合わせた総数86件の作品を展示する。

美術館は結構混んでました 満員の一歩手前かな?
人と人の間を開けるように係員が注意してました



今回撮影可能の場所です

レースの帽子の少女 ピエール・オーギュスト・ルノワールの展示場所です
4組ぐらい待つ必要があります


レースの帽子の少女 ピエール・オーギュスト・ルノワール 1891年
今回のトップ作品ですね 何回か見てると段々可愛くなって来ますね

睡蓮 クロード・モネ 1907年

婦人像(C.D.夫人) アメデオ・モディリアーニ 1916年頃


帽子の女 パブロ ピカソ

花売り パブロ ピカソ

オペラ座の人々 マルク シャガール

アネモネ ピエール・オーギュスト・ルノワール

絵画作品以外も展示されています
アール・ヌーヴォー時代の化粧道具

エミール・ガレ
女神文香水瓶
青い栓をもつ撫で四方の形の香水瓶。四方にかなり大きなカボション4個を溶着している。左右の2個はサファイアブルー、正面と背面は透明である。金彩と青いエナメル彩による縁飾りが描かれた表裏のメダイヨンの表面には、白と黒のみを用いたエナメル彩によって、片手にたなびくリボンを持って車輪にのる運命の女神と、ラッパを吹く風評の女神を描き出している。

美術館の入口
今回は人と同じくらいの高さのレースの帽子の少女 と並んで撮影出来るコーナーもあります
少し並ばないとダメですが・・・


美術展のカタログです
久々の美術展ですが色んな画家の作品があり自分なりに楽しめます
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ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

2021-03-17 | ア-トな話し
2021年1月30日(土)~ 3月28日(日)
ハルカス美術館
オーストリアとスイスに挟まれた独立国家の君主であるリヒテンシュタイン侯爵家は12世紀以来の長い歴史を持ち、歴代にわたる美術作品の収集によって高い名声を得ています。
クラーナハ(父)ら侯爵家秘蔵の油彩画63点をはじめ、華麗な宮廷の空間を彩った陶磁器など全126点のコレクションにより、優美なヨーロッパの貴族文化の香りを楽しめます。


リヒテンシュタイン侯国とは

現在世界で唯一、家名が国名になっているリヒテンシュタイン侯国は、今年建国300年を迎え、かつて神聖ローマ皇帝に仕えたリヒテンシュタイン侯爵家が統治しています。アルプスに抱かれた小さな国土にはライン川が流れ、大都市の喧騒とは無縁な穏やかな時間が流れています。この国は現在金融業などが盛んで、小さいながら世界屈指の豊かさを誇りますが、昔から侯爵家は代々領地経営に成功して富をたくわえ、皇帝にも貸し付けを行うほどでした。その富を背景として積極的に収集した美術作品により、現在のコレクションが形成されていったのです

スイスとオーストリアの間に位置し世界で6番目に面積が小さい国「リヒテンシュタイン公国」。 その面積は、日本の小豆島(153km²)とほぼ同じで周囲を山々に囲まれた自然が豊かな国です。




宮殿内部



ヨーゼフ・ノイゲバウアー
《リヒテンシュタイン侯フランツ1世、8歳の肖像》

フランツ1世(1853-1938)が8歳の時の肖像。ブロンドの長髪が美しい美少年として円形のキャンヴァスに描きこまれていて、その満ち足りた表情からは激動の晩年を想像することはできない。

1861年、油彩・キャンヴァス

宗教画

ルーカス・クラーナハ(父)《聖バルバラ》

北方ルネサンスの巨匠、クラーナハ(父)による聖女バルバラ。彼女はおそらく聖書を開き、そちらに目を落としている。均整のとれたプロポーションで過度な装飾を抑制する傾向があるイタリア・ルネサンス芸術と異なり、本作でクラーナハは豊かな装飾が施された衣服を優美な立ち姿の聖女に与えている。

1520年以降、油彩・板

神話画・歴史画


ペーテル・パウル・ルーベンスと工房《ペルセウスとアンドロメダ》

ルーベンスとその工房が描いたのは、海の怪物を退治したペルセウスが拘束されていたアンドロメダを開放する場面。完全武装したペルセウスと、裸体のアンドロメダとの肉体の対比により、アンドロメダの美しい裸身が一層際立たせられている。

1622年以降、油彩・キャンヴァス

磁器―西洋と東洋の出会い

景徳鎮窯《染付花鳥文金具付壺》
金属装飾:イグナーツ・ヨーゼフ・ヴュルト

中国景徳鎮で康熙年間(1662-1723)に作られた壺に鍍金したブロンズの装飾金具をつけたもの。 桑の葉をモチーフにし、蓋の天辺には桑の実が付けられている。

磁器:青の下絵付、順治〜康熙年間(1644- 1723)、金具:鍍金されたブロンズ 1775/1785年


有田窯《青磁色絵鳳凰文金具付蓋物》
金属装飾:イグナーツ・ヨーゼフ・ヴュルト

古伊万里の蓋物にウィーンで豪華な金属装飾が付けられた作品。蓋の上には森の精シラノスと思しき人物像が付けられている。

磁器:上絵付 1690-1710年、金属装飾:鍍金されたブロンズ 1775/1785年、人物像:後補

展示室には撮影可能な部屋があります


ウィーン窯・帝国磁器製作所
アントン・デーリンク
イグナーツ・ヴィルトマン《金地花文ティーセット》

この豪華なティーセットは、侯爵家のティータイムのために使われた。蓋付きの大きなポットは熱湯あるいはコーヒー、小さい方は温めたミルクが入れられた。砂糖入れは3頭のスフィンクスが脚になっている。鉢は菓子用だろうか。金地には花が描かれており、ポット類や砂糖入れはもとより、12客のティーカップと受け皿もすべて異なった絵柄で、白、青、紫などの雪割草が描かれている。

