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持光寺の にぎり仏  完成

2009-06-30 | 街角の話し
感動の尾道旅行から3週間経って焼きあがった仏さまが我が家に到着しました。

尾道は持光寺の「にぎり仏」です。

右が私の仏さま、左が家内の仏さまです。

持光寺の参拝記はこちらです

にぎり仏で検索しても、持光寺しかヒットしないので、やってみようと言う方は
尾道に行くしかないようですね。

旅の途次、しかも大阪から日帰りのドライブ。
時間の余裕なくと言うのはヘタな言い訳です(笑)




これが制作前です。粘土の棒です
後方は、完成見本品。


お寺からのメッセージが同封されていました。

"あなたの手の中で今まで形のなかった粘土は佛さまのお姿を借り
寺の窯で焼き上げて石となりました
そして本日 当山の本尊「五劫思惟の阿弥陀如来」の御前でお精根を入れて
あなたのお手もとにおとどけしました
どうぞ あなたの念持佛として大切になされますことを
願っております 合掌"

出来の巧拙は関係なく
大事にして行こう。 合掌


にぎり仏の解説
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村上春樹「1Q84」 と ヤナーチェク 『シンフォニエッタ』

2009-06-18 | 街角の話し
村上春樹さんの新作長編小説「1Q84(いちきゅうはちよん)」が、異様なハイペースで売れているらしい。
5月29日に発売し、4日間で77万部売れたらしい。今では.累計100万部とも言われている。

先週は、大阪の本屋さんにはありませんでした。

前宣伝が大きいけれど、そんなに本を読む人が居てるはずがないし。
しかも同時に、2巻(Book 1とBook 2)。持つだけで重たい。(笑)

ゆっくりしてましたが。 ついに先日買ってしまいました。



本屋には少しずつ入荷しているようで、運が良ければ買えます。
私が買った時は、当日の最後の一冊。

その内に、本屋に山積みになるでしょうけれど。

今、買いたくても買えない人のために。

まずは、CDのお勧めです(笑)

この本の冒頭は、こんな感じで始まります。

"タクシーのラジオは、FM放送のクラシック音楽番組を流していた。
曲はヤナーチェックの『シンフォニエッタ』"

これは聞いてみたいな。早速買って来ました。

CDには、ヤナーチェク(本ではヤナーチェック)と書いてます。

この曲の解説は、本にたっぷり書いています。何回か出てきます。

買ったのはレコード屋さんにあった
クリーヴランド管弦楽団演奏、ジョージ・セル指揮。
上は、CDの写真のジャケットです。

第1楽章のファンファーレは、この種の曲には珍しく、トランペットと金管楽器とティンパニです。
もちろん初めて聞くのですが、オーケストらしくなく、高校生のブラスバンド風の出足です。

これを聞きながら読むのがコツです。(そんなことは誰も言ってませんが・・)


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本は、まだ読んでる途中です。

舞台は1984年の東京。
ともに29歳の「天吾」と「青豆」という男女の物語り。
二人ともに孤独な自分だけの世界に静かに暮らしていた。

「天吾」は作家の卵、予備校で数学の講師。
父親一人に育てられる。父親の仕事はNHKの集金人。日曜日毎にその仕事に付いていかねばならないのが苦痛だった。
本当の父と違うかも?

「青豆」はスポーツインストラクター。美貌の女性。
青豆は姓。珍しい姓だ。
母親は、輸血をしてはいけない宗教の信者。一緒に布教に付いていくのが苦痛だった少女時代。
裏の仕事は「殺し屋」。ターゲットは女性にとって「許せない男達」

友達の極めて少ない二人だった。

ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』を聞いていた青豆は仕事の時間に間に合わなくなる。
運転手が教えてくれた非常手段は、高速道路の非常階段を降りる方法。
その時運転手はいいます。

「で、そういうことをしますと、そのあとの日常の風景が、なんていいうか、いつもとはちょっとばかし違って見えてくるかもしれない。私にもそういう経験はあります。でも見かけにだまされないように。現実というのは常にひとつきりです」



警官の服装装備が変わってることに気付く。何時から?

