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第14回亀石会書道展 in 新井邸

2007-06-24 | ア-トな話し
亀石(きせき)会書道展のご案内を家内のお友達の折原典子さんから頂いたので行って来ました。
会場の新井邸は、泉佐野の昭和初期の大邸宅として有名なところ。
トップの写真は門。文化庁の登録有形文化財の標識が貼られています。



天神山という小高い丘に半落しかけた白い築地塀が続きます、登りきったところが門です。いい雰囲気です。



入り母屋に唐破風という凝った玄関です。まるでお寺なみ。
中央部には懸魚(げぎょ)と呼ばれる飾り板も付いています。真ん中が新井家の家紋「丸に矢尻つき違い矢」ですね。



屋根の部分を拡大すると、なんと布袋さんがお休みになつている。



屋根瓦も、絵になる見事さ。家紋入りはもちろんながら、瓦が、ぎっしり積まれています。


お庭も立派です。真ん中に見えるのは、やかん(?)



書道展の方は、子供から大人まで約50名の方の約70点が展示されていました。幸い折原さんが居られたので案内して頂きました。

会場入り口にあったのは、お題は6月ということで、お題に沿って選んだみんなの作品が展示されています。折原さんの作品は、中央上の「山法師」 6月に良く見かける白い花ですね。
他には、雨、河童、蝸牛等々楽しい物です。童謡の「夏は来ぬ」の歌詞もありました。


折原さんの作品。「孤月高照」
四文字という平凡になりがちな構図が、生き生きとしている。ご本人は、偶然と謙遜されていましたが...。



「良寛詩」 折原さんの作品。大作です。素人には文字は読めません(笑)




藍染を使った作品。斬新な感じがしますね。こういうチャレンジもいいものです。



これは感動!。会場が和室であることを十分に活かしたレイアウトです。
お庭を借景に、障子も映えます。手前は子供達の作品。元気な字です
この風景..お見事です。



主催の 高橋亀石 先生の作品です。
「明心」

さすがです。素人が拝見しても、感動します。
明るい心が、伸び伸びと広がる様が...。



特別出品と言ってもいいのでしょう。入り口にありました。
日展評議員でもある、野口白汀先生の書
「文」

会場も良し、作品も良し。新しい感動に出会えました。
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追悼 城山三郎 「本当に生きた日」

2007-06-17 | 心に残る本
我が青春時代の愛読書の作家、城山三郎氏が本年3月22日に79歳で亡くなった。
昭和61年に新聞連載していた「本当に生きた日」が、この5月に追悼出版ということで、ようやく本になった。

政界、経済界の人間に焦点をあて、その生き様を活写する。
バブル時代のサラリーマンに一つの拠り所を与え、また血を騒がした人である。

残念ながら、手元に残っている本も、「整理整頓(笑)」の度に、少なくなって来た。
代表作は多いが、読んだのは下記の本。今本棚にあるのは奥付から日を記載しました。
『男子の本懐』
『官僚たちの夏』
『黄金の日日』
『指揮官たちの特攻 -- 幸福は花びらのごとく』
『外食王の飢え』
『価格破壊』
『もう、きみには頼まない -- 石坂泰三の世界』
『粗にして野だが卑ではない -- 石田禮助の生涯』1988.6.30 1刷
『人生余熱あり』1989.12.15 5刷
『落日燃ゆ』
『毎日が日曜日』
『部長の大晩年』1998.9.1 1刷

そして翻訳本の『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 』1987.1.15 10刷

中でも、『粗にして野だが卑ではない -- 石田禮助の生涯』は、長い間本棚に残っています。本の天部が変色してしまっています。
『もう、きみには頼まない 』は、石坂泰三が、現職の大蔵大臣や総理に向かって、「もう、きみには頼まない」と啖呵を切ったエピソードが楽しい。

当時は、気骨のある、本に出来る豪傑が多かったということと、そんな本を読んで、元気を出していたサラリーマンが多かったということですね。

今回の「本当に生きた日」は、普通の主婦が主人公である。
一男一女の母の38歳の素子に突然訪れた転機。それは夫の単身赴任と、友人に誘われてのビジネス世界へのチャレンジだった。
男女雇用機会均等法が公布された翌年、女性の幸せをテーマにした小説。

友人のルミは、ビジネスの世界で成功(サクセス)するには、まず健康とM.N.Nが大切という。
Mは、メンター。精神的な保護者、後援者、親分
Nは、ネットワーク、人脈
もう一つの、Nはニュースバリュー、話題性。

ここら辺りは、さすがバルブの頃に書かれた本らしい雰囲気。
素子のビジネスの世界へのチャレンジは、あぶなかしっくて、ヒヤヒヤの連続、その内に家庭は崩壊してしまうのでないかと思わされます。

最後に、得た言葉が
『柔和な人は幸いなり』
いい言葉ですね、まさに人間回帰の原点のような言葉です。
20年も前に書かれた本とは思えない新鮮さがあります。

仕事に生きている女性には、おすすめの本です。
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隠れ家風  中華厨房 「仁べ」