1815年、硬質磁器、金地、線刻、一部研磨、エナメルの上絵付


この部屋に展示されている作品は額縁も撮影できるのがうれしい

フランツ・クサーヴァー・ペター ≪ヨウムのいる花と果物の静物≫ 1830年

フェルディナント・キュス《バラとアンズのある静物》
展示されている作品のベスト1



フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》
図録の表紙にも使われています


図録

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天才絵師・狩野永徳の傑作!『洛中洛外図屏風』×渡辺いっけい

2020-11-22 | ア-トな話し
狩野永徳《上杉本洛中洛外図屏風》左隻
以前に展覧会で観ました
ブログは 狩野永徳展 ここ 

2007.10.16~11.18まで、京都国立博物館で行なわれていた
 

2020年11月7日(土)美の巨人たち で放映がありました

狩野永徳《上杉本洛中洛外図屏風》右隻

21世紀に登場した、航空画像などを使ったデジタル地図サービス。“高い所から街を一望したい”…その願望は、なんと16世紀に達成されていました。国宝『洛中洛外図屏風』の中で。
『洛中洛外図屏風』は、京都の街を俯瞰で描いた六曲一双の屏風絵。作者は当時まだ23歳の若者。日本美術史上最強の御用絵師一族から現れた天才・狩野永徳です。
右隻は東寺・清水寺などの都の東側、左隻は金閣寺・高尾の山々など都の西側が描かれています。まず作品を前にして目に飛び込んでくるのは、まばゆい黄金の輝き。そしてその黄金の雲間から、山や河、都市のランドマーク、人々が活き活きしている姿を垣間見ることができるのです。
京の都を俯瞰したこの屏風は一体何のために描かれたのか?そもそも天空から見下ろした絵をいかにして描いたのか?謎を解く鍵は京都御所近くに佇むお寺に。
今回は俳優・渡辺いっけいが屏風の中に!? デジタル地図サービスの人型アイコン“ペグマン”に扮して、『洛中洛外図屏風』の世界を動き回ります
今回番組で取り上げた狩野永徳の「洛中洛外図屏風」は、東京国立博物館で開催されている特別展「桃山―天下人の100年」での展示は前期のみだったので、残念ながら現在は終わっています。もともとこの屏風は米沢市の上杉博物館に所蔵されているもので、精巧な複製が常設されています。
後期展示では、江戸前期に活躍した岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風(舟木本)」が展示されています。岩佐又兵衛は生前より「浮世又兵衛」の名で呼ばれていたと伝えられ、その名から浮世絵の開祖と見なされることもある絵師で、英一蝶がその実力を浮世絵の菱川派に比肩するものとして認めていたという記録も残っています。「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、狩野永徳の作品以上に人物にスポットが当てられ、とにかく人、人、人。その緻密な描写と画面から溢れる賑やかさに感動します。事前にウェブ予約は必要ですが、是非ともこの機会に東京国立博物館に足を運んで実物をご覧になってください。日本美術史上、最も豪壮で華やかと言われる桃山文化の至宝が集められた特別展「桃山―天下人の100年」。

ずっと気になっていた、あの屏風に描かれている雲。金ピカの雲である。画面の半分以上が雲の絵という屏風もある。人や建物を雲の隙間から見せる構図なのだから、今なら飛行機から眼下に見下ろす風景かもしれない。しかし、もっと身近に人々の日常が生き生きと描かれている。観光案内図のようでありながら、なぜ快晴ではいけないのだろうか。曇天の雲ではなく、もくもくとした綿雲、雲を金色に輝かせてまで、なぜ雲が必要なのだろうか。

特別展「桃山―天下人の100年」

会場
東京国立博物館 平成館

会期
前期展示:10月6日(火)~11月1日(日)[終了]
後期展示:11月3日(火)~11月29日(日)

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奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―  再度  あべのハルカス美術館

2020-10-13 | ア-トな話し
読売新聞の記事です
展覧会の後期を待っていきました
展覧会の前期は 奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―  あべのハルカス美術館 ここ


長澤芦雪 虎図襖 重要文化財
無量寺障壁画  和歌山県串本町、串本応挙芦雪館 蔵
長澤芦雪(ながさわ ろせつ、宝暦4年(1754年) - 寛政11年6月8日(1799年7月10日))は、江戸時代の絵師。円山応挙の高弟。
三十三歳の時、南紀串本にある無量寺障壁画の制作を師に代わって務めるため南紀に出向く。この年暮から翌天明七年(1787)春にかけて無量寺はじめ、成就寺、草堂寺、田辺の高山寺を廻って多くの襖絵や屛風を描いた。この時に蘆雪の奇才は一気に開花したとみられる。無量寺の障壁画に示された大胆なデフォルメと奇抜な構図や軽快に引かれる線の生き生きとした運びは、その後の蘆雪画を特徴づけるものだ。また、付け立てや墨のにじみを極端に使用して大画面を構成する見事さは、応挙から隔絶している。その一方で一寸四方の画幅に五百羅漢を描く超細密画も残す。