違和感のある別世界に来たようだ。少し違う。
1984年とは少し違う。「1Q84」と呼ぼう。
1Q84の世界には月が二つあることに気付いた。


この話、どうなっていくやら。想像が付きません。
どっぷり村上春樹ワールドです。

宗教団体、ロシア文学・・・いろいろ出てきます。
今のところ二人の話は交差しません。

いつか出会うのだろうか?
天吾が書いてる小説は、月が2つある世界の話だった・・・

BOOK1 の途中に出てくるのが
バッハの名曲「平均律クラヴィーア曲集」 これはまだCDを聞いてません。

すべての音階で長調と短調が交互に現れる全48曲2巻の組曲
???良く分かりませんが。
この本 2巻で全48章。
偶然ではないですよね。

いろんな仕掛けを楽しめる本です。
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第15回亀石会書道展 in 新井邸

2009-06-07 | ア-トな話し
2年毎に開催されている展覧会です。
6/5~6/7
前回の記事はこちら。

前回同様に、家内のお友達の折原典子さんからご案内を頂いたので行って来ました。前回は、会場の「新井邸」に感動してたくさんの写真を載せましたが、今回は作品中心に。

玄関にあるのが高橋亀石先生の作品。

ガラスが入った大きな額に2文字「明月」のみ。

意図はどこにあるのか?

勝手に解釈して、「借景」なんだ(笑)

ということで撮影したのが上の写真。

玄関のお庭が見事に映り込んでいます。



これも先生の大作。何と書いてあるか理解するのは無謀な試みですね。

そして折原さんの作品。



閑坐聴松風 カンザシテショウフウヲキク

一切の雑念を捨て、静かに座ってただ松風の音を聴く。

心が急いでいれば気付かぬことが多い。
静かに座って耳を済ませば澄み渡った音が聞こえてくるよ。

ちなみに松風とは、茶席で炉の上にある釜の湯が煮えたぎる音です。


児玉栄子さんの「剛」

草なぎ剛さんの「剛」ですね。ガンバレよ。



阿部智己さんの「天然素材」
オーストリアの地図のような形、羊の皮でしょうか?
ダンボールで裏打ちしてました。
字もいいけれど、羊の皮だから、オーストリアの地図風にして
「天然素材」。いいね、いいね。


日本の家屋を十二分に活用しての展示がすごい。

この部屋の作品で


松藤ひとみさんの「五風十雨」

五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る・・・

まあ、世の中、順調だという意味でしょうね。
世の中、不景気の風の中、こうありたいですね。



左の方が、先生。今回入り口でご挨拶する機会がありました。
気さくな元気な先生です。



いろんな形の瓦を使っての作品です。

こうしてみてくると、書の表現の素材て一杯あるんだなと感動します。

人それぞれが、自分の好きな字を好きなように形を変えて
好きなように発表する。

これも書道。素晴らしいと思います。



最後に、折原さんの瓦の作品。

「おもしろきことなき世も おもしろく」

まさに、この展覧会の趣旨みたいな言葉です。
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美術手帖 2009年6月号 一夜漬け日本美術史

2009-06-01 | ア-トな話し
面白い雑誌が出た。
美術手帖 2009年6月号 特集]一夜漬け日本美術史。




デカッ、かわいい~、切ない、エロい、グロい、あぶない…
等々の感覚的な言葉で、作品を「パッと見」て出てきた言葉から日本美術の真髄に迫るという、画期的な美術史誕生です。

まるで我々そのままです。(笑)

日本美術史家・山下裕二さんが、美術の新しい見方を指南。

「美術」は必ずしも「美しい」ものだけではない。

まず、「デカッ」 です。タイトルの写真。普通に撮ったのではカメラに収まりません。休日の朝でした。

岡本太郎氏の巨大壁画。
JR渋谷から徒歩5分。マークシティーの通路です。
「明日の神話」 高さ5.5m。長さ30mの巨大作品です。

2008.12にピカソ展で東京に行った時に見に行きました。

山下裕二さんは、「なんでこれだけデカイ必要があったのか!」
ピカソの「ゲルニカ」への対抗?

次は、「怖い」



河鍋暁斎 「幽霊図」

2008.4に 暁斎 Kyosai 展 京都国立博物館 で出会いました。

他の作品も結構怖いですよね。

北森鴻の「狂乱廿四孝」という文庫本を読んでますが、何と表紙が、この「幽霊図」です。
歌舞伎を舞台にした本ですが、河鍋暁斎(本では、河鍋狂斎)が登場。この絵には隠された秘密があり、それが殺人事件に結びつきます。

そして、伊藤若冲の「動植綵絵」は、ベタ褒めです。
デカくもあり、コマカクもあり、グロくもあり、エロくもある。
形容詞のすべてがつまっている。

中でも、この絵。


「芦雁図」

一番「切ない」「エロい」
「落ちていく~」という感じが何とも言えません。

展覧会行って来ました。
展覧会では、一番左端にありました。最後の作品です。覚えてますか?

まあ、いろいろ楽しめる本です。
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