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没後80年 金子みすゞ展 ~みんなちがって、みんないい。

2010-03-27 | ア-トな話し
大丸心斎橋 イベントホール[北館14階]

2010年3月24日(水)→4月5日(月)

金子みすゞの代表作「私と小鳥と鈴と」が、入場券の裏に印刷されている。直筆だ。

他の詩は、知らなくても、これは知っているという人は多い。

最後がすごい 「みんなちがって、みんないい」

今年、没後80年を迎える金子みすゞ(1903年4月11日~1930年3月10日)は、大正末期から昭和初期にかけて優れた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の巨星」とまで称賛された、26歳と言う若さで亡くなったのが惜しまれる。
夫に娘を自分の母に託すことを懇願する遺書を遺し服毒自殺する。

本展では、新たに遠縁宅から発見された、みすゞの少女時代の写真が初公開。
さらに遺稿が記されている手帳、みすゞが育った仙崎や暮らした下関での資料が展示されている。
今回の圧巻は、みすゞを愛する63名の著名人による『みすゞやその詩についてのメッセージ』『そこからインスピレーションを受けた書画やイラスト』も展示されている。

片岡鶴太郎は、「おさかな」という詩に寄せて、「鰯」の絵。

「海の魚はかわいそう
お米は人につくられる
牛は牧場で飼われてる
鯉もお池で麩を貰う

けれども海のおさかなは
なんにも世話にならないし
いたずら一つしないのに
こうして私に食べられる

ほんとうに魚はかわいそう」

リリー・フランキーは「不思議」という詩に寄せて

"人々が生きる中で、面倒で忘れてしまおうとしている感覚。
みすゞは、それを責めるのではなく、不思議でたまらないと書く"

里中満智子さんは、「積もった雪」という詩に寄せてイラストを描いています。
素晴らしく綺麗なイラストです。

とにかく、たくさんの金子みすゞファンが、コメントを寄せています。
これを読んでいくだけで値打ちのある展覧会です。
数名の方がビデオでも登場します。

その中で、今年84歳になられる長女の上村ふさえさんの言葉が感動的でした。
3歳の時に母の金子みすゞさんが亡くなっています。

(言葉の言い回しの微妙な点は違っているかも。ご容赦を。)

母への思いとして「親がいなくてもがんばって生きてきたことを誉めてほしい」と思っていたけれど・・・・
今は「たくさん愛情をくれてありがとう。気づけなくてごめんなさい」という思いです。

共に生きたのは、わずか3年だけれど、お母さんが残した作品の数々が
自分を励ましてくれたのだろう。

心が温かくなる感動する展覧会です。
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