長澤芦雪 龍図襖 重要文化財
無量寺障壁画  和歌山県串本町、串本応挙芦雪館 蔵



 狩野山雪「寒山拾得図」重要文化財

狩野 山雪(かのう さんせつ、天正18年(1590年) - 慶安4年3月12日(1651年5月1日))は、江戸時代初期の狩野派の絵師。京狩野の画人狩野山楽(光頼)の婿養子で後継者
画風では「寒山拾得図」にみられる無気味な造形だ、「雪汀水禽図屛風」にみられる幾何学的構図と工芸的手法による静謐さも山雪の資質である。


鈴木其一「紅葉狩図凧もみじがりずたこ」
寛政7・8年(1795・96)~安政5年(1858)
其一は職人としての自覚を強く持ち、見積り書では発注者の希望に応じ、工房制作を堂々と展開した。また「紅葉狩図凧もみじがりずたこ」の箱書に「金杦邑かなすぎむら画狂其一筆」と自署し、葛飾北斎同様に自らを「画狂」としている。



耳鳥斎 にちょうさい 別世界巻 べっせかいかん(部分)
一巻 紙本墨画淡彩 寛政5年(1793)頃 大阪府・関西大学図書館
耳鳥斎 生年不詳~享和2・3年(1802・03)頃
耳鳥斎は大坂京町堀三丁目界隈でもともと酒造業を営む家に生まれ、後骨董商に転じた。
耳鳥斎の戯画人物には蕪村ぶそんの俳画人物との類似が指摘され、両者の影響関係は今後の課題である。
 耳鳥斎の傑作「別世界巻べっせかいかん」は、「烟草好たばこずきの地獄」に始まり「馬士の地獄」で終わる二十一の地獄が描かれる。鬼も地獄に落ちた亡者もどこかユーモラスで、耳鳥斎鳥羽絵の真骨頂を示す。なお、遺作は多くはないが、当時の耳鳥斎は扇面に役者を描いて人気があった。
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高円宮妃久子(たかまどのみやひ ひさこ)殿下写真展 「遊風の鳥たち」 大阪芸術大学スカイキャンパス あべのハルカス24階

2020-10-13 | ア-トな話し
2014.7にも 拝観しました ブログは ここ

鳥についてのご造脂が深く、イギリスに本部を置く国際環境NGO「バードライフ・インターナショナル」の名誉総裁を務められるなど、自然環境保全にお力を注がれていらっしゃる高円宮妃久子殿下。高円宮妃久子殿下が撮影された迫力ある姿や可愛らしい姿など、さまざまな魅力にあふれている野鳥たちの写真を展示する。
期間: 2020/9/30(水)~10/14(水)
時間: 11:00~19:00(入場は18:30まで)
会場: あべのハルカス24階 大阪芸術大学スカイキャンパス

大阪芸術大学は所在地 大阪府南河内郡河南町
キャンパス
大学院・学部(大阪府南河内郡河南町)
スカイキャンパス(大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋)
短期大学部大阪学舎(大阪市東住吉区)
短期大学部伊丹学舎(兵庫県伊丹市)
高円宮妃久子殿下は大阪芸術大学の客員教授でもある


大阪芸術大学スカイキャンパス 入口


タンチョウ

展示方法もオシャレです



エゾビタキ


シマエナガ

アトリ

カタログ最終ページ
カタログでは全作品が一覧で見えます
日頃は見かけない美しい鳥たちも見れます

会場の24階からの通天閣
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奇才 ―江戸絵画の冒険者たち―  あべのハルカス美術館

2020-09-19 | ア-トな話し
江戸時代には、従来の常識を打ち破り、斬新で個性的な表現に挑んだ「奇才」と呼ぶべき絵師たちが、全国で活躍していました。昨今注目を集める伊藤若冲、長澤蘆雪、曾我蕭白、歌川国芳ら、過激で強烈な個性を放つ絵師にとどまらず、従来の江戸絵画史において"主流派"として語られてきた、俵屋宗達や尾形光琳、円山応挙らも新しい表現に挑み続けています。


本展では、北は北海道から南は九州まで、全国から35人の奇才絵師を集め、その個性溢れる作品を選りすぐり紹介します。東京が世界の注目を集める2020年にまさしくふさわしい特別展です。
絵師紹介





葛飾北斎「上町祭屋台天井絵  男浪 」
八十六歳前後に信州小布施に赴いて祭屋台天井絵を描く。その「恕涛図」に描かれた異空間へ入り込むような感覚は、北斎晩年のイリュージョンの世界を代表している。葛飾北斎は以前に観ました
大英博物館 国際共同プロジェクト 北斎-富士を超えて- ハルカス美術館 ブログは ここ




伊藤若冲「鶏図押絵貼屛風」 六曲一双 紙本墨画 個人蔵
三十七歳以前に若冲と号し、家督を譲ってからは画業に没頭し「動植綵絵」三十幅の寄進を決意する。四十四歳で鹿苑寺ろくおんじ大書院に水墨障壁画五十面を描き、五十五歳の時、父の三十三回忌に合せて「釈迦三尊像」三幅と「動植綵絵」三十幅の寄進を完了した。六十一歳頃より石峯寺裏山に釈迦の一生を構成する石像群の制作に着手。