2007-06-10 | 街角の話し
2009.7 再訪の最新記事はここ

南海電車のみさき公園駅から団地の中の坂道を徒歩で8分、ちょうど坂道を登りきったところに中華厨房 「仁べ」があります。幸いに車に同乗させてもらったので数分でしたが。
写真のように、普通のお宅です。
高校時代の友人と家内。男性2人、女性4人の6人でお邪魔しました。

謳い文句は、いろいろあります。
.一軒家レストランの究極形
.1日昼夜各1組限定
.美センス和中華

最近の雑誌で良く見かける「隠れ家」にぴったしの雰囲気です。残念ながら4人以上14人までなので、二人だけでと言う方には向きません(笑)



店主の徐仁義さん。お店の名前はご自分の名前から付けられたようです。
素晴らしい笑顔です。実際のお年より一回りは若く見えます。
飛騨高山で、お仕事をしていたとのことで、お庭や部屋に木や竹の素晴らしい手作り作品が一杯です。


まずは、前菜。
「ワッ!スゴイ!」 思わず歓声。センスのいい盛り方です。

後方、左から
「インゲンとミンチ肉」 「エビの素上げ塩」「トラフグの皮の酢の物」
真ん中の列、左から
「ホタテのグラタン」「クラゲの酢の物」「イタドリのお浸し」
前列左から
「ホドマメの揚げたのとガッチョの唐揚げ」「有機トマト」「食前酒.キンモクセイの白ワイン(桂花陳酒)」

桂花陳酒は、楊貴妃が愛した美酒として語り継がれるお酒。
中華ムードが盛り上がって来ますね。
食前酒等のコースターはダイコンの薄切りでした。
どれも、美味しかったですが、ホドマメはサツマイモに近い感じです。

*注
.イタドリは山菜でスカンポとも呼ぶ。タデ科の山菜です。アッチコッチで見かけるよとの出席者の声。-みんな田舎育ちか~。
.ホドマメは青森産。あまりにおいしいので、「ホドホド」にしておくようにということから名付けられた(店主)
.有機栽培のトマトは和歌山の印南(いなみ)産。-店主の印南の漢字の説明は、私達和歌山育ちには不要でした。(笑)



エビと牛肉のニンニクの黒酢がけ

トウバンジャで味付けをしているのだろうが、黒酢によって、ニンニクもトウバンジャもマイルドになって食べやすい。大きな衣の分がエビで、小さいほうが牛肉。



店主の手作りコーナー。中央の四角い箱はブナとクルミで素材の色の違いをうまくデザイン化している、これが大変らしい、店主苦心の作。いくらでも語ってくれますよ(笑)



これは灰皿です。上から撮った物。
室内は禁煙です。タバコはお庭で。オシャレな雰囲気の灰皿コーナーです。
台座は木の切り株の手作りです。



中国風お造り
タイと真ん中はカンパチです。
二種類の魚を使っているので、豪華な山盛りになってます。
左から、ヒマワリの種、カボチャの種、ミョウガ、カシューナッツ。
奥はレモンの千切り、春巻きの皮です。
これを混ぜます(どこのお店でも一緒ですが...)
混ぜると、種を探すのは至難のことですが(笑)、ちゃんと探して味わいました。
説明のない、お店では、そんなことはしませんが...。



東坡肉(トンポウロウ)
皮付きの豚肉をトコトコ煮込んだものです。キンシンサイ(ユリ科の草で花のツボミを食べる)、コマツナ、クコの実と煮込んだのがお皿に出てきます。ここでは、それを蒸しパンに包んで食べます。蒸しパンはセイロに入ったまま出てきます。
包むのは自分でやります。自分が包んだのが最高と思って食べます。
写真は私が包んだ分。店主は「中華風ハンバーグ」と言ってましたが、「豚まん」と言う声が多数でした。
豚のとろけるような食感が最高です。後味に少し残るのは、キンシンサイやクコの薬草的風味。
店主が、東坡肉(トンポウロウ)の成り立ちについて説明してくれましたが、みんな聞いてなかったな(笑)。
蘇東坡(そとうば)-詩人.書家-がお客を接待するときに、豚肉の煮込みを鍋にかけてたのを4日も忘れていた。食べてみると美味しかったというのが由来です。



自家製の竹のアイスペール。後方が蒸しパンのセイロです。
私は紹興酒をロックで頂いていたので、氷の追加を頼むと、これが出てきました。
これは、いいね。氷も冷蔵庫の角氷ではなかったですね。



ごはんは、古代米のエノキの炊き込みごはん。
トマトのスープも付いて来ます。
これが、元祖赤飯だとのことです。
御櫃がいいですね。これも手作りです。



食後のデザートは杏仁豆腐
スッキリ、サワヤカ。シャーペットの食感でした。

これでコース料金 3,500円です。(飲み物別)
最高ですね。大満足のお昼でした。





これは部屋にあった、爪楊枝入れ。
飛騨高山のお土産とのこと。鳥の後方の丸いのを押すと、鳥が爪楊枝を一本、くちばしではさんできます。優れもの。
これ買いに、飛騨高山に行く?

【お店のデーター】

住所  泉南郡岬町深日3073-126
電話番号  072-492-5811
営業時間 11:30AM~1:00PM 5:00PM~7:00PM
(完全予約制) 不定休
*2ケ月先なら予約出来そうです*
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