伊藤若冲は大ファンなので小生のホームページにもコーナーがある
ここ



片山楊谷
「竹虎図屛風 ちっこずびょうぶ」
六曲一双 紙本着色 鳥取県・雲龍寺
楊谷は長崎で、医師洞雄山の子として生まれた。幼くして父が没すると十三歳頃から諸国を遊歴し、十七歳には鳥取の黄檗宗寺院興禅寺に滞在した。この折、医師中山東川が楊谷を歓待し婿養子となったという。
 現在知られる二十一歳の若書「猛虎図屛風」や二十四歳の「猛虎図」をみると、長崎では唐絵派からえはや沈南蘋派の絵を学んだのではないかと推定される。
 ところで、驚くのは十九歳の時点で楊谷が五人の門人を抱え、そのうちの一人は備前岡山川崎里の人間だということだ。この楊谷門人譜の『画伝誓文』には他に甲州、但馬の門人も記されている。二十代後半にも各地を遊歴したのだろう。三十三歳で鳥取藩池田家の茶道家の片山家の養子となった楊谷は、京都画人にも知られ、四十一歳で但馬山路寺の障壁画を描いて翌年急死した。
 「鷲図」の奇趣あふれる迫力、「竹虎図屛風」にみる前代未聞の緻密な毛描きに楊谷の異才が看取される。
毛に圧倒されますよね



絵金「伊達競阿国戯場 累」
二曲一隻 紙本着色 高知県・赤岡町本町二区

絵師の金蔵略して絵金は土佐高知城下新市町(現在の高知市はりまや町)に町人木下専蔵の子として生まれた。幼少より絵を好み、十六歳の頃、土佐山内家の御用絵師池添楊斎いけぞえようさいに学んで画才を認められ美高よしたかの号をもらう。十八歳の時師の勧めで江戸へ行き、江戸の土佐山内家の御用絵師前村洞和まえむらとうわに学び、二年後洞意とういの号をもらって二十一歳で帰国。家老桐間家の絵師となり林洞意を名乗った。
 三十三歳の時、贋作事件に巻き込まれ、林姓を奪われて城下追放となる。そこで、町医者の弘瀬姓を買い取って弘瀬柳栄ひろせりゅうえいと名乗って町絵師となった。その後の動向は定かでなく上方に上って歌舞伎芝居の絵看板などを描いたとも言われる。
 四十代半ば前後には土佐に戻り、二曲一隻の芝居絵屛風を盛んに描く。題材を歌舞伎の場面にとり、切腹や敵打ちなどの血しぶきに満ちた場面を躍動感あふれる筆致で活写し、泥絵具どろえのぐともいわれる独特の赤・緑・青を刺激的に配した絵は、土佐の祭りを盛り立てている。



林閬苑「鹿図」
一幅 紙本墨画 大阪歴史博物館
閬苑は大坂の人で、名を又新ゆうしん、通称周蔵といい、安永四年(1775)以降閬苑と号したとみられる。諸書から推定される生年は寛保二年(1742)から寛延二年(1749)、没年は安永九年(1780)から天明七年(1787)の間で三十九歳以前に没したようだ。
 はじめ狩野派に学び、後大雅の弟子福原五岳に就ついた。二十歳前後と思われる明和三年(1766)刊行の『和漢舩用集』十二巻の挿絵を担当しているが、当時の様々な画譜類を学んだとみられ、画風はやや生硬だ。
 安永二年(1773)から四年まで、京都に滞在し、相国寺の狩野孝信筆襖絵の修復に携わるかたわら、諸寺に収蔵されている和漢の名画を閲覧し、画嚢を肥やした。また京都遊学中の東東洋あずまとうように画技を伝授したと言われる。
 「鹿図」や「騎鹿人物図」、「漁夫図」などの水墨画にみられる奇抜な対象の捉え方には奇才があふれているが、蘭の鉢植えを描いた極彩色の巨大で精緻な描写にも驚かされる。

印象に残る絵です 以前に見た時のブログは ここ
大阪歴史博物館 で開催された 唐画(からえ)もん-武禅(ぶぜん)に ろう苑 、若冲も でした



曾我蕭白 そがしょうはく 重要文化財 「群仙図屛風」

京都の丹波屋又は丹後屋の屋号を持つ商家の出で、本姓は三浦氏らしい。十代の頃より画を学び始めたようだが、師は狩野永敬に学んだとみられる個性派の高田敬輔説が有力。二十代後半には曾我蛇足十世孫と称した。
 蕭白はたびたび地方を遊歴した。二十九歳から三十歳にかけての伊勢地方を皮切りに、三十三歳で播州高砂へ、三十五歳で再び伊勢へ、三十八歳で再び高砂、四十二歳で三度伊勢へというように。そして四十六歳頃、ようやく京都に落ち着いたようだ。
 蕭白作品の一つのピークは三十五歳である。「群仙図屛風」や「群童遊戯図屛風」にみる強烈な色彩の対比には黄檗絵画の影響がみられ、奇嬌な人物の形態は彼独自のものだ。それ以前、三十歳の作「林和靖図屛風」の横にうねる梅の大樹は朝鮮絵画の刺激を受ける。四十代前半の「楼閣山水図屛風」には奇怪な岩や樹木が描かれながら、静謐でスケールの大きな空間が構築されており、蕭白画の振幅の大きさがみられる。






林十江 はやしじっこう 蜻蛉図
十江は、水戸城東第七街で酒造業を営む高野惣兵衛之茂の長男として生まれた。父は同じ町内で醤油業を営む林家から婿に入り、文雅風流を好み、俳句を学んで梧井と号した。その後、高野家は次弟長吉に継がせ、十江は林家の養子となった。
 十歳の時、立原翠軒が彰考館総裁となり、十二・三歳の時には翠軒の家にしばしば遊びにゆき、雷が墜落したり、犬が喧嘩をして嚙み合ったりするところを難なく描いた。また翠軒の息子杏所に絵の手ほどきもした
 醤油屋を継いでからは利益を目当にせず、人の意表をつくことばかりしたため、家産を傾けてしまう。
 蜻蛉や鰻、蝦蟇、烏天狗など、通常の南画家が描かない主題に挑み、意表をつく筆の走りで対象を描写した。「松下吹笛図」では静かな世界を構築し、「花魁・遣手婆図」では毒のある世界を皮肉に描いてみせた。三十七歳で江戸へ上るも理解者を得られず、失意のうちに帰郷して没した

とんぼを ここまで書く?   圧倒されますよね

展覧会のカタログ


会場で買ったガチャのピンバッヂ

若冲 北斎
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ムーミン展 THE ART AND THE STORY あべのハルカス美術館

2020-08-28 | ア-トな話し
愛らしい姿とユーモアあふれる言葉で世界中のファンを魅了するムーミンとそのなかまたち。
本展は、フィンランド・タンペレ市にある世界で唯一の「ムーミン美術館」所蔵の作品や、 作者であるトーベ・ヤンソン(1914-2001)が最後まで手元に残した貴重なコレクションなど約500点を展示し、その多彩なアートと奥深い物語の魅力を紐解きます。

トーベ・ヤンソン 《イースターカード 原画》
1950年代 グワッシュ、インク・紙
ムーミンキャラクターズ社蔵









浮世絵にも興味があった トーペの作品もいくつか展示されています



神奈川沖浪裏 葛飾北斎




富嶽三十六景 甲州石班澤 こうしゅうかじかざわ 葛飾北斎
大阪会場では8/3から8/30まで和泉市久保惣記念美術館から展示しているようです


図録


全9冊のムーミン小説の原画から珍しい広告、グッズなど約500点の展示品に加え、作者トーベ・ヤンソンの写真や日本の翻訳者との交流を示す資料なども掲載。また、『ムーミン谷の冬』のスウェーデン語版初版より、出品作品の掲載ページを一部抜粋・縮小して綴じ込みとして収録しています。なかなか目にすることのない初版本で、どのように挿絵が使用されたのかもご覧いただけます。ブックデザインは本展のアートディレクションを担当した大島依提亜氏が手がけました。

裏面はムーミンファンクラブ 入会案内です

今回は美術館の入口もムーミン色一杯でした


ムーミンのガチャガチャもありました

ミニチュア食器コレクション
当たったのは 豆皿Bでした

現在ファミリマートでも ムーミンです
ムーミン もちっとチーズです
店舗によりないところもあるらしい
美味しかったです

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フランス絵画の精華 ー大様式の形成と変容  大阪市立美術館

2020-07-24 | ア-トな話し
2020年5月26日(火)~8月16日(日)
コロナウィルスの中、久々に美術館に行きました
本展では、フランス絵画の最も偉大で華やかな3世紀をたどります。17世紀の「大様式」と名づけられた古典主義から、18世紀のロココ、19世紀の新古典主義、ロマン主義を経て、印象派誕生前夜にいたるまでの時代です。ヴェルサイユ宮殿美術館やオルセー美術館、大英博物館、スコットランド・ナショナル・ギャラリーなど、フランス、イギリスを代表する20館以上の美術館の協力のもと、油彩画、素描あわせて約80点の名品が集結しました。


アンプロワーズ・デュポワ
フローラ
東京富士美術館 蔵
展覧会の入口に展示されている作品
フローラはローマ神話の花の神である


フランソワ・ブーシェ
ウェヌスの勝利
東京富士美術館 蔵


ユベール・ロベール
スフィンクス橋の眺め
東京富士美術館 蔵
面白い構図の絵だ 近くにあったユベール・ロベールのカンピドリオの丘の空想的景観 も面白い



ルイ=ロラン・トランケス
夜会の後で
東京富士美術館 蔵
ドレスの光沢や質感の描写 素晴らしい


エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン

ポリニャック公爵夫人、ガブリエル・ヨランド・クロード・マルチーヌ・ド・ポラストロン

ヴェルサイユ宮殿美術館 蔵
画家は王妃マリー=アントワネットの友人でポリニャック公爵夫人を少なくとも6回にわたって描いている


図録の裏表紙も この絵です

そして会場内で撮影可能なのも この絵でした

オシャレな額縁も一緒に撮影出来ます



エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン
エスーポフ公爵夫人、タチアナ・ワシリエワ
東京富士美術館 蔵


ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
オルレアン公フェルディナン=フィリップ、風景の前で
ヴェルサイユ宮殿美術館 蔵


ウィリアム・ブグロー
青春とアモル
オルセー美術館 蔵



エドゥワール・マネ
散歩
東京富士美術館 蔵



大阪市立美術館


美術館の前から見える 通天閣
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ぶらぶら美術・博物館

2020-06-05 | ア-トな話し
ぶらぶら美術・博物館|BS日テレ は
毎週観てます
誰もが一度は目にしたことがある名画・彫刻・文化財。
この番組では、そんな古今東西の文化を、時空を超えた“ライブなお散歩感覚”で体験します。
作品の裏にある背景・エピソードを知れば、美術館・博物館はぐっと身近で楽しいものに!

「ぶらぶら」をナビしてくれるのは、名解説が冴える山田五郎さん。
名つっこみ・おぎやはぎのお二人、
「ぶらぶら」の美のミューズ・高橋マリ子さんと一緒に、
肩の力を抜いて、ぶらぶらと散策気分で楽しむ。

番組の本、始めて買いました
ぶらぶら美術・博物館 プレミアムアートブック2020-2021

この春、放送開始から10周年を迎えたBS日テレの人気アートバラエティ番組「ぶらぶら美術・博物館」
番組ファン、アートファンに大好評の「ぶら美」公式イヤーブックが今年も登場です。
2020初夏、シルバーウィーク、2021春までの美術企画展を幅広くご案内。
美術展巡りがもっともっと楽しくなる山田五郎さんのアート解説付きです。

■2020年に観たい展覧会セレクト
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」
「ルオーと日本展」
「モネとマティスーもうひとつの楽園」
「奇才 江戸絵画の冒険者たち」
「三菱の至宝展 三菱創業150周年記念」
「クロード・モネ 風景への問いかけ」
「国宝 鳥獣戯画のすべて」
「アンディ・ウォーホル・キョウト」
「バンクシーって誰?展」…などなど。

■「アート青春談義」山田五郎×高橋明也(三菱一号館美術館館長)
■番組放送10周年記念「おぎやはぎのぶら美クロニクル」
■アートな気分に浸りたい 高橋マリ子の東京さんぽ
■最高の“映え”美術・博物館50
■どこまで進化している?ミュージアムの今と、これから
■PLAY BACK!ぶらぶら大回顧メンバーが選ぶ2019年のベスト5
★全国企画展アートスケジュール
久し振りに美術館に行きたくなる本です
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絢爛たる源氏絵−重要文化財 源氏物語手鑑− 久保惣記念美術館

2020-02-05 | ア-トな話し
修理完了記念 常設展

絢爛たる源氏絵−重要文化財 源氏物語手鑑− 2020年1月19日(日)〜3月22日(日)

所蔵品の重要文化財「源氏物語手鑑」は、近世初頭の泉州で活躍した土佐派の絵師土佐光吉の絵と、それに対応する物語中の文章を18名の公家が分担して書写した詞書、各一枚を一対にして台紙に貼り付けた全80面で構成された作品です。

平成25年度に国の重要文化財に指定されたことを受け、平成26年度から4カ年をかけて保存補修事業を行いました。本展覧会は、その修理完了を記念して開催するもので、展示替えを行いながら全80面を公開する、修理後初めての機会です。






橋姫一

何れも豪華絢爛な絵が続きます



真木柱 〈詞書〉船橋秀賢 書


展覧会のカタログ

今回読売新聞の life 2月 号で紹介されてました

会場には他に
合会 29個が展示されていました

合会は平安時代に行われていた物合わせの一種 - 貝合わせは本来、左右に別れて、貝の形・色合い・大きさ・種類の豊富さで優劣を競う貴族たちの遊びであった。
絢爛です

蒔絵扇面散文八角重箱 が おしゃれでした

お庭の散策です

カンツバキ が あちこち咲いていました
ここは 池の水面に映っていました



本館の中からは
シダレウメが綺麗でした


クロチク です



キンメイチク です

久保惣記念美術館の小生のホームページは ここ
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カラヴァッジョ展 あべのハルカス

2020-01-08 | ア-トな話し
名古屋 2019.10/26(土)~2019.12/15(日) 名古屋市美術館 -終了しました-
札幌 2019.8/10(土)~2019.10/14(月・祝) 北海道立近代美術館 -終了しました

大阪展 2019年12月26日(木)~2020年2月16日(日)

17世紀バロック絵画の創始者で、イタリアが誇る天才画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610)。光と闇の交錯する劇的な絵画空間、迫真的な描写は多くの追随者を生みました。その栄光とは裏腹に、破滅的な人生が伝説ともなりました。わずか60点強とされる現存作品の中から、日本初公開を含む約10点と、彼に影響を受けた画家たちの作品が一堂に集結します。宝

17世紀バロック絵画の開拓者であり、同時代および後世のヨーロッパの画家たちに大きな影響とインスピレーションを与えたカラヴァッジョは、西洋美術史における最重要画家のひとりにあげられます。イタリア芸術の至宝であり、国外への貸出は非常に厳しいともされる巨匠・カラヴァッジョの作品が、このたび来日します。

ルネサンス絵画を超え、天賦の才を示したカラヴァッジョですが、生来の激しい気性により周囲との争いや暴力沙汰は絶えず、ついには殺人を犯してしまいます。しかし罪を逃れて流浪する晩年にも数々の傑作を生み出し、その芸術は高い極みに達しました。本展では、栄光と狂乱に彩られる彼の激動の生涯にも注目します。

モデルや自然を緻密に見つめた迫真の写実、強烈な明暗表現、宗教や神話を題材としたドラマティックな場面の創出など、カラヴァッジョの斬新な画風は、それまでの絵画表現を大きく革新するものでした。本展では、彼に影響を受けた様式を展開した画家たち(カラヴァッジェスキ)や、同時代の個性派作家の秀作なども多数出品し、それらとの比較を通して、新時代を切り開いたカラヴァッジョ芸術の輝きと核心に迫ります。

 

作者不詳 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョの肖像 サン・ルカ国立アカデミー 蔵

会場の入口に展示されてました

フェルメール ファンにとってはカラヴァッジョは作風に影響を与えた尊敬すべき人です
小生の ホームページは ここ

ホームページに載せている お札は会場に展示してました。ビックリです

日本初と言われる展覧会にも行きました
岡崎市美術博物館 2001年12月22日~2002年2月24日

東京都庭園美術館と岡崎市美術博物館だけでした



花瓶の花、果物及び野菜 ボルゲーゼ美術館 蔵

この絵葉書はショッップで頂いたもの 先着順配布らしい こすると香水の匂いが出ます



《リュート弾き》ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1596年~1597年頃 油彩・カンヴァス 個人蔵

日本初公開

会場にはそっくりのリュートとボタンを押せば音色が聞けました




《法悦のマグダラのマリア》ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1606年 油彩・カンヴァス 個人蔵



日本初公開
大阪展のみ

《悲嘆に暮れるマグダラのマリア》 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1605~1606年 油彩・カンヴァス 個人蔵




《病めるバッカス》 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
ボルゲーゼ美術館 蔵



大阪展のみ

《執筆する聖ヒエロニムス》 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1605~1606年 油彩・カンヴァス ボルゲーゼ美術館蔵



《歯を抜く人》 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ

1608~1610年頃 油彩・カンヴァス フィレンツェ、ウフィツィ美術館群パラティーナ美術館

日本初公開



カタログ


美術館の前のツリー


チャオプレッソ あべのハルカス店/CIAO PRESSO で
期間限定の展覧会のカプチーノ 飲みました 
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「絵画でランデヴー 東西美術の出逢い」 和泉市久保惣記念美術館

2019-12-07 | ア-トな話し
久し振りに久保惣記念美術館に来ました



ラクウショウ(落羽松)が秋を感じさせてくれる


「絵画でランデヴー 東西美術の出逢い」 
2019年11月2日(土)〜12月22日(日)


「画家は旅をする。感性は巡り逢う。」


画家は、時に多くの旅をしてきました。旅や移動は環境や交友関係の変化をもたらし、それはしばしば画家本人とその作品にも強い影響を与えます。

本展覧会では「旅」や「出逢い」をテーマとし、葛飾北斎、伊藤若冲、モネ、ルノワールなど、日本人にも親しみのある日本とヨーロッパの作家による人物と風景画を中心にご紹介します。東西で異なる絵画表現や作家の様々な個性を感じ、絵画の魅力をお楽しみください。

なお、本展覧会では東京富士美術館に出品協力をいただき、和泉市久保惣記念美術館の所蔵品とともにご紹介します。東京と大阪、ふたつの都市が絵画で結ばれる展覧会です。



伝 俵屋宗雪
《四季草花図屏風》 東京富士美術館蔵
左隻に白菊、野紺菊などの野菊を中心として、桔梗、女郎花、萩、芒、南天、藪柑子などの秋から冬にかけての草花、右隻にたんぽぽ、芥子、野あざみ、すみれ、つつじ、紫陽花、つくし、蕨といった春から夏にかけての植物を描く。横長の金地画面をいっぱいに使って、地面を描かずに一つ一つの植物を点在させる装飾的な表現は琳派が得意としたもの。精細に描写された草花は生き生きとした生命力を宿している。
圧倒的な美しさです



重要文化財
「枯木鳴鵙図」(こぼくめいげきず) 宮本武蔵 久保惣美術館蔵

久保惣美術館で最大のお気に入りの作品がこれです
我が家にもあります(笑)
ブログは ここ
これを自前で掛け軸にしました ここ

大好きな画家が若冲です
小生のホームページです ここ

今回展示されていたのは


鶏図 伊藤若冲 東京富士美術館 蔵

久保惣美術館からは 伊藤若冲の《乗興舟》 が出展されていました。

二つの美術館共同という今回の試み、これも面白い



富嶽三十六景 凱風快晴 葛飾北斎 久保惣美術館 蔵

東京富士美術館からも同じ作品が出展されてました


富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 久保惣美術館 蔵

これも同じ作品が東京富士美術館から出展されていました

版画だから出来る技ですね。版は異なるのかも知れない



踊り子 エドガー・ドガ 久保惣美術館蔵

クロード・モネの睡蓮は両美術館から出展されていました



赤い服の女 ピエール=オーギュスト・ルノワール 東京富士美術館


ルノワールの絵は ここにも有ったような。係員に聞きました。
即答で絵葉書も見せてくれました 今回は展示してないようです


オーギュスト・ルノワール 花飾りの女 でした。

今回の展覧会は見所一杯でした



庭の秋は建物のガラスに写り いい雰囲気でした
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ラファエル前派の軌跡展 ハルカス美術館

2019-11-21 | ア-トな話し
2019年10月5日(土)~ 12月15日(日)
1848年、ラファエル前派同盟は英国美術の刷新をめざし結成されました。画壇から攻撃された彼らを擁護したのは、偉大な風景画家ターナーを支援する美術批評家ラスキンでした。その思想はロセッティやミレイ、バーン=ジョーンズ、モリスらメンバーの精神的支柱となり、多くの追随者に引き継がれてゆきます。本展では、ヴィクトリア朝美術に輝かしい軌跡を残し画家たちの功績と、彼らを照らしたラスキンの美学を。

「皆が分かち合えない芸術に何の意味があろう」。イギリスの美術評論家ジョン・ラスキン(1819-1900)の信念は、風景画を刷新したターナーや、旧来のアカデミズムからはずれた若い芸術家たちを擁護し、さらに、世界規模で広がるアーツ&クラフツ運動の芽生えを促しました。本展では、ラスキンをめぐるロセッティ、ミレイ、バーン=ジョーンズ、ウィリアム・モリスらの絵画で50点により、「ラファエル前派」の誕生から共同作業、交友、その展開へと至る流れを一望のもとにたどる。

第1章 ラスキンとターナー
会場の最初にあるのがこの作品です


ターナーの《カレの砂浜―引き潮時の餌採り》



ラスキン モンブランの雪 サン・ジェルヴェ・レ・バンで

第2章 ラファエル前派



ミレイ 滝

川岸の岩場に坐るラスキン夫人エフィを描いた形式張らないこの絵は、ラスキンの肖像画を描くために向かった旅先で制作されました。岸辺の植物、流れ落ちる水、そして岩肌。これらの入念な描写は、まさにラスキンが唱えた、ありのまま忠実に自然を描けという原則に即したものと言えます。
ミレイはその後エフイし結婚する
ミレイの作品で今も心に残るのは
Bunkamuraザ・ミュージアムのジョン・エヴァレット・ミレイ展で見たオフィーリアです

ブログは ここ 




ロセッティ シビュラ・パルミフェラ
近寄り難い女性像とも言える
『大阪会場限定展示』
大阪のカタログの表紙もこの作品



ハント シャロットの乙女
『大阪会場限定展示』


ロセッティ ムネーモシューネー(記憶の女神)
パンフレット等に使われている

今回会場は一部撮影可能だった


額縁はどの作品も格好良かった



ロセッティ クリスマスキャロル
唯美主義というそうです 妖艶な描き方ですね



ハント 甘美なる無為
モデルはファニー・ウォー その後 ハントと結婚する

第3章 ラファエル前派周縁


ハント ヨーロッパカヤクグリの巣
完璧に自然をとらえた作品


レイトン 母と子 サクランボ

あらゆる部分が凝った質感と色

第4章 バーン=ジョーンズ
1860年代のバーン=ジョーンズは、新たな様式を他に先駆けて追求する存在でした。彼の絵画は、その大半が神話や文学的な主題にもとづく一方で、明確な物語性を欠く作品もあり、次第に、形式の完成度に重きをおくようになります。そのいずれもが一貫して、同時代の世俗的な現実からは遠く隔たっていました。1877年に最先端の美術を紹介するグロヴナー・ギャラリーが開かれると、バーン=ジョーンズは、19世紀末の英国で最も広く称賛される画家となります。



バーン=ジョーンズ 嘆きの歌

第5章 ウィリアム・モリスと装飾芸術

モリス 装飾用織物イチゴ泥棒
2009年に西宮市大谷記念美術館でウィリアム・モリス展見ました
ブログは ここ
懐かしく思い出しました

美術館の後、近鉄百貨店で食事し再びここに戻ってきて
チャオプレッソ あべのハルカス店/CIAO PRESSO で
期間限定の展覧会のカプチーノ飲みました  ケーキと一緒に頼む必要があります。





展覧会のカタログ

 
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ギュスターヴ・モロー展  ― サロメと宿命の女たち ―   あべのハルカス美術館

2019-08-22 | ア-トな話し
2019年7月13日(土)~ 9月23日


14年ぶりにギュスターヴ・モロー美術館から名作の数々を一挙公開!

パリのギュスターヴ・モロー美術館の全面協力を頂き、《出現》(1876年頃)、《エウロペの誘拐》(1868年)、《一角獣》(1885年頃)などを含む数多くの名作が一堂に会します。

初来日作品を含む、母や恋人との交流を伝える素描や手紙を展示!




実生活で身近な存在だった母ポーリーヌと恋人アレクサンドリーヌ・デュルーとの交流を伝える素描や手紙から、人間モローの素顔に迫ります。

モロー芸術を女性をテーマに紹介!




最愛の女性から、歴史や文学を彩るファム・ファタル(宿命の女)まで、女性像にフォーカスした展示により、華麗かつ深遠なモロー芸術の根幹にふれます。



洗礼者ヨハネの首の幻影が現れるという稀有な発想、さまざまな時代や地域の建築・装飾様式を独自に取り入れた描写、膨大な習作やヴァリアントを伴う作画プロセスなど、多様な特徴と魅力をそなえたモローの代表作《出現》




《一角獣》と純潔の乙女

貞節の象徴とされ、純潔の乙女にだけは従順になるという幻の動物一角獣を、モローは美しくたおやかな女性に抱かれた姿で描きました。汚れなき女性のイメージは憧れの具現化であるとともに、その冒しがたい清らかさゆえに男性を惑わせ狂わせるものでもありました。




《エウロペの誘拐》
モローは、男性を誘惑し、翻弄し、命すら奪うファム・ファタルとしての女性を数多く描く一方で、男性からの誘惑の標的となり、数奇な運命をたどった女性もしばしば主題としています。




パルクと死の天使
愛する人を亡くした後の作品



セイレーンと詩人
セイレーンは、ホメーロスの『オデュッセイア』に登場する。




美術館のひとつ上の階の
チャオプレッソ あべのハルカス店/CIAO PRESSO のギュスターヴ・モロー展開催記念カプチーノ
ケーキと一緒に頼む必要があります



店内からの景色
近鉄の線路ですね


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